「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年8/4日分:荒木和博の巻)

荒木和博 on Twitter: "令和4年8月5日金曜日「荒木和博のショートメッセージ」第853号。「歴史修正主義」という言葉がありますが、歴史は変えられなくてもそれへの味方は常に修正していくべきではないか、そういうお話しです。 https://t.co/mi4aYNFYwc @YouTubeより" / Twitter
歴史は変えられない でも見方は常に修正していかなければならない(R4.8.5) - YouTube

 6分の動画です。勿論デマ右翼の荒木なので「河野談話否定論(慰安婦違法性否定論)」などのデマを垂れ流してるだけです。
 歴史的事実に反する上に、拉致解決とも何一つ関係ない。むしろ「拉致問題で協力を得るべき韓国」と無意味に対立するという意味で拉致解決に逆行している(小泉訪朝については韓国政府の協力があったらしいことについては米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)に書かれている林東源*1の逸話を紹介しておきます)。
 実に馬鹿馬鹿しく腹立たしい。
 なお、「歴史の見方の修正」というなら「1990年代における慰安婦問題の浮上(1993年の河野談話、1995年の吉見義明『従軍慰安婦』(岩波新書)刊行など)」こそが「その一例」です。
慰安婦を描いた作品 - Wikipediaによれば

田村泰次郎*2の小説『春婦伝』(1947年)
 1950年に谷口千吉*3監督が、1965年に鈴木清順*4監督が映画化(谷口作品の題名は『暁の脱走』)。1965年映画では野川由美子慰安婦(この映画のヒロイン)を演じた。
岡本喜八*5の独立愚連隊シリーズ『独立愚連隊』(1959年)、『独立愚連隊西へ』(1960年)、『血と砂』(1965年)
有馬頼義*6原作、勝新太郎主演の兵隊やくざシリーズ『兵隊やくざ』(1965年)、『新・兵隊やくざ』(1966年)、『兵隊やくざ 俺にまかせろ』、『兵隊やくざ 殴り込み』(以上、1967年)、

慰安婦が登場するそうですが、当時は「慰安婦戦争犯罪の被害者」とは見なされてなかったわけです。

荒木和博 on Twitter: "昨日のライブと調査について、地元南日本新聞のニュースです。 https://t.co/xIyoBSxOsb" / Twitter

 南日本新聞(鹿児島の地方紙)も良くもアホな記事が書けたもんです。
 第一に「日本国内で40人以上も発見されほとんどが自発的失踪」である特定失踪者を北朝鮮拉致扱いできるまともな根拠はない。
 第二に北朝鮮拉致だとしても今更犯行現場を「素人の荒木一味」が探偵ごっこしても何の意味もない。
 「三億円事件(1965年)」「国松警察庁長官狙撃事件(1995年)」「世田谷一家殺害事件(2000年)」などの犯行現場を今更調査しても犯人逮捕につながらないのと同じです。 

荒木和博 on Twitter: "令和4年8月4日木曜日「荒木和博のショートメッセージ」第852号。「北朝鮮では大量殺人は起きない」という話を聞いて驚いたのですが、なるほどと思いました。もっとも金体制三代は大量殺人の連続ですが。 https://t.co/vV9dFX0c3u https://t.co/MD2aHRm1pn @YouTubeより" / Twitter*7
北朝鮮犯罪事情(R4.8.4) - YouTube

 7分45秒の動画です。実に馬鹿馬鹿しい。
 そんなことが拉致被害者の帰国と何の関係があるのか。何の関係もない。
 なお、荒木は「連座制の存在*8」「大量殺人には死刑という厳罰が科せられること*9」などを理由に起きないとしていますが「本当に起きないのかどうか」は知りません。
 ただし「大量殺人(どの数から大量殺人と見なすかという問題はありますが)」というのは「大量殺人が容易にできる銃器が簡単に手に入る米国(1999年のコロンバイン高校銃乱射事件:13人殺害)」ならともかくそうでないと難しい面はあるでしょう。
 勿論「ガソリン放火殺人(2019年の京都アニメ放火事件:36人殺害、2021年の大阪北新地ビル放火事件:26人殺害)」など、「行おうとすればいくらでも大量殺人は可能」なのでしょうが(大量殺人 - Wikipedia参照)。

*1:金大中政権で統一相、国家情報院長など歴任

*2:1911~1983年。著書『肉体の門』(1988年、ちくま文庫)、『肉体の悪魔・失われた男』(2006年、講談社文芸文庫)など

*3:1912~2007年。1975年の『アサンテサーナ』が最後の監督作品(谷口千吉 - Wikipedia参照)

*4:1923~2017年。1980年に『ツィゴイネルワイゼン』でキネマ旬報ベストテン第1位、ブルーリボン賞最優秀監督賞、日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞(鈴木清順 - Wikipedia参照)

*5:1924~2005年。1991年、『大誘拐 RAINBOW KIDS』(1991年)で日本アカデミー賞最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞(岡本喜八 - Wikipedia参照)

*6:1918~1980年。1959年(昭和34年)、『四万人の目撃者』(光文社文庫、中公文庫、双葉社日本推理作家協会賞受賞作全集に収録)で日本探偵作家クラブ賞(現在の日本推理作家協会賞)受賞(有馬頼義 - Wikipedia参照)。

*7:「三代の大量殺人」云々とは朝鮮戦争とか大韓機爆破とかそういうことでしょう。

*8:荒木がそう言ってるだけであり、実際に連座制があるのかどうかは知りません

*9:ただしこれは北朝鮮に限らず「死刑か無期刑かはともかく」全ての国がそうでしょうが