kojitakenに今日も悪口する(2023年5/5日記載)

 kojitakenを見ていて思うことは「この御仁ほど歪んだ権威主義者はいないのではないか」ということですね。
 それは「あらゆる権威から解き放たれた俺は偉大」という「歪んだ権威主義」です。
 彼が「自公、維新、国民民主」を「リベラルの立場」から批判するとする一方で「立民、共産、れいわ」に悪口したり、社民党支持を公言しながら、党首の福島氏に悪口したりするのもそうした「歪んだ権威主義」の現れではないか。
 正直、「現実にそれらの政党しか、政治の担い手になり得ない」以上、「与党もダメだ、野党もダメだ」なんてのは無責任なだけだと思いますが。

山本太郎、イギリスのウクライナへの劣化ウラン弾提供を批判したのは良いが、ロシアのウクライナへの核兵器使用を示唆する脅し文句には一言も批判できないダブルスタンダード - kojitakenの日記
 どういう組織が望ましいと考えているかを少し書いておくと、各分野に精通した人たちの知見をいかに効率的に吸い上げて政策を打ち立てる、つまり集合知を形成できるようにすること*1が今後の日本社会に対応する政党の課題だと思う。いや、それは政党に限らず国内のあらゆる分野の組織で必要なことだろう。

などと「具体性皆無の空論」を書いても意味はないでしょう。
 あるいはkojitakenが「売れっ子作家」東野圭吾ミステリ作家・東野圭吾の本の国内累計発行部数が1億部を突破(呆) - kojitakenの日記で悪口するのも「東野という権威を批判する俺は偉大」という「歪んだ権威主義」の現れでしょう。勿論、実際に東野が嫌いではあるのでしょうが。


ミステリであっても罪のない浮浪者やホームレスを「替え玉殺人」するのは許されない - kojitakenの日記
アガサ・クリスティ『ゴルフ場殺人事件』と東野圭吾『容疑者Xの献身』の感心しない「共通点」 - KJ's Books and Music
 完全にネタばらしになっているkojitaken記事ですが、東野作品『容疑者Xの献身(以下、『献身』)』の「直木賞受賞」「本格ミステリ大賞受章」『本格ミステリ・ベスト10 2006年版第1位』『このミステリーがすごい!2006第1位』『「週刊文春」ミステリベスト10第1位』当時に「受章は倫理的にどうか」と言う批判はkojitaken以外にもあったので、ご存じの方は多いかと思います(例えば「容疑者Xの献身」の純愛批判について | 東野圭吾ファンブログ*2)。
 また容疑者Xの献身 - Wikipediaによれば「全ての情報を明らかにすること」が本格ミステリの条件と見なす二階堂黎人から「最後の最後になるまで浮浪者の存在(替え玉殺人の事実)を示す情報が明らかにされない『献身』に『本格ミステリ大賞』を受賞させることは適切なのか?」という異論が出たとのこと(一方、東野は『本格ミステリの定義には興味はないが、そのように評価され、受賞させてもらえるのであれば拒否しない』と言う立場のようです)。
 なお、俺個人は「罪のない浮浪者やホームレスを「替え玉殺人」するのはミステリなら許される」と思いますね。
 大体、「人道主義や常識」と言い出したら、アガサ・クリスティABC殺人事件」だって「トリックのためだけに恨みも利害関係もない見ず知らずの人間を殺す」のだから「不可」になるでしょう。
 「処女厨」が犯行動機という横溝正史「本陣殺人事件(名探偵・金田一耕助の初登場作品)」も「異常で独りよがりな犯行動機」によって「不可」となるでしょう。
 小栗虫太郎*3のデビュー作「完全犯罪*4」も優生学を信奉し「劣等家系」は「抹殺されるべき」という「異常で独りよがりな犯行動機」によって「不可*5」となるでしょう。
 kojitakenはもしかしたら「東野作品非難」に留まらず「そういう道徳的価値観」なのかもしれませんが。
 問題は「そうした差別的な価値観が、犯人限定ではなく、作者自身の価値観である」と誤解されるような書きぶりでないかどうかでしょう。この点、東野は「東野自身がそうした差別者」と疑われる書きぶりだったのかもしれませんが。
【参考】

