今週のグランドジャンプ(4/16日記載)

 グランドジャンプ3/5発売号の「ハボウの轍:公安調査庁調査官・土師空也」(ナガテユカ)が酷すぎる - bogus-simotukareのブログで取り上げたグランドジャンプを今回も取り上げてみます。
 ナガテの漫画は「嫌韓国デマ」すぎて馬鹿馬鹿しいので紹介しません。早く打ち切りになって欲しい。
 また

怨み屋本舗DIABLO@栗原正尚

も今の連載は「不良外国人のせいで治安悪化(勿論犯罪をする外国人はいるが、それは日本において治安問題の主要因ではない。闇バイト強盗、特殊詐欺等も実行犯、指示役共に、ほとんどが日本人)」云々、
 あるいは
【列島エイリアンズ】外免切替制度編(3)簡単すぎる切替試験の危うさ 日本経由での国際免許証も取得可能、都内の試験場に早朝から中国人の列(1/2ページ) - zakⅡ2024.11.6(内容紹介は省略)

外免切替に係る批判について : ブログ : 公明党 福生市議会議員 青木たけし2024.11.11
 昨今、外国の運転免許から日本の運転免許に切り替える、いわゆる「外免切替」と外国人による交通事故について、公明党への批判が見受けられます。
(中略)

Q
 公明党が政府に働きかけて、外国の運転免許から日本の運転免許への切り替え、いわゆる「外免切替」のハードルを下げたのではないか?
A
 いいえ。公明党の西田まこと参議院議員が昨年働きかけたのは「外免切替に時間がかかるので、自動翻訳機や音声翻訳アプリの導入などによる改善を求めた」のであって、切り替えに必要な試験などの難易度の変更を求めてもいなければ、実際にその内容は変わっていません。ちなみに、10問形式の知識試験をクリアしただけで外免切替はできません。知識試験に加えて、実技による技能試験もクリアする必要があり、合格率は知識試験が91%、技能試験が29%です。

 批判の元になっているSNSの投稿やネット記事を見るにつけ、デマゴーグ(大衆扇動家)による(ボーガス注:外国人や公明党への)悪意を感じます。

危険すぎるだろ…外国人が日本の運転免許に殺到!超カンタン「免許ロンダリング」で資格大安売りの深刻実態 | それって本当?クルマの「当たり前」 | ダイヤモンド・オンライン2025.1.16(内容紹介は省略)

ホテルの住所で「外国免許切替」OK、政府が初の答弁書 事故率など「把握していない」 「移民」と日本人 - 産経ニュース2025.2.28
 外国人が母国の運転免許を日本の免許に切り替えられる「外国免許切替(外免切替)」制度をめぐり、短期滞在者がホテルの住所で日本の免許を取得することについて、政府は実態を認めた上で、ホテル滞在による「支障は把握していない」とする初の答弁書閣議決定した。
 日本保守党*1の竹上裕子衆院議員の質問主意書に25日付で答えた。
 「知識確認」と呼ばれる筆記試験が日本語だけではなく20数カ国語で受けられ、○×式の10問のうち7問正解で合格するなど試験の簡易さや、短期滞在者が制度上、ホテルの住所でも申請可能であることなどが疑問視されていた。
 これに対し答弁書は、申請者がすでに母国で運転免許を持っており「外国で車を運転する能力を有することが確認されている」と説明。「運転に必要な知識に関する質問をし、実技をさせるなど運転に支障がないことを確認した上で試験の一部を免除している」とした。

といった「外国免許切替(外免切替)制度が不正の温床であるかのような物言い(マンガの元ネタは、上で紹介した、夕刊フジや産経や週刊ダイヤモンド?:小生も外国免許切替(外免切替)制度には無知ですが恐らくこうした物言いは排外主義に基づくデマでしょう)」など「もろに外国人差別」なので早く打ち切りになって欲しい。
 玉木の「外国人が高額療養費制度を悪用してる」というデマと言い、この種の「外国人差別者」は全く許しがたい。
 こうした言説が「川口のクルド差別」などの「排外主義」を助長してると言っていいでしょう。
 まあ、後述する「精神医療漫画Shrink-精神科医ヨワイ-」は

Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipedia参照
◆弱井幸之助
 主人公の精神科医。新宿ひだまりクリニック院長。NHKドラマでは中村倫也が演じた
◆雨宮有里
 新宿ひだまりクリニックの看護師。NHKドラマでは土屋太鳳が演じた

など「善人」しか「出てこないきれい事の要素が強い」とはいえ、まともなマンガで好感が持てますが。「それなりにまともなマンガ(例えば『Shrink-精神科医ヨワイ-』)」と「酷いウヨ漫画(ナガテや栗原)」の落差がデカすぎる。
 「それなりにまともなリベラル派議員(辻元清美氏など)」もいる一方で、明らかにおかしなウヨ議員もいる「立民のようだ」。

 Shrink-精神科医ヨワイ-@七海仁×月子

 今回取り上げられるのは「統合失調症(旧称は精神分裂病だが、差別的イメージが普及し、また病気の特徴を的確に捉えてないとして改称。様々な外部情報(視覚、聴覚など)や精神的感情(悲しみ、怒りなど)を『統合的に処理』する能力が失調しているという意味。「人格障害パーソナリティー障害NHKドラマの第3話)」、「性同一性障害→性別違和」、「躁鬱病双極性障害NHKドラマの第2話)」、「ライ病→ハンセン病」等、そうした病名の名称変更は色々ありますが)」。
1)

統合失調症 - Wikipedia
【妄想】
・被害妄想
 「近所の住民に嫌がらせをされている」「通行人が自分に悪口を言う」「自分の体臭を他人が悪臭だと感じている」など
・注察妄想
 「盗聴器で盗聴されている」「隠しカメラで盗撮されている」など
・嫉妬妄想
 配偶者や恋人が不貞を行っていると思い込む。
【自我意識の障害】
・思考操作
 自分の思考が誰かに操られてると感じる
・思考察知
 自分の考えが他人に知られていると感じる。
【幻聴、幻覚】

など明らかに異常な言動が生じながらも、病人自身は「病識(病気の意識)」が無いことが多い。当然、自分から通院しようとしないし、通院を勧めても「私は病気じゃない!」「何で盗聴に気づかないんだ!」等と激怒されて逆効果になりかねない
NHKドラマでも、「双極性障害」についてそうした患者の「病識の無さ」が描かれていたことについてはNHKドラマ「Shrink(シュリンク) - 精神科医ヨワイ-」を今頃見たので感想を - テレビ雑缶を参照
2)神経伝達物質ドーパミンの過不足による認知機能不全を原因とする説が有力であり、ドーパミン拮抗薬である抗精神病薬の投与がされるが、仮説に過ぎず、発病メカニズムが完全に解明され、治療法が確立したとは言えない
3)治療開始時期が遅れると重症化し、寛解の可能性が大きく下がる
点が統合失調症の厄介な点として指摘される。

