今日の朝鮮・韓国ニュース(2020年6月21日分)(追記あり)

朝鮮半島情勢暗転の根本原因|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 詳しくはリンク先を見ていただければと思いますが、浅井先生の主張は極めて簡略化して平たく言えば『米国トランプ政権や韓国・文在寅政権がいつまで経っても体制保証などの土産を出さないことに北朝鮮がいい加減しびれを切らしてきた→連絡事務所爆破のパフォーマンス』と言う話です。
 トランプについて言えば、コロナの対応のまずさで次の大統領選挙では再選されない可能性が強まってきた。
 一方、文在寅政権は「最近の国会議員選挙で大勝した」のに北朝鮮に対して「北朝鮮が望むこと」を全然しない。
 そこで北朝鮮的には『お前が大統領選で落選したら、今までの米朝交渉が全部パーになるじゃねえか!。いい加減、何か土産出せよ、トランプ!』『暫く前の国会議員選挙で与党が大勝利(当然、野党・自由韓国党が大敗)して、北朝鮮外交で動きやすくなったのに何もしねえのかよ、いつ土産出すんだ、文在寅!』つう話になるわけです。
 当然ながら浅井先生においては「北朝鮮に対してそうした不信と反発を助長したトランプと文在寅にも問題がある」「今からでも北朝鮮の不信と反感の解消に努めるべきだ」「北朝鮮を100パー支持はしないが、北朝鮮がすべて悪いかのような物言いは一面的でおかしい」という話になります。まあ、そうした浅井先生的な指摘は「北朝鮮に甘い」「北朝鮮シンパか?」「それとも北朝鮮の暴発を恐れてるのか、軟弱だ!」などと悪口する輩が日本では多いのでしょうが、俺も浅井先生に同感です。北朝鮮の言いなりになれとは言いませんが、北朝鮮とある種の信頼関係を構築せずには問題は解決しないでしょう。
 そしてそうした意味において「北朝鮮の願望をまるでかなえない」という対応によって、米韓が北朝鮮の不信と反発を助長したことは否定できないでしょう。


「つ、ついに一般人に負傷者が出ました!」抗争に“狂騒”し続けるマスコミ、そしてヤクザの本音 | 文春オンライン

 著作「潜入ルポ・ヤクザの修羅場」(文春新書)から一部を抜粋する。
暴力団がもっとも頻繁にマスコミに登場したのは、山口組が分裂したさい、山一抗争当時だ。
・テレビさえ暴力団抗争をエンターテイメント番組として放送するようになった。
・ヤクザ記事をメインに扱う夕刊紙も数多く創刊され、極道ジャーナリズムという言葉が生まれたのもこの時期だ。ヤクザ抗争は確実に数字*1のとれるネタとして確立していた。
・お昼のワイドショーまでが山一抗争を追いかけたのだから、今から考えれば異常である。
・ワイドショーなどでは、ヤクザ情報に詳しい多くのジャーナリストがスタジオに呼ばれ、事件に関する質問を受けた。その質問はあきれるほど低レベルで、まるで誘導尋問である。ジャーナリストたちはその術策にはまり、ヒステリックな感情論を煽っていた。誘導に引っかからなかったのは、溝口敦*2野坂昭如くらいだろう。
◆司会者
「歩いてみてどうですか。やっぱり危ない?」
◆野坂
「(事務所のある)同じフロアにいれば多少はあるでしょうけど、周り近所は別段、マスコミが報じるように恐ろしいから店じまいするとかいうことはまったくないです。(その前にレポーターが『抗争が続いて飲食店が営業できないなど、一般人に経済的な損失が出ている』と前振りしていた)。山口組と一和会が拮抗している地域もあるんですね。そういうところでもなにもビクビクしてることはないし、ちゃんと飲み屋は夜遅くまでやってるし、みんなカラオケで歌ってますよ」
・ある番組では生放送の最中に山口組山健組に銃弾が撃ち込まれ、出演者が一気に浮足だった。この事件では山一抗争で初めて一般人が流れ弾で負傷した。
「つ、ついに一般人に負傷者が出ました!」
 司会者の興奮に歪んだ顔が印象的だった。
・マスコミにとって暴力団抗争は紛れもなく見せ物だった。

