今日の中国ニュース(2020年7月5日分)

「悪の大帝国」を育てたアメリカ - 酒井信彦の日本ナショナリズム
 中国批判するのはまあいいとしても、「ニクソンが訪中するから悪い」「ブッシュが天安門事件での経済制裁を解除するから悪い」「だから中国が経済大国になった」というウヨらしいいつもの酒井の繰り言です。米国と中国がいつまでも国交樹立しないだの、経済交流しないだのあるわけもない。

・今回のコロナウィルスによる世界的感染問題、つまりバイオハザードは、前回指摘したように、明らかな中国によるバイオテロ
・中国を積極的に批判する、トランプ政権のアメリカに、実に大きなダメージを与えることが出来たことが極めて重大である。トランプ政権は経済問題において関税攻勢によって、中国を追いつめていた。そのアメリカに対して、経済的に弱体化させることが出来たのである。
バイオテロの犯人は、国家としては中華人民共和国、個人としては習近平であることは言うまでもない。

 中国も被害国であり、またコロナ蔓延はどう中国に悪意に理解してもまともな人間なら「過失による疫病蔓延」なのでもちろんバイオテロではありません。「731部隊のような形」で故意に中国が新型コロナを世界に蔓延させたわけでは無い(もちろん新型コロナは人工的に開発された細菌兵器では無い)。ましてや米国やブラジルの蔓延はもはや「中国が悪い」のではなく「米国やブラジル政府の無能」による蔓延です。

 アメリカではもともとトランプ大統領に批判的なメディアが、アメリカにおける感染爆発の責任を、もっぱら大統領の対処のまずさに求めて、国内が一致するどころか、国内の分断をあおっている。

 実際、トランプの無為無策が事態を深刻化させているので批判は当然の話です。中国批判しかしないでトランプをかばう酒井の方がおかしい。


【主張】香港の危機と日本 国会は立ち上がらぬのか - 産経ニュース
 「安倍政権が」「自民が」ではなく「国会が」である点が産経らしい姑息さです。野党が中国批判決議案を出さなくても自民が出せばいい話なのですが。
 まあ、安倍政権や自民を批判する場合でも「茂木外相ガー」「二階幹事長ガー」で安倍をかばうのでしょうが。


【産経抄】7月5日 - 産経ニュース

 日清戦争に敗れた中国清朝は、下関条約の中で日本への台湾割譲を約した。その際、交渉の全権を担った李鴻章*1がこう言い捨てたとされる。
「台湾は、鳥語らず、花香らず…瘴癘(しょうれい)(疫病)の地。割くも可なりだ」。

 乙未戦争 - Wikipediaを見れば分かりますが、割譲されたからと言って現地住民が唯々諾々と従ったわけでは無く、日本は台湾征服戦争を実行します。
 この過程においては現地軍最高司令官北白川宮能久親王 - Wikipediaマラリアで死亡するなど多くの日本軍人が現地の伝染病で死亡します。

▼民間に伝わる真偽不明の言葉として、ジャーナリストの野嶋剛氏が新著『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)の中で触れている。

 「扶桑社新書」と言う時点で「ああ、野嶋某はそう言う台湾ロビーのウヨなのね」と言う話です。まあ題名からして台湾万歳ですし(とはいえ、福島香織よりはまともそうですが)。
  ちなみにこの野嶋(元朝日新聞台北支局長、今は朝日を退社しフリーライター)、他にも

◆『ふたつの故宮博物院』(2011年、新潮選書)
 「二つの故宮博物院」とは中国(北京)と台湾にそれぞれある故宮博物院を指している。
◆『銀輪の巨人』(2012年、東洋経済新報社
  台湾にある世界最大のスポーツサイクルメーカージャイアント・マニュファクチャリング - Wikipediaを取り上げた。
◆『ラスト・バタリオン:蒋介石と日本軍人たち』(2014年、講談社
  いわゆる白団 - Wikipediaを取り上げた。
◆『認識・TAIWAN・電影:映画で知る台湾』(2015年、明石書店
◆『台湾とは何か』(2016年、ちくま新書)
◆『タイワニーズ:故郷喪失者の物語』(2018年、小学館
 参院議員・蓮舫 - Wikipedia氏、歌手のジュディ・オング - Wikipedia日清食品創業者・安藤百福 - Wikipediaなど台湾出身者を取り上げた。

といった台湾関係著書があります。

 中国に急所を握られた外交も流れが変わりつつある。コロナ対策を協議する国際会議では、台湾要人の発言が目立ってきた。

 いや「中国に台湾が外交上圧倒されている」という流れは何一つ変わってないでしょうね。いつもの産経の強弁にすぎません。

*1:1823~1901年。清朝末期の政治家。江蘇巡撫(江蘇省の巡撫)、湖広総督(湖広省の総督。湖広省は現在の湖北省及び湖南省)、直隷総督(直隷省・河南省山東省の総督。直隷省は現在の河北省、江蘇省及び安徽省)、北洋通商大臣(外交通商を担当)、両広総督(広東省、広西省の総督)など歴任。日清戦争の講和交渉には清朝側代表として、交渉を行った(李鴻章 - Wikipedia参照)