「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年12/23日分:荒木和博の巻)

◆荒木ツイート

荒木和博 on Twitter: "令和4年12月23日金曜日「荒木和博のショートメッセージ」第983号。日本人の怖さは「いざとなると何をするか分からない」というところにあるのではないでしょうか。それを北朝鮮当局が実感すれば話し合いにも乗ってくるのではないかという話です。 https://t.co/shUrHAFZzd @YouTubeより" / Twitter
時にはキレよう日本人(R4.12.23) - YouTube

 7分20秒の動画です。タイトルと説明文だけで見る気が失せます。まともな外交交渉ならともかく切れてどうするのか。
 しかも「切れると怖い」とは日本に対する褒め言葉だと荒木は本気で思ってるのか?
 普通に考えて「切れると怖い」とは褒め言葉では無く非難の言葉でしょうに。
 「日本を怒らせると軍事攻撃するぞ」と北朝鮮を恫喝しろとでも言うのか。
 というか、そういう恫喝をしたあげく、実際にウクライナに侵攻したのが「ロシアのプーチン」ですが荒木はああいう行為を評価するのか?
 荒木の言う「日本人の怖さ」の「過去の実例」とは荒木にとって「真珠湾攻撃」なのか?(追記:やはり予想通り、動画内で「真珠湾攻撃」を美化する非常識右翼の荒木です)
 荒木のアホさにこちらが切れそうです。
 とはいえ一応見てみます。
 さて荒木曰く「12月と言えば忠臣蔵だ」
 最近の若者は「12月=忠臣蔵」といっても「?」でしょうが討ち入りは12月に行われ、また、最近は忠臣蔵人気が昔ほど無いので放送されないが昔は、以下の通り12月に良く忠臣蔵ドラマが放送されました(紹介はしませんが、その人気から、1月1日などに新春時代劇として忠臣蔵が放送されることもあった)。

Category:忠臣蔵を題材としたテレビドラマ - Wikipedia参照
女たちの忠臣蔵 - Wikipedia(1979年12月9日、TBS)
 池内淳子(大石りく(大石内蔵助の妻):主演)、宇津井健大石内蔵助)など。
 脚本は橋田壽賀子、プロデューサーは石井ふく子、演出は鴨下信一
忠臣蔵 (1985年のテレビドラマ) - Wikipedia(1985年12月30日、31日、日本テレビ
 里見浩太朗大石内蔵助:主演)、風間杜夫浅野内匠頭)、森繁久弥吉良上野介)、上杉綱憲(上杉家当主・米沢藩主、上野介の実子:三代目中村橋之助(現・八代目中村芝翫))など
忠臣蔵・女たち・愛 - Wikipedia(1987年12月28日、29日、TBS)
 香川京子(大石りく(大石内蔵助の妻):主演)、丹波哲郎大石内蔵助)など。
 脚本は橋田壽賀子、プロデューサーは石井ふく子、演出は鴨下信一(1979年の女たちの忠臣蔵 - Wikipediaと同じメンバー)
忠臣蔵・いのちの刻 - Wikipedia(1988年12月28日、TBS)
 浅丘ルリ子(大石りく(大石内蔵助の妻):主演)、児玉清大石内蔵助)、若山富三郎吉良上野介)など
 プロデューサーは石井ふく子、演出は鴨下信一(1979年の女たちの忠臣蔵 - Wikipedia、1987年の忠臣蔵・女たち・愛 - Wikipediaと同じメンバー)
忠臣蔵 (1990年のテレビドラマ) - Wikipedia(1990年12月26日、TBS)
 ビートたけし大石内蔵助:主演)、緒形拳(大野九郎兵衛)、三田村邦彦浅野内匠頭)、東千代之介吉良上野介)など
 ストーリーはどこかの山村でひっそりと暮らす年老いた大野九郎兵衛(緒形拳)の所に、青年の武士(高嶋政伸)が忠臣蔵の話を聞きたいと訪れ、青年に対し過去の話として語るという形になっている。
 この作品での大石内蔵助ビートたけし)は、小心者で臆病な性格で、仇討ちの意志はなかったのだが、周囲から討ち入りのリーダーに祭り上げられ、討ち入りせざるを得ない状況に追い込まれるという、従来の大石描写とは違う姿で描かれている。また、他の討ち入りに参加した46人も、純粋に浅野内匠頭の仇討をしたいと考える者だけでなく、仇討に成功したさいには忠臣として良い条件で他藩に仕官出来るだろうと打算的に考え討ち入りに参加した者もいて、討ち入りが成功し、明るい未来が訪れると喜ぶ堀部安兵衛陣内孝則)に対し、悲観的な将来を見通し、そんなに上手く行くのかと疑問を投げかける大石の台詞がある等、大石以外についても従来の忠臣蔵とは違う描かれ方をしている。
忠臣蔵 風の巻・雲の巻 - Wikipedia(1991年12月13日、フジテレビ)
 仲代達矢大石内蔵助:主演)、中井貴一浅野内匠頭)、大滝秀治吉良上野介)、上杉綱憲三代目中村橋之助:日テレでの演技が評価されての再登用?)など
忠臣蔵1/47 - Wikipedia(2001年12月28日、フジテレビ)
 木村拓哉堀部安兵衛高田馬場の決闘 - Wikipediaで知られる人物で47士の一人):主演)、杉浦直樹堀部弥兵衛:安兵衛の義父で47士の一人)、佐藤浩市大石内蔵助)、堤真一浅野内匠頭)、津川雅彦吉良上野介)など
忠臣蔵〜その男、大石内蔵助 - Wikipedia(2010年12月25日、テレビ朝日
 田村正和大石内蔵助:主演)、玉山鉄二浅野内匠頭)、西田敏行吉良上野介)など

