珍右翼・高世仁に悪口する(2024年1/22日分)(副題:蓮池薫のアホさに呆れる)

蓮池薫さんが語る北朝鮮の嘘① - 高世仁のジャーナルな日々
 高世が紹介する「蓮池薫さんが語る北朝鮮の嘘」については以前「蓮池薫はアホか」と批判しましたが改めて以前の記事を紹介しておきます。

今日の朝鮮・韓国ニュース(2023年1月8日分)(副題:蓮池薫のアホさに呆れる) - bogus-simotukareのブログ
テレビ朝日【独自】蓮池薫さん初証言 横田めぐみさん“死亡”の嘘「北朝鮮はごまかしきれない」1月7日『サンデーステーション』より
【完全版】蓮池薫さん初証言 拉致被害者の生活と横田めぐみさんら「8人死亡」の嘘(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュースでも紹介があります。【独自】蓮池薫さん初証言 横田めぐみさん“死亡”の嘘「北朝鮮はごまかしきれない」はコピペ禁止設定なので【完全版】蓮池薫さん初証言 拉致被害者の生活と横田めぐみさんら「8人死亡」の嘘(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュースからコピペしました)

 1977年、バドミントンの部活の帰り道に13歳で拉致された横田めぐみさん。北朝鮮は「うつ病で入院中に自殺」したと主張していますが
拉致被害者 蓮池薫さん)
「北の言ってること、自分で命を絶った、あれは考えられないですね。だって日本に帰らなきゃって強い思いを持っていらっしゃる。そういう方が簡単に諦めて*1、嘘ですよ」

 やれやれですね。
 北朝鮮の自殺主張が正しいかどうかはともかく、「あの人は日本に帰りたがっていた、自殺するわけがない!」てそんなのは生存説のまともな根拠とは言えません。
 人間はふとしたことで衝動的に自殺することはあり得るわけです。
 世の中、絶対に自殺しない「そんな意志の強い人間」ばかりではない。俺も「今自殺の意思など勿論全くない」ですがそれは「生活苦、重病(末期ガン等)など自殺を考えるほどの深い絶望が幸いにして現在ないから」にすぎないと思っています。
  蓮池氏は「俺たち夫婦は自殺しなかった」というのでしょうが「蓮池夫婦」と「めぐみさん」は別人格です。
 「俺たち夫婦が絶望して自殺しなかったからめぐみさんも自殺なんかしない」という論理関係にない。
 しかも
1)1978年の拉致当時、蓮池氏も妻も成人していた(蓮池氏は1957年生まれ、妻は1955年生まれ)のに対し、1977年の拉致当時、めぐみ氏(1964年生まれ)は13歳(中学1年生)
2)「お互い日本にいたときから蓮池氏と妻は恋人同士で、北朝鮮に来てからも励まし合って生きてきた」のに対し、めぐみ氏はたった一人で拉致された(めぐみ氏に夫はいたが、拉致された韓国人であって見ず知らずの人間)
と言う意味ではめぐみ氏の方が蓮池夫妻より「精神的にきつかった」でしょうに。

 1987年から暮らしたという平壌市内の大陽里(テヤンリ)招待所。めぐみさんはこの頃、韓国人拉致被害者の金英男(キムヨンナム)氏と結婚し、娘のウンギョンさんを産みました。蓮池さんや地村さんはめぐみさんと家族ぐるみの交流をしていたといいます。
 北朝鮮がめぐみさん「死亡」の根拠として日本側に提出した「死亡確認書」。死亡日は1993年3月となっていましたが…
拉致被害者 蓮池薫さん)「いつまで一緒に暮らしたかというと1994年の3月なんですね。だから1993年(に死亡)は嘘だと」

 なお、この蓮池発言が非常に問題があることは以下の事実で明らかです。

横田めぐみ - Wikipedia参照
 北朝鮮側は当初、「1993年1月にノイローゼになって入院し、3月、精神病で入院していた平壌市内の病院で自殺した」と説明した。しかし、後に帰国した拉致被害者*2の発言により1993年以降も生存していたことが確認されると「1994年4月に自殺した」という説明に訂正された。

 蓮池氏とテレ朝が「1994年4月に自殺」と北朝鮮が説明を変更したことに触れないのは不適切(そして不誠実)でしょう。
 そして、理屈上は「1994年4月に自殺と言う事実を何故か認めたくなかったので、1993年3月と当初、虚偽発表したが、蓮池証言で本当の死亡時期(1994年4月)に修正した」と言う可能性が否定できない。
 当然ながら、この蓮池発言は新証言ではなく新味はない。話題にならないのは当然ですし、テレ朝が「新事実」であるかのように報じるのは「おいおい(呆)」です。

 めぐみさんのものとして提出した遺骨について北朝鮮は「夫の金英男氏が1997年から保管していた」と説明していますが…
蓮池薫さん
「1997年というと少なくても1997から1999年くらいまでは、我々はその部屋にしょっちゅう行っているのに遺骨がなんでないのって話ですよ、見たこともないし。めぐみさんがもし亡くなったということを知ったら我々に言うわけじゃないですか。それから遺骨の相談もするでしょうし、一切ない。」

 第一に「相談がなかった」「遺骨らしい物を見たことがなかった」が「事実」としても、それは
1)「夫の金英男氏」が遺骨を保管しながら「蓮池氏に相談しなかった、遺骨を見せなかった」あるいは
2)今はともかく1997~1999年は「金英男氏ではなく別の人間(例えば彼女が死亡した病院)が保管していた(しかし何故かそれを隠している)」にすぎない可能性があります。
 第二に「1997年から保管が嘘→その時点では存命」だとしても、それは「現在でも存命」を意味しません。
 いずれにせよこの発言も過去に既にあったと思います。新事実では全くない。話題にならないのは当然ですし、テレ朝が「新事実」であるかのように(以下略)。

