今日の産経ニュース(2021年11/14日分)

【新聞に喝!】言論萎縮させる「多様性の統一」 イスラム思想研究者・飯山陽 - 産経ニュース
 野党共闘について志位委員長が「各党(立民、共産、社民、れいわ)の多様性を重視した上で統一できるところは統一した」と言ってることを「矛盾だ」と言いがかりをつけるというくだらない文章です。
 1)飯山*1がやってるのはただの言いがかりで志位発言や野党共闘についてのまともな分析、評価は何もない、2)志位発言について具体的評価するだけの準備が『無能な俺』にない、ということで、志位発言について具体的評価することは今回はしません。
 なお、最大野党「立民」の枝野ではなく、共産の志位氏に絡むのは「産経読者には反共発言の方が受ける」つうくだらない話でしょう。
 「野党共闘」の是非*2はともかく「ああした共同作業」は世の中にいくらでもあるし、その場合、「多様性を重視した上で統一できるところは統一」なんてのは当たり前であって矛盾でも何でもない。
 例えば建前上は「自公連立」「EU」「企業の共同実施事業」「夫婦」なども「多様性を重視した上で統一できるところは統一」です。少なくとも建前上は「公明が自民のいいなり」「EUの主要国(英仏独)が決めた方針に他の国(東欧諸国など)が従ってる」「最も規模が大きい企業が決めたことに他の企業が従う」「夫が決めたことに妻が従う」つう話ではない。
 大体、「言論萎縮」て志位発言で誰が萎縮したのか。「共産党内の野党共闘反対派(そんな人間がどれほどいるのか疑問ですが)」か。はたまた「立民、社民など他党の野党共闘反対派」か。「飯山の主張の是非」以前に、飯山の言う「萎縮」が何を意味するのか全く意味不明だから呆れます。
 大体、こんな言いがかりが「イスラム思想研究(飯山の表看板)」と何の関係があるのか。
 「イスラム研究者としてよほど世間に評価されてないから、イスラムと何一つ関係ない上に、レベルの低い言いがかりという、こんな駄文でも書いちゃうんだ(呆)」と飯山が世間に馬鹿にされるのが落ちでしょうに。

飯山陽 - Wikipedia
「移民 在日イスラム17万人 お隣さんがイスラム教徒だったら」『WiLL』169号(ワック、2019年1月)
イスラムの教え=男たちは女たちの上に立つ」『WiLL』173号(ワック、2019年5月)
「CO2最多排出国・中国をなぜ批判しないのか」『WiLL』180号(ワック、2019年12月)
「革命防衛隊司令官を「清貧の軍人」と讃える『朝日』の無恥」『WiL』183号(ワック、2020年3月)
ウイグル問題に黙するイスラム諸国の事情」『正論』589号(産経新聞社、2020年10月)
「インタビュー この人に聞く イスラム教は「平和の宗教」か」『明日への選択』424号(日本政策研究センター、2021年5月)
「実名告発!イスラム“業界”は腐りきっている」『WiLL』197号(ワック、2021年5月)
「イラン宥和政策は国益にならない」『正論』597号(産経新聞社、2021年6月)
パレスチナイスラエル問題 テロリストに寄り添うTBS・毎日」『WiLL 』201号(ワック、2021年9月)
「狂暴・中華帝国イスラム帝国は自由の敵!」『WiLL』203号(ワック、2021年11月)
タリバン称賛報道 偽善者たちの大嘘」『Hanada』66号(飛鳥新社、2021年11月)
中田考*3高橋和夫*4、谷口真由美… タリバン賛美 "専門家"の正体」『Hanada』67号(飛鳥新社、2021年12月)

を見ても、最近の飯山の登場場所が「一般雑誌や学会誌」ではなく、「明日への選択」「月刊正論」「ウィル」「Hanada」と右翼雑誌ばかりで「何でこんなに右翼雑誌が多いんだ?」ですね。右翼雑誌しか相手にしてくれないのか、はたまた「がちで右翼」なのか。


