「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(3/11分:島田洋一の巻)(追記・訂正あり)

ベトナム戦争アメリカの侵略か? ―安倍「侵略の定義」波紋について
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3068640/
 タイトルで島田が何が言いたいかと言えば
1)アメリカだってベトナム戦争とか侵略やっとるんと違うか、日本を侵略で批判とは片腹痛いわ
2)大体リベラル派や左派はともかくアメリカの右派はベトナム戦争を侵略と認めてへんやないか、何でワシら日本があの戦争を侵略と認めなあかん
3)安倍首相が言うようにそもそも侵略の定義なんてないはず(注:本当にないのか俺は無知なので知りませんが)
と言う居直りです。
 呆れて物も言えない。日本の戦後は「あの戦争(日中戦争、太平洋戦争)を侵略と認め2度とああいう事はしない」ということから始まってるわけです。東京裁判とかサンフランシスコ平和条約とか日中平和友好条約とか全部その前提で成り立っている。
 その点はベトナム戦争とは全然違う。米国の外交というのは別に「ベトナム戦争を侵略と認めること」を前提にしてないわけです。
 俺個人はベトナム戦争は侵略だと思いますし、米国のベトナムへの謝罪は不十分じゃないかと思います。
 ただそれを持ち出して島田のように居直ると言うことは「ドイツが今頃になってベトナム戦争を持ち出してヒトラーの侵略を正当化する」に等しいわけです。そんなことをすればドイツが外交をやっていけないように、島田のような暴論では日本は外交がやっていけない。島田は親米派のつもりのようですがそんな物言いは絶対に米国が認められない主張です。安倍ですらこんな暴論は言えないでしょう。かつこの島田の主張では「侵略の定義なんかない」んだから、ナチスドイツのポーランド侵攻旧ソ連のアフガン侵攻、中国のチベット侵攻フセイン時代イラククウェート侵攻なども「侵略とは呼べない」ことになります。まあ、島田はご都合主義ですから平気で侵略と呼ぶわけですが。島田らの言いたいことは「日本の戦争を侵略と呼ぶな」というだけの話ですから。
 他の島田の文章にも突っ込んでみましょう。

アメリカの保守派は、このケリーの証言を、嘘と誇張に満ちた自己顕示欲のたまものと批判する。

まあ、何とも言えません。保守派はベトナム戦争での残虐行為を認めたがりませんのでね。ただ小生も無知なのでケリー氏の主張を「問題などない」と言い切る訳にもいきません。いずれにせよケリー氏の主張の当否がどうであれ、それとベトナム戦争の評価とは別問題ですし、ベトナム戦争においてソンミ虐殺のような残虐行為があったことも事実です。


■米国では巻き返し、韓国では「健全な無関心」が正しい―歴史カード問題
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3067875/
 シーファー前駐日大使がはっきりと「右翼的な方向」、つまり「慰安婦は違法でも不当でもない」と言う方向での河野談話見直しなんか米国は絶対に認めないと言ってるのにどうやったら「巻き返し」が可能なのか。バカも大概にしろと言いたい。
 かつ島田がバカなのは「米国では巻き返し、韓国は無視」と言ってることです。つまり島田が言ってることは「スネ夫の俺(日本)はのび太(韓国)なんか怖くない。でもジャイアン(米国)は怖い。のび太河野談話を堅持しろと言っても無視するがジャイアンが堅持しろと言ってきたら何とかしないといけない。ジャイアンを激怒させたら後が怖い。でも河野談話堅持などしたくないから何とかジャイアンを丸め込もう」ということです。だからこそ韓国にさんざん悪口雑言吐く島田は「ジャイアン」のシーファー大使にはその種の悪口をはかない。せいぜい「ジャイアンのび太のウソ(慰安婦違法論のこと。勿論ウソじゃありません)にだまされてる」としか言わない。「ジャイアンのび太とグルなんだ。何でか知らないけどのび太をえこひいきして、僕を嫌ってるんだ。のび太のウソをウソと知りながら僕をいじめるんだ」「畜生、スネ夫だと思ってジャイアンの野郎舐めやがって。後で思い知らせてやる」とか言わない。
 もちろんジャイアンスネ夫批判するのは「スネ夫の主張がウソだから」「そんなウソを野放しにしたらジャイアンの信用がなくなるから」「また、のび太ジャイアンのお友達だから(例:在韓米軍の存在)」です。
 スネ夫も友達(例:在日米軍の存在)ですが、いくら何でもあからさまなスネ夫のウソを野放しにしたら、のび太との関係が悪くなります。のび太ジャイアンに取っては大事な友達です。またのび太の反人道的なウソを野放しにしたら人権問題でジャイアンが何か言っても「スネ夫のウソを野放しにしてる奴が何様だ」と言われて説得力がなくなるという問題もある。
 なお、俺は勿論韓国をのび太扱いするのは間違いだと思います。昔はともかく今の韓国は充分「日本がバカに出来ない経済力、政治力」を有しているでしょう。もちろん韓国が小国だって「慰安婦問題でウソをついて抗議されても無視」なんてふざけた対応が許されるわけはないですが。
 それはともかく島田は真実を問題にしてるのでは全くない。島田が真実「慰安婦は違法じゃない」と思ってたら相手がのび太だろうと「のび太が何言っても怖くない」なんて態度は取らず「のび太君、君の主張は間違ってる」と説得しようとするでしょう。
 要するに島田は内心では「慰安婦は違法かもしれない」と自覚してると言うことでしょう。そして島田にとって大事なのは真実ではなく「勝ち負け」「損得」だということです。韓国もアメリカと同じジャイアンだと思ったら島田は「韓国は無視する」なんて言わないでしょうし、逆にアメリカも韓国と同じのび太だと思ったら島田は「アメリカも無視する」と言い出すでしょう。


■敵・味方を判別できず「安倍の時代錯誤的な野望」叩きに走る韓国メディア
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3067604/
 『俺(日本)にとってもお前(韓国)にとっても北朝鮮は敵なんやから俺達味方やろ。竹島問題や靖国問題慰安婦問題でがたがた言うな』という居直りです。どういう脳みそしてるんですかね、この男は。そんな物言いで竹島その他の問題での対立がチャラに出来ると本気で思ってるんでしょうか?。「それはそれ、これはこれ」と言われるのが落ちでしょう。当たり前の話です。
 大体、慰安婦なんて河野談話で一回非を認めたのに「あの談話はなかったことにしてくれんか」て、そんなふざけた態度が通用するわけがないでしょう。
 なお、「中国も敵やろ」というのにはびっくりです。拉致問題や核ミサイル問題を解決するにおいて中国の協力を得ようという気はないようです。ライプツィヒの夏『拉致問題に対応するのに、中国と仲良くしていて損はない』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/238a09bcc2370862275d05556b54378d)という考えはないようです。

ペテン師菅直人

 何がどうペテン師なんでしょうか。名誉毀損で菅氏に訴えられたり、所属組織(巣くう会、国基研、福井県立大学)から懲戒処分を受けても文句言えない暴言ですな。まあ、この男の暴言はいつものことですし、この男の所属組織がこの男の暴言を野放しにしてるのもいつものことですが。

福島“現実を”みずほや条件反射的マルキスト志位“パブロフの”和夫

 主張の是非以前に島田がこの文章で福島氏や志位氏に対して何を言ってるのか、大抵の人間にはわからないでしょう。「過去に俺がエントリで書いたからわかれ」というとんでもない態度が島田です。


ツイッター+α(130428-0503) 韓国から北に現金輸送車、他
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3067256/

やはり韓国政府は、人質7人の解放と引き換えに北朝鮮に身代金約13億円を払った。
(中略)
一方、「韓国側が求めてきた製品の搬出」は北に拒否されたというから、いわば所持品は奪われた状態にある。
にもかかわらず、韓国政府は南から北への送電を続けるという。この「南北共同事業」の呆れ果てた本質をよく表している。

開城工業団地、留め置かれた韓国人7人が撤収(読売)
【ソウル=豊浦潤一】北朝鮮が操業停止に追い込んだ南北協力事業「開城工業団地」で、留め置かれていた韓国人7人が3日、韓国側に戻り、韓国人の撤収が完了した。
(中略)
 北朝鮮が7人の帰還を認めたのは、支払いを要求していた労働者約5万4000人の3月分賃金、所得税、通信料の未収金問題が決着したため。韓国の現金輸送車がこの日、北朝鮮側に1300万ドル(約12億7400万円)を運んだ。韓国側が求めてきた製品の搬出については直ちには認められなかった。
(中略)
 韓国政府関係者は本紙に対し、韓国側から団地への送電を中止するかは「決まっていない」として直ちには中断しない意向を示唆した。北朝鮮と操業再開を継続協議する狙いからとみられる。

 韓国側が現実主義で大変喜ばしい。島田の馬鹿さについてはいつもながら呆れます。
 感じたことを書けば「ああ、このバカはいつも通りバカだな」「7人の韓国人がどうなろうとどうでもいいと思ってるんだろうな」「多分フジタの社員が中国に拘束されたときも『日本の国益のためには社員がどうなろうといい』とげすな事考えてたんだろうな」「島田が同じ目に遭えばいいのに。そのときに『僕のことは気にしないで、国益最優先で!』といえるか見物だな」といったところでしょうか?

