今日の中国ニュース(2020年12月11日分)(副題:楊海英のクズさ、バカさに心底呆れる)

◆楊海英ツイートに突っ込む

楊海英*1
 顔認証技術が民族弾圧に利用されるのに抗議する行動は高く評価すべき。この技術は内モンゴルでも使われている。日本では、顔認証研究の中国人学者が国立大学の副学長になっているくらい、民族弾圧に加担しても、誰も非難しない。まさに中国の最友好国だね。
仏スター選手がファーウェイとの契約破棄 ウイグル弾圧めぐり - 産経ニュース
 サッカー・フランス代表のアントワーヌ・グリーズマン選手は10日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が少数民族ウイグル族の監視に関与していたとする疑惑を受け、同社とのスポンサー契約を打ち切る意向を表明した。
 ファーウェイが開発にかかわった顔認証ソフトウエアがウイグル族の人権弾圧に使われている強い疑いがあると、米紙ワシントン・ポストが報じていた。

 いつもながら楊には「おいおい」ですね。
 第一に「顔認証技術」それ自体はもちろん「ウイグル族弾圧」に限らず「政治弾圧」と直結しているわけではありません。研究者も「中国人しかいない」訳では無論ない。
 第二に楊は思わせぶりな物言いをしていますが、「日本では、顔認証研究の中国人学者が国立大学の副学長」とは一体誰のことなのか。
 具体的名前を出さない辺り、楊も出したら「俺は確かに顔認証技術の研究者だし、中国人で国立ホニャララ大学の副学長だ。しかし、お前の物言いで正しいのはそこだけじゃねえか、楊!。俺は中国のウイグル人弾圧に加担なんぞしてない」「お前もそれ分かってるから俺の名前も大学の名前もさすがに出せないんだろ!(でも国立大副学長で顔認証専門家で中国出身と言うのは俺以外にいないから、顔認証の世界の人間にとっては名前出してるのと同じだが)」「俺が副学長であることに悪口雑言とか俺だけではなくてホニャララ大学にも失礼だろ」とその研究者(以下、A氏と呼ぶ)に抗議されやばいことになると自覚してるのでしょう。まあ、楊に比べたらA氏は「ウイグル問題について特に中国を批判してない」のかもしれませんが、そんなことでこんな誹謗を受けるいわれはない。
 とはいえ、「繰り返しますが」そのような人物が本当にいるのなら、1)「国立大学副学長」で、2)「顔認証の専門家」で、3)「中国出身」なんて方がそんなにゴロゴロ居るとも思えないので、「顔認証の世界に詳しい人間」にとっては「名前を出してる」のも同然でしょう。
 たとえば1)「中国内モンゴル出身」で、2)国立大学*2教員で、3)文革期の内モンゴル研究である賞*3を受賞し、4)近年は産経文化人としても活躍、といったら名前を出さなくてもこれは「楊海英のことだ」と分かる人には分かるのと同じ事です。
 産経辺りが「我々の調査の結果、楊氏の非難する人物はA氏と分かった」と暴露する危険性もある。
 まあ実害がなければ、A氏も楊を大目に見るかもしれませんが、「産経などがA氏の名前を暴露」、あげく「大学前や自宅前でウヨの嫌がらせ街宣」「ウヨの脅迫電話」など、実害が出ればおそらく「そうした無法を助長した」楊に抗議するでしょう。訴訟沙汰になる可能性もゼロではない。静岡大学(楊の所属大学)や楊と付き合いのある出版社(岩波書店など)も楊をこのまま野放しにしていていいのか?、と言いたいですね。

楊海英
 他民族を監視する為に科学技術を悪用する中国。その中国から来た顔認証技術の権威と彼の下で研究する博士課程の人達は日本の某国立大学を拠点としている。そういう意味で、共犯の日中友好が結ばれている

 上の誹謗ツイートの続きです。楊も自分のツイートに自信があるのならその「某国立大学」とはどこの大学か名前を出してみろという話です。

*1:静岡大学教授。著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』(共著、2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)、『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋→後に『モンゴル騎兵の現代史:チベットに舞う日本刀』と改題した上で、2020年、中公文庫)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)、『中国人の少数民族根絶計画』(2019年、産経NF文庫)、『モンゴル最後の王女:文化大革命を生き抜いたチンギス・ハーンの末裔』(共著、2019年、草思社文庫)、『独裁の中国現代史:毛沢東から習近平まで』(2019年、文春新書)、『逆転の大中国史』(2019年、文春文庫) 、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年、藤原書店)、『モンゴルの親族組織と政治祭祀』(2020年、風響社)、『内モンゴル紛争:危機の民族地政学』(2021年刊行予定、ちくま新書)など。

*2:静岡大学のこと

*3:司馬賞のことです