 話がさらに脱線しますが忠臣蔵 (1985年のテレビドラマ) - Wikipedia(1985年12月30日、31日、日本テレビ)が紅白歌合戦の裏番組として放送され、かなりの高視聴率を獲得したため、その後も日テレは以下の通り、しばらくの間、大晦日に時代劇を放送します。

『白虎隊(1986年12月30日、31日)』
 1985年の『忠臣蔵』で大石内蔵助(主演)を演じた里見浩太朗西郷頼母会津藩国家老)として主演。他にも1985年に浅野内匠頭を演じた風間杜夫松平容保会津藩主、京都守護職)として出演。
田原坂(1987年12月30日、31日)』
 1985年、1986年で主演した里見が西郷隆盛*1として主演。他にも1985年、1986年で出演した風間杜夫が「維新の三傑」の一人・木戸孝允*2役で出演
五稜郭(1988年12月30日、31日)』
 1985~1987年で主演した里見が榎本武揚*3として主演。
奇兵隊(1989年12月30日、31日)』
 松平健高杉晋作:主演)、中村雅俊桂小五郎:後の木戸孝允)など
勝海舟(1990年12月30日、31日)』
 田村正和勝海舟*4:主演)、梨本謙次郎(坂本龍馬)、勝野洋山岡鉄舟)など
源義経(1991年12月31日)』
 前作『勝海舟』あたりから視聴率に翳りが見えてきたこともあって2夜連続を大晦日だけに縮小。また1985~1988年まで主演した時代劇スター里見がてこ入れのために武蔵坊弁慶で出演する一方、若者の取り込みも狙い野村宏伸(1965年生まれ(当時26歳)、フジテレビドラマ『ラジオびんびん物語』(1987年)、『教師びんびん物語』(1988年)などで当時人気の若手俳優)を義経に採用 
風林火山(1992年12月31日)』
 里見浩太朗山本勘助:主演)、舘ひろし武田信玄)、髙嶋政宏(上杉謙信)など
『鶴姫伝奇:興亡瀬戸内水軍(1993年12月28日)』
 主演は後藤久美子(鶴姫*5
 日テレ年末時代劇の最終作。なお、今までは大晦日放送だったが、1993年は大晦日にはバラエティ番組『スーパー電波バザール 年越しジャンボ同窓会』が放送された。