小泉純一郎首相における「軽さ」を象徴する人事が川口順子外相だった

むしろ安倍の官房副長官官房長官、幹事長の方が軽いと思うが。内心、小泉が安倍を評価していなかったことは
1)小泉訪朝で安倍が完全に蚊帳の外
2)福田官房長官の後任が、福田氏の進言で細田官房副長官(同じ官房副長官でも安倍は評価されてなかった)
ということで明白だろう。単に「岸信介の孫、安倍晋太郎の息子」だから特別扱いされたに過ぎない。

川口氏の中国滞在延長が、「国益に必須」のはずがない。これを機に辞職し、後進に道を譲ってはどうか。

前も書いたが彼女の滞在延長について『政府や自民党が事前に了承していない、彼女が勝手に自分一人でやった』なんてわけがなかろう。だから政府、自民党からは彼女への批判なんかでないわけだ。だから

自民党脇雅史(注:参院国対委員長は「少し乱暴ではないか。(渡航延長は)参院自民党の判断だ。善しあしは参院自民党に問うてほしい」と理解を求めた。

となるわけだ。脇氏は「参院自民党」としか言ってないが、もちろん「参院自民党の勝手な判断」のわけもあるまい。たぶん「島田のような男が安倍を罵倒する」のを危惧して「自民党総裁たる首相も了承した」「党三役も了承した」などと言わないだけだろう。
 それなのに「何故政府や自民党は滞在延長を容認した!」とは言わない島田。いや政府や党のトップが安倍だからそういえないことはわかるけどデタラメすぎるだろ。

韓国大統領・朴槿恵というのは、川口順子と同等かややまし程度の人物だと思う。

まあ、就任当初の褒め言葉から一転して罵倒ですよ。随分と失礼な野郎だな。「慰安婦問題で厳しい態度を取ってること」「開城工業団地について一時撤退はした物の再開方針で交渉してること」がよほど気にくわないらしい。俺はどちらも何ら問題ない(むしろ一時撤退して良かったのかと島田とは逆の方向で疑問を感じる)と思うし、別に島田のために朴氏も生きてるんじゃないけど。
ちなみに島田が川口氏を罵倒する過去エントリにもこの際突っ込んでみよう。

http://island.iza.ne.jp/blog/entry/1581421/
■上海万博・日本館の日の丸不掲揚―日本赤十字の失態をめぐる旧稿とともに
 花岡信昭氏のブログ(はなさんのポリログ)で、上海万博の日本館が「中国の反発」を怖れて自主規制し、日の丸を掲揚していないと知った。情けない

 情けないのは日の丸に異常にこだわる花岡と島田の方だろう。上海万博で一番大事なのは「万博で展示する展示品」の方ではないのか?
 普通「何よりも日の丸を掲げることが大事」なんて奴はいないだろう。

北が平壌を舞台に2カ月近くほぼ連日繰り広げるとしているマス・ゲームは、今度は、民衆を見せ物に外貨を稼ごうという、金正日らしいきわめて非人間的な企画である。

マスゲームのどこが非人間的なのかさっぱりわからない。

日朝赤十字会談で、またも情けない思いにさせられたのは、日本側の卑屈な姿勢である。先に会場に到着していた東浦部長は、何を考えたのか、後から来た北の代表団を入り口で出迎え、腰をかがめ加減に、盛んに愛想を振りまいていた。

通常レベルの社交儀礼だと思うが?

その後、会談に入ってからも、東浦氏は、終始、相手の機嫌を伺うような落ち着きのない目をしていた。

 反北朝鮮極右・島田の歪んだ目にはそう映ったと言うだけの話です。

なお報道によると、日本側は会談の席上、北朝鮮国内で「行方不明者」のポスターを張ったり、テレビ・ラジオで情報提供を呼びかけたりすることを求めたという。
(中略)
ポスター貼り云々など、北のアリバイ工作、隠蔽工作に協力でもするつもりなのか。

ちょっと言ってる意味がよくわかりません。まともな日本語でおk。

最も驚いたのは、会談後の記者会見で、東浦氏が「北朝鮮側が誠意ある対応をしてくれた」と恥ずかしげもなく語ったことだ。

こう言うのはリップサービスだと思うけど。罵倒したって意味ないんじゃないの?

赤十字会談の結果について、ヨーロッパで移動中、記者に感想を聞かれた外相・川口順子氏は、コメントの中で「拉致された人たち」と言い掛けて、慌てて「拉致された疑いのある人たち」と言い直していた。
 それほどまでに、北の「反発」を買うことが怖いのだろうか。

 いや普通怖いだろ。家族も高齢化してて、時間は限られてるし北朝鮮が「交渉しない」とか言いだしてもいいのかよ。大体向こうが拉致したと認めてないんだから「拉致された疑いのある人」で問題ないだろ。

この人が何か言うたびに、虚しい気分に襲われる

 むしろそれはお前だよ。「こんなのが大学教授か」「こんなのが巣くう会副会長か」と。


■「あんな憲法(田久保要綱)が通ったら日本を脱出する」―橋下「維新」共同代表の器
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3066328/
 もちろん石原とつるむような橋下が護憲派のはずはない。橋下ですら容認できない*1ような酷い代物だと言うことであり、かつ橋下ですら「自民党や維新の会」が仮に改憲案を出すにしてもここまで酷くないと思ってると言うことでしょう。
 で、島田がまともに「この改憲案はこういう点ですばらしい」「橋下氏など批判派は間違ってる」と反論すればいいのにまともに反論できないこと、橋下には悪口雑言でも『橋下を共同代表ポストに就けている維新の会』及び『その幹部連(平沼*2や前都知事・石原*3)』を「ウヨ仲間」ということで批判しないのは実にお粗末の極みです。もちろん「産経案は酷い憲法案」と言いながら、「『産経とほぼ同意見』という平沼」と野合してる橋下もお粗末なら、「産経とほぼ同意見」と言いながら「『産経案は酷い』という橋下」と野合してる平沼もお粗末です。
 橋下も平沼も政治イデオロギーで一緒になってるのではないこと、支持者もそんなデタラメな状態を何故か問題だと思ってないことがよくわかります。実にお粗末な話です。

橋下氏*4は、それなりの規模の政党の「共同代表」の器ではない。

というならそんな男を共同代表ポストに就けている維新の会及びその幹部連中(平沼や石原)も批判すべきでしょうに島田にはそんなことはできないわけです。
そして器がどうこう言うなら島田の方こそ「それなりの規模の政治団体(巣くう会や国基研)の幹部の器ではない」「大学教員の器ではない」でしょうに。
 島田の文章の他の部分にも突っ込んでみましょう。

遙かにおかしな「こんな憲法」のもとに安住していながら、「あんな憲法」が出来たら「日本を脱出する」と覚悟もなく見得を切る。

 「遙かにおかしな現憲法」ってのは島田ら右翼の勝手な認識に過ぎません。
 「日本を脱出する」というのは言葉の綾でしょうね。「あんな憲法」は出来ないと思ってるからこそそういえるんでしょう。その程度には橋下も日本人の良識を信頼してると言うことでしょう。

結局、憲法についても国についても、いまだワイドショー出演者の気分でしか考えていないのだろう

 当初は「石原さんの盟友」と天まで高く持ち上げていた橋下について、自分のお気に入りの産経改憲案をけなされただけでそこまで言いますかね。そもそも橋下の政治がワイドショー的だという批判は府知事就任当初からありましたし、それを俺個人は正しい批判だと思っています。「島田の物言い」は何を今更です。


北朝鮮の正しい情勢分析―米韓両政府の迷走・転落を警戒すべき局面
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3065808/
 ばかばかしいとしか言いようがないですね。島田ら極右の主張は「どんな手を使ってでも北朝鮮政権を転覆すればいい」「どんな形であれ北朝鮮政府転覆は国益になる」「そして転覆は可能」というバカとしか言いようがない代物です。
 「軍事攻撃などして倒したら北朝鮮の反撃でどれほどの死者が出るか」わかったものではない。といって中国、ロシアが支援している以上、経済制裁で倒すことが可能かどうかも疑問です。また北朝鮮を打倒してその後どうするかという問題もあります。「イラクやアフガンのように内戦化する可能性もある」し、そこまで酷くなくて「韓国との統一ができたとしても」、東西ドイツ統一後、東ドイツの経済立て直しで統一ドイツが苦しんでいる以上の「経済的苦しみ」を味わうことになるでしょう。なぜなら韓国はドイツほど豊かではなく、一方北朝鮮東ドイツ以上に経済が苦境だと思われるからです。
 だからこそ米国や韓国は「可能かどうか疑問だし」、仮に可能だとしても実行することが「国益になるかどうかも疑問」な北朝鮮打倒論なんてとらないわけです。
 でこうした考えに対しまともに反論できない島田らはやれ「腰抜け」だ「軟弱」だといいますが外交ってのはそういう精神論でやるもんじゃないんですが。「韓信のまたくぐり」という故事がありますが必要のない無謀な勇気をふるうのは賢い人間のやることじゃありません。そういうのを「匹夫の勇」と言います。

安倍政権下の日本は大丈夫

って島田の言うような意味では「全然大丈夫ではない」。安倍は島田と違って「6カ国協議はもはや無意味」だなんて言ってませんし、当然、韓国、米国とも協調して対北朝鮮外交をしていくでしょう。島田の言う「制裁緩和と援助で核問題の話し合い解決」という「迷い道」を米韓が選んだときにそれを非難して独自外交なんかするほど安倍も無謀ではないでしょう。せいぜい「私は賛同できない」と言って非協力的な態度をとるのが関の山でしょう(それすら出来るか疑問ですが。いや俺的にはそういう無謀な路線は取らなくて結構ですが)。
 いずれにせよどんな路線を安倍が取ろうとも「米韓が悪い」「安倍内閣の外相や官房長官、拉致相が悪い」とでも言って、島田が安倍批判など絶対しないことだけは確かでしょう。


アメリカにおける日中情報戦の最前線(2・完)―『正論』2013年5月号
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3065481/

