「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年8/30日:荒木和博の巻)

◆荒木のツイート

荒木和博
 富田安紀子さんの拉致問題をテーマにした漫画「俺Antif@ 拉致ゲーの強制イベントから逃げられません」第18話。辛光洙がモデルというかテーマです。ぜひご一読下さい

 この種のウヨ漫画家(俺が知ってるのだと、例えば、月刊『正論』にウヨマンガの連載がある業田良家)には心底呆れますね。近年、富田は

富田安紀子 - Wikipedia参照
・『日之丸街宣女子(1)』(2015年、青林堂
・『日本が好きでなぜ悪い!:拝啓、『日之丸街宣女子』から思いを込めて』(2015年、ワニブックスPLUS新書)
・『日之丸街宣女子(2)』(2016年、青林堂
・『日之丸街宣女子(3)』(2018年、青林堂

ということで完全に「ウヨ漫画家」と化しています。
 ちなみに富田は

富田安紀子 - Wikipedia
 富田安紀良(とみた・あきら)名義で、1996~1999年まで、ビジネスジャンプ*1に連載されて全8巻で刊行された「ほっといてよ!ママ」は2000~2002年にかけてTBSテレビ「愛の劇場」にて「ママまっしぐら!」のタイトルでドラマ化された*2

というのが今のところ「最大のヒット作」ですね。当たり前ですが「ある程度視聴率が見込めない」と、つまり「原作マンガがある程度人気がない」と普通はドラマ化されません。そして「唯一のドラマ化作品」がこの作品の訳です。

荒木和博
 月刊「正論」10月号に拙著の書評が載りました。書いてくれたのは同誌に連載していた当時の担当・溝上さん。

 吹き出しました。普通、書評とは『連載していた当時の担当・溝上さん』などという身内がやるものではなく『第三者』がやるものなんですが(身内では書評と言うより宣伝でしょう)。せめて

桜井よしこ(国基研理事長)
田久保忠衛(国基研副理事長、日本会議会長)
高池勝彦新しい歴史教科書をつくる会会長)
藤岡信勝新しい歴史教科書をつくる会会長副会長)
八木秀次日本教育再生機構理事長)

など『巣くう会とは直接のつながりのない』ウヨ仲間に頼めよ、と思いますが、ウヨ仲間ですら『荒木の三文小説なんか書評できるか!』と冷たい態度なのでしょう。


予備役ブルーリボンの会「レブラ君とあやしい仲間たち」今回は私がお話ししました。: 荒木和博BLOG

2002年サッカーW杯のときに起きた「第2延坪海戦」についてお話ししました。

 11分程度の動画です。呆れて二の句が継げませんね。見る価値は全くありません。なぜなら「荒木の建前上の活動目的」である拉致解決とは何一つ関係ないからです。一応見ましたが、『金大中太陽政策なんかするから、北朝鮮に舐められてこんなこと(第2延坪海戦)になる』云々と金氏に悪口雑言してるだけです。拉致解決と何一つ関係ない。
 ちなみに2002年というと、荒木が指摘する「日韓共催ワールドカップ」「第2延坪海戦」を含めて

2002年 - Wikipedia2002年の日本 - Wikipedia参照
◆1月1日
 EUがユーロの流通開始。
◆1月23日
雪印牛肉偽装事件 - Wikipedia
◆1月29日
 アメリカのブッシュ大統領が「北朝鮮、イラン、イラクの3国」を敵視するいわゆる「悪の枢軸発言」

◆2月8日
 アメリカでソルトレイクシティ冬季五輪開幕
◆3月18日
 自由民主党鈴木宗男衆院議員が「ムネオハウス疑惑」などを理由に離党
◆3月28日
 衆院議員の辻元清美が、秘書給与流用問題の責任を取り議員辞職
◆4月9日
 加藤紘一自民党幹事長が元事務所代表の脱税疑惑や自身の政治資金流用問題の責任を取り、議員辞職
◆5月8日
瀋陽総領事館北朝鮮人亡命者駆け込み事件 - Wikipedia

◆5月20日
 東ティモール主権国家としてインドネシアから独立。21世紀初の独立国である
◆5月28日
 経済団体連合会経団連)と日本経営者団体連盟(日経連)が統合、日本経済団体連合会日本経団連)が発足
◆5月31日
 2002 FIFAワールドカップ(日本・韓国の共同開催)開幕

