今日の産経ニュース(2024年1/2~1/4日分)(副題:能登震災ほか)

<独自>自民政治刷新本部事務総長に木原誠二幹事長代理 首相が方針 麻生、菅両氏は顧問 - 産経ニュース
 「捜査不正介入疑惑」を週刊文春に報じられて官房副長官を事実上更迭された木原(1970年生まれ)が事務総長で、「裏金疑惑の当事者の一人」麻生派会長の麻生副総裁(1940年生まれ)が最高顧問と言うから呆れます。
 ここは「依頼しても相手が引き受けるかどうかはともかく」刷新本部の有識者メンバーに

【名前順】
◆五十嵐仁・法政大学名誉教授(政治学
 1951年生まれ。全国革新懇代表世話人
◆上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)
 1958年生まれ。政治資金オンブズマン共同代表で、今回の裏金疑惑の追及者の一人
◆中野晃一・上智大教授(政治学
 1970年生まれ。市民連合メンバー
山口二郎・法政大教授(政治学
 1958年生まれ。市民連合メンバー

といった自民に厳しい面子を選ぶぐらいの「本気度」を見せるべきですが岸田にそんな考えはないのでしょう。


自民京都府連が立候補表明の二之湯真士元府議の「除名」発表 京都市長選巡り - 産経ニュース
 「この除名の是非」はともかく、一般論として「政党の内部自治」として除名処分があり得ることは当然です。
 「共産の松竹除名」を散々非難していた一部マスコミはこの除名をどう論評するのやら。多分「自民京都府連が松井*1候補擁立を決定した以上それに従うべき、従えないなら離党届を出しても受理を拒否して、除名も当然」と支持することもしないが、「離党届を出したのにわざわざ除名する必要はない」と批判もしないで大多数は黙りでしょうが。全くデタラメな反共連中です。


【「移民」と日本人 今年起きること】国保から墓場まで イスラム教、土葬の現場に立ち会う - 産経ニュース
 今でこそ「土地が少なくて済む」「衛生的」等で、日本の主流は火葬ですが昔はむしろ土葬が主流でした。金田一耕助ミステリなど「岡山の田舎で終戦直後」と言う設定が多いので普通に土葬が出てきます。また「イスラム教徒」だけでなく、欧米でも未だに土葬は多いのではないか。


佐藤栄作授賞の批判予想 74年平和賞でノーベル委 - 産経ニュース

 ベトナム戦争を支持したり、米国の核の傘に依存する安全保障政策を推進したりしたことで、平和賞候補者としての適格性を疑問視する声も多かった。

 「だったら沖縄返還非核三原則を理由に授賞するな」と思いますね。


【正論】「一系」の糸、太く強固であれ 麗澤大学教授・八木秀次 - 産経ニュース
 「万世一系」というフィクションを理由に「女性天皇」を否定する駄文です。


【主張】教員の成り手不足 ブラックイメージ改革を - 産経ニュース
 タイトルで脱力しますね。「ブラック」はイメージではなく「実態(長時間労働など)」ですが。
 とはいえ本文は

 令和4年度に精神疾患で休職した公立学校の教員が6千人を突破するなど過去最多となった。一部の教員に対する業務の集中や保護者からの過度な要求への対応などが、ストレスを募らせる要因として指摘されている。
 担任教員が問題を一人で抱え込んでいないか。日頃から校長や他の教員らと相談しやすい環境はあるか。改めて点検してもらいたい。
 教員に授業以外の雑務が多いことを解消するため、事務スタッフの増員や校務見直しなどによる働き方改革も進められている。

と「実態改善」にも若干触れており、タイトルから予想されるほどには酷くない。


【正論】年頭にあたり 何よりも「強い国日本」の復活を 東京大学名誉教授・小堀桂一郎 - 産経ニュース

 我が国の官学*2アカデミズムは先の大戦での敗北以後、所謂「敗戦・占領利得者集団」がその主流を支配する状況となつてをり、ために世界史の分野に於いても東京裁判史観*3と根を同じくする国連憲章史観*4にのみ適合する偏向した見解が世間一般を嚮導してゐる。

 「敗戦・占領利得者集団」とは要するに「GHQにこびて学会を支配した」とでも言いたいのでしょうが、そもそもそんな事実がありませんからね。あれだけの人的被害が出ればあの戦争に批判的な人間が多くなるのは当然です。大体そんなことを抜かす「戦前美化」小堀自体が「官学=国立大」の教授だから滑稽です。

