リベラル21に突っ込む(2022年8/8日分)

リベラル21 選挙結果を素直に総括できない政党は真面な方針を出せない広原盛明)
 以前もいつもながら、プレーヤー意識のない「リベラル21」に呆れる(2021年12/31分) - bogus-simotukareのブログで指摘しましたがリベラル21といい広原といい、何でこうも「プレーヤー意識」「当事者意識」がないのか。
 まるで「今年のヤクルトが独走態勢なのは他チームがふがいないからだ」という野球評論家や野球ファンのような態度です。
 共産党に「議席減は問題だ」と悪口するだけ。一方で「共産より議席数が少ない」からか、はたまた「政治的に評価しないから」か、れいわの議席増を評価するわけでもない。「野党各党はだらしない。こうなったら我々市民が新しい政党を作ろう」というわけでもない。何の展望も示せないのだから広原も全く哀れです。
 それにしても「過大評価は勿論禁物」ですが、共産批判という「アンチ共産」広原の文章の趣旨に合致しないからとはいえ「参院選東京選挙区での共産・山添氏の上位当選(立民の現職・蓮舫や、自民の新人・生稲よりも上位)」を完全無視する「反共分子」広原には心底呆れます。

 どうやら志位委員長は、不勉強にも『失敗の本質、日本軍の組織論的研究』(ダイヤモンド社1984年)を読んでいないらしい。

 「共産など野党がだらしない」というばかりで「この選挙(改憲政党で参院2/3を獲得)の敗戦は護憲派、左派の敗北」という当事者意識(一方、澤藤統一郎の憲法日記 » 民意 なんぞかくも気まぐれなる かくも酷薄なるなどはそうした当事者意識が見られますが)が全く皆無の広原の方こそ、その本をまともに理解しているのか。広原のような「他者(野党各党)への責任転嫁」という「当事者意識皆無の態度」こそまさに「旧日本軍の末裔、後継者=広原」でしょう。

 朝日新聞(8月4日)は、「議席減、志位氏への不満も」「共産党参院選総括、幹部人事1年先送り」との見出しにあるように、志位委員長の進退問題に焦点を当てて記事をまとめている。具体的にはこうだ。

「『人心一新』し出直すため、党員による選挙をしたらどうでしょうか。誰も猫の首に鈴をつけたくないので、委員長自ら決断を」。
 党員でもある京都府商工団体連合会の久保田憲一会長は参院選後、SNSにこう投稿した。

 この記事の中で驚いたのは、京都の党関係者(それも幹部)が公然と党首選挙を呼び掛けたことだ。

 「久保田」「久保田に好意的らしい朝日や広原」は「アホか」としか思いませんけどね。「枝野から泉に人心一新した」ら余計、状況が酷くなった立民で分かるように大事なのはは「方向性」であって「トップが誰か」ではない。
 「立民の泉」のように「野党共闘に後ろ向きだから泉を引きずり下ろそう」「提案型野党路線には反対だから(以下略)」ならわかりますが、志位氏の場合、そういう話ではない。
 そもそも久保田も「党員」である以上「大なり小なり敗戦責任があるはず(さすがに党トップの志位氏と同じ責任があるとは言いませんが)」なのに広原の記事を読む限りまるで「党外の傍観者」のようです。

 前の衆院選では「野党共闘の実を上げる」と称して京都3区に候補者を立てず、泉健太氏(立憲)の勝利に貢献した。政党リーダーとしての資質に欠ける泉氏が立憲代表に選ばれたのは、偏にこの京都での大勝のお陰だと言われている。京都の共産党野党共闘の最大の妨害者となった泉氏を支援することで、自らの首を絞めたのだ。

 おいおいですね。
 衆院選で立民が敗北し枝野が代表を辞め、それに対して「野党共闘をそれでも続けよう(むしろ野党共闘の取り組みに不十分な点があったのではないか)」という声が、連合の圧力もあって「立民党内で小さくなった」時点で泉がどうこういう話ではない。
 泉が落選したところで「別の泉(野党共闘反対派)」が代表になって「似たような参院選結果」になっただけではないか。
 そもそも泉が代表に当選したのは「野党共闘を続けることを目指すという自称リベラル」の「サンクチュアリ(枝野前代表グループ)」から「逢坂(現代表代行)」「西村(現幹事長)」「小川(現政調会長)」と三人も立候補したからです。何故「サンクチュアリ」は代表候補を一本化できなかったのか。
 そして「泉が代表」とはいえ、「枝野前代表が率いるサンクチュアリ」所属で、代表選挙で「野党共闘継続」を掲げた人間が三人も執行部入りして何で「泉の野党共闘に後ろ向きな態度」を容認するのか?。代表選挙での主張は嘘だったのか?
 そもそも「今回の参院選敗戦」でも「泉代表、逢坂代表代行、西村幹事長、小川政調会長ら執行部が居座ろう」とし、それが「まかり通るかもしれない(少なくとも現時点では泉執行部退陣論が燃えさかってるわけではない)」時点で、こうした広原の指摘は完全に的外れでしょう。共産党への不当な誹謗でしかない。

 統一地方選が大事だから党大会を先延ばしにするなんて口実は、もう誰もが「(ボーガス注:党大会での執行部批判を恐れての?)保身」のためのものだと見抜いている。

 実際「大会延期」をどう理解すべきか素人の俺には分かりませんが、この広原の見方が正しいならば「民主集中制」など全く有名無実化しているとしか理解できないでしょう。その辺り、広原はどういう認識をしているのか?。また「民主集中制」を批判する連中が広原のこうした認識をどう評価するのかも聞きたいところです。

 参院選に大勝し、「黄金の3年*1」を手に入れた岸田内閣にも最近暗雲が垂れ込めてきた。
(中略)
 (ボーガス注:世論調査国葬反対論が過半数を超えたこと、統一協会問題での自民党批判、コロナの蔓延や物価高、それらによる内閣支持率の低下、支持率低下を挽回しようと岸田首相が内閣改造、党役員人事を画策してるらしいことなどを考えると)今後の世論状況や政局の変化は、これまでの予想を遥かに超えるものになるだろう。一切の既成概念や価値観にとらわれず、与野党の動向を客観的に見つめることが求められる。次の総選挙は(ボーガス注:早期の解散によって)案外早いのかもしれない。その時まで国民の誰もが目を凝らして事態の推移を見守るべきだ。

 「今後の成り行きが注目されます」という俗に言う「成り注記事」です。「現状についてまともな分析ができない人間」が「お茶を濁すために良く書く文」です。ほとんど無内容な文で心底呆れます。
 せめて「統一協会問題、国葬問題での野党各党による厳しい与党批判を期待する」「私、広原も微力ながらそうした批判を展開する」位のことが書けないのか。
 なお、以上の文章はリベラル21 選挙結果を素直に総括できない政党は真面な方針を出せない選挙結果を素直に総括できない政党は真面な方針を出せない、日本共産党第6回中央委員会総会報告を読んで、岸田内閣と野党共闘(その21) - 広原盛明のつれづれ日記のコメント欄に投稿しました。リベラル21は掲載拒否ですが、広原の個人ブログには掲載されました。

*1:衆院解散がない限り、今後3年間、衆参選挙がないこと