オバマ政権は、今のところ、ブルッキングスの提言とは一線を画している。

 島田の引用した文章を読む限りではそんな事は言えません。
 ブルッキングズは「尖閣で米国は軍事行動などすべきではない、する気はない旨、日中両国にアピールすべきだ」とはしているものの、それは「尖閣に安保条約5条は適用対象外」と公言することとイコールではないからです。一方、オバマ政権は「尖閣は対象内」としたものの、積極的に軍事行動を考えてる旨表明したわけでもありません。
 日本との関係を悪化させないため一応「対象内」と言った上で実際には「尖閣で紛争が起こらないよう日中両国を牽制する」というのが米国の路線でしょう。

尖閣のみは「残存主権」の対象外とする(施政権は日本に渡すが主権については判断せず)と立場を変えた。当時、米中接近を進めていたニクソン政権が、対中配慮から取った措置といわれる。

 もちろん対中配慮もあるでしょうが「台湾配慮」も忘れてはいけません。島田のようなウヨは「台湾は親日国家」と宣伝してるため、都合の悪いことは平気で無視、軽視しますが尖閣領有権は台湾も主張しています。そして勿論台湾は米国の友好「国」の一つです。

反日勢力が日米離間に用いる歴史カードのうち、現在進行形で最も効果を上げているのは慰安婦問題である。

 河野談話で既に非を認めてる上、その路線を日本が貫き通せば「反日カード」だの「日米離間」だのありえないのですが。
 河野談話を撤回したいとバカなことを島田らが言うからいけないのにそういう理解がないんだから呆れます。

「現に中朝国境地帯で、脱北女性が性奴隷化されている事実に目をふさいでいる連中が、すぐそこの路上で慰安婦など過去の話を持ち出して人権、人権と騒いでいる。偽善の最たるものだ」。

 脱北女性の人権が大事だと思うのなら、慰安婦に同情するのが当然でしょう。慰安婦を誹謗中傷して恥じないこの連中こそが偽善者の恥さらしです。自分が「偽善者の屑」の癖に他人を偽善者呼ばわりするのだからいい度胸です。しかし、ナムとかいう在米韓国人も「反北朝鮮のためなら韓国人同胞たる慰安婦も下村や安倍と一緒に誹謗する」とはこの男には同胞愛ってもんがないんでしょうか。そして慰安婦を誹謗するような屑に協力するのは右翼だけとどうして理解できないんでしょうか?
 なお、赤旗『新たな関係へ米中模索、経済・軍事 米要人の訪中相次ぐ』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-05-02/2013050206_01_1.html)が指摘するように米中間がいかなる関係になるにしても、島田が主張するような極端な敵対的関係になることはあり得ません。
 だからこそ

 新指導部発足直後の3月19日、ルー米財務長官*5が訪中し、就任したばかりの習近平*6国家主席と会談。経済的な協力を拡大させることで一致しました。
 4月13、14日にはケリー米国務長官*7が訪中し、習主席らと会談。ケリー氏は李克強*8首相との会談で、両国が再生可能エネルギー技術の研究などで協力を進めることなどを盛り込んだ「中国・米国気候変動共同声明」を発表しました。
 21〜25日まで、米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長が2011年の就任以来初めての訪中。習主席とも会談し、軍事面での相互信頼を強めることなどを確認しました。
 ほかにもバーンズ米国務副長官が24、25日に訪中し、李源潮*9国家副主席らと会談。24日には、訪中していたキッシンジャー*10元米国務長官、ポールソン*11元米財務長官が習主席と会談しました。
 5月には、ドニロン米大統領補佐官が訪中予定。7月にはワシントンで第5回米中戦略・経済対話が開かれることになっており、今後も米中両国要人の往来は続きます。

ということになるわけです。


アメリカにおける日中情報戦の最前線(1)―『正論』2013年5月号
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3065180/

習近平はまず、「日本の軍国主義中華民族に深刻な災難を引き起こしただけでなく、米国を含むアジア太平洋国家に巨大な傷跡を残した」と米中が被害者仲間であることに注意を向ける。その上で、以下のように続ける。


『日本の一部政治勢力は隣国とアジア太平洋諸国にもたらした戦争の傷を深く反省しないばかりか、さらにひどくなり、過ちに過ちを重ね、「島購入」の茶番を演じ、カイロ宣言ポツダム宣言国際法上の効力に公然と疑問を呈し、隣国との領土紛争を激化させるなどしている。世界反ファシズム戦争の勝利の成果を否定し、戦後国際秩序に挑戦しようと企む日本の行為を国際社会は断じて許すわけにいかない。日本は瀬戸際で踏みとどまり、中国の主権と領土保全を損なう全ての誤った言動を止めるべきである。米側が地域の平和と安定の大局に立ち、言動を慎み、釣魚島の主権係争に介入せず、対立の激化や情勢の一層の複雑化を招きうるいかなる行動も取らないよう望む』(人民網日本語版より)

 尖閣諸島は中国領として尖閣諸島での日本の態度を「戦争への無反省」と見なすことの是非はともかく
1)石原慎太郎が典型だが、対中国タカ派にはあの戦争について無反省な人間が少なくない
2)安倍の河野談話への態度に見られるように日本で「あの戦争を正当化しようとする潮流」が無視できない政治力を持っていることは事実です。
また、よほどの反中国でない限り
3)米国がこの紛争で一方的に日本を支持し、日中対立を助長するようなまねはすべきでない、という習氏の主張にも反対しないでしょう。問題は平和的に解決されるべきです。
 そう言う意味では週近平氏の主張は何ら間違っていない。

トップの習近平以下、中国側は、尖閣日米安保条約第5条(武力攻撃に共同対処)の適用対象から外すよう米側への働きかけを強めている。

別に中国が働きかけなくても米国は「第5条」なんか発動したくないでしょう。米中戦争なんかやりたがるわけがない。ましてや尖閣なんて米国に全く関係ない。
1)日本の反発を浴びても「尖閣問題に第5条は適用対象外」と公言するか、
2)公言はしないが「密約の形で第5条不適用を日本に納得させるか」
3)公言もしないし、密約もしないが事実上、対象にする気はない旨、伝えるか、いずれにせよ、よほど反中国タカ派政権でも米国に生まれない限り、対象にするわけがないでしょう(追記:島田の『アメリカにおける日中情報戦の最前線(2・完)―『正論』2013年5月号』(http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3065481/)によれば2)か3)のようです。密約があるかどうかなんて確かめようもないですが)。
そしてオバマ政権はそこまで極右タカ派でもないでしょう。
 そして中国が「5条不適用」を米国に言わそうとしてるのは「尖閣を軍事攻撃したいから」ではなくて「俺には米国がついてるんだ」とばかりに安倍が暴走するのを何とかして防ぎたいからでしょう。

手法としては、ニューヨーク・タイムズワシントン・ポストなどの大手紙に巨額の広告費を提供して、「釣魚島(尖閣のこと)は中国に帰属する」等と題した記事と見まがう意見広告を載せること

例の「The facts」が大失敗に終わったことからわかるように広告を載せれば支持されるってもんでもないですけどね。

ワシントンのある有力大学では、最近、アジア研究部門で新規の教員採用があり、バランス上、日本研究者を採る流れだったところ中国系企業から寄付の話が持ち込まれ、学科長の判断で急遽中国研究者の採用となりバランスが一層中国寄りになったという。

 具体性が全くないので話半分に聞いておきます。

 シンクタンクへの「中国による浸透」が危惧される具体例として、今回、少なからぬ関係者が挙げたのが、民主党系の大手シンクタンクブルッキングス研究所である。ブルッキングスが今年1月に発表した政策提言集を見ると、例えば尖閣を含む領土紛争に関し、次のような記述がある(ケネス・リーバーソール執筆)。

『北京は、(注:日中間の)緊張激化の裏に(注:安倍の「価値観外交」という中国封じ込め論を支持し、中国を押さえ込もうとする)アメリカの戦略があるとの誤解に基づいて動いているようだ。すなわち、アメリカが、日本やベトナム、フィリピンを促してより大胆な行動に出させ、中国の対抗姿勢を引き出すことで、これらの国々をより団結させアメリカに頼らせようとしている、との誤解である。』


 したがって、オバマ政権は、中国の「誤解」を解くべく、より協調的な姿勢で習近平政権に臨まねばならないというのがリーバーソールの結論となる。

別にこんなことは「シンクタンクへの中国の浸透」って話じゃないでしょう。むしろ「米国社会への中国の浸透(貿易とか文化交流とか)」を「シンクタンク」がそれなりに考慮してるって話です。
 米中関係は今や敵対関係になれるような関係じゃないでしょう。ならば「協調的関係」で行こうと考えるのはごくごく自然です。

同提言集には次のような記述もある(リチャード・ブッシュ、ブルース・ジョーンズ、ジョナサン・ポラック執筆)

アメリカは、小さな岩礁や島をめぐって、友好国や同盟国の名誉を守るために戦争に入ることに、まったく何の利益も有しない。東アジアにおけるアメリカの利益を守り、友好国の対米信頼感を増大させるため、中国に対抗する必要が生じるとするなら、より重大な問題でそうすべきである。』

そりゃ尖閣なんて「自国領ではない」ちっぽけな無人島ごときで米国は中国相手に戦争したくないでしょうね。当たり前ですよ。むしろ「尖閣を守るため日本とともに中国相手に軍事行動することもあり得ると表明すべし」なんて言ったらその方が俺は正気を疑いますが。よほどの極右でない限りそんな事は言わないでしょう。
 でそんな事を言わないからと言って「中国に甘い」とか言われても困ります。「中国批判=対中国戦争」ではないんですが。


■米国で続くデヴィド・スネドン拉致疑惑報道―ニューヨーク・ポスト記事
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3064680/
 ばかばかしいですね。メディアがたとえ取り上げようとも「小泉訪朝後の失踪」「失踪場所は中国雲南省」なんて代物が「北朝鮮拉致」のわけがないでしょう。しかもニューヨークと言ったら「ニューヨークタイムズ」が一番有名な新聞でしょう。「ニューヨークポスト」なんて怪しい新聞に何の価値があるんでしょうか?。所詮「アメリカの産経や東スポ」でしょう。こんな新聞記事を米国政府が相手にするわけもない。


