今日の産経ニュースほか(2019年12月31日分)

「外圧に屈した」ゴーン被告の保釈 異常事態招いた裁判所の判断 - 産経ニュース
 産経が何を根拠に「外圧(フランスの圧力?)」云々と決めつけるのかは全く意味不明です。
 というか、問題は「外圧に屈したかどうか」ではなく「保釈自体が適切だったかどうか」「保釈自体が適切だとしても保釈条件が適切だったかどうか」でしょうに。


渡航禁止のゴーン被告出国か 国籍持つレバノン入り 海外紙報道 - 産経ニュース
 「ホンマかいな?」ですね。
1)出国は保釈条件では認められてないようだし、
2)とはいえ「裁判が不当なので政治亡命」と主張したところでレバノン政府が認めるとも思えない*1
3)だからといって完全に身を隠したら、財界人としては完全に終わる*2し、弁護団への非難も避けられないだろうし
「何考えてるんだろう?」ですね。まあ、普通に考えれば結局は日本に帰国すると思うのですが(追記:残念ながら帰る気がなさそうですね)。


ゴーン被告の米国代理人が声明「レバノンにいる」 - 産経ニュース
ゴーン被告の声明全文「日本の司法制度の人質ではない」 - 産経ニュース
 「日本に帰国しない」とはいってないものの、「日本では公平な裁判が受けられない」云々というゴーンの物言いでは帰国しそうにありませんね。
 どう言い訳しようと彼が裁判所をだましただけでなく弁護団も裏切ったことは明らかで許しがたいですね。逃亡出来さえすれば、詭弁で居直り、周囲*3に迷惑をかけても恥じないクズがゴーンだったわけです。ゴーンが無実かどうかはともかく、「日産やルノーの会長を務めた男」がここまで恥知らずでクズだとは予想の範囲外でした。
 「政治犯であり、明らかに不公正な裁判が予想される(例:スターリン粛清下の政敵への裁判)」と言うのでも無い限りゴーンの言い訳は成り立ちませんし、この裁判がそんなモノだとはとても言えないでしょう。そもそもそんな裁判なら保釈自体が認められなかったでしょう。
 大体このゴーンの物言いなら、「レバノンなら代理処罰の形で裁判を受ける気がある」のか(たぶんそうではないでしょうが)。


ゴーン被告の弘中弁護士「寝耳に水で当惑」「相当大きな組織が…」 - 産経ニュース
 まあ普通に考えて事前に出国の意思など知らされてはいないでしょう。


日本共産党委員長発言(朝日新聞)|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
コラム発言に対する批判へのお答え|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 「日本共産党の最近の言動は余りにも反中国的であり、適切な批判の域を超えてるのではないか」「それで政権参加など出来るのか(そうした反中国が政権参加においてやっていけるとは思えない。政権参加を諦めるか、今の反中国を撤回するしかないと思うがそれは支持者の望むことなのか、あるいは政党として適切な行為なのか)」「そうした言動は日本国内の反中国右翼言論を助長していないか」「日本共産党は国内の反中国世論に迎合し右傾化してるのではないか」と苦言を呈する浅井先生です。「共産支持者の俺」ですが、「共産党の言うことが全て100パー、常に正しいとは思ってない」ので、個人的には浅井先生の危惧には同感しますね(浅井氏は日本共産党とは逆に中国にやや甘すぎる気がしないでもありませんが)。


日本でも発覚 カトリック教会の性的虐待(酒井信彦)
 もちろん酒井が「性暴力に厳しいわけでも何でも無く」、『フランシスコ法王の核廃絶発言』『日本カトリック靖国参拝批判』などでカトリックに反感を覚える酒井が因縁を付けてるだけの話です。
 だからこそ「福田財務事務次官(当時)のセクハラ問題」「伊藤詩織さんに対する山口某のレイプ疑惑」など「酒井にとって都合の悪い性暴力問題(安倍政権批判など)」は黙りになったり詭弁を吐いたりするわけです。どっちが偽善なのか。酒井の方がよほど偽善でしょう。


金正恩氏「長い闘争を決心」 北総会が異例の4日目突入 - 産経ニュース
 現時点では「内容が極めて抽象的」なので当面様子見ですね。個人的には「米中露韓日」の反応を見極めて動きたいがための「抽象的発表」であり、当面、大きな事は起きないのではないかと思いますが。


