今日の産経ニュース(2019年8月22日分)

菅長官、「ポスト安倍」重ねて否定 古賀氏の期待感発言受け - 産経ニュース
 菅が否定するまでもなく「第二次安倍内閣官房長官をするまでろくな役職に就いたことがない」「石破*1元幹事長、石原*2元幹事長、岸田*3政調会長と違い派閥ボスでもない」「岸*4元首相の孫、安倍晋太郎*5元外相の息子という安倍と違って家柄がいいわけでもない」菅がポスト安倍などとは誰も思ってないでしょう。


菅長官「一つ一つ課題に取り組んだ」 首相在職歴代2位 - 産経ニュース
 今更ながらげんなりしますね。安倍が池田勇人*6佐藤栄作*7に匹敵する有能な政治家だとは誰も思ってないでしょう。日本の政治の劣化の象徴と言っていい。


消費者庁移転見送り 片山氏「地方創生」退行を否定 - 産経ニュース
 「京都には文化財が多い」など、それなりの合理性がある「文化庁の京都移転」ならまだしも、そもそも「徳島県が誘致に積極的」以外にまともな根拠があるとは思えない「消費者庁の徳島移転」を決めたのが無理なのであり、今回ばかりは片山が正しいでしょう。片山でなくても撤回という結論になったと思います。そしてこの移転方針は「第三次安倍内閣行革相(国家公安委員長兼務)」だった河野(現外相)が決めたことですが、今回の方針撤回についてはたぶん何も言わずに黙りでしょう。片山の意向は「安倍ら党・政府の了解済み」であることは河野も分かるでしょうし、それに対して批判できるほど、奴も「度胸の据わったタマではない」でしょう。そもそも「徳島移転自体」が「とにかく何でもいいから宣伝できる成果がほしい(河野)」程度のくだらない話でしょうし。外相に出世した今河野にとって、「マスコミがこの件で『自らの決定を反故にされて何で何一つ反発しないのか?』などと河野を猛烈に批判」でもしない限り、何も言わないでしょう。まあ、マスコミが河野批判しても「片山氏の決定は正しい」として片山批判など河野はしないでしょうが。


カンボジアの対中依存を批判 亡命中の最大野党幹部、日本に支援求める - 産経ニュース
 わかりきったことですが安倍は何もしないでしょう。そもそも日本企業自体がカンボジアに進出して金儲けしてるわけですから。まあ、「今のカンボジアとのつきあい」なんかまだある意味ましな方で過去には「アパルトヘイト南アと付き合い名誉白人の称号を南アから受けたあげく、国連総会で名指しの日本非難決議可決」なんてこともありましたし。中国がカンボジアを経済支援してるのは事実ですが、欧米や日本が対抗してカンボジアを制裁で締め上げてるわけでは全くありません。
 産経新聞相手に「中国非難しかしなかった」のならもはやこの野党幹部は「完全に終わってる(そんなんではとてもカンボジアのフンセン政権に政治的に勝利できるとは思えないという意味で)」といっていいでしょう。


公民館使用拒否は違法 宗教法人に 群馬・東吾妻町 - 産経ニュース

 竹内努裁判長は「集会はビデオを放映し信仰心を深める目的だったが、顕正会の会員のみを対象にした閉じられたもので、不特定多数への布教活動とは言えない」と指摘。使用を許可しても、町が宗教活動を支持したことになる恐れはないと結論付けた。
 判決によると、顕正会は平成30年6月、東吾妻町に公民館の使用許可を申請。町は「公民館は特定の宗教を支持してはならない」とする社会教育法の規定に抵触するとして認めなかった。判決は別の会場を借りる費用などの賠償を命じた。

 一般論としては全く正しい判決ですが「原告・顕正会」が統一教会やオウム、幸福の科学法輪功などのように、様々なトラブルを起こし、過去には警察に信者が逮捕されてる「反社会的団体」であることを知っていれば「果たして適切な判決なのか」と疑問には思います。
 正直、東吾妻町の「社会教育法ガー」「政教分離ガー」は本心ではなく、使用拒否の最大の理由は「反社会的団体であること」でしょう。
 おそらく控訴するでしょうし、最高裁で敗訴が仮に確定したとしても「6千円払って終わり(今後もかたくなに拒否)」つう可能性もありうるでしょう(勿論、町の逆転勝訴もあり得ますが)。
 天台宗浄土真宗のような伝統教団は勿論、創価学会PL教団のような新宗教団体でも「通常の宗教団体」と見なされてる場合なら、使用拒否はなかったのではないか。
 まあ過去には「護憲運動に対する使用拒否」なんて無茶苦茶なことも起こってるので悩ましいところではあるんですけどね。もちろん「安易な使用拒否は不当だが、行政が反社会的団体にお墨付きを与えていいのか」という問題はこうした「反社会的宗教団体」に限った話ではなく「在特会のような反社会的政治団体(日本では反中韓・極右系が多い*8)」「いわゆるマルチ商法(例:アムウェイ)のような反社会的経済団体」「ホメオパシー団体(ホメオパシーでがんが治る)のような反社会的・エセ科学団体」が公民館使用申請した場合にも該当する話です。
 しかしなんで人間って顕正会統一教会やオウム、幸福の科学法輪功などのような、あからさまなエセ宗教にだまされるんですかね。なんとかなんないもんかと本当に思います。