◆6月19日
 鈴木宗男衆院議員が収賄容疑で逮捕
◆6月29日
第2延坪海戦 - Wikipedia

◆7月9日
 AUアフリカ連合)が発足
◆8月9日
 田中眞紀子前外相が公設秘書給与流出疑惑の責任を取り、議員辞職
◆8月26日
 『持続可能な開発に関する世界首脳会議(地球サミット2002)』が開幕
◆8月30日
 小泉純一郎首相が9月17日に、北朝鮮を訪問することを表明。
◆9月4日
日本海中部海域不審船事件 - Wikipedia

◆9月10日
 スイスは国連に加盟(190番目)
◆9月17日
 小泉純一郎首相が日本の首相として史上初めて北朝鮮を訪問。日朝首脳会談金正日北朝鮮国防委員長(朝鮮労働党総書記)が、日朝平壌宣言で日本人拉致を公式に認めた

◆9月27日
 東ティモールが国連に加盟(191番目)
◆10月8日
 小柴昌俊東京大学名誉教授にノーベル物理学賞
◆10月9日
 田中耕一島津製作所社員にノーベル化学賞
◆10月12日
バリ島爆弾テロ事件 (2002年) - Wikipedia
◆10月15日
 拉致被害者5人が帰国

◆10月23日
モスクワ劇場占拠事件 - Wikipedia
◆10月25日
石井紘基刺殺事件 - Wikipedia 
◆12月19日
 韓国大統領に盧武鉉が当選 

等の出来事がありました(赤字が朝鮮半島関係:「悪の枢軸」発言は北朝鮮以外も入りますが)。まあ2002年で一番の「朝鮮半島関係ビッグニュース」はもちろん小泉訪朝ですが。また、2002年にはカーター元米国大統領が『1994年の米朝核合意』等の功績でノーベル平和賞を受賞しています。


日本を舞台にした南北の戦い(R3.8.31): 荒木和博BLOG
 6分54秒の動画ですが見る価値は全くありません。
 まず第一に記事タイトルで解るように内容は日本を舞台にした南北の戦い(1)朝鮮戦争に参戦した在日韓国人たち【調査会NEWS3487】(R3.8.30): 荒木和博BLOGと大同小異です。日本を舞台にした南北の戦い(1)朝鮮戦争に参戦した在日韓国人たち【調査会NEWS3487】(R3.8.30): 荒木和博BLOGを読めば解ることについて「二番煎じの動画」を見る必要は何もない。
 第二に「朝鮮戦争」云々と「拉致の解決」には何の関係もない。
 例えるなら

北方領土返還」を目的とする団体の幹部が「北方領土返還」と直接関係ない「スターリン粛清」「シベリア抑留」など
竹島返還」を目的とする団体の幹部が「竹島返還」と直接関係ない「慰安婦問題」「徴用工問題」など

を動画で話してるようなもんで「アホか?」ですね。


日本を舞台にした南北の戦い(1)朝鮮戦争に参戦した在日韓国人たち【調査会NEWS3487】(R3.8.30): 荒木和博BLOG
日本を舞台にした南北の戦い(2)在日学徒義勇軍【調査会NEWS3488】(R3.8.31) : 荒木和博BLOG
日本を舞台にした南北の戦い(3)北朝鮮帰還事業と韓国【調査会NEWS3490】(R3.9.1): 荒木和博BLOG
日本を舞台にした南北の戦い(4)帰還事業阻止のため工作員部隊、日本へ
日本を舞台にした南北の戦い(5)新潟日赤センター爆破未遂事件【調査会NEWS3495】(R3.9.5): 荒木和博BLOG
日本を舞台にした南北の戦い(終)工作員たちのその後【調査会NEWS3496】(R3.9.6): 荒木和博BLOG
 勿論こんなことは「荒木の建前上の活動目的」である拉致解決とは何一つ関係ありません。「アホか?」と心底呆れます。家族会もよくこんなバカと付き合えるもんです。その結果が現在の「完全な拉致の風化」ですが。今や拉致問題がテレビや新聞で取り上げられることは全くありません。
 なお、荒木も指摘していますが、「朝鮮戦争での在日義勇兵」については