【参考:Shrink-精神科医ヨワイ-

たたらのあらすじ・ネタバレ感想ブログ2024.9.15
〖Shrink〗第1話
 コミックス1巻にも描かれてありますが、日本人よりアメリカ人の方が精神科に通う人の数が多いけれど、自殺率は圧倒的に日本人の方が多いそうです。日本人は見栄を張ったり外聞を気にするからでしょうね。だから、追い詰められるところまでいっても精神科には行かないのかも。
〖Shrink〗第3話
 弱井先生(中村倫也)が、【境界性パーソナリティ症】の人は親も同じ病を患っている可能性がある、と風花(白石聖)に話していました。
 風花は弱井先生の治療や[新星病院]のデイケアでの経験を通して自分の感情をコントロールできるようになり、今までまともに会話ができなかった父・正一(光石研)ときちんと向きあいたいと思うようになりました。
 勇気を出して正一と対面した風花。
 しかし、正一は娘の話に耳を貸さないどころか大声を張り上げ乱暴な振る舞いをします。
 その姿を見た風花は、父親が自分と同じだと気付きます。
 子は親の姿を見て育ちますからね。
 怒りを感じるとちょっと普通ではなくなる父親を見て育った風花にとっては、怒りをぶちまけることは普通の行動だったのでしょう。でも、他の人から見たら尋常ではない真似をする変なヤツなのです。
 風花の彼氏・温田優(細田佳央太)には驚かされました。
 風花のようなことをしていたら捨てられても当然でしょうに、優は黙って寄り添っています。
 浮気されてよく平気でいられるなと思いましたが、彼はただのお人好しではありませんでした。
 風花を支えているようで、実は優の方も風花に共依存している状態でした。
 風花を支えることに自分の存在価値を見いだしていたのに、風花が弱井先生やデイケアでの経験によって変わったことで優の精神が崩壊します。優は、田舎から出てきて東京の環境や人に馴染めなかったのでしょうね。その中で、風花に出会って彼女を支えることで自分の価値を見いだしていたのですが、それってある意味マウントでもあるなと思いました。

NHKドラマ「Shrink(シュリンク) - 精神科医ヨワイ-」を今頃見たので感想を - テレビ雑缶2024.10.6
 精神科医・弱井を演じる中村倫也の、おだやかで包み込むような雰囲気(だけどちゃんと一線を引く)もよかった
第1話 パニック障害
 パニック障害を起こし、電車に乗ったり人が密集する場所に行けなくなったシングルマザー*2の話。シングルマザーの大変さについても、リアリティある描き方だったなあと思います。
第2話 双極症
 ラーメン屋の店長をやっている兄*3が双極症を発症し、心配した同居の妹*4がヨワイ先生のいるひだまりクリニックに連れて行くという話。双極症ではないのですが、私も身近な者を無理やり精神科へ連れて行くという経験をしたことがあるので、はからずもその時のことを思い出してしまいました。
 精神科についた時に兄が発した
「俺を騙したな!」
「俺はおかしくない!周りがみんなおかしいんだ」
というセリフを、本当にリアルで聞いた体験を持つ身としては、胸の奥がギュッとなるほど苦しくなりました。私だって、できればこんな形で連れてきたくなかったんだよう。「精神科に行こう」なんて言っても、本人は自覚がないから絶対無理ですしね。措置入院させるために、裁判所に提出しなきゃいけない書類だとか、ドラマでは書かれていなかったけれど、結構いろんな書類に署名させられました。
 という訳で、こちらもまたリアルでした…。
第3話 パーソナリティ症
 第3話は新宿のバーで働く若い女性の話。感情がうまくコントロールできなかったり、リストカットしたり、とにかく不安定で生きずらい人生を送っている風花*5。頭ごなしに怒鳴りつける父親*6と、夫にまったく逆らえない妻(母)*7という家族構成の中で、居場所がなかったというのはわかる気が…。こちらもヨワイ先生のところに通うようになって、少しずつ自分らしい生き方ができるようになって行きます。それが元で恋人*8とは別れてしまうのですが、希望の持てる終わり方で良かった…!
 それにしても、優が着ていたジャケットの背中に「Cassandra」(カサンドラ)と書かれていたのは、偶然なのか制作側からのメッセージなのか…。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
 アスペルガー症候群を持つ配偶者、あるいはパートナーと情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。

 全編通して、ヨワイと真逆のスタンスで精神科治療にあたる早乙女*9という医師との対比も興味深かったですね。早乙女は、その界隈では知名度がある有名な精神科医なのですが、来院した患者の症状をパパっと聞いて薬を処方する、従来からいるステレオタイプ精神科医。結局、患者の症状がひどくなったり、直らなかったり、依存の症状が大きくなったり。
 何かあったら、絶対ヨワイ先生のような医師と出会いたいものです。フィクションとはわかっていても、現実にこんな先生がいて欲しいと切に願う。
 そして、3話で終わってしまうのはもったいないですよね。続編があるのではないかと勝手に思っております。