【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(848)野党共闘が負けた理由 - 産経ニュース
 花田の文なのでただの野党への悪口雑言です。
 花田の文は相手にするだけ馬鹿馬鹿しいので、それに関係なく俺の考えを書けば
1)投票率が低かったので「基礎票」が大きい自民、公明が有利になった
2)自民、公明から野党へ動く票が思ったより少なく、また動いた票のかなりが維新にいった(立民が比例票を大幅に減らしたのがそれでしょう)
3)コロナ第五波が収束したことが若干、与党への追い風になった
つうことですかね。
 1)について言えば投票率をどう上げるか、2)について言えば「どう自民、公明から票を奪った上で、維新にいかないようにする」かですね。俺も妙案はありませんが。少なくとも連合の言う「野党共闘をやめろ」は「小選挙区での勝利を放棄する愚策」であることは確かです。それで「立民が小選挙区で自民に勝てる」「小選挙区を捨てても比例の議席だけで立民が自民に勝てる」のなら「立民の勝利」という観点だけ見れば「それでもいい」でしょうが、明らかにそうではない。
 3)について言えば、単なる客観的事実の指摘であり「コロナ禍での選挙ならよかった」つう外道な話では勿論ありません。
 今後、コロナ第六波が仮に危惧されるように「12月に襲来し、対応を失敗すれば」岸田内閣は決して安泰ではないかと思います。


【産経抄】11月14日 - 産経ニュース

 死刑制度や憲法9条改正への反対など、事績の全てにうなずけるわけではないが

 いや、「九条改憲&死刑万歳」産経らしいですね。瀬戸内寂聴の追悼文でも悪口を書かずにはいられないようです。とはいえ「うなずけるわけではないが(全否定はしない)」つうことでさすがに全否定はしないわけですが。


遠山清彦元議員立件へ 無登録で融資仲介容疑 東京地検 - 産経ニュース

◆「モリカケ、桜疑惑の安倍元首相」「UR疑惑の甘利前幹事長」は野放しなのに!
◆遠山*5が「緊急事態宣言下の飲酒」で批判を浴び、任期途中で衆院議員辞職公明党も2021年衆院選に遠山を擁立せず。今回の一件で起訴されればどう見ても、公明党に完全に見捨てられ、事実上、政界引退の見込み)でなかったら果たして追及できたのか?*6
◆遠山以外の公明党議員は本当に真っ白なのか?

つう気持ちはありますが、ひとまずは「犯罪容疑がある」のならば、きちんと遠山を起訴してほしい。

*1:著書『イスラム教の論理』(2018年、新潮新書)、『イスラム2.0』(2019年、河出新書)、『イスラム教再考』(2021年、扶桑社新書

*2:勿論、俺は是の立場ですが。

*3:著書『ビンラディンの論理』(2001年、小学館文庫)、『イスラームのロジック』(2001年、講談社選書メチエ) 、『イスラーム 生と死と聖戦』(2015年、集英社新書)、『イスラームの論理』(2016年、筑摩選書)、『イスラーム入門』(2017年、集英社新書)、『タリバン復権の真実』(2021年、ベスト新書)など

*4:放送大学名誉教授。著書『アラブとイスラエル』(1992年、講談社現代新書)、『アメリカとパレスチナ問題』(2001年、角川oneテーマ21)、『アメリカのイラク戦略』(2003年、角川oneテーマ21)、『イランとアメリカ』(2013年、朝日新書)、『イスラム国の野望』(2015年、幻冬舎新書)、『中東から世界が崩れる:イランの復活、サウジアラビアの変貌』(2016年、NHK出版新書)、『イランvsトランプ』(2019年、ワニブックスPLUS新書)、『最終決戦トランプvs民主党』(2020年、ワニブックスPLUS新書)、『パレスチナ問題の展開』(2021年、放送大学叢書)など

*5:小泉内閣外務大臣政務官、第四次安倍内閣財務副大臣を歴任。1969年生まれと「永田町的にはまだ若い」ため、「コロナ飲酒」で議員辞職に追い込まれるまでは「公明党の若手ホープの一人」扱いされていた。

*6:今回の選挙結果を考えるに遠山を擁立してれば恐らく当選したでしょう。その場合に果たして検察が追及できたのか?