金賛汀『在日義勇兵帰還せず:朝鮮戦争秘史』(2007年、岩波書店

という著書があります。


乗り鉄気分(山陰本線): 荒木和博BLOG
 12分22秒の動画ですが

 何と言うことはない、ただの車窓風景です。撮影は令和3年8月21日、山陰本線の特急「きのさき5号」。福知山駅のあたりと和田山・八鹿間。特段何が写っているというわけでもありません。ナレーションもBGMもありません。ぼーっと見てもらえれば幸いです。

などというのだから退屈なことこの上ない。見る価値は全くありません。勿論「荒木の建前上の活動目的」である拉致解決とは何一つ関係ありません。


北朝鮮による子供の拉致(R3.8.30): 荒木和博BLOG

 令和3年8月30日月曜日のショートメッセージ(Vol.514)。前にもお話ししたことがありますが、ときどき受ける質問に「子供の拉致の可能性はありますか」というものがあります。これは平成15年(2003)の大阪府熊取町で失踪した吉川友梨さんや、昨年*3山梨県のキャンプ場で姿を消した小倉美咲さんのことを想定してのご質問ですが、個別の事件について断定できる材料は持っていません。この点は松岡伸矢さんなど調査会の公開リストに載っている子供の失踪者も同様で、高敬美・剛姉弟の例はちょっと特殊なケースです。ただ、北朝鮮が子供をスパイにしようとしていたのではないかと考えられる材料はいくつかあります。そういう話です。

 6分23秒の動画です。なお、「子ども(荒木の表記だと子供*4)」と言った場合、最も広い定義だと「子ども=未成年者(昔の日本だと20歳未満、今だと18歳未満)」ですね。
 そして横田めぐみさんは「拉致当時13歳(中学1年生)」なので「子ども=未成年者」の拉致は「ある」とも言えますが、もちろん動画説明文で解るように荒木はそういう話をしていません。
 動画説明文だけで見る気が失せます。実際見る価値は全くありません。
 何せ荒木ですら、
2児拉致事件 - Wikipedia以外は「間違いなく北朝鮮拉致の疑いが濃厚と言える子どもの失踪はない」と言わざるを得ない無様さです。「お前、そんなんで松岡伸矢君を特定失踪者認定してたのかよ(呆)」ですね。
 それにしても

・平成15年(2003)の大阪府熊取町で失踪した吉川友梨さん(失踪当時、小学4年生)の失踪
・2019年に山梨県のキャンプ場で姿を消した小倉美咲さん(失踪当時、小学1年生)の失踪
・荒木ら特定失踪者問題調査会が特定失踪者認定してる松岡伸矢さん(失踪当時、4歳)

なんか北朝鮮拉致の訳がないでしょう(再度、呆)。大体、吉川さん(2003年)や小倉さん(2020年)の失踪は「小泉訪朝(2002年)以降」ですし、どこの世界に「山梨県のキャンプ場」で子どもを拉致する北朝鮮工作員がいるのか(三度、呆)。
 なお、吉川さん、小倉さんの親は「常識的な人間*5」であり「荒木の元に行かなかった」わけですが、行ったら確実に特定失踪者認定していたでしょうね。
 「小泉訪朝(2002年9月)以降の失踪」でも荒木は

失踪者リスト | 特定失踪者問題調査会
角田麻衣
 平成14(2002)年11月13日失踪
沖田徳喜
 平成15(2003)年2月1日失踪
水嶋弥寿志
 平成15(2003)年9月8日失踪
高見到
 平成15(2003)年10月5日失踪

とためらいなく特定失踪者認定していますので。
 そして

北朝鮮が子供をスパイにしようとしていたのではないかと考えられる材料

て(四度、呆)。
 昔の時代小説、時代マンガ、時代劇には「忍者の首領が子どもを誘拐して忍者に仕込む」つう話があったと思いますが、そのあたりからの妄想か。「時代小説など」ネタ(フィクション)としてならそういう話をしてもいい。「歴史的事実としてあり得る」とデマを飛ばすなんて論外です。
 さてルーマニアの独裁者にチャウシェスク*6と言う人がいますね。でチャウシェスクと言えば