尖閣の次は沖縄を獲る―中国共産党の中期戦略を示す論文
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3064094/
 タイトルだけで呆れて物も言えませんが、突っ込んでみましょう。尖閣も沖縄ですがここでいう「尖閣の次は沖縄」の沖縄とは「沖縄本島」ということでしょう。誰が考えてもあり得ない話です。
 尖閣も軍事的取得するなんて事はしないでしょうが、尖閣はまあ「無人島」なのでその種のハードルは低いでしょう。多分無理だと思いますが、「奇襲攻撃すれば反撃無しで占拠可能では?」と中国が考える可能性があるかもしれない。
 沖縄本島なんて人が住んでる訳です。そして自衛隊と米軍も駐留している。「無人島」尖閣と比べてものすごく「軍事力行使のハードルは高い」わけです。で、その越えられるかわからない高いハードルを越えようとして、沖縄の自衛隊在日米軍相手に軍事力行使する動機が中国のどこにあるんでしょうか?
 本気で言ってるのか、ありえないとわかりながら「中国罵倒のため」あえてデマカセ吹いてるのか知りませんが、こんなバカが福井の県立大学で国際政治学を教えてるというのだから頭が痛いですね。どんだけ福井県立大という大学はレベルが低いんでしょうか。

中国が沖縄を日本領と認めていない

 島田の言うことなので話半分に聞いておきます。たとえそれが事実だとしても「沖縄を日本領と認めないこと」と「沖縄への軍事力行使」との間には相当の開きがあります。たとえば「日本は竹島(独島)や北方領土クリル諸島)」を、自国領と主張し「実効支配している」韓国やロシアと言った外国の領土とは認めていませんがそれは「韓国やロシア相手に軍事力行使もありうること」とイコールではありません。

中国外務省傘下の外交専門誌「世界知識」が、「現在に至るまで日本は沖縄に対する合法的主権を持っていない」と主張する論文を掲載し、日中関係専門家の間で波紋を呼んでいる。論文は、明治政府による台湾出兵琉球処分につながる「牡丹社事件」(1871年)に関して、「近代中日関係の起点」とした上で「(日本の)琉球国に対する併合は日本のアジア侵略の始まりだ」と指摘している。

 今更そんな事を主張してもどうしようもないですし、中国も本気で「日本の沖縄への主権」を否定する気もないでしょう。あくまでもブラフと見るべきです。
 しかし確かに「琉球処分」が「合法かつ正当」といえるかは疑問でしょう。琉球処分以前は沖縄は薩摩藩支配下にあったとは言え「一応国家」であり、国王もいたわけです。国王や国民が全て日本への帰属を望んでいたわけでもない。以前、拙エントリ『新刊紹介:「歴史評論」8月号(追記・訂正あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20110720/5210278609)で後多田敦『琉球救国運動:抗日の思想と行動』という本を紹介しましたが「日清戦争清朝が日本に敗北する」までは「清朝の力を借りて琉球王国の独立を取り戻そう」という「琉球救国運動」という運動があったわけです。「琉球処分(1879年)は日本のアジア侵略のはじまり」というのは一理あると思います。ちなみに日本の「最初のアジア侵略」は「牡丹社事件」を理由になされた「台湾出兵(1874年)」です。
 チベット侵攻を「チベット清朝に服属していたがダライをトップとする国だった、中国の行為は侵略だ」と批判するなら「琉球処分についても一定の批判をしないと筋が通らない」のですがそうではないご都合主義が島田のような日本ウヨです。まあ、今更「沖縄独立論」を唱えても説得力がないのと同様、チベット独立ももはや無理でしょう。


■共産中国とは実務協議のみ(首脳会談なし)がむしろ正常
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3063869/
 タイトルだけで呆れて物も言えませんが、突っ込んでみましょう。

こちらは民主的手続きを経て選ばれた政府の長、向こうは民主的手続きと自由を共に抑圧する独裁集団が仲間内で立てた僭主、本来、対等の枠組で対話すべき相手ではない。国家公安委員長山口組組長の面談(仮にあったとして)を「首脳会談」と呼ぶべきでないのと同じだ。

 呆れて物も言えないですね。仮にも一国の元首を暴力団組長と同列扱いするとは非常識にも程があります。大体、非民主的な国など他にもミャンマーサウジアラビアなど山ほどあるわけですがこの男がこういう暴言を吐くのは「中国と北朝鮮」限定ですからね。
 民主主義がどうこうではなくて、単に「反共主義」だの「(中国や北朝鮮への)民族差別」だの馬鹿げた理由で嫌ってるわけです。

誤解による損害が生じないよう、実務レベルの連絡協議は必要だが、それすら存在しない状態でない以上、独裁国との付き合いとしては、現状がむしろ自然である。
 中国共産党は打倒対象、中華人民共和国はレジーム・チェンジ(政体変更)に導くべき過渡的段階の体制と認識すべきだ。

さすがの島田も「実務レベルの連絡協議」は否定しないようですが「首脳の対話などなくていい」だの「レジームチェンジ」だの呆れて物も言えません。そういう態度を隣国相手にとれると本気で思ってるんでしょうか。大体、ライプツィヒの夏『拉致問題に対応するのに、中国と仲良くしていて損はない』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/238a09bcc2370862275d05556b54378d)が指摘するように「巣くう会副会長」の島田の立場では「なるべく中国を批判しないで、拉致での協力を求める」のが当然でしょうに。
 安倍ですらここまで酷いことは言わないでしょう。日本がそういう態度を取れば当然中国だってそれ相応の険悪な態度を取るわけです。ま、島田の場合、険悪な態度を中国が取れば、自分の悪口雑言を棚に上げて「中国は無礼だ」などと言い出すんでしょうが。
 大体ミャンマーやサウジなど非民主的な国は山ほどあるのにこの男がレジームチェンジなど口にするのは「中国と北朝鮮」限定ですからね。
 民主主義がどうこうではなくて、単に「反共主義」だの「(中国や北朝鮮への)民族差別」だの馬鹿げた理由で嫌ってるわけです。

最も避けるべきは、胡錦濤の前で緊張してずっと手元のメモを棒読みし、相手の方が格上という印象を世界に与えた菅直人のような態度である。

 そんなことで誰も格上なんて思わないでしょうに。そして安倍が「第一次内閣」で訪中、訪韓したときは今のような乱暴な態度ではなかったことをころっと忘れてるのだから島田もいいタマです。まあ、今のようなふざけた態度を続ければ日中、日韓関係は悪化し続けるでしょうし、それを望まないであろう米国も「遺憾の意」を表明するでしょう(そもそも靖国は「アメリカにはめられて戦争になった」という歴史観ですから、中国、韓国の批判がなくても、アメリカにとっても靖国参拝など容認できる代物ではないでしょう)。
 したがって安倍もいつまでもこんなふざけた態度はとれないでしょうが。
 しかしその場合でも「何故へたれた」などと島田が安倍批判することはないでしょう。


■案の定「ケソン」で北にゆすられつつ、再開を求める韓国政府の愚昧
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3063640/
 「ゆする」って表現は明らかに適切じゃないですね。開城工業団地で韓国は儲けてるわけですし、土地の借料などとして北朝鮮に金を払うのは当然でしょう。
 しかし「開城工業団地をなくせば北朝鮮がつぶれる(俺の批判:経済的苦境に陥るかもしれないが中国の支援があるので多分つぶれない)」「つぶれさえすればすればいい(俺の批判:変なつぶれ方をしたら大量の死者が出かねない)」という島田には心底呆れますね。
 中央日報・社説「開城正常化の火種は残すべき」(http://japanese.joins.com/article/978/170978.html?servcode=100§code=110&cloc=jp)とは偉い違い。何度もお断りしておきますが中央日報保守系で「今回の件は非は北朝鮮にある」としています。それでも常識があるから「開城工業団地は続けるべきだ」というわけです。
 そして韓国の方針に賛同できないからと言って「愚昧」とまで罵倒することが「日韓関係上いいことか」とか「今回の件では国際社会も開城閉鎖などおそらく望んでないので閉鎖論など唱えると日本が完全に浮くかもしれない」とか考えない島田の馬鹿さにも呆れます。
 まあ、島田は竹島問題や慰安婦問題でも酷い罵倒をしているので今更韓国罵倒には驚きませんが。ただし「巣くう会副会長」が「日韓関係が悪化しても拉致問題解決に関係ない」という態度を取ってるのも驚きなら、それを救う会や家族会が容認してるのも驚きです。

朴槿恵大統領は、今後、「誰が北朝鮮に投資しようとするのか」と述べているが、答は韓国政府であり中国政府だ。前者は愚昧から、後者は狡猾から。

 「誰が北朝鮮に投資しようとするのか」というのはもちろん「今回の撤退が一時撤退でただのブラフだと思ったら大間違いだ、北朝鮮の態度によっては完全撤退もあり得る」という朴氏の北朝鮮非難ですが、島田は何故かブラフだと思ってるようです。
 それはともかく、韓国が投資すると愚昧で、中国が投資すると狡猾ってのも意味不明ですね。そして中国、韓国以外も投資していますけど。一番有名なのは携帯電話事業のオラスコム(エジプト)ですね。