 憲法を廃棄せよとの国民の声だけは夙に挙つてゐるのに未だそれは実現してゐない。

 「憲法廃棄」とはさすがに「明治憲法復活」ではなく、「右翼的改憲(九条改憲)」でしょうがそうした国民の声が大多数なら「改憲案の国会での議決→国民投票での賛成多数」で実現可能なので勿論、単に「国民多数が改憲に消極的」なだけの話です。

 暴力的に誘拐拉致された同胞を取り戻す事が出来ぬままに50年近く過ぎてゐる。

 北朝鮮による日本人拉致のことでしょうが、外交以外に現実的解決法はなく、それは改憲とは全く関係ない。世界中で軍事行使を行う「軍事大国」米国ですら「北朝鮮に身柄拘束された自国民」の解放は外交交渉でした。


羽田空港で日航機炎上 乗員乗客約400人は全員脱出 - 産経ニュース
 死者が出なかったことは「不幸中の幸い」です。


海保航空機の乗員5人、死亡を確認 羽田空港で日航機と衝突 - 産経ニュース
 日航機の方は無事でしたがこちらは残念ながら乗員6名のウチ、5名死亡です。「震災による混乱状態」であり、あまり批判したくないですが、衝突の原因追及は勿論必要ですし、場合によっては管制官なり日航パイロットなりの「業務上過失致死傷」による刑事責任追及もせざるを得ないでしょう。
 なお、

海保機は滑走路に40秒停止、管制官「進入に気付かなかった」…許可なく停止位置で止まらず : 読売新聞
 海保機は管制官から許可を受けていない状態で、停止位置で止まらずにC滑走路に進入。
 国交省が、事故当時に管制塔内にいた管制官から聞き取ったところ、C滑走路担当の管制官らは海保機が指示と異なる動きをしていることに気付かなかったと説明したという。このため、降下を続ける日航機に対し、着陸のやり直し(ゴー・アラウンド)を求めることもなかった。

と言う報道が事実ならば日航機にミスはなく「管制官の進入許可があると誤認した海保」と「海保の誤認識に気づかず日航機に着陸許可した管制官」のミスになるのでしょう。


能登地震、SNSで性被害への注意喚起投稿相次ぐ 単独行動は避けて - 産経ニュース

 (ボーガス注:阪神大震災東日本大震災など)過去の災害では、避難所などで性被害に遭うケースがあっても、被害者と加害者がともに被災者という特殊な状況のため被害を訴え出にくく、泣き寝入りするケースも少なくなかったとされる。
 SNSなどでは、寝ているときやトイレに行くときなどは一人で行動せず集団で行動する▽周囲の人と声を掛け合う▽不審な行動を見かけたり、されたりした場合は我慢せずに周りに伝える-などと注意が呼びかけられている。

 当事者への注意喚起も重要でしょうが、そもそも「行政の取組として性被害が起きないようにすること」が必要でしょう。全てを「当事者の自己責任」にするわけにはいかない。

*1:京都市生まれ。民主党参院議員(京都選挙区)、鳩山内閣官房副長官を歴任

*2:何故「官学」とつけるのかが謎です。私学がアカデミズムに影響ないとか、あるいは私学が軒並み、小堀のような「右翼的歴史観」なんてことはないでしょうに。

*3:東京裁判について米国が天皇を免罪するために「荒木貞夫(犬養、斎藤内閣陸軍大臣終身刑→後に仮釈放)」「板垣征四郎満州事変当時の関東軍高級参謀、第一次近衛、平沼内閣陸軍大臣:死刑、後に靖国合祀)」「木村兵太郎(太平洋戦争開戦当時の陸軍次官:死刑)」「佐藤賢了(太平洋戦争開戦当時の陸軍省軍務局軍務課長:終身刑→後に仮釈放)」「東条英機(第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣、太平洋戦争開戦当時の首相:死刑、後に靖国合祀)」「畑俊六(阿部、米内内閣陸軍大臣終身刑→後に仮釈放)」「南次郎(満州事変当時の陸軍大臣(第2次若槻内閣):終身刑→後に仮釈放)」「武藤章(太平洋戦争開戦当時の陸軍省軍務局長:死刑、後に靖国合祀)」など専ら陸軍幹部が訴追されたことは多くの研究者が指摘しており、今時東京裁判を単純に美化する人間はいません。

*4:日本は国連加盟国なのに国連憲章敵視とは非常識です。