【参考:顕正会の反社会性】

顕正会とはどういう宗教団体?
〈問い〉
 顕正会とはどういう宗教団体ですか? 友達が入っていて心配です。(熊本・一読者)
〈答え〉
 今年(2007年)1月30日、警視庁は顕正会会員2人を強要未遂の疑いで書類送検しました。産経新聞31日付は「強引な勧誘また摘発」という見出しで「2人は……同会東京会館にアルバイト男性を連れ込み、『住所を教えないと帰らせない。入会しないと不幸になるぞ』などと脅迫。男性が拒否して立ち去ろうとすると、腕をつかむなどの暴行を加え、1時間以上にわたり入会を迫った疑い」と報じ、「顕正会は……巨大地震が迫っていると独自の終末思想を掲げている」と書いています。

 最近は『日蓮大聖人に背く日本は必ず亡ぶ』という本を大量に発行し、信者が知人に配布しています。この本では、殺し合いを意味する「“修羅の思想”ともいうべき共産主義」と述べるなど、反共主義が露骨です。この本の表題のとおり、政治経済社会の危機とゆきづまりの深刻化を「顕正会に帰依しないからだ」という「あかし」にし、苦悩する人びと、とくに社会的経験の乏しい青少年をおもな対象にして勧誘。その過激な手段が教育界などでも問題になっています。今年1月11日付読売新聞夕刊の神奈川県警による顕正会本部捜索の記事では「各地で勧誘を巡るトラブルが起きており、県警には04~06年に338件の苦情や相談が寄せられていた」と報じています。

顕正会ウィキペディア参照)
■主張
 「王仏冥合国立戒壇建立こそが、国家安泰と世界平和をもたらし、人々を真に幸福にする、究極の政治理念である」と説く(創価学会と同様、元々は日蓮正宗の信者団体からスタートしているため、こうした主張を行っている*9。現在は創価学会同様、反社会的活動、教義違反などを理由に正宗から破門されている)。
 「日清・日露・太平洋戦争は日本による侵略戦争ではなく、大局的に見れば自衛のための祖国防衛戦争であった」と主張している(神社本庁幸福の科学モラロジーなど日本ではこの種の右翼宗教は珍しくない)。
■過去のトラブル
■2005年(平成17年)7月28日
  強引な勧誘をしたとして、神奈川県警察警備部と瀬谷警察署が顕正会横浜会館を家宅捜索した。会員2名が監禁容疑で逮捕され、警察によると2人とも容疑を認めたという。
■2013年(平成25年)9月11日
 信者2名が東京都内に住む男性に「入信しなければ五体満足でいられなくなる」「入信したことを家族に話したら大勢で(男性の自宅に)押しかける」などと言って強引に勧誘したとして、警視庁公安部は、強要と「暴力行為等処罰ニ関スル法律」違反の疑いで信者2名を任意で事情聴取するとともに、顕正会本部や東京会館など5箇所を家宅捜索した。警視庁への顕正会に関する相談件数は、2013年に入って80件超あったという。これに対して顕正会は「違法捜査だ」とコメントした。
■2015年(平成27年)10月5日
 会員の男3人が、前日16時半頃に東京都台東区の上野公園で、19歳の男子大学生に「東京見物に行かないか」などと嘘を言って車に乗せ、板橋区常盤台の東京会館の近くまで連れ去ったとして、未成年者誘拐の疑いで警視庁公安部に逮捕された。大学生は、車内で顕正会に入会するよう勧誘され、不安になったためLINEで母親に「何者かに連れ去られている」と連絡し、母親の通報を受けた警視庁の捜査員が、東京会館の近くで4人を確保した。
■2015年(平成27年)10月8日
 会員3人の逮捕を受けて警視庁公安部が本部や東京会館など、複数の教団施設を家宅捜索した。
■2015年(平成27年)10月15日
 新たに会員の男2人が同じ容疑で警視庁公安部に逮捕された。警視庁公安部によると、教団の強引な勧誘をめぐる相談や通報が、2015年1月から9月末までに約90件あったという。教団は逮捕された5人が会員であるとした上で「会の信用を失墜させるための不当逮捕だ」とコメントしている。

 刑事警察ではなく公安が動いてるのが「何だかなあ(あまり望ましいこととは思えない)」ですが警察の捜査自体は別に違法でも何でもないでしょう。

*1:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*2:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*3:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*4:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*5:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*6:大蔵次官から政界入り。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相などを経て首相

*7:運輸次官から政界入り。吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*8:勿論革マルのような極左系も少数ながらありますが

*9:なお、日蓮正宗創価学会は既に公式に「王仏冥合国立戒壇建立」を否定している。