黒井文太郎に突っ込む(2019年10月3日分)

黒井文太郎
 よく「核保有*1は良くて北朝鮮やイランはなぜダメなのか!不公平だ」との意見を聞くのですが、脅威のリアル度の違いです。

 言ってることが完全な詭弁ですね。「イスラエルが核を持っても*2危なくないがイランが持ったら危ない」「在韓米軍に核保有の疑いがあっても問題ないが北朝鮮が持ったら危ない」なんて主張に何の正当性があるのか。
 むしろ「イランや北朝鮮が、イスラエルや在韓米軍相手に核使用する危険性」より「イスラエルや米国が北朝鮮やイランに核保有する危険性」のほうが高いでしょうね。
 小国である前者は下手なことすれば、それこそ「敵国(米国やイスラエル)の反撃や国連の経済制裁で亡国に直結しかねません」ので。
 いい悪いはともかく北朝鮮やイランの核保有は「牽制のため」であって先制攻撃のためではないでしょう。
 

黒井文太郎
 リアルな核の脅威としては、印パ紛争がやはり潜在的脅威度はトップでしょうね

 おいおいですね。にもかかわらず米国が問題にしてるのは「印パの核保有」ではなく「イランや北朝鮮の核保有であること」を黒井はどう説明する気なのか。印パ核保有をそこまで脅威だと思うなら、黒井は印パの核保有を容認する米国を批判したらどうなのか。

*1:NPT体制において核保有が認められてるのが核五大国(英米仏中露)、NPT非加盟なのに核保有を公言し、事実上黙認されてるのがインドとパキスタン。事実上核保有が公然の秘密で、それが黙認されてるのがイスラエルです。

*2:イスラエルの核保有は公然の秘密と言っていいでしょう。