今日のMSN産経ニュース(1/12分)

■【正論】年頭にあたり 評論家・西尾幹二 中国恐怖症が日本の元気を奪う
「中国恐怖症が日本の元気を奪う」
 話は逆であって「日本の(経済的)元気がない」から、一部の日本人(特に真正保守)が経済的に元気がある「中国」に恐怖を感じると言うことでしょう。中国脅威論が言われるようになったのはつい最近で、昔は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」なんて欧米人に言われて喜んでいたのではないんですか?。
 西尾氏の発言こそが、むしろ、恐怖心を隠すための「俺は中国なんか怖くない!」という空元気に見えるのですが?。
 多くの日本人はそこまで中国に恐怖心などないでしょう。隣国なのでもめ事は嫌だとは思ってるでしょうが。

対中輸出入はGDPの2%台

だから中国など怖くないという西尾氏。
「本当にその認識は正しいのか」「(最も多いであろう)対米輸出入はGDPの何%なのか」「日本の全輸出入にしめる中国の割合はどうなのか」と言った疑問が私でもすぐに浮かびます。

漢、唐帝国は没落し周辺に記憶と残像を与え続けたが、もはや二度と普遍文明の溌剌(はつらつ)たる輝きを取り戻すことはなかった。

 漢、唐帝国以降も中国は地域の大国として、周辺に大きな影響を与えたと思うのですが?。日宋貿易とか日明貿易とか。

戦争に負ければ匪賊(ひぞく)になり、勝てば軍閥になるのが大陸の常道で、最強の軍閥が皇帝になった。現代の“毛沢東王朝”も、その一つである。

「最強の軍閥が皇帝になった」
 どこの国の歴史だって昔はそんなものでしょう。日本戦国時代の下克上とか。百姓から織田家の武将となり、ついに最高権力者に成り上がった豊臣秀吉などその典型です。
「現代の“毛沢東王朝”」
 毛沢東の子孫が政権を握ってるわけでもないのに「毛沢東王朝」?

中国が5千年の歴史を持つ文明の大国だという、ゆえなき強迫観念を、われわれは捨てよう。

「中国が5千年の歴史を持つ文明の大国」
 それ自体は事実でしょう。だからといって中国に劣等感を抱く必要はないわけですが抱いてる日本人なんているんでしょうか?

福沢諭吉のひそみに倣って、非文明の隣人としてズバッと切り捨てる明快さを持たなくてはいけない。

 時代背景が全然違いますし、福沢は少なくとも西尾氏みたいなレイシストではないでしょう。