今日の中国ニュース(2022年1月9日分)

「買いたいものがあれば何でも買える」中国共産党・習近平指導部の下で発展する国内経済と、裏に潜む人権問題【報道特集】(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース報道特集1月8日放送より抜粋・編集)

 12月25日のクリスマスには、北京市内の高級ブランド店が集うショッピングモールに大勢の人が詰めかけていた。
◆買い物客の女性:
 『きょうは6万元(日本円で約100万円)以上、使いました。年末なので自分へのご褒美ですよ。生活の質が上がりましたね、昔は高級品を買おうとは思いませんでしたから。』
◆記者:
 『中国はどんどん良くなっていると思いますか?』
◆買い物客の女性:
 『それは間違いないです。』
 裕福な生活を送る人も増えた。北京で妻と2匹のイヌと暮らす岳利宏さんに、その暮らしぶりを見せてもらった。
 この日は親戚や知人が集まり、食事会を開いた。そこに集まった人たちからも、政府の手腕を評価する声が相次いだ。
『今は買いたいものがあれば、何でも買えます。国が裕福になり強くなったから。私たちは本当に満足しています。指導者は素晴らしいです』
 目覚ましい発展を果たした習近平氏を、尊敬や親しみを込めて「習おじさん」と呼ぶ国民もいる。日本から見るとあたかも「言わされている」ようにも映るが、記者は『政府のプロパガンダの成功もあると思うが生活が豊かになったことに満足していることと、世界の中心になっていくことへの期待感がそうさせているのではないか』と分析する。
 都市部の豊かさの一方で、中国の所得格差は農村部との間で広がっている。それでも「共同富裕」政策への期待からか、北京に出稼ぎに来る人たちに話を聞くと、その表情に悲壮感は見えない。
◆出稼ぎに来た男性:
『(「共同富裕」政策は)もうちょっとかな、まだ足りないです。こんなに多くの人が職を求めているんですから。』
 別の出稼ぎに来ている男性も『仕事がやりやすくなり、暮らしは以前よりもだいぶ良くなった』と話す。経済面では支持する声も多い習近平体制。

 以前、新刊紹介:「経済」2021年9月号(特集:中国と日本)(副題:浅井基文ブログ記事(中国関係)をこの機会に「多数」紹介する)(追記あり) - bogus-simotukareのブログ中国共産党統治に対する中国人の満足度|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ(2020.7.20)を紹介しましたが、勿論「一党独裁での締め付け(例:劉暁波の投獄)」と言う要素は否定できませんが、一方で「経済成長などで多数の国民から一定の支持も得ている」という要素も否定できません。

 来日して30年以上になる作家で、大学教授の毛丹青氏*1。毛氏が懸念しているのは、日本人が等身大の中国をあまり知ろうとしないことだ。
◆毛丹青・神戸国際大学教授:
『今の日本の本屋さんにいくと、だいたい反中、中国嫌いという本がいっぱい平積みしてあるんだけど、じゃあ一方で、中国のその暮らしぶりやライフスタイルを紹介する、興味を持つような本があるのかっていうと、中国ほどではない。』
 実はいま、中国の書店では「日本を深く知りたい」というニーズの高まりから、日本の絵本や日本人のエッセイがよく売れているという。
◆毛丹青・神戸国際大学教授:
『普通の中国人が日本のことをそれだけ知っていて、自分たちの生活を豊かにするために日本人の知恵を拝借したいというような勢いがあったのに対して、じゃあ日本はどうかっていうことを逆に考えた場合、相手の国の人たちの暮らしぶり・ライフスタイルに興味あるかっていうと、ほとんどないですね。これ中国に限った話ではないんですよ。』
 日本で中国の脅威や対中強硬論を強調する声が高まっている現状について、毛氏はこのように分析する。
◆毛丹青・神戸国際大学教授:
すべては政治がらみの話が多すぎる。普通の庶民のね、暮らしぶりはどうだったのかっていうのをほとんど伝わってこない。』

 赤字部分については全く同感ですね。
 この点

 中国についてはあの国の言論、報道の状況から、今に始まったことではないにしても、社会の根底でなにがどう動いているかがきわめて分かりにくい。

という田畑の文章は「何だかなあ(苦笑)」ですね。
 社会の根底でなにがどう動いているかがきわめて分かりにくい。という田畑の文章は明らかに「中国政治の中枢(習近平指導部)が何を考えてるか分かりづらい」という意味でしょう。なんで「根底=政治の中枢」なのか。
 「中国企業の経済活動」「中国庶民の日常生活(どんな芸能人が人気なのかなど)」だって「根底」でしょうに。
 そして社会の根底でなにがどう動いているかがきわめて分かりにくい。のは何も「中国のような一党独裁国家」に限らない。
 例えば

◆韓流ドラマが放送される日本で何故、ホワイト国除外のような無法な嫌韓国行為が容認されるのか?
オバマが大統領になって米国でなにゆえ、白人至上主義者のトランプが大統領になれるのか?

という「民主国家での出来事」は「わかりやすい」のか。そんなことはないわけです。

毛丹青がリツイート
 もう35年前のことになるが、日本人は中国の人をどれだけ知っているのか、また興味を持ち、いろいろと聞いてくるのかある程度期待した。しかし初来日となるとごく普通だった。等身大で嫌味もなければ極度の友好でもなかった。今になって思えば、素晴らしい時代だ。
◆上海のちえ
 復旦大学に来て4ヶ月。感じたのは、みんな日本のことが好きだということ。「日本から来た留学生」と言うと興味津々で、知っている日本語を披露してくれたり、このアニメやアーティストって知ってる?とシェアしてくれたりする。来る前に恐れていた日中間の偏見や蔑視なんて1ミリも感じたことがない

 ノーコメントで紹介だけしておきます。


イラン、中国依存鮮明 外相訪問で戦略連携強化: 日本経済新聞
 日経記事にも書かれていますが、米国が行い、西欧諸国が同調する「イラン経済制裁に耐えかねて」ということでしょう。「イラン経済制裁」がなければ、イランも「過度の中国傾斜」は避けるでしょうが、今は「そんな贅沢が言える状況ではない」でしょう。


中国流が国際標準に? 「北京エフェクト」にどう挑む: 日本経済新聞
 「国際基準を自国に有利にしたい」というのは中国に限らず「どこの国も大なり小なりやってること」ですし、「個別具体的な話」はともかく「一般論」としては別に悪事では無い。

 環境など企業活動にかかわる国際的なルールづくりで、長く優位を保ってきたのがEUだ。

 勿論、そのことは「良いこと」ではないでしょう。EU「正義の味方」でも何でも無く、そのルール作りは「EUに有利な方向」の疑いが拭えないからです。きれい事ではありますが「関係各国が対等な立場で議論し決めること」が望ましいでしょう。


中国で沖縄泡盛をPR 国税庁、40銘柄を用意 - 産経ニュース
 「日本企業にとって中国市場は重要」という話です。


自民・高市氏、対中非難決議「通常国会の頭で」 - 産経ニュース

通常国会の頭に決議ができるよう頑張りたい」

ですからね。「通常国会会期末になっても構わないので絶対に決議するつもりだ」と言い切れない時点で「またダメだろう」ですね。
 俺個人は決議に反対の立場ですので「ダメでも構わない」のですが。


台湾、市街戦訓練を公開 対中国で戦力アピール:時事ドットコム
 市街戦、つまり「上陸を許してる」想定の時点で「許すなよ!」「そんな無力なのか、台湾軍!」と呆れますが、こういうのを見て「悲壮感で陶酔しちゃう変な人たち=蔡英文支持者」なんでしょうか。多分、さすがに「上陸を許す想定」など本当はしていなくて「蔡英文支持者への受け狙い」でしょう。
 とはいえこれが「受けちゃう」「悲壮感で陶酔しちゃう」らしいのには絶句です。むしろ「許すなよ!」「そんな無力なのかよ、台湾軍!」「そんなリスクあるのなら戦争回避しかないじゃん!。そもそも、なんで市街戦訓練を公開するの?。『台湾は上陸阻止能力が無い』と宣伝して中国に侵攻してほしいの?」と呆れるのが普通じゃないのか。


「コロナ後の中国新疆ツアー大募集」に日本人1028人が応募--人民網日本語版--人民日報

 大阪領事館によると、新型コロナウイルス感染拡大が続いているため、ツアーをすぐに実施できるわけではない

という「実施期間未定状況」でそんなに日本人が申し込むのか?、いうことで「中国に対して失礼」ながら「ホンマか?」とは思います。


セブンに罰金270万円 台湾を「国家」と表記―中国:時事ドットコム
 罰金金額が適切かどうかはひとまず論じません。中国において「台湾を国家と表記」が事実ならばセブンイレブンはお粗末すぎるでしょう。さすがに「故意でなくミス」だとは思いますが。

*1:著書『知日:なぜ中国人は、日本が好きなのか!』(共著、2015年、潮出版社)、『在日本:中国人がハマった! ニッポンのツボ71』(編著、2016年、潮出版社