「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう(2019年5/16分:黒坂真の巻)

黒坂真
‏ はい。最近の日本共産党は何かにつけて護憲*1を主張します。憲法9条を完全に実施、すなわち日米安保廃棄、自衛隊解散を実現したら日本は地上の楽園になるかのように思い込んでいる。中国共産党(ボーガス注:の南シナ海での態度は)は覇権主義だと言いますが、日本侵攻の可能性は皆無と盲信している。

 デマと言いがかりも甚だしいですね。
 まず第一に「日米安保廃棄、自衛隊解散」つうのは共産党においては「(日米安保廃棄、自衛隊解散の立場に立たない他野党との)野党共闘を重視する最近」は特にそうですが「1970年代に社会党公明党民社党などとの連立政権構想を唱えたときから」当面の目標ではありません。
 当面の目標は「米軍基地被害の是正」「自衛隊軍縮」「海外派兵、集団的自衛権行使反対」「九条明文改憲反対」といったところです。
 「日米安保廃棄、自衛隊解散」とは「当面の目標を達成した、その後の話」です。
 第二に「中国による日本侵攻の可能性は皆無」つうのは盲信ではなく事実であり「安倍自民もそういう立場」です。そんな可能性があると考えてるなら、安倍自民が一帯一路参加を表明したりしない。安倍が李克強首相の北海道訪問に「異例の同行」したりしない。
 黒坂も本気で「中国の日本侵攻の危険性がある」と思うなら共産に因縁つけるより安倍自民を「一帯一路に参加するな」と批判すべきでしょう。

黒坂真
‏ 吉岡正史さん。戦艦大和は沖縄を守るために出撃しました。沖縄を捨て石などにしていない。

 詭弁ですね。もちろん戦艦大和も捨て石だったわけです。ウィキペディアには

戦艦大和ウィキペディア参照)
・神重徳・連合艦隊参謀は草鹿龍之介・連合艦隊参謀長に大和へ説得に行くように要請し、草鹿は大和の第二艦隊司令部を訪れ、第二艦隊司令長官の伊藤整*2中将に作戦命令の伝達を行った。なかなか納得しない伊藤に「一億総特攻の魁となって頂きたい」と言うと、伊藤中将は「そうか、それならわかった」と納得したという。この特攻隊は連合艦隊指令長官・豊田副武*3大将によって「海上特攻隊」と命名された。

■菊水作戦(ウィキペディア参照)
 太平洋戦争末期、連合国軍の沖縄諸島方面への進攻(沖縄戦)を阻止する目的で実施された日本軍の特攻作戦である。作戦名の「菊水」は楠木正成の旗印に由来する。

という記述もあります。
 そして沖縄が捨て石であることが公然の秘密だからこそ

■島田叡(1901~1945年:ウィキペディア参照)
沖縄県最後の官選知事。
・1945年(昭和20年)1月10日、沖縄県知事の打診を受け、即受諾した。前任者の泉守紀には、香川県知事の辞令が出された。沖縄への米軍上陸は必至と見られていたため、後任者の人選は難航していた。沖縄に米軍が上陸すれば、知事の身にも危険が及ぶため、周囲の者はみな止めたが、島田は「誰かが、どうしても行かなならんとあれば、言われた俺が断るわけにはいかんやないか。俺は死にたくないから、誰か代わりに行って死んでくれ、とは言えん。」と言って、死を覚悟して沖縄へ飛んだ。
・陸軍守備隊の首里撤退に際して、島田は「南部には多くの住民が避難しており、住民が巻き添えになる。」と反対の意思を示していた。同年5月末の軍団長会議に同席した島田は、撤退の方針を知らされ、「軍が武器弾薬もあり装備も整った首里で玉砕せずに摩文仁に撤退し、住民を道連れにするのは愚策である。」と憤慨。そのとき牛島満・第32軍司令官は、「第32軍の使命は本土作戦を一日たりとも有利に導くことだ。」と説いて会議を締め括ったという。

FNSドキュメンタリー大賞
 1945年1月31日。
 アメリカ軍の上陸が間近に迫っていた沖縄に、県知事として赴任してきたひとりの男がいた。
 大阪で内政部長をしていた島田叡は、沖縄知事への就任を要請され、その任を受けた。第二次世界大戦末期の日本の置かれていた状況を考えれば「県知事として沖縄に行ってくれ」という命令は「沖縄で死んでくれ」と言われているのと同じようなものだった。
 家族の反対を彼はこう言って説得したという。
「自分が死にたくないからといって、誰かに『代わりに行って死んでくれ』とは言えない」

となるわけです。

黒坂真
‏ 金正恩は核ミサイル、生物化学兵器を廃棄しない。

 国連の制裁対象には入ってない、そして北朝鮮も現時点では「廃棄を明言してない」生物兵器化学兵器はともかく「米国の体制保証があれば廃棄する用意がある」とした核兵器は廃棄する意思はあるでしょうね。
 ただしその条件はあくまでも「体制保証が核廃棄に先行すること」であり今のところ米国は何一つ「体制保証」と見なせる行為をしていません。米朝国交正常化や終戦協定締結、在韓米軍の撤退どころか「最もハードルが低い終戦宣言」すらやってない。北朝鮮が核廃棄しないのは「ある意味当然」です。

黒坂真
‏ 湯川れい子さん*4 。日本が朝鮮戦争に参戦*5し、大韓民国を守るために米軍と共に中朝連合軍と戦っていたら日韓関係、日中関係は随分異なっていたでしょうね。

 「日本の自衛隊が(韓国が参戦したベトナム戦争、英国が参戦したイラクフセイン政権打倒戦争などの)戦争に、米国の同盟国として参戦して外国人を殺害するようなことがなくて良かった(俺の要約)」という「護憲派」湯川氏のツイートへのリツイートにいきなりこれです。挑発行為以外の何物でもない。まともな人間なら出来ない行為です。

*1:「安倍が改憲を主張するから」であってある意味当たり前の話です。大体「安倍流改憲への批判」なら他の野党もしています。

*2:海軍省人事局長、連合艦隊参謀長、軍令部次長、第二艦隊司令長官など歴任。 いわゆる菊水作戦における戦艦「大和」沈没の際に艦に残り戦死。

*3:海軍省軍務局長、連合艦隊司令長官軍令部総長など歴任

*4:音楽評論家。著書『熱狂の仕掛け人:ビートルズから浜崎あゆみまで、音楽業界を創ったスーパースター列伝』(2003年、小学館)、『湯川れい子のロック50年:見た!聞いた!会った!世界のスーパースター達』(2005年、シンコーミュージック)など

*5:なお、参戦はしてない物の、在日米軍基地から韓国へ向かって米軍が出撃していました(たとえば4月例会 - kyotorekkyo ページ!参照)。