NHKドラマ「Shrink」がハートウォーミングで心温まりすぎて冷え性治りかけた - じんせいはおよそ80年のひまつぶし2024.10.26
 たった1本の映画やドラマで人生観が変わる、その瞬間を味わった気がした作品に出逢った。
 2024年8月31日からNHKで放送の「Shrink -精神科医ヨワイ-」がヤバい。なんかもう感動しちゃって言葉とか出てこんくらいヤバい。
 「Shrink」は精神疾患をテーマに中村倫也演じるヨワイ先生が患者と向き合って快復を目指すストーリー。難しくて重いテーマに感じるけど、見てみるととても分かりやすく疾患について説明があったり、それに対処するための方法もしっかり描写されていて勉強になるしなによりシンプルに感動する。泣いた。全3話を2回ずつみたけど全部泣いた。
 ヨワイ先生がほんとにステキで、一挙手一投足すべてが優しい。へたしたらバファリンよりも優しい。1話に登場するパニック症を患った雪村葵(夏帆)が初めて精神科に行った時の冒頭ヨワイ先生の吐息混じりの言葉。
 「それは……大変でしたねぇ…」
 この相槌だけで泣いた(笑)
 愛や優しさがたくさん詰まった「Shrink」マジで神作だった。続編が出るのを密かに期待しつつ、また何度も見させていただきます。本当にありがとう。

【参考:統合失調症

統合失調症 - Wikipedia
統合失調症患者とされる著名人】
夏目漱石
 精神科医呉秀三に妄想性痴呆(妄想型統合失調症)と診断された。エピソードとして「恋愛妄想」があり、病院で出会った女性が自分との結婚を熱望しているという妄想だが、実際にはそうした事実はなかった。
ハウス加賀谷
 お笑いコンビ「松本ハウス」のメンバー。著書『統合失調症がやってきた』(2013年、イースト・プレス)の中で明らかにし、以後も罹患者としての体験をテレビ番組などで語っている。
山田花子
 ガロで活躍した漫画家。1992年3月統合失調症と診断される。2ヵ月半の入院生活を経て5月23日に退院するが、翌24日、団地から投身自殺した。死後に、彼女の闘病中の日記を、遺族が『自殺直前日記』(1996年、太田出版)として出版している。
エドヴァルド・ムンク
 ノルウェーの画家。代表作『叫び』は統合失調症の前駆期(前兆期)の影響による世界没落体験と幻聴を絵にしたものであるとされる。

日本航空350便墜落事故 - Wikipedia
 1982年2月9日に日本航空機が羽田空港沖に墜落した航空事故で、乗員、乗客174人中24人が死亡。
 関係者の証言から、機長の精神的な変調が以前よりあったことが判明した。
 事故直前には「ソ連が日本を破壊するために日本を2派に分断し、血生臭い戦闘をさせている」「敵(ソ連)に捕まって残忍な方法で殺されるよりも、自分から先に死んだ方がマシだ」という妄想を抱くに至っていたとみられる。
 機長は業務上過失致死罪により逮捕されたが、精神鑑定で妄想性精神分裂病と診断され、心神喪失状態にあったとして東京地検が不起訴処分とし釈放された。機長は精神衛生法(現:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)に基づき、東京都立松沢病院措置入院となり、約1年後に日本航空を諭旨解雇された。

*1:排外主義の右翼政党「保守党」では差別的意味合い(排外主義)の質問でしょう。

*2:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば『雪村葵(演:夏帆)』

*3:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば『谷山玄(演:松浦慎一郎)』

*4:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば『谷山楓(たにやま・かえで)(演:土村芳(つちむら・かほ))』

*5:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば白石聖が演じた

*6:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば光石研が演じた

*7:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば中島ひろ子が演じた

*8:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば細田佳央太が演じた

*9:Shrink〜精神科医ヨワイ〜 - Wikipediaによれば竹財輝之助が演じた