戦後体制と拉致(3月8日のショートメッセージ): 荒木和博BLOG
令和3年3月8日のショートメッセージ(Vol.340)。明日のライブの資料を見ていて痛感したことについて話しました。映画「シン・ゴジラ」の中に竹野内豊*1が長谷川博己*2に自嘲気味に語る「戦後は続くよどこまでも*3」という言葉がありましたが、その戦後体制の隙間に拉致被害者は落ち込んでしまったのではないか、そしてそれを私たちは見て見ぬふりをしてきたのではないか、というお話しです。自戒の念を込めて。
7分15秒程度の動画です。
動画を見なくても「動画説明文」と「日頃の荒木のウヨ言動」で内容の見当はつくかと思います。
つまりは「拉致解決(自衛隊による拉致被害者救出?)」と「九条改憲」をこじつけるいつものウヨ放言です。
こんなことを言ってる時点で「荒木は拉致を解決する気がない」ということがもろばれですね。
そもそも「改憲右派」安倍ですら首相在任中に「拉致解決のためには九条改憲が必要だ」なんて言えませんでした。当たり前ですが事実じゃなく「明らかなデマ」だからです。
米国も「拉致ではない」ですがイランや北朝鮮に身柄拘束された米国人の解放には米軍ではなく「外交交渉」だった。
日本だって「金丸訪朝」で「第18富士山丸船長、機関長」を、「小泉訪朝」で拉致被害者5人を帰国させた。
あるいは「北朝鮮拉致」とは性格が違いますが、「よど号ハイジャック事件(佐藤内閣)」「クアラルンプール事件(三木内閣)」「ダッカハイジャック事件(福田赳夫内閣)」は「交渉」によって人質を解放させました。
つまりは、九条改憲の是非*4はともかく、そんなことは拉致の解決と何一つ関係がない。
荒木がこんなデマを言っても「拉致の解決」にも「九条改憲」にも役に立ちません。荒木ら巣くう会右翼が「拉致を九条改憲の口実にしようとする人間のクズ」「護憲派を拉致解決を妨害するかのように誹謗するゲス」、家族会が「荒木らウヨに政治利用され、それを批判した蓮池透氏を除名したバカ」と呆れられ、拉致は風化し、また「改憲論*5」が「デマ屋の集団」として軽蔑され改憲が遠のくだけです(「護憲派の俺的」には遠のいていいのですが、「拉致解決には九条改憲が必要」とデマを放言する荒木ら巣くう会とそれを容認する家族会には心底呆れます)。
それにしても「改憲右翼・荒木(旧民社職員)なら予想の範囲内」ですが「三島事件」「栗栖弘臣(落選したが後に旧民社から参院選に出馬)の超法規発言」だのを「義挙である」かのように放言し「栗栖の更迭」を「政治的弾圧」であるかのように言い出すのだから心底呆れます。
おそらく荒木が金丸氏を敵視するのは「氏が訪朝し、いわゆる三党共同宣言(日朝国交正常化時の経済支援を約束)を成立させたこと」だけでなく、「氏が福田内閣防衛庁長官時代に栗栖を更迭したこと」も理由ではないか。
それにしても興味がないので見る気もないですが「シンゴジラの監督・庵野某(彼の最大の代表作はもちろんアニメのエヴァンゲリオンですが)」って荒木を信じる限りはどう見ても改憲右翼ですね。
なお、荒木の言うのとは別の意味で拉致は「戦後体制(正確には戦後冷戦体制)」の象徴かと思います。
南北朝鮮が長く対立してたこと(敵対関係にあったこと)、その中で日本が韓国側に立ったこと(北朝鮮と国交が無かったこと)が「拉致の実行を助長した」わけです。
南北朝鮮が友好関係であり、日朝に国交があれば拉致はなかったでしょう。もちろんこれは単なる事実の指摘であり、「だから北朝鮮は悪くない」という北朝鮮免罪ではありません。
そうした「戦後冷戦体制」を南北関係、日朝関係改善で「朝鮮半島で終わらせようとした」のが「韓国の太陽政策」や「小泉訪朝」であり、そうした「朝鮮半島での戦後冷戦体制」を「打倒北朝鮮」という右翼的な方法論*6以外では「終わらせる気が無い」のが荒木ら救う会に代表される反共右翼の訳です。
*1:シンゴジラでは首相補佐官を演じた。2011年、映画『太平洋の奇跡:フォックスと呼ばれた男』でブルーリボン賞主演男優賞を受賞(竹野内豊 - Wikipedia参照)
*2:シンゴジラでは官房副長官(主演)を演じた。最近の代表作としてはNHK朝ドラ『まんぷく』(2018年)主演(日清食品創業者がモデル)、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』(2020年)主演(明智光秀役)(竹野内豊 - Wikipedia参照)
*3:『線路は続くよどこまでも』のダジャレ
*5:とはいえ改憲派でも石破元幹事長はこんなバカは言わないどころか、『平壌への常駐事務所設置論』を唱えたことで荒木ら巣くう会に敵視されています。
*6:ただし、そうした方法論の是非はともかく、中露が北朝鮮を経済支援する以上、その支援が消滅しない限り、現実性皆無ですが