「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/29分:高世仁の巻)(追記あり)

子宮頸がんワクチンをめぐる理不尽な判決 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 この判決についての感想は、すでに「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/25分:高世仁の巻)(追記あり) - bogus-simotukareのブログに書いていますが「少なくとも現時点では」俺は「高世とは違い」不当判決だとは思いませんね。
 「菅元首相敗訴」「吉見義明氏敗訴」「朝鮮学校敗訴」などは不当判決だと思いますが。

 これでまた日本では、子宮頸がんワクチンの推奨*1が遅れ、救われたはずの多くの命が失われる*2ことになるかと暗澹たる気持ちで地裁を後にした。

 判決に対する言いがかりも甚だしいですね。「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/25分:高世仁の巻)(追記あり) - bogus-simotukareのブログに書いていますが、この裁判で問題になったのは「村中某氏の、池田信州大教授に対する捏造呼ばわりが批判として適切かどうか」に過ぎません。
 たとえ研究成果に評価できない点があっても「捏造の故意」が認められなければ、捏造ではなく「不適切な研究」にすぎず名誉毀損が成立します。ただそれだけの話です。「不適切な研究」と呼べば良いところを「捏造」と断定した村中氏がむしろ愚劣です。
 裁判では「子宮頸がんワクチンの是非」や「池田氏の研究の是非」が争われたわけでは全くない。

 医師・ジャーナリストの村中璃子さんが、この「実験」があまりにもずさんで恣意的であり、科学的には全く意味のないことを指摘、「捏造」と批判したところ、池田氏が雑誌『ウエッジ』と編集者、村中さん相手に名誉棄損の損害賠償訴訟を起こした。
 26日に出た判決は池田氏側の全面勝訴で、被告側に330万円の支払いを命じたほか、『ウェッジ』に対しては、記事の一部削除*3謝罪広告の掲載を命じた。
 原告側は、争点を科学の問題から「捏造」という言葉の定義の問題にすりかえることに成功した。

 「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/25分:高世仁の巻)(追記あり) - bogus-simotukareのブログに書いていますが「捏造の故意」がなければ捏造ではありません。これは何も科学云々に限った話じゃない。話をすり替えてるのはむしろ村中氏や高世の方です。
 ならば、「再審無罪判決が出た」えん罪判決を下した裁判官に向かって「捏造判事」といっていいのか。えん罪事件を生み出した警官や検事に向かって「捏造検事」「捏造刑事」といっていいのか。間違った記事を書いたライターに向かって「捏造ライター」といっていいのか。医師が診察を間違って医療過誤となったら「捏造医師」といっていいのか。
 「特定失踪者が国内にいることが判明した以上」特定失踪者問題調査会・荒木和博を「捏造認定」「捏造屋・荒木和博」といっていいのか。
 まあ荒木だけは「特定失踪者認定にまともな根拠がない」「国内で発見者が出たことについてまともな弁明がない」ので「捏造の故意がある」とみなして「捏造認定」といっていいと思いますが、他は必ずしもそうじゃないわけです。「捏造の故意」がなければ捏造とは言えない。「過失による間違った行為」は捏造ではない。「警官、検事が証拠を捏造した」「NYタイムズ・ジミーの世界、朝日・伊藤律インタビューのように完全な架空記事」などの事情がなければ捏造とは言えません。
 たとえば再審無罪判決が出ただけでは「捜査に落ち度があったと思う」ならまだしも「捏造検事」「捏造刑事」などと、うかつに言ったらそれこそ名誉毀損で敗訴です。
 例えば以前騒動になった「藤村・ゴッドハンド事件」「佐村河内事件」も