「純愛」か「したたか」か――東野圭吾『容疑者Xの献身』|Book/Study/Work|断片的、あまりに断片的な
 原作では別の読みが可能だが、映画ではひたすらに「純愛」物語として読ませるようなものになっている。
 原作では髪の毛が薄く、目が細く、首が太くてさえない石神を、「イケメン」の堤真一が演じるというのは、映画としての華やかさや話題作り以上に、「純愛」ドラマを強固にするために必要であった。
 というのは、例えばネット上で「(ボーガス注:原作では髪の毛が薄く、目が細く、首が太くてさえない)石神のイメージに合う人物」としてあげられていた塚地武雅*6温水洋一が石神を演じていたら、別の殺人を犯してまで花岡を助けようとした石神の姿に、嗚咽のような叫び声をあげる石神に感動して涙を流しただろうか。乱暴かつ失礼なことを承知でいえば、「気持悪っ」「押し付けがましい・・・」などという反応を多く引き起こすことになったのではないだろうか。それではだめなのだ(ヒットしないのだ)。
 どんなにみすぼらしい格好をしようとも、髪の毛を梳こうとも、(ボーガス注:フジテレビ月9『やまとなでしこ』など)数々の恋愛ドラマを演じてきた堤の「イケメン」は、「純愛」の記号として機能してしまうのだ。

 原作はともかく、映画は「kojitakenの批判がもろに該当するような代物」を意図的に作ってしまったようで「何だかなあ」ですね。

参考

容疑者Xの献身石神 - 映画「容疑者Xの献身」の石神の役が堤真一でしたが、... - Yahoo!知恵袋
堤真一みたいな元がかっこいい人じゃなくてドランクドラゴンの塚地さんみたいな人がいいんじゃないかと思いました。
◆小説を先に読んだ者には、言われる通り、塚地武雅さんが、石神のイメージです。

2021年11月3日 野良イーピン@読書垢(本全般)
 映画「容疑者Xの献身」の石神役について、「堤真一はかっこよ過ぎ、と異議を唱える会」の者です🧐 主人は塚地武雅推しでしたが私と弟は温水洋一推しです

2022年9月24日
久佐馬野景
 『容疑者Xの献身』だいぶ昔に読んで映画はみてないんですが、ちょっと前にゴッドタンでパロディをやってて塚地武雅が石神役だったので「原作準拠!!!」と叫んでしまった。

*1:なお、そうした「集合知システム」の一つ(ワンオブゼム)として構築されたのが「日本学術会議」です。そうした学術会議を「政府御用機関化しようとする自民」に対して「共産党等から批判がある」わけですが、ここでそうした言及をしないkojitakenには「何だかなあ(呆)」ですね。

*2:但し、この記事の筆者はkojitakenとは逆に東野『献身』擁護派。

*3:1901~1946年。著書『黒死館殺人事件』、『二十世紀鉄仮面』、『人外魔境』、『紅殻駱駝の秘密』、『法水麟太郎全短篇』(河出文庫)など

*4:『日本探偵小説全集6:小栗虫太郎集』(1987年、創元推理文庫)、『怪奇探偵小説名作選6:小栗虫太郎集』(2003年、ちくま文庫)、『黒死館殺人事件・完全犯罪』(2023年、角川文庫)等に収録(小生は創元推理文庫で読んだことがあります)。日本人作家の作品でありながら、『舞台が外国(中国湖南省)で日本人が全く登場しない』という、当時としては異色の作品であり、このため『新青年』編集長の水谷準は、「日本に舞台を持って来た方がよくはなかろうか」と提案したが、小栗は賛同せず、そのまま発表された。水谷は後年、自分の提案は作品の「ファンテジイの破壊を意味するものであった」として、自らの判断の誤りを認めている(完全犯罪 (小栗虫太郎) - Wikipedia参照)。

*5:小栗作品の場合、殺害方法が青酸ガスなので正直「ナチホロコースト」を連想させます(勿論ナチの方が小栗小説より後のことですが)。

*6:お笑いコンビ『ドランクドラゴン』メンバー。俳優としても活躍し2006年公開の映画『間宮兄弟』(江國香織原作)において、佐々木蔵之介とのダブル主演に抜擢され、キネマ旬報新人賞、ブルーリボン賞新人賞、毎日映画コンクール新人賞を受賞(塚地武雅 - Wikipedia参照)