「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2023年4/25分)

訪米報告5月4日ー5日

 北朝鮮外交を担当するクリンテンブルグ次官補は、(中略)被害者救出のために出来ることは何でもするという変わらぬ立場を表明した。

 裏返せば「できることがなければ何もしない」ということであり、「できること」があるとも思えません。空手形でしかない。


訪米報告5月1日ー3日

 キャンベル調整官とは北朝鮮政権とどのように向かい合うべきかについて深い議論を交わすことが出来た。

 どう「深い議論」をしたのか具体性皆無では「適当にあしらわれただけでは?」感が否定できません。


「真剣な思い、目を見て伝える」拉致被害者家族会、米へ出発 問題解決へ協力求め 4年ぶり - 産経ニュース
家族会・救う会・拉致議連が訪米
 ブッシュ政権時代からずっと訪米しても米国政府から返ってきたのは「リップサービス」でしかないのに良くも飽きもせず訪米できるもんです。
 むしろ「金大中元大統領」の方がよほど拉致解決に貢献してるのであり、「金氏の墓参り」をした方がよほど意味があるでしょう(米国のキューバへの対応から、日本の北朝鮮への対応を考えてみる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)。

 参加者は家族会から横田哲也代表、飯塚耕一郎事務局長、救う会から西岡力会長、島田洋一副会長、拉致議連から山谷えり子*1参議院議員(訪米団団長)、塚田一郎*2衆議院議員北村経夫*3参議院議員、政府拉致対策本部から平井康夫内閣審議官、大野祥内閣参事官(政策企画室長)たちです。

 重要なのは「政府からは官僚しか行かない」ということです。松野官房長官(拉致担当相兼務)、和田*4副大臣、自見*5政務官(いずれも松野氏の下で拉致担当)など「政府と関係する政治家」は行かないわけです。
 政治家で行くのは「政府と関係ない連中」のみ。拉致が岸田政権でどういう扱いかよく分かる話です。


韓国拉致家族が大統領夫人と面会、拉致専門部署設置を要請

 4月12日、韓国の拉致被害者家族が尹錫悦大統領夫人の金建希女史と面会した。

 とはいえ、その主張は

 国際刑事裁判所北朝鮮政権の金正恩*6をはじめとする主要政権層*7を提訴すべきです。
 北朝鮮に対して、政府はもちろん民間人レベルのいかなる人道的支援*8もしてはなりません。

ということで、バーター取引を否定する上に、挙げ句の果ては

 国会、全教組*9、民主労総*10をはじめ言論界、司法界*11、さらには軍と警察組織、公務員労組、国情院*12など社会すべての分野で反大韓民国勢力が実力者になっています。

として「韓国社会全体を親北朝鮮左翼が支配してる」と放言するのだから、完全に「韓国版巣くう会」「反北朝鮮の極右団体」です。  
 心底呆れるし、脱力しました。
 本気で「拉致」を解決したいならこんな非常識右翼は全くもって「お呼びではない」。

*1:第三次安倍内閣国家公安委員長(拉致担当相兼務)

*2:第四次安倍内閣で国交副大臣

*3:第三次安倍内閣で経産大臣政務官

*4:森内閣文科相、小泉、第一次安倍内閣外相、福田内閣官房長官衆院議長等を歴任した町村信孝の女婿で、町村の地盤を引き継いだ。

*5:橋本内閣郵政相、国民新党副代表、政審会長、幹事長、菅、野田内閣金融担当相等を歴任した自見庄三郎の娘で、自見の地盤を引き継いだ。

*6:国務委員長、朝鮮労働党総書記

*7:具体的には「崔竜海(国務第一副委員長(最高人民会議常任委員会委員長兼務))」「金徳訓(国務副委員長(首相兼務))」「金英哲(国務委員(朝鮮労働党統一部長兼務))」「鄭京擇(国務委員(朝鮮人民軍総政治局長兼務)」「呉秀容(国務委員(最高人民会議予算委員長兼務))」「李永吉(国務委員(朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長))」「金成男(国務委員(最高人民会議外交委員長兼務))」「金与正(金正恩実妹、国務委員(朝鮮労働党宣伝扇動部副部長兼務))」といったところか?(朝鮮民主主義人民共和国国務委員会 - Wikipedia参照)

*8:前も書きましたが「経済支援」はともかく「人道支援」は「支援が必要な弱者(病人、餓死者など)」がいる限り、「無条件(勿論横流しなどの不正が起きないようなモニタリングは必要ですが)で行うべき」です。

*9:全国教職員労働組合の略称

*10:全国民主労働組合総連盟(左派系のナショナルセンター)の略称

*11:恐らく弁護士業界だけでなく「裁判官や検事」についても非難してるのでしょう。

*12:国家情報院の略称