■山口補選の惨敗は最低の選挙戦を戦った民主党執行部の責任
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3063174/
 島田は安倍信者ですから、「参院山口補選で自民が勝って嬉しい」と喜ぶのはわかります。わけがわからないのはこの男が「名誉毀損で訴えられかねない」「大学から大学の品位を傷つけたとして懲戒処分されかねない」下品な文章を今回も平然と書いていることです。単に「自民が勝ったのは安倍政権への評価の表れだと思う、一支持者として嬉しい」とでも普通に書けばいいのに何故この男はこれほど下劣なのでしょう。
 正直、島田ほど、「福井県立大学教授」「巣くう会副会長」「国家基本問題研究所評議員」というそれなりの肩書きを持ちながら、その肩書きにふさわしくない下劣で品位のない男もいないでしょう。
 「その辺の街宣右翼」なら島田より下劣な人間もごろごろしてるとは思いますが。島田の所属する団体もよくこんなゴミのような男を団体の役職につけられるもんです。

「山口育ち」を売り物にする菅直人が頻繁に「応援」に入ったというから、言葉は悪いが、逆風に糞尿の香りまで乗せるに似た行為である。

 よりによって一国の総理を務めた人物を「糞尿呼ばわり」して恥ずかしくないんでしょうか。「言葉は悪いが」とつければ何を言っても許されると勘違いしてるんでしょうか?
 そしてこういうことを言えば「アンチ安倍」が安倍を「ゴキブリ」だの「糞にたかる蠅」だのと糞味噌に罵倒したとしても少なくとも島田には怒る資格はないですが、まあ、「菅と安倍さんは違う」と平気で言えるのが島田でしょう。

敗北を喫した以上、海江田、細野執行部は即座に責任を取って辞任すべきだが、当たり前のごとく居座るのだろう。

もちろんこういう考え方は一つの考えとしてあり得ますが安倍が前回首相だったとき参院選敗北で安倍辞任論が党外どころか自民党からも出たとき「安倍さんは悪くない、党の選挙対策担当が悪い*12」と強弁し、辞任論者の一人・後藤田正純氏に『四国のノ・ムヒョン後藤田正純の誇大妄想』(http://island.iza.ne.jp/blog/entry/263526/)と悪口雑言はいた男が冗談を抜かすのも大概にして欲しいものです。


■「民主的に選ばれた一国の長*13が、中国のような非民主国の圧力に頭を下げてはならない」
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3062254/
 このバカ発言をしたのは島田曰くアーミテージブッシュ政権国務副長官)だそうです。ばかばかしい。「靖国参拝や真榊奉納」なんて筋の通らない行為をしたら謝罪するのは当然でしょうに。たとえば何かの問題で「非民主国」ミャンマーサウジアラビアに日本が批判された場合でも「非民主国が何様だ」と同じことが言えるんですか?。単にあんたらが中国嫌いなだけじゃん。
 大体、安倍らの靖国への態度は「民主国」韓国や米国も批判していますが?。詭弁も大概にして欲しいもんです。
 しかしアーミテージの立場だって「鬼畜米英打倒といってアメリカ相手に戦争したA級戦犯の英雄視」なんて容認できないと思うんですが違うんですかね?。
なお、そのアーミテージですら古森義久のブログに寄れば

http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/3062206/
 靖国境内にある遊就館の一部展示の説明文は米国人や中国人の感情を傷つける。 太平洋戦争の起源などについて日本の一般の歴史認識にも反する記述がある。日本が自国の戦争を記録するための軍事博物館を持つことは大切だが、そこにある記述があまりに不適切なことは日本側でも再考されるべきだ。

遊就館を批判しています。たぶん「ABCD包囲網」「ハルノート陰謀論」で「アメリカにはめられたのが太平洋戦争」とか遊就館で表示するなってことでしょう。
島田は卑劣にもこのアーミテージ発言を無視していますが、アーミテージも手放しで靖国の現状や「安倍らの靖国への態度」を容認してるわけではないのです(古森は島田と違いさすがにアーミテージ遊就館批判発言を紹介していますが見事にノーコメントです。アーミテージA級戦犯合祀容認発言だけ嬉しそうにコメント)。
まあ遊就館を批判するならA級戦犯合祀だって批判すればいいのに、アーミテージって変な奴だなと奇妙に思いますが。
なお一方で米国にもアーミテージと違い靖国を厳しく批判する人もいるわけです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-16/2006091601_02_0.html
赤旗『米下院、靖国参拝 悪習やめよ「遊就館歴史観は誤り」』
 太平洋戦争に従軍した経験を持つハイド議員(共和党)は、遊就館の展示が日本の戦争について「西洋帝国主義の支配から解放するためだったと若い世代に教えているのは困ったことだ」と主張。「この博物館(遊就館)で教えられている歴史は事実に基づいていない、是正すべきだ」と語りました。
 ナチスホロコーストユダヤ人大虐殺)の生存者であるラントス議員(民主党)もハイド議員の主張に呼応。「日本が過去の歴史に正直に取り組んでいないことは、日本自身にとって大きな危害となっている」と述べ、「日本の歴史健忘症の最も顕著な例が、日本首相の靖国参拝である」と指摘しました。
 同議員は、A級戦犯をまつっている靖国神社への首相の参拝は、「ドイツのヒムラーナチス親衛隊総司令官)、ゲーリング*14(ナチ政権下でヒトラーに次ぐ実力者)らの墓に花輪を置くに等しい」とも語りました。
 また、日本の次期首相への「メッセージはシンプルだ」とし、「戦争犯罪人に敬意を表することは道徳的に破綻(はたん)している。この習わしをやめなければならない」と述べました。


■韓国の日本「歴史」非難は政治ショー
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3062272/
 安倍の行為の方がよほど「極右支持者に対する政治ショー」だと思いますが。安倍が「国会議員でも小物政治家」なら向こうも無視するでしょうが首相ですからね。批判して当然でしょう。あんな男を首相にする日本人の方が悪い。

北朝鮮と対峙する韓国の政治家なら、もっと大事な仕事が多々あるはずだ。

 ばかばかしい。安倍の方こそ「アベノミクスで不況を克服すると豪語した政治家」なら「真榊奉納や麻生らの靖国参拝擁護」なんかよりも「もっと大事な仕事が多々あるはず」だ。「日韓・日中関係の悪化」という「不況克服に反する行為」をやってどうするんでしょうか?。「布教克服」の他にも「震災復興」とか「拉致解決」とか安倍は言ってる癖に「極右支持者への政治ショー」ですから全く呆れて言葉がでません。


■韓国メディアに関する趙甲済氏の批評
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/3061955/
 島田が紹介する西岡のエントリについては『「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(1/24分:西岡力の巻)(追記・訂正あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20130124/5064208021)で突っ込む予定ですが、ここでは島田が紹介した部分についてコメントしましょう。

 事実報道と論評を区分しなければならない。日本で起きていることに対する客観的で正確な報道をした後に、論評が加えられなければならない。記事の文章の場合「妄言」「極右」「軍国主義化」のような主観的で感情的な表現は先入観を植え付けて事実把握を難しくする(俺の注:これを主張1)と呼ぶことにします。)
 反国家団体である北朝鮮政権の国防破壊者金正日を「国防委員長」と表記する言論が、(中略)適切かも考えてみるべきことだ(俺の注:これを主張2)と呼ぶことにします。)

 主張1)と主張2)はどう考えても矛盾してると思いますが同時に主張できる趙甲済も変ならそれを変だと思わない西岡や島田も変です。
 まず1)曰く「事実表現と論評は区別する。事実表現においては主観的表現はできるだけ避け客観表記に努めよ」。まあ、韓国メディアの「極右」「妄言」「軍国主義的」という表現が客観的ではないとは俺は全く思いません。また、この主張だと産経の「自虐史観」「反日教育」「過激性教育」「従北派(太陽政策支持者への罵倒用語)」といった表現はもろに1)に抵触して問題になるはずなのですがそういったことをもちろん島田らが言わないのはご都合主義の極みだと思います。が、それはさておき。
 1)の立場であるなら、「金正日批判を行う場合」であっても、金正日の肩書は「国防委員長」あるいは「朝鮮労働党総書記」といった「客観表記」を行うのが当然でしょう。
 ところが2)では趙は「反国家団体である北朝鮮政権の国防破壊者金正日を「国防委員長」と表記する言論が、(中略)適切かも考えてみるべきことだ」と1)に反することを平然と言っています。趙や西岡、島田といったウヨ連中は頭がどこかおかしいんじゃないのかと思うのは俺だけではないでしょう。

和田春樹(北朝鮮が日本人を拉致した証拠はない等とする文を小泉訪朝直前まで書いていた)

 率直に言ってこれはデマです。和田氏は「シンガンスの原ただあきさん拉致など韓国官憲に逮捕されたケース」のような「堅い証拠がある場合」ならともかく「横田めぐみさんのケースは安明進の証言しかなく、しかもその証言は伝聞証言であり、たとえ拉致が事実だとしても、北朝鮮に持ち出しても『知らぬ存ぜぬ』で終わるだけではないのか」とした上で、「北朝鮮に持ち出すのはシンガンスのケースのような堅い証拠のあるものだけにし、めぐみさんのケースはまずは証拠固めの段階ではないか」「持ち出す場合も『行方不明者』ならともかく『拉致』としては持ち出せないのではないか」としていたのであって「拉致など絶対にない」とは言っていません。あくまでも証拠が充分かどうかと言うことを和田氏は問題にしています。
 巣くう会が拉致扱いする人の多くは証拠不十分ではないかというのが和田氏の主張であり全く間違ってはいないと思います。
 「拉致など絶対ない」と言ったのではなく、「拉致はまだ疑惑の段階に過ぎないものが多く、そうしたものにはそうした段階での交渉しかできない」と言うのが和田氏の主張です。
 もちろん小泉訪朝後は状況が変わっていますから、和田氏の主張も若干変化しています。これまた何ら不思議なことではない。
 和田氏の主張についてネット上にあるものを参考までに紹介してみます。まあ俺から言わせればおおむね正論ですね。はっきりと「恐縮ではあるがめぐみさんはもはや生きていないであろう」と明言しているところは立派です。まあ、そうでしょうね。常識で考えて生きてるわけないですよ。こういうことをはっきり言える和田氏こそが「真に拉致問題をまじめに考えてる」と思います。巣くう会なんか論外ですよ。
 ちなみに和田氏には北朝鮮関係の著書としては以下のものがあります。
・『金日成満州抗日戦争』(1992年、平凡社
・『朝鮮戦争』(1995年、岩波書店
・『北朝鮮:遊撃隊国家の現在』(1998年、岩波書店
・『日朝国交交渉と緊張緩和』(共著、1999年、岩波書店
・『朝鮮戦争全史』(2002年、岩波書店
・『朝鮮有事を望むのか:不審船・拉致疑惑・有事立法を考える』(2002年、彩流社
・『現代韓国・朝鮮』(共著、2002年、岩波書店
・『日本・韓国・北朝鮮東北アジアに生きる』(2003年、青丘文化叢書)
・『北朝鮮本をどう読むか』(共著、2003年、明石書店
・『検証日朝関係60年史』(共著、2005年、明石書店
・『同時代批評(2002年9月〜2005年1月):日朝関係と拉致問題』(2005年、彩流社
・『これだけは知っておきたい 日本と朝鮮の一〇〇年史』(2010年、平凡社新書)
・『拉致問題を考えなおす』(共著、2010年、青灯社)
・『北朝鮮現代史』(2012年、岩波新書)
 なお、以下の文書の太字は俺個人の独断と偏見により重要と思ったところを太字にしました。

