今日の産経ニュース(2023年7/11日分)

政治経験、安倍氏に及ばず 安倍派後継巡り高市氏 - 産経ニュース
 そもそも「総裁選で安倍の支援を受けた」「元清和会」とはいえ、「安倍派でない高市*1」が安倍派後継会長になれるわけもない。
 正直、安倍が自派閥から「稲田*2元防衛相」「下村*3政調会長」「萩生田*4政調会長」等を総裁選候補に立てなかったのは「高市を評価してたから」ではなく「安倍派が稲田、下村、萩生田派などに変わること」を恐れたからでしょう。
 安倍が「稲田らではなく高市を担いだ最大の理由」は「安倍派でないから」でしょう(当然、安倍には高市に派閥会長を譲る考えなどない)。高市が安倍派なら恐らく担がなかった。
 その場合は他派閥だが安倍が大臣、党三役等で重用した

甘利明麻生派*5
 安倍政権では第一次安倍内閣経産相自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任
加藤勝信(額賀*6派→茂木派)
 安倍政権では第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相、第四次安倍内閣厚労相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)等を歴任。現在、岸田内閣厚労相
茂木敏充額賀派→茂木派)
 安倍政権では第二次安倍内閣経産相自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣経済財政担当相など歴任。現在、自民党幹事長

などを安倍は担ごうとしたのではないか。
 そして稲田らを重用したとは言え、安倍は「彼らに積極的に派閥を禅譲する意思はなかった」わけです。
 安倍の「高市擁立」は田中角栄*7が総裁選において「田中派竹下派に変わること」を恐れて「子分・竹下登*8」を担がずに「大平正芳*9」「鈴木善幸*10」「中曽根康弘*11」を担いだようなもんです(その結果、反発した竹下は田中派を離脱し、竹下派を旗揚げします)
 さすがに田中も安倍も「首相復帰」は考えてなかったでしょうが「派閥ボスの地位」を去って「政治力を大きく失うこと」を恐れたのでしょう。


国民民主の代表選は9月 玉木代表が見通し示す - 産経ニュース
 「どうせ玉木の無投票再選だろ」「仮に対立候補が出ても玉木が再選だろ」が世間の見方であり、恐らくその通りになるでしょうから「何の注目も集めない」代表選ではあります。


「矛盾出て舌かむ」 国民民主の玉木代表 共産含む候補者調整否定 - 産経ニュース
 候補者調整しない方が有利という判断なのでしょうが、立民をついに世論調査の支持率で上回り統一地方選でも議席をかなり伸ばした「維新」はともかく国民民主について言えば、「維新、立民どころか世論調査によっては支持率が共産、れいわ、参政を下回る」「統一地方選でも大して成果なし」なので「随分と自信過剰なもんだ」が正直な感想です。


トイレ使用制限、国の対応「違法」 性同一性障害の経産省職員、最高裁が初判断 - 産経ニュース
 正直「意外な判決」です。
 最高裁は高裁判決を維持し「政治的是非はともかく違法とまでは言えない」として原告敗訴のママかと思っていました。


【浪速風】寛容だった安倍元首相 - 産経ニュース
 「安倍の友人」など近い人物(安倍に重用された河野克俊*12統合幕僚長など)が「安倍は寛容だった」という発言をしたところでそんなことに何の意味があるのか。友人や知人に対して「寛容なこと」など何ら評価に値することではない。
 「森友問題での赤木氏(自殺)の妻」「加計告発の前川元次官」「レイプもみ消し事件の伊藤詩織氏」「ヤジ訴訟の原告」「安倍を暗殺した山上」など、安倍批判派から「安倍氏は寛容だった」と言う発言が出なければ何の意味もないと言うことも産経には分からないようです。勿論そんな安倍批判派は恐らくいないでしょうが。


【主張】エコ・テロリズム 訴えに耳貸してはならぬ - 産経ニュース
 「エコ・テロリズム」とは目的は手段を正当化しない | inti-solのブログ - 楽天ブログで批判されてるような行為です。
 多くの場合「手段(例えばエコ)は目的(テロ)を正当化しない」でしょう。但し、一方で「手段(テロ)は目的(例えばエコ)を全否定しない」わけです。
 手段が間違いだからと言って「エコ」が間違いとは必ずしも言えない。産経のようなウヨが下劣なのは「手段は目的を正当化しない」を勝手に「手段が悪いから目的も全否定する」にすり替えることです。
 但しこうしたすり替えは「産経が嫌いな運動(例えばエコ運動)に限定」され「ウイグルテロ」なんかだと「テロは良くないが中国のウイグル統治は正当化されない」と言い出すから全くデタラメです。

*1:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、第三次安倍内閣総務相自民党政調会長(第二次安倍、岸田総裁時代)等を経て岸田内閣経済安保担当相

*2:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相等を歴任

*3:第二次、第三次安倍内閣文科相自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)、政調会長(菅総裁時代)を歴任

*4:第四次安倍、菅内閣文科相、岸田内閣経産相等を経て自民党政調会長

*5:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、外相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)、首相、第二~四次安倍、菅内閣副総理・財務相等を経て自民党副総裁

*6:小渕、小泉内閣防衛庁長官森内閣経済企画庁長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、第一次安倍、福田内閣財務相等を歴任

*7:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)等を経て首相

*8:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)等を経て首相

*9:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、田中、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)等を経て首相

*10:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(佐藤、田中、大平総裁時代)等を経て首相

*11:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官等を経て首相

*12:護衛艦隊司令官、自衛艦隊司令官海上幕僚長等を経て統合幕僚長。退官後、水交会(海上自衛隊のOB組織)理事長