黒坂真に突っ込む(2020年6月7日分)

黒坂真
 明日の自由を守る若手弁護士の皆さん。まさかですが、皆さんは日本人拉致は安倍総理の責任だと考えていませんか。犯罪者に責任がある。
明日の自由を守る若手弁護士の会/あすわか
 「断腸の思い」「向き合っていく」「あらゆるチャンスを逃がさない」
 空虚。こんな(ボーガス注:安倍政権の)言葉で受け流されて放置され続けた(ボーガス注:北朝鮮による拉致の)被害者とご家族を思うと、やりきれません

 やれやれですね。「断腸の思いなどと言葉だけでは意味がない」というのはたとえば安倍晋三や巣食う会が自分たちに何をしてくれたのか拉致被害者家族会は考えたらどうか(家族会が安倍の足を引っ張っている事例もある) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が紹介する徳光和夫も言ってることですが。
 それに対して「返さない北朝鮮が悪い。安倍首相は悪くない」「犯罪者をかばうのか」で反論になると思ってるなら黒坂は正気ではないし、この言い訳なら、安倍に限らず、首相が誰でアレ、拉致が何年経っても解決しなかろうが「北朝鮮が悪い、日本政府は悪くない、以上」で済んでしまうわけですが、いくら黒坂が安倍信者でも詭弁にもほどがあります。

黒坂真
 北朝鮮社会主義ではない、と日本共産党は主張しますが、軍事的脅威であるとは認めません。

 まあ現実問題として「軍事小国・北朝鮮」は軍事的脅威じゃありませんのでね(例えばもはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)。
 あえて言えば「中国やロシア」の方がよほど軍事的脅威でしょう。客観的に見て「少なくとも」北朝鮮よりは強大な軍事力を保有してますのでね。別に「日本共産党北朝鮮に甘い」と言う話ではない。

黒坂真
 日本共産党本部の皆さん。昭和30年まで日本共産党員だった在日朝鮮人の中に、日本共産党の幹部だった方々が沢山いたこと、その中には昭和30年以後朝鮮労働党に入って工作員として活動した方々が沢山いたことを直視すべきです。

 言ってる意味がさっぱり分かりません。直視とは何の意味なのか。
 過去において『日本共産党在日朝鮮人が党員として参加していたこと』と今の北朝鮮国家体制と何の関係があるのか。
 なお、そうした在日朝鮮人として一番有名なのは金天海 - Wikipediaでしょうか?
 金天海 - Wikipediaによれば

樋口雄一*1『金天海:在日朝鮮人社会運動家の生涯』(2014年、社会評論社

という評伝があるようです。

立川談四楼
 横田滋さんが亡くなった。享年87。無念を思っていたら安倍さんが出てきて「断腸の思いだ」ときた。安倍さん、違う。それは拉致被害者家族が声を振り絞って言う言葉だ。あんたにそれを口にする資格はない。分断を煽り、政治利用しただけじゃないか。一度でも金正恩に会ったか、訪朝したことがあるのか。

 という談志楼に対する「安倍信者」黒坂の悪口については紹介を省略します。
 それにしても、「これがあの談志(一時、自民党から選挙に出馬)の弟子か?」と思ってびっくりですね。

【参考:金天海】

金天海 - Wikipedia
 1899年生まれ。大韓帝国(現在の大韓民国慶尚南道蔚山郡出身。1922年に来日。
 1928年に朝鮮共産党日本総局責任秘書に就任。
 戦後、在日本朝鮮人連盟*2最高顧問、日本共産党政治局員、中央委員、朝鮮人部長など歴任。
 1950年に北朝鮮に帰国し、朝鮮労働党中央委員、社会部長など歴任。1970年の労働党第5回大会で金の名前が中央委員名簿から消えて以降はその所在がよく分かっていない。

*1:著書『戦時下朝鮮の農民生活誌:1939~1945』(1998年、社会評論社)、『戦時下朝鮮の民衆と徴兵』(2001年、総和社)、『日本の朝鮮・韓国人』(2002年、同成社)、『日本の植民地支配と朝鮮農民』(2010年、同成社)、『戦時下朝鮮民衆の生活』(2010年、緑蔭書房)、『植民地支配下の朝鮮農民』(2020年、社会評論社

*2:略称は朝連。朝鮮総連在日本朝鮮人総聯合会)の前身