今日のしんぶん赤旗ニュース(2023年11/16日分)

国大法改悪 廃案を/関係5大学教組が共同声明

 共同声明は、改悪案は「日本学術会議会員の任命拒否問題に通じるものであり、文科大臣が運営方針会議を通じて大学を支配する仕組み」だと批判。

 全く同感なので紹介しておきます。そして「日本学術会議会員の任命拒否問題」も決して忘れてはいけない問題です。


ハラスメントのアンケート/自衛隊内「閲覧禁止」
 自衛隊員を対象としたハラスメントアンケートが「自衛隊内から回答できない」とはどういうことなのか?
 単なるミス(システムエラー)ならお粗末だし、故意に回答妨害をやってるなら無反省です。


実効性ある人権救済を/杉田氏差別発言で当事者ら/国対ヒアリング

 野党議員の、杉田氏がアイヌ事業関係者を「公金チューチュー」とやゆした発言に関する質問では、内閣官房アイヌ総合政策室の担当者が「現在は財団の補助金助成事業の適正な事業執行が行われ、不正経理はないと認識している」と述べ、発言が虚偽であることを明らかにしました。

 当たり前ですが杉田のデマに同調などしないわけです。むしろ「杉田への歳費支給」の方がよほど「公金チューチュー」でしょう。


犯罪被害者 支援もっと/当事者ら 国に制度抜本改善要請

 犯罪被害者と遺族らでつくる「犯罪被害補償を求める会」(藤本護理事長)は(中略)交通死亡事故は自動車損害賠償法に基づいて最低でも3000万円の補償*1があるのに対し、犯罪被害者等給付金は平均で約600万円(死亡の場合*2)だとして「制度の抜本的改善」を求める要請書を手渡しました。

 「犯罪被害者(遺族含む)への経済支援充実」の主張には全く同感です。むしろ今まで「厳罰化」ばかりが「被害者に寄り添うこと」であるかのように語られてきたことの方がおかしい。

 (ボーガス注:被害者が)加害者と親族関係がある(ボーガス注:ことで被害者側に落ち度が認められる?)として給付金が不支給となった例もあり

 被害者が「加害者の親族」だからといって「被害者に落ち度がある」とは必ずしも言えないでしょうし、仮に落ち度があったとして、それは「補償を受ける被害者遺族の落ち度」では必ずしもない。減額や不支給(特に不支給)は不当ではないか。
 しかし、赤旗記事には詳細が書いてないし、この場合の「落ち度」て何が想定されてるのか?、と「犯罪被害者補償制度の素人」としては思います。
 「被害者」が「嫁いびりしていた姑」「妻にDVしていた夫」「児童虐待(近親相姦含む)していた親」等で「非があった(嫁いびり、DV、児童虐待した奴が逆襲で殺されたとして自業自得、そうでないケースと同一視できない、そんな奴のために税金が満額支給できるか!)」として減額や不支給になるのか?
 例えば

「あの日がなければ・・・」と後悔すること(宮崎家族3人殺害事件の死刑が確定した) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2014.10.18
 貴子さんから頭をたたかれ、被告の出身地を差別的な言葉で中傷されたことや「離婚したければ離婚しろ。慰謝料をがっつり取ってやる」などと言われたとも語った。

女性から男性へのDVというのも、いろいろ問題があるし、それがまた最悪の事態になることもある(宮崎家族3人殺害事件と岩手県の妻殺害事件)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2022.1.17
 判決では、Oが義母から犯行2日前に「部落に帰れ。これだから部落の人間は。」「離婚したければ離婚しなさい。慰謝料がっつりとってやる。」などと激しくののしられながら両手で頭を多数回たたかれ、翌日に犯行を決意したことが認定されている
(中略)
 妻の日記に〈もっと給料の高い男と結婚すればよかった〉〈夫の髪の毛が落ちている家に帰りたくない〉〈この結婚は失敗だった〉と記されていたと裁判で明らかにされました。
 あるとき男性は「てんかん」の発作で病院に運ばれています。病院でたくさん知り合いが働いているからなのか、妻は「なんでここなの、恥ずかしい!」と激怒しました。その後も「子どもに遺伝したらどうするのか」と責められ、「病人にはまかせられない」と子どもを自由に抱き上げることさえできなくなります。
 また「てんかん」でクルマの運転ができなくなった夫を妻は「マジ使えね」と侮蔑しました。

だから奥さんの側にも責任があるとまではいわないが、しかし奥さんのDVがなければこの事件は起きなかったのではないか(福岡県警元警察官による家族3人殺人事件(二審死刑で現在最高裁に上告中)) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2023.4.15
 Aは(中略)時には子供たちやAの母,姉,妹の前でも感情を抑えきれずに被告人を叩くことがあった。

というのが「減額や不支給の対象になる落ち度(殺された側の落ち度)」なのか?。これらの人間たちは確かに酷すぎると思うしこんな言動をするから「恨まれて殺された」ことは否定できないでしょう。しかしだからといって、この種のケース*3で遺族に対して「被害者に落ち度があった」として「不支給や減額」することが果たして妥当なのか。
 「加害者への酷い暴言があったから無罪、殺された方が悪い」とかしないわけですからね。

*1:勿論、これは自賠責だけの話であり、小生もそうですが大抵のドライバーは任意保険にも入ってるのでもっと支給がされます。

*2:勿論遺族への補償でしょう。「死亡の場合」ということは死亡原因が何か(傷害致死、殺人、業務上過失致死など)に関係なく「死亡の場合の給付金」を平均して600万なのかどうかが気になります。まあ恐らく「殺人>傷害致死>業務上過失致死」の順で補償金の額は異なるでしょうが

*3:なお、「これらの事件」で遺族により給付金請求がされたが不支給または減額になったという意味では勿論ありません。