 日テレ・年末時代劇当時(1985~1993年)の忠臣蔵(あるいは時代劇)人気が窺えます。今や誰も「大晦日に、紅白の裏番組として忠臣蔵(あるいは時代劇)を放送しよう」とは思わないわけですから。
 話を元に戻しますが荒木曰く「韓国人が忠臣蔵を作ると吉良邸の前に浅野内匠頭像を造って、『幕府は不当な処分を撤回せよ。吉良を処罰し、浅野家を再興しろ』と吉良邸前で、支援者とともに幕府糾弾デモをやるのではないか」
 「はあ?」ですね。
 第一にそんな与太が拉致被害者救出と何の関係があるのか。
 第二に「慰安婦問題についてある程度知識があれば」ここで荒木が言う「浅野内匠頭像=少女像(慰安婦像)」「吉良邸=駐韓日本大使館など」「幕府=日本政府(自公政権)」「不当な処分=教科書に慰安婦記述を書かせないように検定していること、少女像への報復(?)としてホワイト国除外をしていることなど」と言う意味であり、「韓国を小馬鹿にしてるつもり」であるのは言うまでも無いでしょう。
 韓国に対してどれほど無礼なのか。かつ「忠臣蔵ファン」として、そんな与太に忠臣蔵を持ち出すなと言いたい。
 第三に当初は大石内蔵助らも「浅野家を再興」を幕府に働きかけたところ、それが上手くいかないことから討ち入りしたのであってそういう意味では「そうした働きかけなしでいきなり討ち入り」「浅野内匠頭切腹の時から討ち入りしか頭になかった」かのような荒木の物言いは不適切です。ちなみに皮肉にも討ち入り後、浅野内匠頭の弟「浅野大学」が旗本として召し抱えられ、「(大名では無く旗本に過ぎないが)討ち入りが浅野家再興を実現すること」になります。
 それにしても荒木が動画内で「安倍氏を殺害したと言うことになってる山上容疑者」と言うのには絶句しました。
 荒木は「ほんこん蔵野孝洋)」など一部ウヨが放言してる「山上の銃は空包」「真犯人は別にいる」を支持する気なのか?
 そしてそんな事が拉致被害者帰国と何の関係があるのかと心底呆れます。
 荒木曰く

 山上について「共感を語る人間」がいるのは「忠臣蔵吉良上野介を殺害)」などが「英雄的に描かれる日本人の精神を象徴しているのでは無いか」

 仮にそうだとしてそんなことが拉致被害者帰国と何の関係があるのか?。何の関係も無い。

【参考:赤穂事件の美化】

赤穂事件 - Wikipedia
◆1868年(明治元年
 明治天皇泉岳寺に勅使を派遣し、大石らを嘉賞する宣旨と金幣を贈った。
◆1900年(明治33年)
 赤穂に大石神社(赤穂大石神社)を創設する認可が出た。1912年(大正元年)に大石神社が完成し、1928年(昭和3年)には県社に昇格した。
◆1933年(昭和8年
 京都市山科に大石神社(京都大石神社)の創立が許可された。1935年(昭和10年)、大石神社が完成し、1937年(昭和12年)には府社に列格する。

