新刊紹介:「経済」2024年3月号

「経済」3月号を俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。
◆随想「少子化問題を考える」(小越洋之助*1
(内容紹介)
 少子化問題を助長してるのは「子育ての負担が重いこと」だが「そうした負担を軽減する意思がおよそ見られない岸田政権」では問題克服は望み薄との批判がされている。


世界と日本
イスラエルのガザ全面攻撃(田中均
(内容紹介)
 ガザ攻撃を国際法違反と批判すると共に、「オスロ合意の道(パレスチナとの共存)」に戻るべきと主張されている。


◆どう動く2024年の日中関係(平井潤一)
(内容紹介)
 台湾問題において米国と共に「蔡英文政権に迎合的な態度」を取ることで悪化した日中関係だが、【詳細】日中首脳会談“意思疎通重ね 新時代の関係切り開く” | NHK | 日中関係(2023.11.17)、
松野官房長官“訪中の公明代表に習国家主席への首相親書託す” | NHK | 日中関係(2023.11.21)、
“中国と政党間交流再開へ一致” 首相 公明 山口代表から報告 | NHK | 日中関係(2023.11.24)、
日中韓3か国 首脳会議を来年の早期に開催目指し調整へ | NHK | 韓国(2023.11.27)という動きも見られ、単純に「日中対立」を云々すべきではない(中国貿易の重要性を考えれば日本も中国と対立一辺倒など無理)との評価がされる。


◆日本製鉄のUSスチール買収(大場陽次)
(内容紹介)
 米国民にとっては「トヨタによるGM買収」並の衝撃だが、USスチールの没落を考えれば十分予測できたと評価。
 但し、「鉄鋼労組を主要票田の一つとするバイデン」は「大統領選への悪影響(トランプを利すること)」を恐れて、買収許可を大統領選後ではなければ出さないだろうし、仮にトランプ勝利なら「トランプが買収反対」を公言してるため不許可となる可能性も否定できず、先行き不透明(日本製鉄がこうしたゴタゴタを嫌って買収を諦める可能性もある)と評価。


特集「人権後進国・日本の課題」
◆国際人権法の発展、日本の入管制度をどう改革するか(阿部浩*2
◆難民申請者の実態と生存権:難民支援協会の活動から(山中いずみ)
◆「入管の闇」を暴く:人権後進国打破へ、国会の役割(仁比聡平*3
◆難民申請者、仮放免者、「送還忌避者」を生む背景(樋川雅一)
◆放置された難民申請者:コンゴ人支援活動から見えてきた実態(本多ミヨ子*4
(内容紹介)
 ウィシュマさん死亡事件等で表面化した「入管制度」や「難民認定」についての問題が批判されていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。


◆シリーズ・現代のグローバル企業分析7「エクソン、シェル、ENEOS」(田村八十一)
(内容紹介)
 エネルギー大企業「エクソン、シェル、ENEOS」の財務分析がされていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。


◆「資産運用立国」と格差拡大・キャピタルフライト(山田博文*5
(内容紹介)
 岸田政権の「資産運用立国」路線は資産運用をできる階層は富裕層であり、「格差拡大」を助長するだろうと批判されていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。


◆「日本の危機の本質」は何か:「憂国グループ2040」批判(佐久間亮)
 月刊文春の「憂国グループ2040(匿名集団)」を現代版の「グループ1984年(文春に登場した匿名集団、後に香山健一*6公文俊平佐藤誠三郎などがメンバーと判明)」とし、その主な主張を「シルバーデモクラシー論(老人叩き)の一種」、「日本の今の高齢者福祉が欧米と比べ優遇されてる事実はない(むしろ日本は劣っている)し、過去の日本と比べても明らかに劣化している(高齢者の負担は増加傾向)」「だからこそ日本では外国と比べ高齢者の就労者が多い」と批判していますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。なお「老人叩き(高齢者福祉の削減を主張:維新など一部ウヨの主張)」はともかく、「憂国グループ2040(匿名集団)」自体はそれほどの影響力は無いように思います。


◆インド経済の現状と課題(下):コングロマリット資本主義とその行方(西海敏夫)
(内容紹介)
 「インド経済の現状と課題」(ヒンズー至上主義・モディ政権によるイスラム敵視が経済に与える悪影響の恐れ、一部地域では未だに低い識字率など)について論じられていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。


◆追悼「暉峻衆三先生*7を偲んで」(井上和衛*8
(内容紹介)
 「暉峻氏の追悼」がされていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。

*1:國學院大学名誉教授。著書『終身雇用と年功賃金の転換』(2006年、ミネルヴァ書房)等

*2:明治学院大学教授。著書『人権の国際化』(1998年、現代人文社)、『国際人権の地平』(2003年、現代人文社)、『抗う思想/平和を創る力』(2008年、信山社)、『国際法の暴力を超えて』(2010年、岩波書店)、『国際人権を生きる』、『国際法の人権化』(以上、2014年、信山社)等

*3:参院議員。共産党中央委員。著書『秘密保護法はすぐ廃止へ!』(2014年、日本機関紙出版センター)

*4:首都圏移住労働者ユニオン書記長

*5:群馬大学名誉教授。著書『国債管理の構造分析』(1990年、日本経済評論社)、『金融自由化の経済学』(1993年、大月書店)、『国債ビジネスと債務大国日本の危機』(2023年、新日本出版社)等

*6:1933~1997年。学習院大学教授。1984年、中曽根内閣で日中友好21世紀委員会、臨時教育審議会委員に就任

*7:1924~2023年。宇都宮大学名誉教授。著書『日本資本主義の食と農』(2011年、筑波書房ブックレット)、『わが農業問題研究の軌跡』(2013年、御茶の水書房)等

*8:明治大学名誉教授。著書『農村再生への視角』(2000年、筑波書房)、『ライフスタイルの変化とグリーン・ツーリズム』(2002年、筑波書房ブックレット)、『高度成長期以後の日本農業・農村』(2003年、筑波書房)、『都市農村交流ビジネス:現状と課題』(2004年、筑波書房ブックレット)、『条件不利地域農業:英国スコットランド農業と農村開発政策』(2006年、筑波書房ブックレット )、『グリーン・ツーリズム:軌跡と課題』(2011年、筑波書房ブックレット)、『いま、改めて見直すイギリスの農政転換・農村政策の展開』(2020年、筑波書房)等