「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年2/11日分:島田洋一の巻)

◆島田のツイート

島田洋一
 蓮舫*1は昨年4月、参院予算委員会で、コロナ禍で困窮する大学生たちは「辞めたら高卒になる」と発言して、「学歴差別」との批判を受け、「高卒で頑張っている方々に心からおわびします。…使う言葉が全く駄目だった」と自身のツイッターで謝罪した。
 その蓮舫氏がどんなに謝罪しても森*2「差別」発言を許してはならないと追及する様を「漫画だ」と感じるのは私だけではないだろう。

 「コロナ禍による経済苦という不本意な理由で大学を中退することは許されない。そのような事態を『学生支援(学費免除など)』などで政府や大学はできる限り回避すべきだ」という蓮舫氏の問題意識自体には何ら問題などありません。また「高卒の方が賃金面などで、大卒に比べ悪い扱いを受ける」のも一般論として事実であり、そう言う意味でも蓮舫氏の指摘は重要です。
 仮に「学歴差別」と誤解されるような「不適切な物言いだったとしても」です(まあ、この件での蓮舫非難者の多くは「二重国籍」云々という言いがかりの時と同様に、単なるアンチ野党、自民万歳でしょうが)。一方、「女性理事が多いと会議が長くなる」という森発言は1)「女性が多いと会議が長くなる」ということは一般論として言える話ではない、2)「会議が長くなること」は必ずしも悪いことではない、3)ならば「女性理事を減らすことが良いことなのか(なお、JOCは女性理事を増やすことを方針としている)」と言えば誰が考えてもそんなことはない、と言う意味で「論外」でしょう。
 そして、どんな暴言を吐いても「口先だけ謝罪すれば許される」という島田の方こそ「マンガ」でしょう。
 しかも島田や森氏の場合「非難されるほどの失言ではないがとりあえず詫びておく」という無反省が露呈しているからなおさらです。
 特に島田の場合、こんなことを言ってかばうのは「森氏などお仲間だけ」「野党幹部など敵対勢力は口汚く罵倒」なのだから呆れます。

島田洋一リツイート
 森元首相が辞任に追い込まれた。アメリカ社会はこうした事を繰り返して分断を深めた*3。白いスーツでアメリカの猿真似をした人々は、自分達が一体何を猿真似しているのかすら気付いていないのだろう。
蓮舫@RENHO・立憲民主党
 2月9日
 今日は衆参の仲間で白いスーツ。
 アメリカの女性参政権運動のシンボルで、組織委員会の会長*4への抗議の意味を込めています。

 森氏が辞任に追い込まれてすらこんな寝言ですから心底呆れます。大体、森批判は「政治家限定でも」蓮舫氏だけではない。例えば枝野*5立民党代表などがいるのにわざわざ彼女の名前を出すのは明らかに「女性差別外国人差別」「蓮舫氏が二重国籍という言いがかりで代表を泣く泣く辞任したことで、『また蓮舫を痛めつけてやる』というゲスな考え」でしょう。島田も呆れたバカです。
 それにしても、もちろん「森支持派」が国内に多数いようが「分断回避」の名目でも擁護など許されませんが、1)世論調査に寄れば森辞任支持が多数、2)「辞任の必要は無い」の回答でも「撤回し、謝罪したから」が理由であり「森発言」擁護派はほとんどいないのに島田もよくこんなことがいえたもんです。
 また「野党の抗議が辞任論を強めたこと」は事実ですが、1)自民党支持層でも辞任論者はいたこと、2)辞任をもたらした直接の理由はおそらく「森氏が会長を続けるなら、企業イメージが悪くなるからスポンサーは下りる」という五輪スポンサー企業*6の批判であって野党の抗議ではない、のに「野党ガー」とは島田も良い度胸です。
 また「国民の分断」云々というならそれこそ「安保関連法」など「野党が反対する法案を、与党(自公)が強行採決すること」は避けるべきでしょうが、それについては「反対論など無視しろ」というのだから島田も全くふざけています。

*1:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行、民進党代表、立憲民主党副代表(参議院幹事長兼務)などを経て立憲民主党代表代行(国民運動・広報本部長兼務)(蓮舫 - Wikipedia参照)

*2:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*3:「分断が深まった」のは「白人優越主義」にこびた「トランプのせい」なのに『トランプが有色人種差別を助長している』として「トランプを批判する方が悪い」というのだから島田も気が狂っています。

*4:もちろんこの時点では辞意を表明していなかった森氏のこと

*5:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*6:ただし、「責任問題」になりかねませんので、JOC五輪組織委員会がその事実を認めることはないでしょうし、企業側もそうした働きかけの事実を「自ら積極的に認めることもない」のでしょうが(「マスコミの取材に対して働きかけの事実を認めること(消極的に認めること)」はあるかもしれません)。