高世仁に突っ込む(2020年9/7日分)

朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する - 高世仁の「諸悪莫作」日記
朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 色々な意味で「何だかなあ(呆)」と言わざるを得ない高世の記事です。
 まず第一に「関東大震災での朝鮮人虐殺否定論に好意的な立場のデマ右翼連中(要するに西岡力島田洋一、荒木和博ら救う会ですが)とつるんでいた奴がそう言うことをいうか?。ならお前は救う会を持ち上げ続けたことをいい加減世間にわびろよ」ですね。
 高世が今頃こんなこと言っても「ふざけんな、手前!」つう怒りしか俺にはありません。
 第二に「横行を危惧するのは朝鮮人虐殺否定論だけなんですか、高世さん?」ですね。
 「あえて言えば(あくまでも『あえて言えば』ですが)」、むしろ

◆安倍がホワイト国除外、フッ化水素水輸出規制などの無法を実行した本当の理由(安倍は安保上の理由だと強弁しますが)となった
あるいは
◆韓国側が軍艦島端島炭鉱)の世界遺産登録を取り消すべきだと主張し始めた(なぜなら安倍らが登録前には「『徴用工問題についてきちんと触れてほしい』という韓国側の要望に配慮する」といいながら、登録後には『軍艦島の徴用工には何の問題も無い、韓国側の批判は間違ってる』とデマを言い始め、韓国側を事実上だましたから)

慰安婦違法性否定論」「徴用工強制連行・強制労働違法性否定論」の方(慰安婦も徴用工も違法でも不当でも無いという安倍らウヨの居直り)が話は深刻じゃ無いか。

朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 2017年3月、都議会で自民党古賀俊昭都議が、墨田区横網町公園朝鮮人追悼碑には朝鮮人6千人が殺されたとあるが、この数字には根拠がないと追及した。この質問を契機に小池都知事は追悼文を取りやめることになる。

と言う動きがあったそうですが、とはいえ何せ「俺の知る限り」安倍ですら朝鮮人虐殺の存在は「本心はともかく」建前では否定しませんから。
 なお「話が脱線しますが」、ここで名前が出てくる古賀の酷さについてはこんなクズ野郎が「都議会拉致議連会長」なのだから、拉致問題が世間から嫌がられるのも理の当然だ(古賀俊昭の死に寄せて) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を紹介しておきます。id:Bill_McCrearyさんがおっしゃるように

 こんなクズ野郎が「都議会拉致議連会長」なのだから、拉致問題が世間から嫌がられるのも理の当然だ(古賀俊昭の死に寄せて)

でしょう。まあ、古賀以外にも「拉致界隈にいる古賀の同類(下劣なデマ右翼)」としては西岡力救う会会長、島田洋一救う会副会長、荒木和博特定失踪者問題調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表(元救う会事務局長)などもいますが。家族会は古賀や西岡、島田、荒木のようなデマ右翼(古賀は既に故人ですが)といい加減縁切りすべきですね(といっても縁切りしないであろう事が今からほぼ100%確実に分かるのが嫌なところです。何せ、救う会を批判した蓮池透氏を家族会から除名するような連中ですから)。
 なお、「救う会、家族会万歳の高世」にとって「都合が悪い」ので、高世が「古賀が都議会拉致議連会長だったこと」に何一つ触れないのは言うまでもありません。
 高世に「あんた、このブログ記事で古賀を批判してるけど、奴が都議会拉致議連会長だったことをどう思ってるの?」「古賀みたいなプロ右翼が拉致を右翼運動に悪用するから、拉致は風化したんだとは思わないの?。そう言う事態を事実上、容認した自分が恥ずかしくないの?」「西岡救う会会長、島田救う会副会長、荒木特定失踪者問題調査会代表なども俺は古賀の同類のデマ右翼だと思うけど、あんたはどう思うの?。西岡、島田、荒木は批判しないの?」などと高世に聞いたらどう答えてくれるのやら。
 いつもながら下劣で卑怯な高世です。「以前から書いてること」ですが、ジンネットが潰れたのも「自業自得」ではないか。
 「話を元に戻しますが」、今、俺が上げた「慰安婦違法性否定論」「徴用工強制連行・強制労働違法性否定論」の他にもウヨ連中の歴史修正主義には「張作霖暗殺・ソ連陰謀論」「南京事件否定論」「沖縄集団自決での軍強制の否定」などいろいろあるわけでことさらに「朝鮮人虐殺否定論」だけを取り上げる高世の意図が分かりません(まあ、この記事は(つづく)となっているので高世に善意に理解すれば今後「色々と取り上げる」のかもしれませんが)。
 第三に『それ書くなら9/1に書けよ』ですよねえ。何で9/6日付の記事で書くのか。

朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 一冊の本が虐殺否定の活動を大きく後押ししたという。工藤美代子氏*1の『関東大震災 朝鮮人虐殺の真実*2』(2009年、産経新聞出版)だ。
 これは雑誌『SAPIO』に連載されたもので、実は当時、私もそれを読んでいて、あれ、そういう見方もあるのか、と「そっち」に引っ張られそうになった。少しは現代史を学んでいて、朝鮮人虐殺は常識だと思っていた私までがぐらついてしまったのはなぜか。
 なんと言っても工藤美代子のネームバリューが大きい。ノンフィクション作家としては名の知れた存在で受賞歴もある。工藤さんが書いているんだったら、それなりの根拠がある話だろうと思ったのは私だけではないだろう。
 (あとで、工藤氏と夫の加藤康男*3について調べて、彼女の政治的背景を知ったが)

 「いや、お前だけじゃねえの?、高世(呆)」ですよねえ。SAPIOが「工藤の連載以前」から南京事件否定論河野談話否定論を垂れ流してる歴史捏造主義・右翼雑誌であることは有名な話ですから。SAPIOに書いてる時点で大抵の人間は「ああ、工藤美代子ってそう言う人間だったのね。昔からそうだったのを隠していたのか、最近、変節したのかはともかく(呆)」でしょう。
 たとえばいくら楊海英が岩波書店から出した本『墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→2018年、岩波現代文庫)で司馬遼太郎賞(2010年)を受賞しようとも、「最近の奴の右翼言動」を評価する人間はまともな人間なら居ないでしょう。何せ、楊は今や国家基本問題研究所の賞(2016年)や産経正論賞(2018年)までもらってますし、産経などウヨメディアへの執筆も全くためらわなくなっています。
 「岩波から本を出してるし、司馬賞もらったし、根拠があるのかも」なんてまともな人間はもはや誰も思わない。
 大抵の人間は「ああ、楊海英ってそう言う人間だったのね。昔からそうだったのを隠していたのか、最近、変節したのかはともかく(呆)」でしょう。
 あるいは本多勝一氏の諸著作『アイヌ民族』、『アメリカ合州国』、『NHK受信料拒否の論理』、『カナダ=エスキモー』、『検証・カンボジア大虐殺』、『子供たちの復讐』、『先住民族アイヌの現在』、『戦場の村』、『中国の旅』、『南京への道』、『日本環境報告』、『冒険と日本人』、『山を考える』(以上、朝日文庫)などをいくら評価するからと言って、「黒歴史」といっていい彼のトンデモ本『はるかなる東洋医学へ』まで評価する人間は普通いない(まあ、例は楊や本多氏でなくてもいいですが)。

朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 朝鮮人虐殺否定論がいかに幼稚なごまかしであるかは、加藤直樹氏の『「朝鮮人虐殺はなかった」はなぜデタラメか』を参照されたい。加藤氏が半年、国会図書館に通って資料を読み込んで作ったサイトである。

 加藤氏には『九月、東京の路上で:1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(2014年、ころから)、『TRICK トリック:「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(2019年、ころから)と言う著書があるので紹介しておきます。

朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 きょうはNHKを辞めた知り合いのディレクターと会って、これからどんなことをしたいのか、抱負を語り合い

 どんな抱負を語り合ったのか、そしてその「元NHKディレクター」は何故辞めたのか聞きたいところですが高世もそのディレクターも言いたくないんですかね?。「辞めた」という物言いからして「定年退職」ではないのでしょうが。

*1:1991年、『工藤写真館の昭和』 (現在、講談社文庫に収録) で講談社ノンフィクション賞受賞。その他の著書に『一人さみしき双葉山』(1991年、ちくま文庫)、『香淳皇后と激動の昭和』(2006年、中公文庫)、『スパイと言われた外交官:ハーバート・ノーマンの生涯』(2007年、ちくま文庫)、『昭和維新の朝』(2010年、ちくま文庫)、『母宮貞明皇后とその時代:三笠宮両殿下が語る思い出』(2010年、中公文庫)、『山本五十六の生涯』(2011年、幻冬舎文庫)、『悪名の棺:笹川良一伝』、『絢爛たる醜聞:岸信介伝』(以上、2019年、幻冬舎文庫)、『サザエさん長谷川町子』(2020年、幻冬舎新書)、『愛して生きて:宇野千代伝』(2020年、中公文庫) など。過去に「新しい歴史教科書をつくる会」副会長や国家基本問題研究所評議員を務めていた(工藤美代子 - Wikipedia参照)

*2:後に、著者名が工藤の夫・加藤康男に変更されており、実際の著者は加藤であり、工藤名義はただの名前貸しにすぎなかったことがわかっている。

*3:張作霖爆殺・ソ連陰謀説(田母神が唱えて有名になったアレ)」を主張するデマ本『謎解き「張作霖爆殺事件」』(2011年、PHP新書)で山本七平賞奨励賞を受賞。その他の著書に『関東大震災朝鮮人虐殺」はなかった!』(2014年、ワック文庫)、『慟哭の通州:昭和十二年夏の虐殺事件』(2016年、飛鳥新社)、『靖国の軍馬』(2017年、祥伝社新書)、『三笠宮東條英機暗殺計画』(2017年、PHP新書)、『双葉山邪宗門:「璽光尊事件」と昭和の角聖』(2020年、草思社)など(加藤康男 (編集者) - Wikipedia参照)