・「藤村による旧石器発見の捏造」
・「ゴースト作曲家・新垣氏の存在」「佐村河内は聴覚障害はあるが、耳が聞こえること」

を知らなければ、藤村や佐村河内を「ゴッドハンド」「現代のベートベン」などと持ち上げたマスコミ報道は「うかつな報道」とはいえても捏造ではないわけです。これまた「報道に落ち度があったと思う」なら、まだしもうかつにマスコミに向かって「捏造報道」といったらそれこそ名誉毀損で敗訴です。
 今回の村中氏の話はそういう「村中氏の落ち度」ではないのか。正直「安倍晋三のような権力者でもない池田氏」を詭弁使ってまで裁判所が勝たせる理由もないと思うんですけどね。
 少なくとも「村中氏が捏造呼ばわりしたことには落ち度はない」「研究が単に不適切なだけでなく捏造があった(捏造が仮になかったとしても、少なくともあったと見なすことに正当な理由があった)」という証明を何一つ高世はしていません。
 高世は、ただただ「池田の研究は不適切なのに」「ワクチン接種が遅れる」と「捏造呼ばわりの是非」と全く関係ない話をするだけです。
 しかし裁判判決に「捏造を容認するのか」と悪口する高世が「明らかな荒木の捏造(特定失踪者のデマ)」を容認していることには「暗澹たる気持ち」ですね。高世のようなくず男には怒りを禁じ得ません。高世と結婚した奥さんも高世並みのクズなんでしょうか?。俺が女性だったら高世とは絶対に結婚しませんね。結婚してもいずれ離婚すると思う。高世があまりにも人間としてデタラメで「俺的に高世を絶対に許せない」からです。
 結局高世の脳内には「身びいきしかない」わけです。今回の判決への悪口も、高世が「親しい関係にある荒木和博や横田奥さんを何一つ批判できない」のと同様に、単に「村中某氏と親しいから」にすぎないでしょう。断言してもいいですが、「村中氏に批判的な人間」と高世が親しければこの男はほぼ確実に判決を支持したでしょう。繰り返しますが「高世のような不道徳でデタラメな男(平たく言えばクズ男)」には怒りを禁じ得ません。
 荒木のデマ「特定失踪者」を容認する野郎がよくもまあ

エビデンスにもとづく報道を切に望む。

なんてふざけたことが言えたもんです。

【2019年3/31追記】

高世仁リツイート
・村中璃子
 故意じゃないと捏造とは言えないからではなく、故意かどうかを被告側が証明しなければならない司法制度*4だからだと思う。

 民事訴訟法の知識上、村中発言は失笑物ですがそれはさておき。民事訴訟法の知識とか関係なく、「法律素人ですら」常識で考えて、この件に限らず「あいつは捏造した」といって「俺は捏造してない、名誉毀損だ!」と訴えられたら「捏造した」といった方が「捏造だという証拠」を裁判所に求められるのは当たり前だと思うでしょう。「根拠もないのに捏造した」といっていたならその方がおかしい。一方で「捏造しなかった」という証拠などどうすれば提出できるのか。
 なら高世は誰かに「高世のジンネットは捏造番組作ったんですよ!」といわれて、高世が提訴した場合「捏造しなかったという証拠を高世が出さない限り敗訴だ」と裁判所にいわれて納得できるのか。
 「A氏を捏造といった人間B氏が名誉毀損で訴えられた場合、訴えられたB氏側がA氏は捏造であるという証拠*5をA氏への反論として出すのは当たり前の話」であり裁判所も「はあ?」でしょう。
 つうか「不適切な研究」といえばすむところを「捏造呼ばわり」したあげく「捏造の故意がある」ないし「捏造の故意があると認識したことに正当な理由がある」と裁判所に認識してもらえなかった村中氏があほなだけではないのか。
 大体、判決後の記者会見に出席せず、彼女が欠席した時点で俺なんぞ「ああ、逃げたな」「卑怯な人間だ」としか思いません。本当に彼女に「不当敗訴」という認識があるなら「欠席」なんて不自然極まりないでしょう。出席して「私が捏造呼ばわりしたことは何ら名誉毀損には該当しない」と自分の意見をアピールして当然です。結局マスコミから敗訴判決について「なぜ敗訴したと思いますか」「判決理由についてどう思いますか」など、いろいろと突っ込まれることが彼女はいやだったのではないのか。その程度の人間が「不当判決呼ばわり」とははっきり言って「はあ?」ですね。

村中璃子リツイート
・ウルフウッド
 子宮頚がんワクチンの副反応かどうかについてのいかなる立場に立つ人でも、科学的検証の過程に司法がこういう形で介入することには反対すべきだ。
 研究発表の問題点を指摘されたら名誉毀損で訴える人は、そもそも科学者になってはいけない。