 ここで「ヤクザ業界に詳しいフリーライター鈴木智彦氏*3が皮肉たっぷりに描き出す『山一抗争をエンタメ化して喜んでるマスゴミ&視聴者』は、『北朝鮮拉致問題をエンタメ化して喜んでるマスゴミ&視聴者』と全く同じだと思いますね。
 マスゴミ&視聴者が『暴力団という犯罪組織である山口組や一和会を絶対悪としてぶったたいて楽しむエンタメ』として山一抗争を消費したように、マスゴミ&視聴者は、北朝鮮拉致問題を『北朝鮮を絶対悪としてぶったたいて楽しむエンタメ』として「消費(?)」したにすぎないのではないか。当然ながら『エンタメとしての面白さ』がなくなれば北朝鮮問題は報じられなくなる。それが今の拉致敗戦では無いのか。今、マスゴミ&『マスゴミが視聴者層として想定しているウヨ連中』が楽しんでる『政治エンタメ』はむしろ『アンチ中国、アンチ韓国だ』ということでしょう。


【朝晴れエッセー】めぐみさん、お父さん頑張ったよ・6月21日 - 産経ニュース

・2003年の冬、横田さんご夫妻と川崎駅で待ち合わせをした。私の勤める中学校での講演会打ち合わせのために、仕事が終わった平日夜9時という遅い時間であるにもかかわらず、笑顔で迎えてくれた。
・通行人に「こんなことやっても意味がない」などひどい暴言*4を吐かれても、いかなる理不尽な言動*5に遭遇しても、滋さんは黙々と笑顔で活動を継続された。
聖霊となられ、今朝も空からめぐみさんを温かく見守っておられる滋さん、(ボーガス注:めぐみさんの*6)帰国、そして家族との再会を果たすための多大なる力を、天国からどうぞ私たちにお貸しください。
 めぐみさん、聞こえますか? お父さんは誰よりも我慢強く使命を果たし、日本のため家族のために、本当によく頑張ったんだよ!
◆佐藤佐知典(60) 東京都日野市

 「遺族(妻・横田早紀江や息子たちなど)」でも「大親友」でも何でもない、たかが「横田滋講演会を企画した程度の」赤の他人がこういう「勝手に横田滋の代弁者気取り」という「気持ち悪い文章」を書くなと言いたいですね。横田滋氏に失礼でしょう。こういう神経は俺にはおよそ理解できませんね。
 それにしてもこの佐藤某、やはり救う会にシンパシーを感じる類の極右でしょうか。教員が非常識ウヨとはおぞましい話です。
 俺がこの人の生徒だったら「うぜえよ、佐藤のおっさん」「自分に酔っ払ってるだろ、あのジジイ」と影で悪口雑言してると思います。


【追記】
【めぐみさんへの手紙】拉致解決 カギは子供たち 立川市立立川第七中教諭・佐藤佐知典さん 59歳(1/4ページ) - 産経ニュース
(ひと)佐藤佐知典さん 「13歳のめぐみさん」に手紙を書く授業を続ける教諭:朝日新聞デジタル
 そんな授業をすることに何の意味があるのかと呆れます。しかし北朝鮮問題では朝日や東京すらこの種の記事を平気で書くことにはげんなりしますね。

【めぐみさんへの手紙】拉致解決 カギは子供たち 立川市立立川第七中教諭・佐藤佐知典さん 59歳(1/4ページ) - 産経ニュース
 拉致被害者の家族会が結成され、支援者も加わって救出運動が本格化すると、教師になっていた佐藤さんも仕事の合間をぬって、全国各地の署名活動に参加した。

