今日の産経ニュースほか(2020年4月7日分)

2週間後に感染者減らせると首相 | 共同通信
 おいおいですね。
 一斉休校の時に「この2週間が勝負」と抜かし、「一斉休校開始から2週間経てば終息するかのように言った男」「にもかかわらず、今、緊急事態宣言の男」がこれです。マスコミも「過去の、一斉休校開始当時の『この2週間が勝負』との整合性はどうなってるんですか?」「今『2週間経てば減る』という根拠は何ですか?」と突っ込むべきでしょう(もちろん共同記事は「暗にそう言いたい」のかもしれませんが、安倍を恐れず、批判するなら明確に批判して欲しい)。
 本気で言ってるなら余りにも楽観的すぎるだろうし、口から出任せだとしても「何でそんな出任せを言うのか」と言う話です。正直、ここまで甘く考えてる人間は安倍以外にはいないのではないか。
 大体、ブクマでも指摘がありますが「緊急事態宣言が1ヶ月(そしてその時に宣言が終わる、延長しないとは現時点では断言していない)」なのになんで「2週間で患者減らせる」なのか。
 まあ、第一次政権の時も根拠レスで「消えた年金問題を解決する」と放言した男ではありますが。


リベラル21 総選挙は間近か、緊急事態宣言と緊急経済対策の打ち出しで都知事選同時選挙の可能性高まる
 広原氏の個人ブログならある意味どうでもいいのですが、リベラル21がこんな珍文章を載せたのにはびっくりです。タイトルからして「はあ?」です。
 もちろん安倍は「コロナ問題での大規模経済支援」をぶち上げたことにより、「防疫の失敗によるコロナ蔓延というピンチをチャンスにしよう(コロナを口実としたばらまきによる選挙民買収&コロナを口実にした疑惑隠し→選挙での勝利)」は画策してるでしょう。
 しかし、それも「コロナが終息してからの話」です。未だコロナは終息の兆しを見せないし、そもそも「ぶちあげた経済支援」にしても具体的な法案や予算案が出たわけでもない。
 それで「早期解散の可能性が高まった」だの、ましてや「都知事選とのダブル選」など「はあ?」ですね。
 都知事選が7月5日で今が4月7日です。あと約3ヶ月しかない(野党各党の水面下での動きはあるのでしょうが、正直、自民が小池擁立に動いてることを考えると、いい加減、野党共闘候補を擁立してほしいところです)。
 この3ヶ月までに「コロナが終息してる保証」なんかどこにもない。コロナが終息もしてないのに、安倍だってさすがに解散は出来ないでしょう。
 可能性は低いでしょうが逆に「コロナによる都知事選延期」の可能性だってゼロではない。
 大体過去に「参院選とのダブル選挙」はありますが「首長選とのダブル選挙」なんか「都知事選のような首都の首長選」だってないでしょうよ。そんなことをしたところで、大して衆院選においてプラスにならないからです。
 いやもちろん「終息してる可能性はある」し、そうあってほしいですが、「終息の兆しは現段階ではない」のにこんなことをいうのは、広原氏やリベラル21の思惑が何でアレ
1)コロナがそんなに速く終息すると甘く考えてるのか?
2)コロナについて選挙のことしか考えてないのか?
という疑念を招き反発を生みかねません。
 「安倍がなかなか退陣しないこと」「アホな日本国民が安倍の経済支援とやらを高評価し、支持率が上昇しかねないこと」「緊急事態宣言発動を安倍にけしかけるなど、コロナ問題において、最大野党・立民が安倍との違いをアピールするどころか、安倍と何が違うのか分からない言動ばかりすること」によほど焦りがあるのでしょうが、いずれにせよ「衆院選都知事選ダブル選」など現時点では「はあ?」でしかない主張です。
 そんなことが可能なら安倍も、習主席訪日延期も、五輪延期もしたくはなかったでしょう。


【正論】武漢ウイルス禍収束後の世界は 東洋学園大学教授・櫻田淳 - 産経ニュース
 「正式名称ではなく俗称」の上、「中国人に対する差別助長の恐れ」「武漢以外は安全との誤解助長の恐れ*1」から「WHOが使うべきではないとしている」言葉、そして安倍政権も(麻生の暴言があったとは言え)公式には使用してない言葉「武漢ウイルス」をためらいなく書ける辺り、さすが産経文化人らしいクズぶりです。その一方で「911事件」を『飛行機で特攻するとはまるで戦前日本の神風特攻隊』といわれると「日本差別だ!」と言い出すのだから、産経らウヨ連中も全くデタラメです。
 

ゴルフ練習場、理髪店、教習所「対応するしか」 都の休業要請案で(1/2ページ) - 産経ニュース
 他の件はともかく、「通勤通学で必要だから免許が取りたい」というケースもあるであろう「自動車教習所通い」はいかにコロナが深刻とは言え、果たして「不要不急」なんですかね?(もちろん感染を恐れる教習生が自主的に通学を止めるのなら、それは自由ですが)。
 「車がないと生活不便な埼玉県に暮らす人間」としては大変違和感を感じます。


【首相会見】「日本経済は戦後最大の危機に直面」 - 産経ニュース
 「戦後最大」とは、いつもながら大げさな男です。「自分はすごいことをやってるんだ」という自画自賛がしたくて、したくてたまらないのか。

◆1964年の山陽特殊製鋼倒産&山一証券倒産危機(山一への日銀特融を実施)(佐藤*2内閣)
◆1997年、1998年の山一証券北海道拓殖銀行、日本債権信用銀行(日債銀)倒産(橋本*3内閣)

などと比べれば幸いなことに現時点では大規模な企業倒産は起こっていません。全然「戦後最大」などではないでしょう。

*1:最近は不幸なことに各地での蔓延でそうした誤解もなくなってきましたが

*2:運輸次官から政界入り。自由党幹事長(吉田総裁時代)、吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*3:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣副総理・通産相などを経て首相