今日の産経ニュースほか(2022年8/8分)(副題:安倍暗殺続報)

【統一教会】旧統一教会は大打撃…「安倍元首相銃撃事件」以降に被害相談爆増し“正体隠し”通用せず|日刊ゲンダイDIGITAL
 暗殺は勿論「犯罪」ですが「山上の犯行以降、マスコミが統一教会を批判→勇気づけられた統一教会被害者が警察や弁護士会などに相談し相談件数が激増」という事態を見ると「山上を非難する気」が正直薄れていきます。
 澤藤統一郎氏が

澤藤統一郎の憲法日記 » 批判に臆してはならない。安倍晋三が遺した巨大な負のレガシーを清算しなければならない。
 犯人は、統一教会によって家庭を破壊され不幸に陥らしめられた哀れな被害者。
 安倍と安倍派が、永年にわたって、あの反社会的な教団と、こんなにもズブズブに癒着していたのかという衝撃は世論を大きく動かしている。
 安倍は既に「悲劇の政治家」ではなく、山上も「憎むべき民主主義の敵」ではなくなっている。

と書くとおりです。


古市憲寿氏 旧統一教会問題「あまりにヒートアップすると容疑者の目論み通りになる」(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース
 「統一教会を非難すると容疑者の思惑に乗ることになる」とは呆れて二の句が継げない詭弁ですね。ならば統一教会を野放しにしろと言うのか。デイリーもよくこんなふざけた詭弁を記事にできたもんです。


旧統一教会の名称変更 “教会側から違法性指摘” 末松文科相 | NHK | 安倍晋三元首相 銃撃
 それが事実なら「何故すぐに末松文科相は、前川氏らの批判に対してすぐにそう言わなかったのか」「何故、下村(許可当時の文科相)は『文化庁が決めたことでよく知らない』と言い逃れたのか?」という話です。「批判から逃れよう」として必死にひねくりだした「言い訳に過ぎない」でしょう。「リクルート事件」など過去の疑惑事件同様にひとまずは国会で「偽証罪付きの証人喚問(明らかに自民は逃げようとしていますが)」でもすべき話です。


首相、旧統一教会との関係の点検と見直しを指示 - 産経ニュース
 既にネット上で批判がありますが「統一教会との縁切り」を明言できない点で「ダメダメ」でしょう。せいぜい「党三役や政務三役(大臣、副大臣政務官)から統一教会疑惑議員を外す」位のことしか考えてないわけです。それすら本当に実行できるかどうか。


安倍氏銃撃現場、他党は演説見送り 360度警戒難しい「中州」リスク回避 - 産経ニュース
 警察から「警備が難しい」とダメ出しされれば普通諦めるでしょう。それでも「警察との関係悪化」を恐れず、また「警察の警告通りに襲撃される恐れ」を無視して強行する人間は普通いない。安倍を恐れて警察がダメ出ししなかったのか、安倍がダメ出しを無視したのか知りませんが、「警察または安倍」が野党と対応を変えたことが皮肉にも安倍の致命傷になりました。


容疑者、伯父や妹に謝罪の言葉 母親は「統一教会に申し訳ない」 - 産経ニュース
 「暗殺された安倍」や「統一教会被害から絶望感を感じ暗殺に走った息子・山上」ならまだしも「統一教会に申し訳ない」とは完全に常軌を逸しています。どこまで統一教会に洗脳され続ければ気が済むのか。
 当然ながら山上がそんな母親に対して「怒りを募らせ、謝罪の言葉など何も言わない」のは当然です。むしろ山上は「母親に自分やきょうだいの前で謝って欲しい」と思ってるでしょう。


【政界徒然草】保守層背負う高市氏と安倍派の処遇は 改造人事の焦点 - 産経ニュース*1
 産経が好意的な扱いである「高市政調会長(無所属だが、安倍が支援しており半ば安倍派)、岸防衛相(安倍の実弟)」は確実に「更迭」といわれてますからね。
 高市の場合「過去には清和会に所属」「安倍が支援しており半ば安倍派」とはいえ「正式な安倍派ではないこと」でわかるように、安倍派内部に彼女に批判的な人間もいる。彼女自身は派閥のボスでもない。安倍の支援があったから「総裁選に出られた*2」のであり、安倍が死去した今、岸田にとって「政調会長にしておく意味が少ない」でしょう。
 岸は勿論「統一協会問題」です(建前上は健康問題にするとも言われていますが)。勿論「第二次安倍政権外務副大臣」「菅内閣防衛相(初入閣)」など「安倍政権になるまではろくに重用されてなかった岸」は能力が高いとも思えません。
 一方で安倍派でも「松野官房長官」「萩生田経産相」は「留任の噂」です。「アンチ安倍」の俺としては「喜び半分、悲しみ半分」ですね。
 ただしマスコミ報道に寄れば「安倍派の役職には就いてない松野や萩生田」は「安倍派会長代理の下村(岸田政権では無役)」とは関係が悪いそうで、松野らの留任を産経として手放しで喜べる話でもないでしょう。
 「岸田にとって特に更迭する理由がないこと(特に重要閣僚である官房長官はおいそれと変えられない)」が「留任の主な理由」でしょうが、「松野や萩生田を留任させること」で下村を牽制したい、安倍派の内部対立を助長したいという思惑は岸田にもあるでしょう。
 そして「統一協会問題の噴出」によって岸田は今回も「下村は干す」のでしょう。
 内閣改造の主たる理由は「内閣改造の話題性で統一教会疑惑を打ち消したい」でしょうが、一方で「今、内閣改造なら下村を干し続けても誰も文句を言わない」という考えもあるのではないか。
 それにしても「下村は安倍カラー(極右色)が強すぎてイメージが良くない。安倍派から登用するなら、まだ萩生田や松野の方がまし」「萩生田や松野は安倍派だから、安倍も納得するだろう」程度の考えでしかなかったのでしょうが、今、岸田は「下村を閣僚や党三役にしなくて本当に良かった」と思ってるのでしょうね。

*1:自民党保守政党なので「保守層背負う高市」云々とは変な話です。本当は「極右層」とでも呼ぶべきです。

*2:安倍派にも、下村政調会長、萩生田経産相(総裁選が行われた菅政権当時)など有力政治家がいるところ「何故、無所属の高市を担ぐのか」という批判は安倍派内にもありました。結局、安倍が「下村や萩生田ら子分を担ぐこと」で安倍派が「子分の派閥になること」を恐れたのでしょう。そうした「安倍の政治力を維持するため」に「安倍派内の後継者が誰か、できる限り曖昧にしておく」安倍の態度は皮肉にも「安倍の死」で「次期会長が誰かすぐに決まらない→安倍派分裂もあり得る」という形で安倍派の力をそいでいます。