今日のロシアニュース(2024年6月23日分)(副題:ウヨ・小泉悠と東京新聞を批判する、ほか)

ウクライナで即時停戦には「反対」 軍事研究家・小泉悠氏「ロシアに主権奪取を諦めさせなくては」:東京新聞 TOKYO Web*1
 「主権奪取」なんてデマをよく放言できたもんです。もはやロシアも「NATOウクライナ軍事支援」で事実上不可能なので「キーウ陥落、ウクライナ属国化」なんか諦めてるでしょう。但し「何らかの戦果(例えば四州支配、ウクライナNATO非加盟等)」をウクライナに認めさせないと、さすがに「成果もないのに戦争したのか(ロシア国民の批判)」で政権が危機に陥りかねないので、継戦してるにすぎません。
 東京新聞もこんなデマ男を紙面に出すなと言いたい。
 それとも「クリミア支配」「四州支配」(ウクライナの一部領土をロシアが事実上支配)が小泉の言う「主権奪取」なのか(但し、その理屈だと「ロシアの北方領土支配」「韓国の竹島支配」も「日本の主権奪取」になり、今すぐ取り返す見込みがないのに「ロシアや韓国」と国交がある日本は「主権奪取」を容認していることになります*2し、開戦後にロシアが支配を始めた四州はともかくクリミアは2022年2月の開戦前からロシアが実効支配していますが)。
 しかしその理屈だと「クリミアと四州を取り返さない限り戦争が続く」わけですが問題は「果たしてそれでいいのか」ですね。
 少なくとも短期のスパンでは取り返す見込みはないでしょう。
 しかも小泉(どう見ても右翼)はこのインタビューで

 日本にできることとして、手厚い民生支援の継続に加え、「市民の命を守る人道支援として、防空システムだけ*3でも供与できないか*4」と提案した。
 「ウクライナの都市では、ロシアのミサイル攻撃で一家全滅ということが頻繁に起きている*5」と惨状を強調。
 「ウクライナへの直接の軍事支援*6について、国民的な議論だけでもしてみてもいいのではないか*7」と話した。

なんて「憲法九条無視」の物騒なことまで言ってる。東京新聞は「護憲リベラル」かと思ってましたが違うんですかね?。
 なお、俺は「直接の軍事支援」には護憲派の立場から反対ですが、それ以前に「米英仏独が既に軍事支援してるのだから日本が支援する意味も無い」でしょう。
 1)「米英仏独が技術的に支援できない物資を日本が支援」にせよ、2)「技術面だけ考えれば支援可能だが政治的思惑(例えばロシアとNATOの全面戦争を避けたいなど)から米英仏独が支援しない物資を日本が支援」にせよ「米英仏独が支援してない軍事物資」を日本が支援すると言うことはどう見てもあり得ない。
 1)「日本だけが、米英仏独には提供できない高度な軍事技術を保有」はそもそもあり得ないでしょう。
 2)も「NATOの意思を無視して日本が動く」と言うことも考えがたい。
 なお、[B! ロシア] ウクライナで即時停戦には「反対」 軍事研究家・小泉悠氏「ロシアに主権奪取を諦めさせなくては」:東京新聞 TOKYO Webでは「(ロシアが全面撤退しないままの停戦では)ウクライナの次はバルト三国」等の寝言がありますが、ロシアには当初から「ウクライナ以外への侵攻の意図は無かった」でしょうし、戦争長期化で体力を消耗した今、戦争がどう終結しようとも「ウクライナ以外への侵攻」は無理でしょう。
 俺的には

[B! ロシア] ウクライナで即時停戦には「反対」 軍事研究家・小泉悠氏「ロシアに主権奪取を諦めさせなくては」:東京新聞 TOKYO Web
Domino-R
 これは「一撃講和論」。気持ちはわかるが現実を見ろと言いたい。そんなことができるなら今こんなふうになってない。

と言う小泉批判に同感です。


<編集者のおすすめ>『日ソ戦争』麻田雅文著 満洲・南樺太・千島 全貌を一書に - 産経ニュース

 敵の人権を無視し、支配地の人たちを連行するといったソ連=ロシアの「戦争文化」は、独ソ戦でも日ソ戦争でも顕著であり、現在のウクライナ戦争の悲劇を示唆します。ロシアの戦争を知る上でも手に取ってほしい作品です。

 確かに「ソ連軍の蛮行」についても記載はあるのでしょうが、この本について「米国の参戦要求→今の北方領土問題(例えばそんな過去があったのなら、ますます北方領土なんか返還される見込みがない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)」ではなく「ロシアは昔(日ソ戦争)も今(ウクライナ戦争)も非道」ばかりアピールするのが実に「親米(米国を批判したくない)&反ロシア」産経らしい。

*1:「即時停戦」としている点が興味深い。小泉も「停戦反対」とは言いづらいようです。とはいえ「即時でなくても停戦反対(ロシアがウクライナから全面撤退しない限り、継戦せよ)」が小泉でしょうが。

*2:とはいえ、さすがに小泉も「その通りだ、だから日本はロシアや韓国と断交せよ」「自衛隊で島を取り戻せ」等とは言わないでしょうが。

*3:「だけ」と言う辺りが「他に何を提供したいのよ?」ですね。銃器やミサイル、戦車や戦闘機など「直接の殺傷兵器」でも提供したいのか?

*4:そもそも防空システムなら米英仏独にもあるでしょう。つまりは「政治的思惑(例えばロシアとNATOの全面戦争を避けたいなど)」から提供してないのでは無いか。その状況下で米英仏独の意思を無視して日本が独自提供する可能性はないでしょう。

*5:「九条の観点から見てどうか」など「論理的に考えるべき問題」を「お涙頂戴の感情論」で片付けようとするのは「小泉のようなウヨの常套手段」です。

*6:勿論「非軍事の支援」なら既に岸田政権もしています。

*7:ウヨの良く言う「国民的議論だけでもすべきだ」と言う詭弁です。