 徹頭徹尾デタラメなツイートですね。
 まず第一に「研究成果の問題点を指摘しただけ」なら名誉毀損訴訟など起きないし、裁判所も村中氏を敗訴させたりしません。
 問題は「捏造呼ばわりしたこと」であり単に「研究成果に問題がある」だったら訴訟は起きなかったでしょう。
 第二に裁判で問題になってるのは「池田氏の研究成果の評価」ではなく「村中氏が捏造呼ばわりしたことの是非」でしかありません。
 当然ながらそれは「科学的検証の過程」への「司法の介入」なんてもんではない。当然「子宮頚がんワクチンの副反応かどうかについてのいかなる立場に立つ人」でもこの訴訟に反対する理由は何もない。
 まあ、この態度では二審以降でも果たして村中氏が勝てるかどうか。こんなくだらないリツイートしてる暇があったら、村中氏が「池田氏を捏造呼ばわりしたことの明確な根拠」を提出すればすむことなんですがね。
 もちろん「故意でないと捏造ではない」ので「研究に問題があること」をいくら指摘してもそれは捏造の証明にはなりません。
 つうか「池田研究は間違ってる」といいたいだけなら「研究が不適切だ」といえばすむことで「名誉毀損訴訟などによる池田氏の逆襲の危険性」を考えれば「捏造」なんて安易にいうべき話じゃないわけです(実際、逆襲されて敗訴したわけですが)。
 正直「池田氏の研究の是非」「ワクチン接種の是非」に関係なく俺は村中氏という人間が全く信用できません。最初から「捏造といわなければ」、単に「研究として不適切とのみ言ってれば」、提訴されることもなく、おそらく何の問題もなかったわけですから。
 村中氏を信用できる高世はおかしいんじゃないか。まあ高世の場合、荒木和博のデマ「特定失踪者」すら容認するバカだからそれ以前の話ですが。
 高世のジンネットに勤める社員ってこういう高世の問題点に何一つ疑問感じない「高世信者の集まり」なんですかねえ?。それとも「高世社長に首になったら行き場ないんです、無能だから」「高世社長にへいこらするしかないんです」つう「困った人間」の集まりがジンネット社員なのか?。


【2019年4/11追記】

控訴のお知らせ|村中璃子 Riko Muranaka|note
 記事とわたしを「最後まで守り抜く」と言っていた、Wedge社と元編集長の大江紀洋氏は、一審判決を受け入れました。訴訟の対象となった記事の一部は削除され、謝罪広告が掲載されることになります。

 という時点で「村中記事の『捏造呼ばわり』が正しかったかどうか」には当然疑問符がつくでしょう。

 2019年1月、WHOが国際保健上の脅威に初めて反ワクチン運動を挙げるなか、子宮頸がんワクチンの薬害を主張する人物から提起された名誉棄損訴訟における東京地裁の判決は、世界の科学コミュニティを震撼させました。判決のニュースは、ファイナンシャル・タイムズ紙を筆頭に、ネイチャー誌、サイエンス誌ほか海外主要メディアで、「反ワクチンによるサイエンスの敗北」などとして大きく報じられました。私のもとには、世界中のサイエンティスト、医師、ジャーナリストから同情と怒りのメッセージが多数寄せられています。

と彼女が放言したところで裁判で勝利できるわけでもない。
 そもそも「世界の科学コミュニティ」は震撼などしてないでしょうが。仮に震撼しているとしても「世界の科学コミュニティ」とやらが単に「あほなだけ」「裁判判決をまともに理解せず村中氏の放言を鵜呑みにしてるだけ」でしょう。
 なぜなら、この裁判で問題になったのは「池田研究の是非」や「ワクチンの是非」ではなく「村中氏の池田氏への捏造呼ばわりが妥当かどうか」だからです。
 何度も書いて飽きつつありますが「故意がなければ捏造ではない」わけです。捏造と「不適切な研究」は違います。
 裁判所は「捏造呼ばわりは名誉毀損」と判断しただけで池田研究の是非やワクチンの是非は何一つ判断していません。村中氏が「不適切な研究」と呼ぶにとどめればこんな裁判はそもそも起こりませんでした。村中氏と「当時のウエッジ編集部」が単に愚かだっただけでしょう。

 子宮頸がんワクチン問題自体は、Wedge社にもWedge社の親会社*6にも関係のない問題です。大江氏は、編集長はおろかメディアの仕事をとうに退いています*7。残念だと思う気持ちはありますが、この判断は理解できるものであり、尊重したいと思います。

 何で理解し、尊重できるんだかさっぱりわかりません。村中氏が「私の記事での捏造呼ばわりは名誉毀損ではない」と思うのなら控訴せず判決を受け入れたウエッジ社とウエッジ編集部、大江氏を批判して当然でしょう。
 上級審で判断対象になるのは当然「一審および二審の法廷に出た証拠だけ」「ウエッジ社などが一審判決を受け入れようと関係ない」とはいえ裁判官も人間である以上、「ウエッジ社などの判決受け入れ」は二審裁判官の判断に影響を与える危険性もありますし。
 なお「親会社(JR東海)とウエッジ社は別会社」なので「判決を受け入れろと親会社が圧力をかけた」などの特殊事情がない限り、この判決受け入れで親会社を非難するのはもちろんおかしな話です。

