「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年1/12分:荒木和博の巻)

学校へのポスター掲示の話と「なぜ北朝鮮は崩壊しないのか」について(1月13日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG

 令和3年1月13日のショートメッセージ(Vol.286)。先週のライブででたご質問の公立学校への「アニメめぐみ」視聴と(ボーガス注:「アニメめぐみ」の)ポスター配布について、あと、いつも聞かれる「北朝鮮はこんなひどい国なのになぜこれまで崩壊しなかったのか」ということについてお話ししました。

 8分程度の動画です。「公立学校」云々については馬鹿馬鹿しくて話になりませんね。
 まず第一にそんなことと拉致の解決と何の関係があるのか。公立学校で「アニメ・めぐみ」を上映すると拉致被害者が帰国するのか。
 第二に何でそんなことを公立学校に求めるのか(さすがに私立学校には求めないようですが)。なお、「求める」ということでわかるでしょうが、さすがにいかに「自民党政権下」といえども「全国で上映なんて事」はされてないわけです(荒木曰く「現首相・菅の出身県」である自民党王国・秋田では公立学校でかなり上映されてるそうですが)。
 それはともかく、そもそも日本社会に存在する社会問題は「拉致問題」に限りません。「障害者問題」「LGBT差別」「外国人差別」などいろいろある。
 その中で何で拉致問題だけ特別扱いなのか。
 「拉致問題を考える」と言うことも「アニメ・めぐみ」を見ることとイコールではない。何も「拉致についての広報物」は「アニメ・めぐみ」に限らない。
 例えば、日テレドラマ再会〜横田めぐみさんの願い〜 - Wikipedia、テレ東ドラマ北朝鮮拉致・めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる - Wikipediaなんかもあります。
 にもかかわらず「日本全国の公立校」で「アニメ・めぐみをみるべきだ」だの「アニメ・めぐみのポスターを貼るべきだ」だのなるのか。
 なぜ荒木は日テレやテレ東のドラマでは無く*1「アニメ・めぐみ」にこだわるのかと言ったら単に「アニメ・めぐみの上映」は荒木や救う会にとって利益*2になるが日テレやテレ東のドラマ上映では利益にならないというくだらない話でしょう。拉致をそのように私利私欲、党利党略で扱うとはどれほどふざけてるのか。こんな奴らがでかい面をしてるようではいわゆる「拉致敗戦」も当然であり、家族会は荒木ら救う会と即刻縁切りし、蓮池透氏と和解すべきでしょう。
 そして、下手にそんなもんを教育現場に持ち込むと「在日朝鮮人児童へのいじめにつながりかねない」という批判には「私たち救う会はいじめを助長する気は無い」の一言で終わりという無責任さです。なぜそこで「そんないじめが起きたら我々救う会は全力で在日児童を守る。それだけの覚悟がある」といえないのか。「お前ら巣くう会に在日児童を守る気が無いからだろ!。どんだけゲスなんだよ!」で終わる話です。
 しかも、拉致問題では「いじめを助長する気は無い」という野郎が、米国サンフランシスコの少女像(慰安婦像)については「現地の日本人児童がいじめに遭いかねない」と言い出すのだから、そのデタラメさには呆れて二の句が継げません。
 さて荒木に「荒木さんたち救う会関係者は『カーター訪朝の頃』(1990年代)から北朝鮮崩壊と言い続けてきましたが、約30年も経っても崩壊してないですよね?。その点、どう理解してるんですか?」という質問があったそうです。
 なお、荒木ら救う会北朝鮮崩壊論については
1998年時点での対北朝鮮強硬派の予測する北朝鮮の将来(1) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
1998年時点での対北朝鮮強硬派の予測する北朝鮮の将来(2) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
1998年時点での対北朝鮮強硬派の予測する北朝鮮の将来(3) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
20年前の、対北朝鮮強硬派の考えや意見を再度ご紹介(なにが「常識人の常識」だか) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
そういうのは「予想が誤った」「お前の言うことはあてにならん」ということだ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
北朝鮮が崩壊する前に亡くなったという話(恵谷治氏)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
もはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
を紹介しておきます(惠谷や関川は荒木の「北朝鮮崩壊論」仲間です。惠谷は既に死に、関川は卑怯にも北朝鮮言論から撤退しましたが)。
 まあ、普通の人間なら恥ずかしくてこんなことは自分から持ち出さないでしょうが、荒木も恥知らずというか何というか。
 さて荒木の言う「崩壊しない理由」です。
 実はここで荒木が言う「崩壊しない理由」は「それ、1990年代からずっとそうだろ?。最近そうなったんじゃねえよ?。今更かよ?」「かつ、お前の言う理由って北朝鮮に限らず、エジプト軍事独裁だって、サウジの国王独裁だってほとんどの独裁に共通することやろ?」ですが。
 まず荒木曰く、「内部的要因としては、北朝鮮内部の反体制運動が弱い」。
 つまり、北朝鮮の状況とは