忠臣蔵 - Wikipedia
日露戦争後の忠臣蔵ブーム
 日露戦争後、国家主義思潮の高揚にともない、明治維新後最初の忠臣蔵ブームが起こる。その起爆剤になったのが、桃中軒雲右衛門の浪花節と福本日南の『元禄快挙録』であり、それらの背後には国家主義的な政治結社玄洋社の後援があった。
満州事変以後
 1932年(昭和7年)に発生した五・一五事件(犬養首相暗殺)の首謀者達は自分たちの行動を大老井伊直弼を暗殺した「桜田門外の変」に見立てていたが、泉岳寺に集結するなど「忠臣蔵」を意識した行動もとっていた。また彼らに対する論告求刑文においても、山本検察官が赤穂事件に対する荻生徂徠の論説を引き、もし首謀者達を軽い罰にすれば後の禍根になる旨を述べた。
日中戦争前後の忠臣蔵ブーム
 日中戦争がはじまって1年経つと、中国大陸で戦っている将兵のために中央義士会は『元禄義挙の教訓』を出版し、国家総力戦になった現在、義士精神は全ての国民が見習うべき道徳的規範だと主張している。そして義士の犠牲的精神を強調し、赤穂事件が忠孝一致の日本精神を体現するものだと称賛されている。
◆太平洋戦争
 1941年(昭和16年)12月、日本が米英と開戦する(当時大東亜戦争、現太平洋戦争)と、中央義士会は義士精神を米英打倒の精神の模範として称賛する。
 だが政府当局の方は赤穂浪士の仇討ちは一封建的領主「浅野氏」に対する忠義すなわち「小義」であり、日本古来の皇室に対する忠義である「大義」とは異なるものなので、これを推奨するのは好ましくないという意見が強く、国定歴史教科書でも赤穂事件の記述は縮小される。

荒木和博 on Twitter: "今日12月23日付毎日新聞佐賀版に昨日の小城市での「県民の集い」のことが掲載されました。記事を書いてくれた西脇佐賀支局長は本社社会部時代拉致問題の担当で、その後ソウル特派員などを務められました。まさか佐賀で会うことになるとは思いませんでした。 https://t.co/6Ha43M2TI7" / Twitter

 荒木を持ち上げる記事を書くなど人間として「クズの極み」にもほどがある。

荒木和博 on Twitter: "金正恩「これならソウルは3日で落とせるな」 将軍「東京でもワシントンでも蹂躙してご覧に入れます(やるわけないし)」 と言っているかどうかわかりませんが労働新聞 2015.12.24「敬愛する金正恩同志におかれては朝鮮人民軍第526大連合部隊と第671大連合部隊間の双方実動訓練をご覧になった」+α。 https://t.co/6Nruh7vyR9" / Twitter

荒木和博 on Twitter: "金正恩の右「金正恩同志、私たちが最後までお守りします(地獄までつれていってやるぜ)」 と思って実行してくれれば英雄になると思うのですが労働新聞2016.12.21「敬愛する最高領導者金正恩同志におかれては吉ヨンジョ英雄追撃機連隊戦闘飛行士の夜間襲撃戦闘飛行訓練を指導された」という記事+α。 https://t.co/1fkGrKDraA" / Twitter

 パロディのつもりのようですがくだらない悪ふざけでしかない。

*1:明治新政府で参議、近衛都督、陸軍大将

*2:明治新政府で参議、文部卿、内務卿を歴任

*3:幕府海軍副総裁。箱館戦争に敗れ一時投獄されるが後に赦免。明治新政府でロシア公使、海軍卿、清国公使、第一次伊藤、黒田内閣逓信相、黒田、第一次山県内閣文相、第一次松方内閣外相、第二次伊藤、第二次松方内閣農商務相など歴任

*4:江戸幕府軍艦奉行、海軍奉行、陸軍総裁、明治新政府海軍卿、枢密顧問官などを歴任

*5:戦国時代の伊予(現・愛媛県)にいたとされる伝承上の女性。大三島に侵攻した周防の大内氏の軍勢に対して兵を率いて立ち向かい、交戦してこれを撃退するも、最期は戦死した恋人・越智安成の後を追って自殺したという「鶴姫伝説」として知られている。しかし、1966年(昭和41年)に三島安精の小説『海と女と鎧:瀬戸内のジャンヌ・ダルク』(小峯書店)が発表されてから知名度が上がった人物で、同書が出版されるまでは小説の舞台である大三島の島民さえも彼女のことを知らなかったという。鶴姫は、現在では大三島の観光業に大いに利用されるコンテンツとなっているが、その実在性をめぐり疑問や批判がある(鶴姫 (大三島) - Wikipedia参照)。