 「結局、お前のやってる政治活動を教育の場に持ち込んできただけだろ。教育者面するな、ボケ!」と怒りを禁じ得ません。

 佐藤さんは最近、若い世代に問題を語り継ぐ重要性を強く感じている。膠着(こうちゃく)する情勢への憤りとともに、「助けを待つ被害者が忘れ去られる」という焦燥感にもかられる。そういう時は、「拉致解決のカギは若い世代への啓発」という初心に立ち返るのだという。
「子供たちが拉致問題を知れば親、兄弟、友人、そして社会に広がる。必ず世論にも繋(つな)がるはずです」

 前も書きましたが障害者問題、外国人差別問題、女性差別問題、労働問題など一般的な人権問題なら「私も気づかないうちに障害者(外国人、女性)の人権を侵害してることに気づいた」「労働法の知識が無いと、自分の労働者としての権利を守れないと思った」だの、啓発にも意味があるでしょう。
 拉致はそう言う類の問題では無い。外交交渉によってのみ解決する問題です。拉致について言えば、解決という意味では啓発することには何の意味も無い。
 まあ、一般的な人権問題だって「制度の変更や財政措置(例:盲導犬を増やすこと、同性婚の容認、夫婦別姓制度の創設)」などいろいろなことをしないで「啓発だけしていてはダメ」だと思いますが。
 なぜなら人権問題とは「一人一人の心の持ちよう」だけで解決する問題では無いからです。

*1:雑誌の販売部数やテレビの視聴率のこと

*2:著書『山口組四代目』(1999年、講談社+α文庫)、『ドキュメント五代目山口組』(2002年、講談社+α文庫)、『食肉の帝王:同和と暴力で巨富を掴んだ男』、『武富士サラ金の帝王』(以上、2004年、講談社+α文庫)、『池田大作「権力者」の構造』(2005年、講談社+α文庫)、『細木数子・魔女の履歴書』(2008年、講談社+α文庫)、『パチンコ「30兆円の闇」』(2009年、小学館文庫)、『暴力団』(2011年、新潮新書)、『続・暴力団』(2012年、新潮新書)、『溶けていく暴力団』(2013年、講談社+α新書)、『山口組動乱!!:日本最大の暴力団ドキュメント2008~2015』(2015年、講談社+α文庫)、『危険ドラッグ:半グレの闇稼業』(2015年、角川新書)、『薬物とセックス』(2016年、新潮新書)など(溝口敦 - Wikipedia参照)

*3:元『実話時代BULL(三和出版、現在は休刊)』編集長。著書『潜入ルポ・ヤクザの修羅場』(2011年、文春新書)、『ヤクザと原発:福島第一潜入記』(2014年、文春文庫)、『全員死刑大牟田4人殺害事件「死刑囚」獄中手記』(2017年、小学館文庫)、『サカナとヤクザ:暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』(2018年、小学館)、『昭和のヤバいヤクザ』(2019年、講談社+α文庫)、『教養としてのヤクザ』(溝口敦氏との共著、2019年、小学館新書)など(鈴木智彦 - Wikipedia参照)

*4:「いつの発言か?」にもよりますが、暴言なんですかねえ?。少なくとも小泉訪朝後は「外交交渉で解決すべき事」であり、活動とやらでどうにかなる話ではありません。つまり、少なくとも小泉訪朝後は「こんなことやっても意味がない」。

*5:て、具体的に何なのか?。まあ産経に投稿する輩ですから「横田夫妻は孫と会うべきでは無い」は佐藤某にとって「理不尽な言動では無い」のでしょうが。むしろ「孫と会うべきだ」を「北朝鮮に加担する理不尽な言動」と言うような「巣くう会、家族会の同類」が佐藤でしょう。

*6:いい加減「拉致の存在」「ウンギョンさんの存在」を認めながら、めぐみさんを隠す可能性は低いこと、めぐみさんは恐らく既に死んでいるであろう事を認めたらどうなのか。