幼児体験が影を落とす「チャウシェスクの落とし子」 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)(Forbes JAPAN 2019年05月号)
 1960年代後半、ルーマニア社会主義共和国国家元首となったチャウシェスクは(ボーガス注:産めよ、増やせよを目的に)人工妊娠中絶や離婚を禁止。その結果、ルーマニアの人口は増えたが、貧困と育児放棄によって産後間もなく養護施設に引き取られる子どもも増えた。

という「ルーマニア通ならよく知ってる話(俗に『チャウシェスクの子ども(あるいは子どもたち)』という)」があります。
 ググる

◆早坂隆『ルーマニア・マンホール生活者たちの記録』(2008年、中公文庫)

なんて本もヒットします。
 「話が脱線しますが」今の早坂は

◆『松井石根*7南京事件の真実』(2011年、文春新書)
 未読ですが、もちろん『ウヨの文春、早坂』なので南京事件否定論でしょう。
◆『世界の路地裏を歩いて見つけた「憧れのニッポン」』(2018年、PHP新書)
◆『ペリリュー玉砕 南洋のサムライ・中川州男の戦い』(2019年、文春新書)
◆『すばらしき国、ニッポン 外国人が驚いた、日本人の美徳』(2020年、文響社
◆『大東亜戦争の事件簿』(2021年、扶桑社)

と言うことで「ガチ右翼か商売右翼かはともかく」完全に「トンデモ極右」と化してますが、昔はまともな本も書いていたわけです(俺の記憶が確かなら確か、ルーマニア本では週刊金曜日の賞を受賞)。
 それはともかく、いきなり荒木がこの話を始めたので「はあ?。北朝鮮拉致と何の関係が?」と思ったら

・孤児になった子どもや養護施設に引き取られた子どもには「スパイになった」子どももいるかもしれない
・「共産国」なのでルーマニア北朝鮮には当然、交流があったし、チャウシェスクから金日成がそういう話を聞いたかもしれない
・だから北朝鮮が「子どもスパイ」目的に子どもを拉致したかもしれない

というんだから呆れますね。最初の「ルーマニアは子どもスパイがいたかもしれない」からして「根拠ねえだろ」で終わる話です。
 つうか、荒木も『チャウシェスクの子どもたち』について話するなら「もっとまともな話しろよ」ですよね。
 『チャウシェスクの子どもたち』でググるとまともな話は以下のようにヒットしますが。
ルーマニア「負の遺産」で研究 乳幼児期の養育環境と発達:朝日新聞GLOBE+2014.10.15
知られざる中・東欧:ルーマニア 「チャウシェスクの子供たち」の30年と政府の孤児対策 | 毎日新聞2019.6.4(有料記事なので途中までしか読めない)


【参考:吉川さん失踪】

「友梨ちゃんにおかえり必ず言う」不明18年、幼なじみ警官の誓い | 毎日新聞2021.5.19
 あの日から18年がたっても、にっこりしていた笑顔が忘れられない。幼なじみの同級生は何者かに連れ去られたとされ、今も行方不明になっている。まちの治安を最前線で守る「お巡りさん」になった男性(27)は、職場で1枚のポスターを見つめるたび心の中でこう語りかける。
 「『おかえり』って必ず言ってあげるからね」
 男性は大阪府警和泉署地域課に所属し、和泉市内の交番で勤務する巡査長。幼なじみの吉川友梨さんは2003年5月20日午後3時ごろ、同じ府南部の熊取町で下校途中に行方が分からなくなった。2人は当時、小学4年生だった(ボーガス注:有料記事なのここまでしか読めません)。

 「2021年(失踪から18年経過)でこの記事とは毎日新聞は本気か!」ですね。「ご家族の気持ち」はわかりますが、残念ながらもはや彼女の失踪理由がわかることはないでしょう。