 近しい人たちからは、わたしや家族を心配し、控訴をやめるようアドバイスする声もたくさんいただきました。

 「不適切な研究呼ばわりならともかく、捏造呼ばわりは明らかに名誉毀損だった」「控訴しても勝ち目はない。ウエッジ社だって控訴しないじゃないか」「むしろワクチン支持派のイメージが悪くなり、かえってワクチン接種勧奨が難しくなる」「村中氏もジャーナリストとして汚点を残すだけだ」と思えばそういう助言になるでしょうね。そしてその助言の方が正しいんじゃないか。

 医者には、個人の名誉よりも裁判の勝ち負けよりも大切なことがあるからです。それは、人の命と科学を守ることです。

 ばかばかしい。この裁判で問題になってるのは「ワクチンの是非」でも「池田研究の是非」でもなく「村中氏による池田氏への捏造呼ばわりの是非」です。
 「人の命と科学を守ること」など最初から問題になってない。
 したがって「ワクチンが是」「池田研究が非」でも「捏造呼ばわりは非」なら敗訴します。にもかかわらず「ワクチンの是非」が争われてるのかのように印象操作とは愚劣にもほどがあります。
 断言していい気がしますが、今後も村中氏は敗訴し、「裁判所は狂ってる!」などと村中支持者と共に裁判所に悪口して終わりそうな気がします。しかし問題があるのはむしろ村中氏と彼女の支持者(例:高世仁)ではないのか。

 控訴審代理人は、福島県大野病院事件を勝訴して日本の医療を崩壊から救った平岩敬一弁護士、わが国における主要な名誉棄損訴訟を熟知しつくした喜田村洋一*8弁護士、平岩弁護士と共に大野病院事件を担当し、先日の乳腺外科手術訴訟を勝訴した水谷渉弁護士ほかです。
 判決のニュースを見た、2018年ノーベル医学賞受賞の本庶佑*9先生からは、こんなメッセージをいただきました。
「辛抱強く、最後までやり遂げることです」

 権威者をいくら持ち出そうと彼女が正しいことには全くなりません。
 特に本庶氏など、法律について素人の訳ですから。

*1:「推奨」と書いてあることに注意しましょう。接種は禁止されていないので接種自体は今も出来ます。ただし「推奨されてない」ので「健康保険の適用対象外」ですが。そうしたこと「保険の適用対象外だが接種自体は可能」を全く宣伝しない高世や村中氏には「本当に接種を増やす意思があるのか?」「接種推奨を国にさせるために、接種自体が出来ないかのように一般人に誤認識を招こうとしてるのか?」と疑念を感じざるを得ません。

*2:接種しなくても「がん検診による早期がん発見」である程度リカバリーできるし、接種による「がん予防の効果は非常に高い」ものの100パーセントの予防効果ではありません(ワクチン接種してもがんになる人はわずかだが居るので、接種してもがん検診は必要)。「ワクチン接種さえすれば問題ない」かのような、高世による「がんワクチンの描き方」はかなり問題があると思います。

*3:「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/25分:高世仁の巻)(追記あり) - bogus-simotukareのブログでも指摘しましたが「捏造呼ばわりの部分」のみの削除で「全部削除ではない」のだから判決はむしろ表現の自由に一定の配慮をしています。

*4:正確には「故意があると証明できない場合」でも「故意があると認識したことに正当な理由があると認められた場合」は名誉毀損は成立しません。つまり「故意があると認識した正当な理由がない」と裁判所は認識したわけです。

*5:正確には「捏造だと認識したことに正当な理由があることを証明した場合」も含まれます。従って不当判決でない場合、「単に村中氏の取材に落ち度があった」という話でしかありません。

*6:JR東海のこと

*7:大江氏は「ウエッジ社の親会社・JR東海からの出向社員」で、もともと出版畑やメディア畑の人間ではなく、現在はJR東海に復帰して出版やメディアとは関係ない仕事をしているようです。

*8:著書『報道被害者と報道の自由』(1999年、白水社

*9:著書『ゲノムが語る生命像』(2013年、講談社ブルーバックス)、『がん免疫療法とは何か』(2019年、岩波新書)など