http://www.wadaharuki.com/nicchou.html
拉致問題――解決への道(『別冊世界 北朝鮮核実験以後の東アジア』(2007年4月発行))
(前略)
2 「すべての被害者は生きている」という前提について
 まず「すべての拉致被害者は生きている」との前提に立つという(注:第一次)安倍内閣の方針は妥当な方針であろうか。
(中略)
 北朝鮮が死亡したと伝えた人物について、かりに出された資料には死亡を裏付ける資料が皆無であるとして、だからその人々は生存している可能性がある、その人々を帰国させよと主張することは、論理が飛躍し、8人が死亡しているという北朝鮮側の主張はすべて虚偽だと決めつけることに他ならず、そもそも外交交渉の態度ではない。こうなれば交渉はもはや断絶で、最後通牒をつきつけて、力を背景に当方の要求に屈服させようとするのに近い。
(中略)
3 この前提は救う会の立場を政府が採用したものである
(中略)
 救う会全国協議会は会長が佐藤勝巳*15、常任副会長が西岡力という顔ぶれである。この人々の考えはきわめて明確である。佐藤勝巳氏は「金正日政権が存在するかぎり拉致の解決は困難であり、金正日政権の崩壊が絶対必要条件である」(『拉致家族「金正日との戦い」全軌跡』 小学館文庫、二〇〇二年一一月)と述べたことがある。氏は国会の委員会でも「現在の金正日政権を個人独裁ファッショ政権というふうに理解」している、「この政権は、話し合いの対象ではなく、あらゆる方法で早く倒さなければならない政権だと考えております。」とも述べた(衆議院安全保障委員会参考人陳述、二〇〇二年一二月一〇日)。
(中略)
 西岡力氏は昨年一二月に『北朝鮮の「核」「拉致」は解決できる』(PHP研究所)という本を出した。その序文で次のように述べている。「安倍政権が価値観外交を高々と掲げ、米国との同盟を強化しつつ、金正日政権への圧迫を強めていくなら、北朝鮮の内部矛盾が限界点を超え、金正日政権が倒され、核、拉致問題がダイナミックに解決される展開は十分あり得る。」まさに金正日政権の打倒こそ問題解決の道だとますます考えているのである。
 安倍内閣拉致問題の取り組みは救う会全国協議会幹部のこのような北朝鮮レジームチェンジ論にかぎりなく接近しているように見える。
4 「めぐみさんたちは生きている」は正しいか
 横田めぐみさんの安否の問題は拉致問題の焦点である。私はかって二〇〇一年はじめに横田めぐみさんの拉致について確認するだけの情報がない、安明進氏の情報も含め、存在する情報では「拉致されたかも知れないという疑惑が生じうる*16」としか言えないと述べ、横田滋、佐藤勝巳氏らの連名の抗議文をもらった者である。横田めぐみさんの拉致は北朝鮮側の確認謝罪により、事実であることが判明した。したがって、横田ご夫妻には私の分析には反撥が強いかもしれないが、きわめて重要な問題であるので、あえて検討を試みることにする。
(中略)
 最初に彼女のことが伝えられたのは石高健次氏の九六年の文章で、氏は九五年に韓国の情報機関の幹部から聞いた話を書いていた。その話は、一九七六年ごろ、一三歳の女子中学生が学校でバドミントンを練習して帰宅する途中拉致された、その子は朝鮮語を学べば、日本に帰してやると言われ、一生懸命勉強したが、その言葉がうそとわかり、一八歳、一九八二年のころ精神に異常をきたし、入院したという内容だった。
(中略)
 昨年一〇月三日午後九時から日本テレビは報道特別ドラマ・スペシャル「再会――横田めぐみさんの願い*17を一時間五〇分にわたって放映した。
(中略)
 八七年、娘ウンギョンが誕生する。その後めぐみさん*18の体調が悪化し、九〇年ころには血圧が低く、昼頃まで起きられないという状態になる。彼女は「日本に帰るんだ」とくりかえし訴え、徘徊し、服を焼く、髪を切るなどの行為をおこなう。
(中略)
 めぐみさんの精神の変調があきらかである。ついに近くの順安空港へ行き日本へ帰ると閉鎖区域を脱出し、連れもどされる。このころは入退院をくりかえし、入院中は子供は蓮池夫妻が預かっている。九四年二月、めぐみさんは万景峯号で日本へ帰るとして、ふたたび閉鎖区域を脱出して、連れもどされる。そのあと、94年3月、めぐみさんは中国国境にある隔離病棟におくられる。これは日本政府の発表にある義州四九号予防院のことである。それ以来めぐみさんに会っていないと蓮池氏*19は語っている。
 この4チャンネルのドキュメンタリー・ドラマは蓮池さんたちからの取材にもとづいて構成されているものと考えられる。ここで明らかになるのは、13歳で拉致されてきた少女は自らの過酷な運命に適応して生きることができず、精神の不安定な状態から、自傷行為や出奔をくりかえすなど、精神の正常さを失った状態になったことである。描かれた状況は(注:めぐみさんの夫)金英男氏が述べた彼女の病状と合致している。石高氏*20が伝えたもっとも早い95年の韓国情報部の話とも合致している。そして、(注:めぐみさんは)金正日の息子の家庭教師をしているという安明進氏の話*21とは決定的に食い違っている。
(中略)
 精神の異常をきたし、生きる気力を失っためぐみさんは生きつづけられたのか。蓮池さんたちは帰国までの八年間いかなる消息も聞いていない。そして金英男氏は再婚している。
(中略)
 横田めぐみさんが今日なお元気で解放を待っていると想定することには無理があると言わざるを得ない。
(中略)
 久しいあいだ、横田滋さんは家族会代表として、救う会全国協議会会長佐藤勝巳氏との連名で声明を出すことをさせられてきた。北朝鮮ミサイル発射のあとの七月五日には、「金正日テロ政権は、追い込まれつつある。国際社会が団結して強力な圧力をかけるならば、彼らから核とミサイルを取り上げ、すべての拉致被害者を取り戻し、北朝鮮人民を人権抑圧から解放することができる」という声明に署名している。北朝鮮の核実験のあとの一〇月九日には、「金正日政権は、他国に工作員を送り、一三歳の少女らを拉致していった犯罪政権である。その金正日政権が核武装をすることは、世界平和と人類文明に対する挑戦であり、断じて許すことができない」という声明に署名している。一〇月一五日には、国連安保理の制裁決議を歓迎する声明の中で、「核実験と制裁発動によって北朝鮮情勢は予断を許さない緊張が続いている。そのような中で緊急に取り組むべき課題が拉致被害者の安全確保である。」として、菅*22総務大臣のNHK短波放送への命令を支持する声明に署名している。
 娘を拉致した北朝鮮政府が憎いと思う感情は自然である。しかし、こうした政治的声明に名を連ねることによって、横田滋さんは北朝鮮と政治的な対立関係に立たせられてしまう。北朝鮮を訪問し、孫のキム・ウンギョンさんに会うことはますます遠くなっているのである。肉親の情からすれば、めぐみさんの忘れ形見の実の孫娘の存在から出発して、その子を抱きしめるところから、めぐみさんの安否の真実を肉親の熱意で明らかにする方向に進むのが自然ではないか。そうするのではなく、横田夫妻北朝鮮に対する経済制裁を主張する運動の先頭に立たされてきた。横田夫妻をそのように利用しているのは、救う会全国協議会と日本政府である。
5 拉致問題解決の道
 経済制裁は「打ち出の小槌」のように、万能のエース・カードであるかのように、救う会は主張してきた。家族会もそれに同調した。
(中略)
 佐藤勝巳氏はその年一二月二〇日、衆議院安保委員会での参考人陳述の中で、万景峰号の「入港規制をされますと、・・・北朝鮮政権は三ヶ月ともたないだろう」と語ったのであった。いまでは万景峰号の入港禁止から全北朝鮮船舶の入港禁止にすすみ、北朝鮮からの輸入が完全に禁止されている。万景峰号の入港はとまって、すでに七ヶ月がすぎたが、北朝鮮政府が崩壊するきざしはない。
(中略)
 外からおこなうレジームチェンジは危険である。イラクレジームチェンジアメリカがやって、どのような地獄的状況にイラク国民をつきおとし、多くのアメリカ人をも殺す結果になったか、すでに周知のことである。北朝鮮レジームチェンジを企てることも同じように危険である。日本人は自分たちの経験を考えるべきだ。
 戦前の日本は、現人神であって、陸海軍の最高統帥者、大元帥である天皇を中心として結束した軍人重視の体制であった。アメリカが経済制裁を加えると、日本は米英に宣戦を布告し、以後三年八ヶ月戦いつづけ、国土は焦土と化しても、国民は一億玉砕の覚悟で、特攻隊を送り出した。ようやく原爆の投下とソ連軍の参戦のあとで、日本は降伏し、レジームチェンジがなされたが、天皇はそのままのこったのである。その間のアジアとアメリカと日本の犠牲は莫大だった。そのようなことをくりかえすことは許されないし、可能でもない。
 拉致問題の解決には別の方法、別の考え方をとらねばならない。しかも急がなければならない。安倍内閣拉致問題の解決を内閣と国家の「最重要課題」だと言う以上は、なんとしても内閣のあるうちに、拉致問題そのものの解決を進展させねばならないはずである。内閣の最重要課題でいささかの進展もかちとれない内閣は公約不履行の故に、去らねばならない。とすれば、安倍内閣は、拉致問題の解決のためには、なんとしても北朝鮮と交渉しなければならない。拉致問題担当首相補佐官中山恭子氏は、さきごろ読売新聞とのインタヴューで、そのことをはっきりと述べている。「拉致問題を解決するには、拉致という犯罪を犯した金日成政権を継いだ金正日政権を相手に交渉する以外にない。」(読売新聞、一月二七日)
 だが、交渉をするには、交渉のために条件をととのえなければならない。レジームチェンジの考えをもっていないことを知らせなければならない。そのためには制裁をすくなくとも部分的に解除する必要があろう。(後略)