吉川友梨さん不明事件 動画公開で情報提供呼びかけ - 産経ニュース2021.7.2
 大阪府熊取町で平成15年5月、当時小学4年だった吉川友梨さん(ボーガス注:現在生きていれば、27歳)が下校途中に行方不明になった事件で、有力な情報提供者に支払われる上限300万円の公的懸賞金(捜査特別報奨金)の受付期間が1年間延長されたことを受けて、大阪府警は2日、大阪市内で情報提供を呼びかける動画を公開した。
 動画は約15秒間で、大阪市内の繁華街などにある大型スクリーンで約1カ月間流される。
(中略)
 近くを通った兵庫県伊丹市の看護師、岡野直美さん(51)は「人々の事件に対する記憶が薄れないよう、情報発信し続けることが大事だと思う」と話した。
 府警によると、懸賞金の延長は14回目。情報提供は泉佐野署捜査本部(072・464・1234)まで。

 「2021年(失踪から18年経過)でこの記事とは産経と大阪府警は本気か!」ですね。「ご家族の気持ち」はわかりますが(以下略)


【参考:小倉さん失踪】

小倉美咲さんはどこに 山梨女児不明 母親の思い|NHK事件記者取材note2021年4月19日

 あのとき、どうしてついて行かなかったんだろう。
 私がついて行ってさえすれば、こんなことにならなかったのに。
 何度も何度も何度も。
 同じことばかり考え、自分を責めるしかありませんでした。

 自分を責めるしかなかったと語った、母親のとも子さん。
 美咲さんが行方不明になった直後に相次いだのが、とも子さんを標的にした事実無根のひぼう中傷でした。
 多くの人に情報提供を呼びかけるため報道陣の取材に積極的に答えていたのを非難され、さらに犯人扱いされました。
 SNSに「自首しろ」と書き込んだり、自宅の写真を勝手に撮影して載せたりする人もいたといいます。
 去年8月には、とも子さんのSNSのアカウントに「お前が犯人だろ」「殺すぞ」と脅迫するメッセージを送ったとして男が逮捕され、有罪判決を受けています。
 美咲さんが行方不明になって、家族の生活も一変しました。
 会話は少なくなり、当時小学4年生だった長女は、一時不登校になりました。
 長女は、学校に行くたびに美咲さんのことを聞かれるのがつらくなり、外出すらできない日が続いたといいます。
 それからは、自宅のある千葉県成田市と現場のキャンプ場を往復する日々でした。
 新型コロナの影響で行けない期間もありましたが、現場にはこれまでに50回以上通い、情報提供を呼びかけてきました。
 配ったチラシは、60万枚に上ります。
 去年10月には、応援してくれる有志とともに、当時の状況や美咲さんの特徴などを記したホームページを開設しました。
 しかし手がかりは得られないまま、時間だけが過ぎていきます。
 行方不明になってから1年半。
 当時、小学1年生だった美咲さんは、この4月から3年生です。
 部屋の勉強机やランドセルなどは、そのままの状態にしています。
 一方で、増えたものもあります。
 2年生、そして3年生と進級のたびに受け取った、新しい教科書です。
 美咲さんが帰ってきたらすぐに学校に行けるように、とも子さんが名前を書いています。
 甲府放送局に赴任して3年。
 行方不明になったときから継続して取材していますが、とも子さんはいつも丁寧に応じてくれます。
 「どうして毎回、取材を受けてくれるんですか」と聞くと、こう答えました。
 「美咲が帰ってきてくれるなら、私は何でもやりますよ」
 美咲さんのために行動し続ける姿をずっと見てきて、母親って強いなと改めて感じ、記者としてこれからも報じ続けていきたいと心から思いました。
◆情報を求めています
▽行方不明になったのは、2019年9月21日。
▽現場は、山梨県道志村の「椿荘オートキャンプ場」。
▽美咲さんは当日、黒のハイネックの長袖に青系のジーパンを身に着け、エメラルドグリーンのスニーカーを履いていた。
▽口元の右側にホクロあり。
▽連絡先は、山梨県警・大月警察署 「0554-22-0110」。
▽とも子さんが開設したHPはこちら 【行方不明 小倉美咲】山梨県道志村で行方不明になった娘、小倉美咲を捜しています。 | 家族開設HPホームページ

山梨キャンプ場で行方不明 小倉美咲さんの動画を公開 | NHK2021年7月13日
 このしぐさや声にこころあたりありませんか?
 おととし9月、山梨県道志村のキャンプ場で行方がわからなくなった小学3年生の小倉美咲さんの情報提供を求める動画を山梨県警察本部が制作し、13日からYouTubeで公開を始めました。
 情報の提供先は山梨県警大月警察署
 電話番号:0554ー22ー0110