政治犯収容所などで反体制派が取り締まられてる。そう言う状況下で『体制打倒できるかわからない』『そもそも打倒しても幸せになれるか分からない。いわゆるアラブの春だって成功したと言えるのはチュニジアだけじゃん。エジプトは軍事政権が復活したし、シリアやリビアは内戦状態じゃん?。そのチュニジアですら経済があまりにも悪いために『独裁時代の方が経済が良かった』と言い出す奴が増えてきたって言うぜ?。ソ連が崩壊したって旧ソ連諸国はプーチンロシアとか独裁的な国が多いじゃん?(もちろん民主的な国もありますが)。アフガンやシリア、リビアのように内戦状態になるくらいなら今の方がましだ』と言うことに結局なってしまう
民主党・鳩山、菅、野田政権への支持者の失望から、民主党が一気に衰退し、しかし、民主党に代わる政治勢力も生まれず*3、結果、安倍政権が長期化してしまったようなもん

つう話です。
 「アラブの春」の現在が「手放しで評価できない点」については例えば
「アラブの春」とは何だったのか?〜革命の希望はこうして「絶望」に変わった(末近 浩太) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)2016.2.26

アラブの春は「悲劇の秋」だったのか 「革命前の方が良かった」悩むチュニジア - 毎日新聞(真野森作)2020.12.19
「この町はずっと罰を受けている。革命を最初に始めたからだ」。
 チュニジア中部シディブジド市。屋外市場で青果を商うムハンマド・ジェブリさん(46)は販売台にオレンジを並べながらそう話した。教員資格を持つが勤め先が見つからず、この仕事をずっと続けている。
「革命前の社会は抑圧されていたが、生活は安定していた。今は悲惨だ。次は生きる糧を求めて新たな革命が起きるだろう」
 2010年12月17日、友人の青果商ムハンマド・ブアジジさん(当時26歳)が同市中心部で焼身自殺した。
(中略)
 シディブジドでは12月17日を革命の記念日として、毎年式典を開催。今年もブアジジさんが自殺を図った現場近くの広場でコンサートが開かれた。近くにはブアジジさんの巨大壁画が描かれたビルもある。
 チュニジアでは革命後、表現の自由を認める憲法も作られ、一定の民主化は進展。15年には、対立する各勢力を仲介し、民主化に貢献したとしてチュニジアの民間4団体による「国民対話カルテット」がノーベル平和賞も受賞した。だが混乱の影響で経済は悪化。世界銀行によると、10年に4000ドル(約41万円)を超えていたチュニジアの1人あたり国内総生産GDP)は18年に3500ドルに落ち込んだ。無職女性のカウラさん(24)は「彼は私たちに何一つ良いことをもたらさず、無駄に命を絶った」と突き放し、こう話した。
 「私は革命前の方が良かった」
 革命の幻想からは既に覚めている。当時デモの情報発信に奔走した一人で運転手のアブドゥーリさん(35)は「式典のイベントに金を使うくらいなら、貧困層に食料を配ってほしい」と話す。設備の整った病院もなかなか建設されず、中央政府に「見捨てられている」との思いが市民には根強い。こうした中、デモを主導した活動家グループは「革命が誤った方向へ進んでいる」との危機感を抱き、17日にカフェで記者会見を開いた。だが集まった報道陣は20人程度にとどまった。
 民主化が進んだチュニジアはこれでも「唯一の成功例」とされる。この国の民主化デモが波及したシリアやリビアはその後、内戦に陥り、独裁政権が倒れたエジプトも再び強権的な指導者が政権の座についた。
 「春」は幻だったのか。10年後のアラブの今を報告する。

チュニジア政権崩壊から10年 「アラブの春」の先駆け いまも続く経済不振(1/2ページ) - 産経ニュース2021.1.12
を紹介しておきます。
 俺としては「おそらく」

救う会を批判した蓮池透氏が救う会の画策で家族会から除名された。拉致被害者家族の俺が救う会批判しても蓮池氏の二の舞で除名されるだけだろう。そして国民大多数もマスコミも別に家族会批判なんかしないし、家族会内部から救う会批判が続くこともない。
◆仮に、救う会と縁切りできても『救う会による家族会への支援が減っただけ』で『蓮池氏と和解も出来ず』、かえってマスコミへの露出も減るかもしれない。そんなのは嫌だ!
救う会と縁切りしても明るい展望はないから今のままでいい!(と言う理由で救う会とつきあい続ける家族会連中)

という意味で

◆なるほど、北朝鮮が崩壊しない理由って、家族会が救う会と縁切りどころか批判すらできない理由と同じですね!。家族会ってある意味北朝鮮と似ていますね!(救う会への皮肉)
◆なるほど、北朝鮮が崩壊しない理由って安倍政権が長期化(以下略)。日本政治ってある意味(以下略)(日本人としての自嘲)

と皮肉や自嘲を言いたくなります。
 「外部的要因としては大国である中露が北朝鮮を支援し、それに対して他国がその支援を止められないことだ。米国、日本、韓国、その他の国、いずれも中露と全面対決してまで支援を辞めさせる気は無い(なお、これは北朝鮮に限らずほとんどの独裁国家は「支援する国があるから続いている」わけです)」
 さて最後に「北朝鮮崩壊希望」を公言する荒木です。
 「お前ら救う会の活動目的は拉致被害者帰国で無くて、北朝鮮打倒かよ?」と心底呆れます。しかし「新型コロナで北朝鮮崩壊希望(荒木)」って、今のところ「コロナで崩壊した、あるいは崩壊の危機にある(コロナだけが理由ではないものの崩壊ないし崩壊の危機の大きな理由)」のは「退陣した安倍政権」「大統領選敗北のトランプ政権」「支持率低下の菅政権」とむしろ「荒木等救う会が持ち上げてきた右翼政権」の方なんですが(苦笑)。


短波放送「しおかぜ」について(1月12日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG

 令和3年1月12日火曜日のショートメッセージ(Vol.285)。調査会の運営している短波放送「しおかぜ」についてお話ししました。

 6分30秒程度の動画です。荒木に対し「政府がしおかぜの送信費用を全額国費で持って欲しい」という「ウヨ仲間の要望」があったそうです。
 実は動画で荒木も認めてるように「しおかぜ放送にかかる経費の全額ではない」ものの「かなりの部分は業務委託料として税金が救う会に投じられてる」わけですが。
 正直「税金へのたかり行為」もいいところであり、こうした「たかり」をやるために荒木ら巣くう会は「拉致の解決」を口実に運動してるわけです。
 もちろん「しおかぜ放送」とやらに効果があるかどうかは疑問です。荒木は「北朝鮮が妨害電波を出すと言うことは効果があると言うことだ」と強弁しますが。
 かつ仮に「効果がある」のだとしても「荒木らに外部委託する必要性があるかどうか」も疑問です。荒木に委託などせず、「政府がしおかぜ放送を直営すれば」かかる税金も減るでしょうし、それで問題も何ら無いでしょう。
 もちろん荒木ら救う会には拉致を解決する気など無い。拉致が解決しない方が「税金たかり行為」を今後も続けられるからです。
 とはいえ「救う会会員の減少による会費の減少」「拉致の風化による救う会グッズの販売減少」で今や「現状の税金たかり」では「あまり美味しくない」わけです。そこでさらに「たかり金額を増やそうとする荒木」です。
 残念ながら「税金全額カット(委託の中止)」はしないものの荒木の「たかり金額増額要求」には応じない菅政権です。

*1:勿論俺が日テレドラマやテレ東ドラマを上映して欲しいわけではありません。

*2:どんな利益かはともかく

*3:最大野党「立憲民主党」代表の枝野がわかりやすいですが、枝野は「鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)」を歴任した民主党幹部であり、立憲民主党とは「看板を掛け替えた民主党」でしかありません。