http://www.wadaharuki.com/abe.html
「安倍路線の破産と新朝鮮政策」(『世界』2007年12月号)
(前略)
 安倍氏の対北朝鮮強硬姿勢の背後には、ハードランディング路線があったのである。たしかに金正日政権がなくなれば、核の問題も拉致問題もまったく違った解決がありうるし、真相も相当に明らかになるだろう。しかし、現在の状況で金正日政権を崩壊に追い込むことは不可能であり、危険である。いまはアメリカも完全に政策を変えている。金正日政権と外交交渉を通じて国交樹立に進んでいくほかないのである。
 拉致問題の解決は難しく、時間がかかることを覚悟しなければならない。当面必要なことは、横田めぐみさんの状況について、蓮池薫氏が報告した内容を国民が共有することである。昨年一〇月三日放映された日本テレビの番組「再会――横田めぐみさんの願い」を見ると、蓮池さんは、横田めぐみさんが精神的に病んでおり、一九九四年三月に義州の隔離病棟に送られ、二度と会うことはなかったと語っている。このような情報は政府からは一切開示されていない。国会でこのような情報について検証することが必要である。
(後略)


■島田のツィート(2013年5/6)

中国で「韓国がいっそう嫌いになった」という反韓感情が拡がっているという。

 島田が紹介する産経記事(http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/651900/)を読む限り「韓国の反中国ネット右翼」のネット上での「中国への暴言(例:『地震で被害受けていい気味だ、ざまあみろ、中国』)」に激怒した「中国の反韓ネット右翼」がネット上で「韓国の悪口雑言(例:『ふざけるな、韓国。手前らの国なんか中国の領土・朝鮮省にしてやる』など)を吐いている」と言うだけの話のようです。
 いいことだとは言いませんが日本でもそういうネット右翼はいますし、「反韓感情が拡がっている」というほど大げさな話か疑問です。
 むしろ中国でも韓国でもこんな馬鹿な人間は少数派ではないでしょうか。

中共が、批判の矛先を韓国人に向ける情報操作をしている可能性がある

要するに「韓国の反中国ネット右翼の暴言」は「中国共産党のなりすまし」とでも言いたいのでしょう。ろくな根拠もないのに中国を誹謗するのも大概にして欲しい。

猪瀬のイスラム批判は失言でなく妄言。

失言も妄言もほとんど同じ意味です。あえて言えば「失言」というのは「失敗した」、つまり「うっかりミス的なイメージ」があるのでそうした「イメージを考慮すれば」、失言よりも「妄言」と言った方が「妄想チックな言葉(要するにデタラメな内容)」と言うイメージが強いので適切かもしれませんが。いずれにせよ猪瀬批判は当然ですが根拠が島田は変なので呆れます。

世界最大のイスラム人口を持つインドネシア中韓両政府より遙かに大人の関係を築ける存在だ。

 やれやれ。突っ込み所が多すぎです。まず第一に猪瀬の発言が問題なのは「事実に反する差別暴言だから」「オリンピック憲章に反する行為だから」であって島田の言うような党利党略的理由ではありません。たとえばこれが「島田の大嫌いな中国や韓国相手」でも猪瀬が失言をすれば非難されるのは当然です。
 第二に猪瀬の発言は直接的には「インドネシア」ではなく「トルコ」に対して向けられたものですし、イスラム国は何もインドネシアだけではない。
 第三に島田はインドネシア親日国と思ってるようですが、かの国も日本の侵略を受けてますし、日本はインドネシアに戦争賠償もしています。アジア女性基金のサイト(http://www.awf.or.jp/3/indonesia-00.html)を見ればインドネシアにも慰安婦がいること、橋本首相がスハルト大統領(役職は当時)にお詫びの手紙を送ったこと、アジア女性基金によりインドネシア慰安婦救済事業が行われたことなどがわかります。
 中国、韓国に比べたら批判が弱いだけで批判がないわけでは全くありません。
 第四にインドネシアと友好関係を築けば中韓と関係が悪化しても無問題と島田は言いたいようですがバカも大概にして欲しい。インドネシア中韓のかわりになるわけもない。たとえば中韓への貿易額を全部インドネシアで代替できるかといったらできないでしょう。

妄言を反日・媚イスラムNYタイムズに語る愚かさも度し難い。

 意味不明です。NYタイムズのどこが「媚イスラム」なのか。別に親イスラムでなくても、あるいはNYタイムズでなくてもあんな暴言は批判せざるを得ないでしょう。あの発言を批判しないのは「猪瀬並みのイスラム差別者で発言の差別性に気付かない鈍感な人間」か「猪瀬とずぶずぶに癒着していて猪瀬批判など絶対しない御用マスコミ」ぐらいでしょう。
反日云々はあえて突っ込みません。NYタイムズは首相、閣僚の靖国参拝に批判的だが靖国参拝して何が悪いと言うことでしょうから。そういう物言いについては以前突っ込んでいます)

誤った「外交」の典型として長く反面教材としたい。

 河野談話を撤回したいだの「東京裁判は勝者の報復裁判」だの「侵略戦争の定義はない」だの、「猪瀬以上に非常識な男・島田」にそんな事を言う資格はどこにもないでしょう。


■島田のツィート(2013年5/5)

今野敏『果断―隠蔽捜査2』を読んだ。最初に、主人公の警察署長が、地域の防犯対策懇談会で治安とプライバシー尊重の関係について長々演説する場面があり、これはどうかと思ったが、その後は緊迫感が持続し、事件の意外な展開もあって面白かった。

 『果断―隠蔽捜査2』は「第21回山本周五郎賞と第61回日本推理作家協会賞長編部門を受賞」ということなので一定のクオリティの小説なんだとは思います。「テレビ朝日の土曜ワイド劇場でドラマ化」「舞台演劇化されてる」そうです(主人公役はドラマでは陣内孝則、舞台版では上川隆也)(ウィキペ『隠蔽捜査』参照)。
 一体どういう意味で「これはどうか」と島田が思ったのか気になるところです。「演説が長すぎて小説全体から浮いてる、もう少し短くしていい」などといった面白さの観点からならいいですが「治安のためにはプライバシーなど二の次、三の次」などという異常な考えだったら嫌だなと思います。冗談抜きで島田とはそういう男ですから。


■島田のツィート(2013年5/4)

自民党は川口順子氏を守ろうとすべきではない。むしろ引退を勧めるべきだ。 
■川口環境委員長解任提案へ…参院可決の可能性も(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130503-OYT1T00342.htm?from=tw

 ばかばかしい。誰がどう考えても政府、与党は事前了承してるだろうに、何でこんなことで島田は「引退勧告」なんかできると思うのか。むしろ引退勧告するとしたら、世界に恥をさらした中川昭一財務相(当時)の酩酊記者会見でしょうが、中川のあの醜態を詭弁で擁護するのが島田だから話になりません。
 事前了承している以上、自民党が非を認める場合(その場合、川口氏が委員長を辞任するのかどうか知りませんが)も「自民党執行部として事前了承したが、うかつだった、陳謝したい」と言うしかないでしょうに島田は何馬鹿なことを抜かしてるのか。
 それにしても野党(今のところ民主党みんなの党がやる気のようですが、他の党はよくわかりません)もこういう馬鹿な動議を提案したり、ましてや可決なんてやめてほしい。くだらない足の引っ張りはやめて欲しい。
 政策論で、本筋で闘いなさいよ。どうせ政策の違いがないからこういう揚げ足取りしかできないんでしょうが、本当に恥ずかしい。
 アンチ自民の俺ですがこんなふざけた話は支持できません。
 流会になって何か甚大な被害でも出たんですか?。でてないでしょ?
 かつ中国から「野党は日中関係がどうでもいいと思ってるのか?」と疑われかねません。(追記:我が支持政党共産も含めてほとんどの野党が更迭動議に賛成し可決されたため、彼女は委員長を失職しましたがここに書いた意見は変わりません)


■島田のツィート(2013年5/2)

理念なき媚中派、川口順子*23の中国滞在延長が「国益に必須」のはずがない。辞職して後進に道を譲ってはどうか。 
川口参院環境委員長、委員会中止で釈明 野党反発も:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/651147/