中傷ブログ情報開示認める山梨女児不明、大阪地裁 - 産経ニュース2021/8/3
 山梨県のキャンプ場で、小学1年だった令和元年9月に行方不明になった千葉県成田市の小倉美咲さん(ボーガス注:現在も存命なら9歳)の母とも子さん(38)が、個人のブログ記事で中傷されたとして、プロバイダー事業者のオプテージ(大阪市)に投稿者情報の開示を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(鈴木基之裁判官)が開示を認めたことが3日分かった。
 判決は2日付。とも子さん側は今後、投稿者に損害賠償請求訴訟を起こす見通し。

【参考:子どもの誘拐、その他】

5歳で誘拐された娘が28年ぶりに親と対面 中国の警察が取り組む「再会作戦」 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News2021年4月24日
 貴州省安順市に住んでいた李さん一家に悲劇が訪れたのは1993年10月。5歳の娘が弟と一緒に遊んでいたが、家には弟しか戻ってこなかった。李さん夫婦は、娘が3~4歳の時に撮影したモノクロ写真を片手に、浙江省雲南省、河北省、江蘇省などを探し回ったが、手掛かりは得られなかった。
 転機は今年3月。30代の女性、劉さんが広州市の警察署に「私は5歳で誘拐されて売られ、ずっと養父母に育てられた。私の本当の親を探してほしい」と訪れた。2年前に養母が亡くなる際、「あなたは本当の子どもではない」と告げられた。劉さんは養父母に優しく育てられたが、自分も子どもを産んで母親になると、本当の肉親に会いたい感情が高まり、警察署を訪れたという。
 DNA鑑定の結果、李さんと劉さんは親子と判明。擦り切れた28年前の写真を見て、「よく似ている。やっと会えた」と涙をぬぐった。
広州市公安局は今年に入り23人の誘拐された子どもを発見。李さん親子をはじめ、これまでに9組の家族が再会を果たしている。
 中国では子どもを誘拐する人身売買事件が後を絶たない。子どもに恵まれない夫婦や跡継ぎの男子がいない農家が買い求めることが多い。社会保障制度の整備が進まず、年金が少額で医療保険が不十分な農村部では、老後の不安のため子どもを求める家庭もある。連れ去られるのは物心がつくかどうかの3~5歳の子どもが多く、売買価格は10万元(約166万円)程度とされるが、借金をしても子どもを買う人が少なくない。また、地方で誘拐された子どもが大都市で物乞いをさせられるケースもある。
 公安省刑事局人身売買対策室の孟慶甜・副室長は「長年、児童誘拐事件に取り組んできた経験から、愛する人が誘拐されて不幸な目に遭っている家族をたくさん見てきました。容疑者を摘発し、1組でも多くの家族を再開させるため全力を尽くしています」と話している。

 「失踪から28年後」であれ「会えればいい」ですが日本の「子ども失踪(ほとんど誘拐でしょうが)」でこういう「ハッピーエンド(?)」は残念ながらないでしょう。

*1:1995~2011年まで刊行されていた集英社マンガ雑誌(2011年から休刊)。ビジネスジャンプ連載のマンガ(本宮ひろ志俺の空・刑事編』、冬目景イエスタデイをうたって』、弓月光『瞬きのソーニャ』など)が多数引き継がれたグランドジャンプ - Wikipediaビジネスジャンプ休刊の2011年から刊行が開始され、今も刊行が続く)がビジネスジャンプの後継雑誌とされる。(ビジネスジャンプ - Wikipediaグランドジャンプ - Wikipedia 参照)。

*2:もちろんTBSでドラマ化されたことで解るように「内容の是非」はともかくこれはウヨマンガではありません。

*3:これは荒木の勘違いで正しくは『一昨年(2019年)』

*4:荒木らウヨには「子どもと書くのは左翼」という変な偏見があるようです。

*5:こういうと「松岡君の親は非常識なのか!」と怒る方もいるでしょうが、「言葉を選ばず言えば」非常識ですよね。

*6:共産党書記長(1965~1989年)、大統領(1974~1989年)を歴任(ニコラエ・チャウシェスク - Wikipedia参照)

*7:南京事件当時の現地軍最高司令官。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀。