珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年4月3日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 宮本徹議員は大まじめで、敵基地攻撃能力を持つとプーチンと同じだと呟いています。

 「敵基地攻撃=相手の攻撃がない時点での先制攻撃」でありプーチンがやったのもまさに先制攻撃です。「日本の先制攻撃はプーチンと違い、明らかな言いがかりでやることもなければ、誤った認識でやることもない。相手の攻撃はまだされてないが、攻撃が直前に迫ったときにだけやる、常に適切な先制攻撃だ」などとは到底言えないので、宮本氏の主張には何の問題もない。 

黒坂真リツイート
 吉岡正史さん。敵基地攻撃能力を持つ事そのものが、先制攻撃の訳がないでしょう。

 敵基地攻撃能力とは「先制攻撃能力の言い換えに過ぎない」のだから「先制攻撃能力(敵基地攻撃能力)を持つが絶対に先制攻撃しない」というならともかく、黒坂の物言いは詭弁でしかない。そもそも「先制攻撃しない」のなら「先制攻撃能力(敵基地攻撃能力)を持つ」必要がそもそもない。
 黒坂の物言いは「核保有と核使用は違う」といって核保有を正当化しようとするぐらい無茶です。 

黒坂真
  志位さんの自衛隊活用論は、昔の社会党自衛隊違憲・合法論と同じです。急迫不正の主権侵害時に日米安保発動で政府が米軍に反撃を要請することを認めるなら、志位さんは昔の社会党と何も変わらない。安保も容認という話ですから。

 こうした主張(志位氏への批判?)の是非はひとまず置きます。黒坂の場合、こうした主張と「共産党日米安保廃止、自衛隊廃止で中国侵略の脅威を助長している」という「明らかに矛盾する主張」が同時にされるのだから頭痛がしてきます。

黒坂真リツイート
 ロシア軍による戦争犯罪の実態を暴くためには、ロシア軍をウクライナから撤退させねばなりません。
志位和夫
 ロシア軍による身の毛もよだつ残虐な戦争犯罪を強く非難する。
 グテレス国連事務総長が独立した調査によって責任を明確にすることを求めているが、ロシアは調査を受け入れよ。

 黒坂の言う「ロシア軍の撤退」が「ウクライナ全土からの撤退」を意味するのなら、虐殺疑惑が浮上したブチャには既にロシア軍はいませんので、勿論そんな必要はありません。
 そもそも志位ツイートは「ロシアは無実だというなら公正中立な立場の国連調査団のウクライナでの調査を受け入れよ」という話であり、それに「ロシア軍の撤退がー」というのは何の志位批判(?)にもなっていません。
 また「(自主的撤退であれ、ウクライナ軍に敗北しての撤退であれ)ロシアが撤退した」方が調査に支障がないことは事実ですが、ブチャの民間人遺体、衛星画像でも確認 ロシア主張に矛盾 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News【検証】 ウクライナ・ブチャの住民虐殺 衛星画像がロシアの主張を否定 - BBCニュースが指摘するように「衛星画像」でも「ロシアの主張の怪しい点(撤退前に遺体はなかった、撤退後のウクライナ側の捏造とロシアは主張するが、撤退前の衛星画像でも遺体らしき映像が映っている)」が指摘されています。少なくとも「ロシア軍が撤退しなければ何も調査できない」というわけではない。

黒坂真リツイート
 中野顕さん。侵略の定義が下記のように国際社会で認められたのは昭和49年なのですね。大日本帝国は侵略国家ではなかった。
◆中野顕
 国連加盟国は、紛争を平和的に解決することが義務づけられています。他国の領土を侵す武力行使も、武力による威嚇も禁止です。1974年の国連決議は「侵略とは一国の軍隊による他国領内への侵入、軍事占領、武力の最初の使用」と定義

 呆れて二の句が継げません。「1974年の国連決議」を中野氏が引用し、「プーチンロシアのウクライナ侵攻」を批判しているからと言って、これは中野氏が「1974年以前は侵略について何ら国際的合意がなかった」といってるわけではない(確かに詳細な定義が定められたのは1974年が最初なのでしょうが)。
 いわゆる「不戦条約」(1928年)の成立時には「侵略は悪」との認識は成立していたとみるべきでしょう。
 ましてやこんなことを理由に「大日本帝国は侵略をしてない」とは詭弁でしかない。
 台湾を割譲させた日清戦争南樺太を割譲させた日露戦争、韓国を植民地化した韓国併合、「中国完全植民地化」を目指した日中戦争、「東南アジアの植民地化」を目指した太平洋戦争などは立派に侵略です。
 大体、この黒坂の詭弁では「1974年国連決議以前の武力行使や武力による恫喝」、例えば「ナチドイツのポーランド侵攻(1939年)」「ソ連バルト三国併合(1940年)」「北朝鮮から開戦した朝鮮戦争(1950年)」「中国人民解放軍によるチベット解放(1951年)」「ソ連軍によるプラハの春弾圧(1968年)」なども全て侵略ではないことになってしまいます。
 しかし黒坂らウヨは「バルト三国併合」「朝鮮戦争」「チベット解放」「プラハの春弾圧」などについて侵略と批判していたはずです。