 何馬鹿なこと言ってるんですかね。
 彼女の中国滞在延長について「しぶしぶ同意(消極的賛成)」か「大喜びで同意(積極的賛成)」かはともかく安倍内閣自民党が同意してないわけないでしょう。
実際

 野党側には川口氏の懲罰動議を求める動きがある。しかし、自民党脇雅史(注:参院国対委員長は「少し乱暴ではないか。(渡航延長は)参院自民党の判断だ。善しあしは参院自民党に問うてほしい」と理解を求めた。

わけですから。で、島田は認めないかもしれませんが、中国滞在延長への同意が「参院自民党の勝手な判断(ちなみに参議院自民党のトップ自民党参議院会長は中曽根弘文*24)」だの「脇氏の勝手な判断」なんてこともないでしょう。
 首相の安倍や幹事長の石破*25といった政府、与党幹部連も了解しているに決まってる。
 もしかしたら「内心では日中関係の悪化に怯えてる」政府・与党は中国滞在延長に大喜びかもしれませんが、たとえそうであったとしてもそうした事実を島田は認めないでしょう。参院自民党の勝手な判断と言い出すのではないか。
 仮にそうした事実を認めたとしても「川口氏の中国滞在延長を喜ぶとは石破幹事長や岸田外相は何を考えてるのか」と非難しても「安倍批判」は絶対にしないでしょう。「安倍の取り巻き批判」しかしない。全く安倍に甘い男です。
 しかし懲罰動議がどうこう言ってるのは反中国「維新の会」当たりでしょうがさすがにこんな非常識に安倍も応じないでしょう。安倍のために日中問題で動いてやってるのに懲罰動議可決ではばかばかしくて、誰も安倍のために中国のパイプになんかなりませんから。


■島田のツィート(2013年4/29)
島田のツィートを紹介する前に、島田がツィートした時事通信の記事を紹介しましょう。

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013042900208
靖国参拝と首相発言を糾弾=韓国国会が決議
 韓国国会は29日の本会議で、麻生太郎副総理ら閣僚の靖国神社参拝と安倍晋三首相の歴史認識をめぐる発言を糾弾する決議を採択した。賛成238票、棄権1票だった。
 決議は「一部閣僚と多くの国会議員がA級戦犯が合祀(ごうし)された靖国神社を参拝し、首相らが侵略戦争を否認する発言をしたことは、未来志向的な韓日関係と北東アジアの平和に深刻な影響を与える」と非難。これらの行為の中止と、心からの謝罪を求めた。
 その上で、韓国政府に強力な対応を要求、国際社会にも問題の深刻さを認識し、共同で対処するよう求めた。
 安倍首相は23日の国会答弁で、「侵略の定義は国際的に定まっていない」と述べた。 
 聯合ニュースによると、尹炳世外相は29日、米下院外交委アジア太平洋小委のシャボー委員長らとの会談で、決議を手渡し、「韓国の国会議員の感情を反映しているので、ぜひ読んでほしい」と求めた。シャボー委員長は「韓国と日本は米国の同盟国であり重要な国だ。両国関係も重要だ」と応じた。

さて島田はこの記事に何とツィートしたでしょうか?
1)「本当におっしゃるとおりだ、深く反省したい」など評価するツィート
2)「靖国参拝して何が悪いのか」などと「一応反論を試みる」ツィート
3)「暇人だな」「韓国が何言おうと知ったことか、痛くもかゆくもない」「米国に告げ口するなんて卑怯だ」だのの「反論とはとてもいえないレベル」の罵倒ツィート

答えはちなみに3)です。

韓国国会。やはりほぼ全員が暇な議員だったようだ

 島田も本当にどうしようもない男です。以前も書きましたがそもそも「巣くう会副会長」という島田の立場では「拉致問題において情報交換などで協力する必要のある韓国」をここまで罵倒できないはずなのですが
1)「韓国と敵対関係になっても拉致は解決できると思ってるバカ」
2)「そもそも拉致解決の意思などないバカ」のどちらかなんでしょう。どっちにしろ迷惑なバカです。


■島田のツィート(2013年4/28)

昨日は、日帰りで、拉致問題の国民大集会に出た。終わってから西村眞悟代議士を囲んで軽くビールを飲んだが、集会でも西村氏のスピーチが圧倒的に迫力があった。国会に戻ってくれて本当にありがたい*26

 やくざの恫喝じゃあるまいし、問題は「スピーチ内容」であって「迫力」ではないが。そしてさんざん「安倍万歳!」と言ってる島田が「集会での安倍スピーチ」について一言も触れないのが実に興味深い。内心、安倍より西村のほうが好きなのかと疑う。さすがに俺も「西村よりは安倍のほうがましじゃないか」と思う。安倍と西村など、しょせん糖尿病と痛風とどっちがましかといったマイナスの争いでしかないが。


■島田のツィート(2013年4/27)

人質になるであろう人々を、今まで撤収させていなかったことの方がおかしい。朴槿恵政権の「重大な措置」はやはりこの程度のことだった。
■韓国、開城工業団地から全員撤収へ 北朝鮮の会談拒否に対抗:イザ!http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/649760/

島田は頭がおかしいとしか言いようがない。充分「重大な措置」でしょうよ。ちなみにこの件について韓国の全国紙・中央日報は社説「開城正常化の火種は残すべき」(http://japanese.joins.com/article/978/170978.html?servcode=100§code=110&cloc=jp)で次のように書いています。

 南北交流・協力の象徴である開城工業団地が、稼働10年目で事実上の閉鎖局面に入る手続きに進んだのは、南北双方にとって不幸な事態だ。

 開城工業団地に対する北側の一方的な出入り制限措置で操業が中断し、その18日後に事実上の閉鎖局面を迎えることになった責任は全面的に北側にある。北朝鮮はとんでもない理由で開城工業団地出入り制限措置を取り、北側勤労者全員を撤収させた。さらに、残留する韓国人勤労者への食料・医薬品供給まで認めない非人道的な態度を見せた。これ以上事態が長期化する場合、韓国人勤労者の安全と健康までが心配される状況で、自国民保護の責任がある政府としては避けられない選択だったとみられる。
(中略)
金剛山(クムガンサン)観光事業で見られたように、開城工業団地も一度閉鎖されれば再開は難しい。いかなる場合でも金剛山観光事業の前てつを踏んではならない。こうした点で政府は開城工業団地に入る電力と用水の供給中断措置などは慎重にする必要がある。北朝鮮も工場施設没収などの不法措置は絶対にしてはならない。取り返しがつかない失策はお互い避けるべきだ。
(中略)
政府は水面下接触を通じてでも、開城工業団地正常化の火種だけは必ず残さなければならない。


 太字で強調した部分が俺が重要だと思う主張です。基本的に中央日報というのは保守系なので「責任は全面的に北側にある」として北朝鮮を非難します。しかしだからといって中央日報保守系とは言え島田と違って常識があるので一方で「現状は南北双方にとって不幸な事態」「いかなる場合でも(現在中断され再開の見通しが立っていない)金剛山観光事業の前てつを踏んではならない」「開城工業団地正常化の火種だけは必ず残さなければならない」として交渉による「開城工業団地再開」を唱え、北朝鮮にこれ以上の事態エスカレートをまねかないよう自重を求めるとともに、韓国政府側にも「対抗措置を執る場合にも配慮が必要」として韓国政府にも自重を求めるわけです。
さすがに「これを機会にやめればいい」だの「対抗措置としてすぐさま電力と用水の供給をストップしろ」だの言わず、「再開に向けて交渉せよ」「これ以上の対抗措置をする場合も電力と用水の供給をストップすることは回避すべき」とするわけです。
まあ、島田は「中央日報親北朝鮮」だの「中央日報は腰抜け」だのとしか言わないでしょうが。

*1:思想的に容認できないのか、本心では容認してもいいと思ってるが政治的に得策でないと思ってるのかはともかく

*2:村山内閣運輸相、森内閣通産相小泉内閣経産相を歴任。現在、維新の会国会議員団代表

*3:福田内閣環境庁長官、竹下内閣運輸相を歴任。現在、維新の会共同代表

*4:気にくわない人間は平気で呼び捨てにする島田が「氏」と敬称をつけてるのが興味深い

*5:クリントン政権行政管理予算局長、オバマ政権大統領首席補佐官などを経て現在、財務長官

*6:福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席などを経て、現在、国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席国家主席

*7:マサチューセッツ州知事、上院外交委員会委員長などを経て現在、国務長官

*8:河南省長、遼寧省党委員会書記、筆頭副首相などを経て首相

*9:江蘇省党委員会書記、党中央組織部長などを経て国家副主席

*10:ニクソン、フォード政権において国務長官

*11:ブッシュjr政権において財務長官

*12:「党の選挙対策担当」を選んだのはもちろん安倍なんですが

*13:もちろん安倍のこと

*14:プロイセン州首相、ドイツ空軍総司令官、経済相などを歴任

*15:役職は当時。現在の会長は西岡力

*16:これからわかるように和田氏は「絶対に拉致ではない」などとは言っていない

*17:公式サイト:http://www.ntv.co.jp/saikai/

*18:ドラマでは片瀬那奈が演じた

*19:ドラマでは風間トオルが演じた

*20:金正日の拉致指令』(1998年、朝日文庫)の著者で朝日放送プロデューサーの石高健次のこと

*21:例の怪しい話のネタ元は安明進だったようです

*22:第二次安倍内閣でも官房長官を務めている安倍の側近・菅義偉のこと

*23:森内閣環境相小泉内閣外相を歴任

*24:小渕、森内閣文相・科学技術庁長官、麻生内閣外相を歴任

*25:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農林相を歴任

*26:言うまでもなくこんなバカが国会に戻ってきて本当に不愉快だ