 蓮池さんは、北朝鮮が従順だとみた5人*3だけが日本に帰され、思い通りにならず、不都合なことをしゃべるかもしれない8人*4が「死亡」とされた可能性があるとみています。

 蓮池氏だけでなく家族会や救う会も言っている話ですが「不都合なことて何よ?」ですね。生存説を正当化するための「後付けの理屈」ではないのか。

 それにしても「蓮池発言のテレ朝での放送は1/7」で俺が記事にしたのも「1/8付け記事」なのに高世は「放送から約2週間後」の「1/21付け記事」。
 「1/8~1/20」まで高世は拉致と関係ない

「自己実現的人間」の17の特徴 - 高世仁のジャーナルな日々2024.1.8(アブラハム・マズローの「『自己実現的人間』の17の特徴」)
ガザ攻撃のジェノサイド裁判始まる - 高世仁のジャーナルな日々2024.1.18(イスラエルのガザ攻撃)
坂本龍一の「ダウンタウン理論」によせて - 高世仁のジャーナルな日々2024.1.19(松本人志の性加害疑惑)

の記事を発表していました。
 高世において「拉致の重要度が下がってること」が窺えます。
 さて「以上の批判」以外の批判もやっておきます。

蓮池:
「誕生日に一緒に遊んだり、一緒に祝日の時は幹部が来てショーパーティーみたいなのをやるんですよ。
(中略)
 私は、麻雀(牌)を木で作って遊んだんですけど、(めぐみさんは)大変喜んで一緒にやってましたよ。電気消えてもろうそくの火をつけてやるんですけどね」
 めぐみさんが麻雀が好きだったとは意外だ。こうした暮らしのディテールは、拉致被害者北朝鮮当局にとってどういう存在だったかを知るうえで興味深い。

 「麻雀」云々が拉致被害者帰国と何の関係があるのかと呆れます。そしてそんなことがどう拉致被害者北朝鮮当局にとってどういう存在だったかを知るうえで興味深い。のか。何が高世にとって興味深いのかさっぱり分かりません。

 1月12日は、拉致被害者有本恵子さんの誕生日だった。
 明弘さんは記者らに、昨年の恵子さんの誕生日からの1年が「早かった」と振り返り、「(この間に)国はこの問題について的確な対応など何もしていない」と政府の姿勢を批判した。
 去年、お会いしたときも、小泉訪朝から20年以上経つのに政府はいったい何をしているのかと怒っていた。
 政府が今のオールオアナッシング路線からまともな外交政策にすみやかに転換することを望む。

 とはいえ、高世が批判するオールオアナッシング路線(即時一括全員帰国*5以外認めない、部分帰国、段階的帰国は不可)を支持してるのは以下の記事が指摘するとおり「オールオアナッシング路線を採用する拉致被害者家族会」のメンバーである「恵子さんの父・有本明弘本人(そして既に故人だが明弘の妻・嘉代子本人)」なのですが。

なんとも無様で無残な話だと思う(拉致被害者家族の有本明弘氏) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2019.7.16
 有本氏は、この期に及んでまだ安倍のことを信じているんですかね。私にはそうは思えませんね。いまさら自分(たち)の誤りを認めたくないっていうことに尽きるんじゃないんですかね。つまり、ほんと自分たちのために動いてくれた、考えてくれた人たちを切り捨てて、自分たちを徹底的に利用しようとするばかりの人間とつきあってしまったことを。
 けっきょく拉致被害者帰国に導いた小泉元首相、田中均氏といった人たちを罵倒して田中氏にいたっては職を追われることになり、蓮池透氏を家族会から追い出した。それでその代わり、安倍晋三とか荒木和博*6とか西岡力*7みたいな役にも立たない馬鹿なクズ連中との関係を維持し続けて、それで今日の姿になったわけです。あまりにひどすぎますね。

 高世も去年、お会いしたときに「オールオアナッシング路線(即時一括全員帰国)からまともな外交政策にすみやかに転換することを望む」なんておそらく明弘には言ってないでしょう。それでよくも偉そうなことが抜かせたもんです。

*1:拉致直後に自殺ならともかく「1993年3月(北朝鮮当初発表)」「1994年4月(北朝鮮修正発表)」は1977年の拉致から15年以上経っており「簡単に諦めて」どころか「絶望のあげく、自殺してもおかしくない年数」でしょう。

*2:勿論、その一人は蓮池薫

*3:地村夫妻、蓮池夫妻、曽我ひとみ

*4:横田めぐみ氏(自殺)の他は、北朝鮮の発表では「有本恵子氏、石岡亨氏(ガス事故死)」「市川修一氏、増元るみ子氏(心不全で死亡)」「田口八重子氏、松木薫氏(交通事故死)」「原敕晁氏(肝硬変で死亡)」(政府認定の拉致被害者|外務省参照)

*5:この「全員」が「政府認定拉致被害者限定」でも不適切だと思いますが、家族会の場合、「救う会の言いなり」で「特定失踪者(国内で40人以上発見されほとんどが自発的失踪、犯罪被害(殺人)や事故死も一部あるが全て北朝鮮は無関係)」を含んでるから一層不適切です。

*6:特定失踪者問題調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表

*7:救う会会長