今日の中国ニュース(2019年11月30日分)

後継問題議論「急がず」 ダライ・ラマが演説―チベット:時事ドットコム
 「約30年前のノーベル平和賞受賞時」ならともかく「84歳の現在」、「急がず」というのはおかしいし、そもそも「急がないといけない」と思ったから「転成霊童の廃止論」を最近ダライが言い出したろうに、「廃止する必要は無い」「むしろ続けるべきだ」という内部の反発が強いが故に「急がない」といわざるを得ないのでしょう。
 こうなると、ダライも「廃止したいがこのまま、現状維持でも仕方ない」と諦めの心境にあるかもしれません。


【産経抄】11月30日 - 産経ニュース

・わが国では、来春に中国の習近平国家主席国賓としての来日が予定されている。政府は今のところ、香港情勢や米国の動向などの影響について「考えていない」(菅義偉官房長官)と否定するが、国賓として天皇陛下におもてなしを願うにふさわしい相手かどうか。
・中国は、1989年の天安門事件で制裁を受けた後も皇室を利用した。日本側に強く働きかけて92年の天皇、皇后両陛下ご訪中を実現させたのだった。銭其シン元外相は回想録にあけすけに記す。
「西側の対中制裁を打破するうえで、積極的な作用を発揮した*1」。
・極東情勢の緊張の中で、政府が中国を引き寄せようとする狙いは理解できる*2。とはいえ、外国による天皇の政治利用*3は断じて許してはならない。

 と産経が言ったところで安倍は無視して国賓訪問を推進するでしょう。仮に安倍が退陣しても*4後任首相が「自民党内(石破元幹事長、石原元幹事長、岸田政調会長など)」であれ「野党内(立民の枝野代表など)」であれ、「国賓訪問はやめます」とはならないでしょう。

 2009年の習氏の国家副主席としての来日時にも一悶着(もんちゃく)あった。当時の民主党鳩山由紀夫政権は、外国要人が天皇との会見を望む場合は1カ月前までに文書で正式申請する「1カ月ルール」を無視した。外務省や宮内庁の反対を押し切り、会見を強行させたのである。

 不文律に過ぎない上にこのルールは「天皇の健康への配慮」にすぎませんからね。わーわー騒ぐ方がおかしいと思いますね。
 しかし宮内庁天皇の意思を無視して動くとは考えがたいのでこれは「明仁天皇の意思」だったんでしょうか。であるなら「鳩山内閣倒閣に利用されかねない言動*5」ということで「天皇の政治的中立性の観点」でかなり問題があるでしょう。

 会見が、習氏の国家主席就任を後押ししたとの見方もある。

 いやーほとんど関係ないでしょう。

*1:銭外相が認めるまでもなく当時から分かりきっていた話です。かつ「日本も欧米の対中国制裁を解除させたがっていた」のであり日本がだまされたとかはめられたとかいう話ではない。

*2:舌先三寸に過ぎないとしても「(北朝鮮問題の解決のために中国の力を借りようとすることは)理解できる」と産経が書いたことが驚きですね。

*3:基本的には「天皇外交」は全て大なり小なり「外国による天皇政治利用」であるとともに、「日本政府による天皇政治利用」です。それが嫌なら「天皇外交はしない」つう選択肢しかないでしょう。

*4:正直、モリカケ桜を見る会疑惑の腐敗政治家など一日も早くやめてほしいですが。安倍を支持し続ける連中には怒りを禁じ得ませんね。

*5:鳩山内閣退陣にこの件はほとんど影響していない(退陣原因は「沖縄基地問題での福島少子化担当相更迭による社民党の連立離脱」や「鳩山氏のいわゆる故人献金問題」)と思いますが産経や自民が「この件を倒閣に利用しようとしたこと」は事実でしょう。