「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2023年11/13日分:島田洋一の巻)(追記あり)

◆島田ツイート

島田洋一
 国際政治分野に何の見識もないことが明らかになった上川陽子氏の「首相待望論」は、宏池会自民党支持者の最期のあがきと言えよう。

 上川外相(岸田派所属)の「首相待望論」なんて大してないと思いますけどね。
 むしろ「岸田派の首相候補」は「福田内閣防衛相」「麻生内閣経済財政担当相」「第二次、第三次安倍内閣農水相」「第四次安倍内閣文科相」を歴任した林前外相でしょう。
 なお、島田が酷評する上川氏ですが

【歳川隆雄 永田町・霞が関インサイド】米国務長官も〝顔負け〟上川陽子氏を含む女性外相が活躍したG7会合 イスラエル・ハマス戦闘、一時休戦の成果も(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト
 7~8日、東京・麻布台の飯倉公館で、先進7カ国(G7)外相会合が開かれた。
 上川氏とコロンナ(ボーガス注:フランス外相)両氏が議論を終始リードし、バイデン米大統領が最も信頼する能吏ブリンケン氏(ボーガス注:米国国務長官)も顔負けするほどだったという。

は意外な高評価です。

島田洋一
 LGBTイデオロギーに迎合する最高裁まで行けば、無罪になるだろう。
「心は女 なぜ入ってはいけないのか理解できない」 女性風呂に侵入疑いの男逮捕 三重 - 産経ニュース

 島田ツイートは最高裁に対する悪質な誹謗です。勿論「LGBTの権利を認める判決」を下した最高裁も、そうした判決を評価する政治家(立民の長妻政調会長、共産の田村政策委員長など)もこうした「痴漢行為を詭弁で正当化するバカ」を擁護しているわけではない。
 こんな詭弁は「キムチに覚醒剤類似成分が入ってるから、覚醒剤が検出されてもキムチを食べたからだと言い張ろう(実際入ってるらしいが、超微量なので検出されるレベル(常人には食べきれない量)にキムチを食べることはあり得ない→そんな言い訳は通用しない)」レベルのアホさです。
 本気で「トランス女性なので女性風呂に入りたい」と思う人間はもっとまともな対応をするでしょう。そしてこういうバカが逮捕されること自体が、最高裁判決に対する島田らの誹謗が「嘘であることの傍証」といっていい。

島田洋一
 日本保守党が勢いを増すにつれ、よく分からない論理で噛みついている大学教員を散見する。

 ここでは「大学教員」の名前を出さない島田ですが、後に池内恵*1東大教授や篠田英朗*2東京外語大教授の名前を出して罵倒しています。池内はともかく篠田は「?」ですね。拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2023年9/24日分:島田洋一の巻)(追記あり) - bogus-simotukareのブログ安倍晋三があのような死を遂げていなければ、たぶん「日本保守党」などという政党は結成されなかったのではないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が触れていますが、篠田は月刊Hanadaで『保守党応援記事』を書いたはずですが?。
 それにしても池内も篠田もウヨですが、1)島田の観測範囲では左派やリベラルで保守党を批判してる大学教授が見つからなかったのか、それとも、2)「ウヨである池内や篠田の立場なら保守党を支持すべきなのに批判するな!」という怒りが強いのか。
 なお、勿論、どう見ても保守党に勢いなどないでしょう。既に国会や地方議会に議席を持つ既存の右翼政党「自民」「維新」「国民民主」「参政」を相手に保守党が議席を獲得する可能性は皆無でしょう。いやそれ以前にどれほど候補が立てられるか。

島田洋一
 『アサヒ芸能』の「日本保守党大研究」。私のインタビューもあります。

 「保守党支持者」島田が宣伝してると言うことは、立花隆日本共産党の研究』(講談社文庫)のような批判的代物ではなく礼賛なのでしょう。
 それにしても『アサヒ芸能』以外に好意的に取り上げてくれる週刊誌(週刊現代講談社)、新潮、文春、ポスト(小学館)等)が「やはりない」のかと吹き出しました。
 それにしても『アサヒ芸能』(徳間書店)はそんなトンデモ右翼雑誌なのか。
 まあ徳間書店と言えば

◆石平『中国はなぜいつも世界に不幸をバラ撒くのか』(2020年)、『中国五千年の虚言史:なぜ中国人は嘘をつかずにいられないのか』(2021年)

などの反中国右翼本を量産してるのでむしろ「当然」というべきか。 

*1:著書『現代アラブの社会思想』(2002年、講談社現代新書)、『中東 危機の震源を読む』(2009年、新潮選書)、『イスラーム国の衝撃』(2015年、文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』(2016年、新潮選書)、『【中東大混迷を解く】 シーア派スンニ派』(2018年、新潮選書)等

*2:著書『平和構築入門』(2013年、ちくま新書)、『国際紛争を読み解く五つの視座』(2015年、講談社選書メチエ)、『ほんとうの憲法:戦後日本憲法学批判』(2017年、ちくま新書)、『憲法学の病』(2019年、新潮新書)、『はじめての憲法』(2019年、ちくまプリマー新書)、『紛争解決ってなんだろう』(2021年、ちくまプリマー新書)、『戦争の地政学』(2023年、講談社現代新書)等