【産経抄】12月31日 - 産経ニュース

 日本という国にとって、守り続けるべき「つらぬき」、「棒の如きもの」とはなんだろう。

 産経にとっては「靖国神社など戦前的右翼主義」、護憲派にとっては「憲法九条など平和主義」といったところでしょうか。まあ他にもあるでしょうけれども。


【政界徒然草】「大人の判断」で韓国の旭日旗批判に沈黙する自民党 - 産経ニュース
 自民党が大人だったらそもそもこんなトラブル起きないんですけどね。向こうは「旭日旗海上自衛隊旗にするな、廃止しろ」とまではいってないわけですから(個人的にはこの機会に廃止して新しい海上自衛隊旗をつくってもいいと思うが)。
 日本の侵略を受けた側・韓国が「侵略の象徴・旭日旗(戦前の日本海軍旗、今の海上自衛隊旗)」に反発するのはむしろ当然でしょう。むしろ「廃止せよ」ではなく「韓国に入港するときは外してほしい」「スポーツ大会には持ち込むな」レベルにとどめてる韓国の方が「大人」でしょう。


【主張】ウクライナ停戦 露の侵略行為は許されぬ - 産経ニュース

 重要なのは、ロシアの侵略行為がなければこの紛争は起き得なかったということである。

 一方で「日本が太平洋戦争なんか起こさなければ大量の戦死者は出なかった」と言われると「米国が悪い」と居直る産経です。
 「太平洋戦争は日本を敵視した米国が悪いが、クリミア紛争はロシアが悪い」てそんな言い分が通ると本気で思ってるのか。

 クリミアを一方的に併合し、東部でも自国の影響力を残そうとするロシアの行動は到底容認されない。ロシアは前提条件を付けずにウクライナから手を引くべきである。

 「無条件でロシアはクリミアから撤退しろ」て同じ事を中国、仏印関係で米国に言われて戦前日本が逆ギレて真珠湾攻撃したことをどう思ってるのやら。


【主張】辺野古の工期延長 より丁寧な説明が必要だ - 産経ニュース
 「丁寧な説明が必要」て「道理の通らないことだから説明しようがないし、力で押し切ればいいと安倍政権が思ってる」つうことでしょうよ。
 そして、どうせ最終的には「沖縄県が無理解だ」でかたづける気でしょうが、現時点ではさすがの産経も「工事を中止せよ」やそこまでいかなくても「安倍政権の態度は横柄だ」などと言うことはせずとも、「説明が不十分」程度の事は言うようです。

 普天間飛行場の移転先が辺野古しかない状況に変わりない。
 辺野古移設に代わるアイデアは見当たらない。

 そんなことはありません。そもそも「普天間飛行場自体いらない」と考えれば「移転しない」と言う選択肢もありますし。
 いずれにせよ辺野古が軟弱地盤で工事に適さないのなら「工事中止」は当然でしょう(今までの金が無駄になりますが仕方が無い)。
 その上でどうしてもどっかに移転したいなら、移転場所を探し、見つからないなら当面移転を諦めるしかないでしょう。しかし普天間の負担軽減は約束した以上、普天間飛行場は早急に撤去する。いずれにせよ「工事が終わるまで普天間飛行場は撤去しない」などとんでもない話です。

 地盤が軟弱で現行計画では滑走路として使用できない以上、工期延期はやむを得ない。

 そんなことはないですね。「地盤が軟弱でない他に移転する」か、「そもそも移転しない」という道を選ぶべきでしょう。
 いずれにせよ「辺野古しかないから工期がどんだけのびようと、工事費がどんだけ膨れようと、沖縄県が反発しようと工事は中止しない」つうのは「蒋介石政権打倒以外に道がないから、英米が批判しようと、戦争が長期化しようと、戦費が膨れ上がろうと中国から撤兵しない」つう戦前日本並みに無茶苦茶で合理性がない。

 玉城デニー知事は「辺野古移設では普天間飛行場の一日も早い危険性の除去につながらないことが明確になった」と述べ、普天間飛行場の即時運用停止を求めた。

 そりゃそうでしょう。当初の予定工期5年を10年と2倍に延長(しかも10年で終わる保証がない)したあげく「工事が終わるまで普天間は閉鎖しない」では「それまで基地被害を我慢しろとは無法だ。まずは普天間を閉鎖せよ」となるのは当たり前です。

*1:追記:ゴーンの自信ありげな態度を見ると「認めるのか?」と言う気がしてきました。

*2:有罪判決が避けられないとしても、むしろ裁判をした方が再起、復活の可能性があるでしょう。

*3:少なくとも弁護団にとって彼らが「ゴーンの逃亡劇の共犯で無い限り」ゴーンの行為は迷惑でしょう(さすがに共犯ではないと俺は思いますが)。