今日の中国ニュース(2019年4月19日分)

■一帯一路サミット記事いろいろ

「債務のわな」の懸念払拭へ 「一帯一路」会議に37カ国首脳参加 - 産経ニュース
・中国の王毅*1国務委員兼外相は19日記者会見し、北京で25日から3日間開かれる巨大経済圏構想「一帯一路」の第2回国際協力サミットフォーラムに、37カ国の外国首脳を含む150カ国以上の代表が参加すると発表した。
・2017年の第1回会合では国外から29カ国首脳が参加した。今回はロシアのプーチン*2大統領のほか、3月に先進7カ国(G7)で初めて「一帯一路」協力の覚書を締結したイタリアからも首脳が出席する。フランスやドイツ、英国などの欧州主要国と欧州連合(EU)、日韓両国はハイレベルの代表団を派遣。日本からは二階俊博*3自民党幹事長が前回に続いて参加する。
 一方、一帯一路を通じた中国の影響力拡大に警戒感を強める米国は、前回に続いてハイレベル代表団の派遣を見送った。パキスタンと領有権を争うカシミール地方を通る「中パ経済回廊」に反発しているインドも前回に続いて参加を拒否するもようだ。

中国「一帯一路」会議、前回上回る37カ国首脳が参加へ :日本経済新聞
・2017年に続く2度目の開催で、ロシア、イタリア、シンガポールなど第1回を上回る37カ国の政府首脳や国家元首が参加する。
 習近平(シー・ジンピン)*4国家主席は3月、訪問先のイタリアでコンテ首相と会い、一帯一路で協力する覚書を交わした。主要7カ国(G7)のメンバーで覚書に署名したのはイタリアが初めて。今回の会議にもオーストリアポルトガルが初めて首脳級を送り込み、中国による欧州の切り崩し*5が進んでいる。
・150以上の国と90以上の国際機関から約5千人が参加する。このうち閣僚級の高官は360人超、国際組織の幹部は100人超を占める。期間中には企業経営者ら800人が参加する「企業家大会」や有識者や官僚らが参加するテーマを絞ったシンポジウムも開く。
 首脳級を送る国は前回より8カ国増えた。オーストリアポルトガルシンガポール、タイ、ジブチ、ネパール、エジプトなど14カ国は初めて首脳級が参加する。一方でスペイン、スリランカ、トルコ、ポーランド、フィジー、アルゼンチンは前回は首脳級が参加したが今回は見送った。世界銀行も前回は総裁が参加したが、今回はしない。
 主要国では米国とインドが高官の派遣を見送る。米国は中国との貿易戦争が解決していない。インドはパキスタンと領有権を争うカシミール地方が、一帯一路の関連事業の対象地域であることを批判している。日本からは自民党二階俊博幹事長が参加する予定だ。

中国とチリの両国関係の将来に期待=外交部_中国国際放送局
 習近平国家主席の招きに応じ、チリのピニェラ大統領が24日から28日にかけて中国を公式訪問し、第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに出席することについて、外交部の陸慷報道官は19日、定例記者会見で、「現在、中国とチリの両国関係は史上最高のレベルにある。ピニェラ大統領の訪問は両国の全面的戦略パートナー関係を新たなステージに引き上げるだろう」と述べました。

マレーシア首相の中国関連コメントを高く評価=外交部_中国国際放送局
 陸報道官は、「中国とマレーシアは国交樹立して今年で45周年になる。マハティー*6首相は来週に中国で開かれる『一帯一路』国際協力サミットフォーラムに出席する。われわれはこれを契機に伝統的友情を継承し、ハイレベル往来を強化し、『一帯一路』協力について協議するとともに、両国関係をさらに推進し、両国と両国民に利益をもたらしていきたい」と強調しました。

三日月知事が二階氏らと訪中へ 自民系とフォーラムに出席:滋賀:中日新聞(CHUNICHI Web)
 三日月大造*7知事は二十四日から二十八日までの日程で、中国・北京市を訪問する。自民党二階俊博幹事長が団長を務める訪中団の団員として、中国政府主催の「第二回一帯一路国際協力サミットフォーラム」に出席する。県は近く、知事の現地での行程を発表する。
 関係者によると、二階幹事長からの誘いで、滋賀、山梨、高知の三県の知事らが参加する。自民は昨年六月の知事選から、旧民主党出身の三日月知事の支援に回り、共産党を除く「オール与党」態勢になった。だが、議会では、最大会派の自民と第二会派のチームしがは対立している。
 自民系の訪中団への(ボーガス注:元民主党衆院議員である三日月)知事の参加は、(ボーガス注:山梨の長崎*8知事、高知の尾崎*9知事が自民系であることもあって、旧民主党系会派)チームしがを中心に波紋を広げそうだ。

 ということで一帯一路が挫折どころの話ではないわけです。

*1:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)などを経て国務委員(外交担当)兼外相

*2:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*3:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*4:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:「切り崩し」て(苦笑)。いつ欧州の総意が反一帯一路になったのか。

*6:教育相、副首相、首相など歴任

*7:鳩山内閣国交大臣政務官菅内閣国交副大臣など歴任

*8:自民党衆院議員(二階派

*9:一時、第二次安倍政権の審議会「教育再生実行会議」の委員を務めた。