西岡力
最近の拉致問題で一番大きなニュースは、横田滋さん*1が亡くなった時*2と、飯塚繁雄さん*3が亡くなった時*4でした。
「おいおい」ですね。拉致被害者家族が死んだときが大きなニュースとは「拉致問題」で「小泉訪朝(2002年9月17日)」「拉致被害者5人の帰国(2002年10月15日)」「横田夫妻と孫の面会(2014年3月10日)」「ストックホルム合意(2014年5月29日)」のような「大きな動きがない」ということであり、よくこんなことが躊躇なく言えるもんです。恥ずかしくないのか(呆)
寺越事件60年に関する声明
寺越武志氏が「拉致ではない」と言ってるのによくもまあ当事者の意思を平然と踏みにじれるもんです(呆)。
西岡力(救う会会長、麗澤大学客員教授)
2月26日の全国幹事会で、一部の出席者から、「ストックホルム合意の前後の日朝協議前後に、非公式に北朝鮮は、(ボーガス注:政府)認定被害者の田中実さんと、未認定被害者*5の金田龍光さんについて生存しているということを日本政府に伝えていた。しかし、安倍首相初め日本政府がそれを握りつぶしたという報道がある。これについて家族会・救う会はどう考えるのか」という議論がありました。
そういう質問が救う会幹事会で出たこと、そしてその事実を2/26直後ではなく、また「渋々、公表」だとしてもこのように公表してることには驚きます。
なお、これに対する西岡の回答は要約すれば「北朝鮮の謀略情報に違いないから無視する。政府には問いたださない」と言うとんでもない代物です。
ならば、そう報じたマスコミは北朝鮮の手先だとでも言うのか。事実でないなら何故日本政府はマスコミにきちんと抗議しないのか。そもそも何故、こうした質問が救う会幹事会で出るまで西岡たち救う会幹部連は「何もしないで黙り」だったのか。
「親の世代が生きている間に返してくれるなら国交正常化に反対しない」
むしろ「国交正常化を拉致解決に先行させるべき(その方が解決するのでは?)」と思いますが、それはさておき。
何度も書いてることですがこの理屈なら「横田早紀江(1936年生まれ*6)が死んだ時点」で「弟・横田拓也(現在、家族会会長)が生きていて、帰国した姉・めぐみ氏(1964年生まれ)と会っても何の意味もない」と言う無茶苦茶なことになります。
「拓也は本気でそう思ってるのか?」と聞きたくなります。俺が拓也ならそんな気持ちには全くなりませんので。
「どんな形でもいい、弟の俺が会えるなら」「いや姉の肉親(俺を含む)が皆死んでも、姉が日本に帰ってこれるならその方がいい、死ぬまで北朝鮮よりはマシだ」と思いますね。
「人道支援に反対しない」
以前も書きましたが、「大規模経済支援」ならともかく、人道支援(例:食糧支援、コロナワクチン支援)とは「敵に塩を送る」という人道精神で無条件で行うべき行為です。
また「やらずぼったくり」にされない注意が必要ですが「経済支援を拉致解決に先行させるべき(その方が解決するのでは?)」と思います。
「もしも親の世代の人たちに何かあった後、めぐみさんたちが帰ってきても、日本人は『よかったな』とはならない」
「なぜ親の世代が生きている内に返さなかったのか」
勿論俺は「良かった」と思います。死ぬまで帰ってこれないのよりはマシでしょう。
*1:拉致被害者・横田めぐみの父。横田拓也(めぐみの弟、現在、家族会代表)の父。元家族会代表
*2:2020年6月5日死去
*3:拉致被害者・田口八重子の兄。飯塚耕一郎(八重子の息子、現在、家族会事務局長)の義父。元家族会代表
*4:2021年12月18日死去。なお、12月17日には北新地ビル放火殺人事件 - Wikipediaが、12月18日には神田沙也加の自殺があったことで飯塚の死は大して騒がれなかったように思います。
*5:特定失踪者のこと。ほとんどの特定失踪者は「デタラメな認定(その為に国内で既に40名以上発見、その発見者の全てが北朝鮮と関係なく、またほとんどが自発的失踪)」ですが金田氏については実際に拉致被害者の可能性があるようです。