「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(8/25分:荒木和博の巻)(追記・訂正あり)

■テレビドラマ『クロコーチ』(TBS)終了(2013年12/14)
 週刊漫画ゴラクで連載されてるマンガはしばらく続くようだし、テレビドラマは途中から明らかにマンガと展開が変わっていたが。最終回の落ちには「おい、さんざん引っ張ってそんな無茶な落ち?」とがっくりした。マンガも酷い落ちなのかなあ。リチャード・ウー(長崎尚志)の話は「大風呂敷広げて、たたみきれない」酷いのが多いからな(モンスターとか20世紀少年とか)。大風呂敷広げたら、たたんでくれないと。たためないのなら小風呂敷でいいから。
 まあ、それはともかく。
 ドラマ及びマンガのあらすじは
1)「3億円事件で警察は犯人を断定し、金も回収したが、犯人が警察官僚の息子であることから警察が叩かれることを恐れもみ消した、そして故意に未解決事件にした」
「そしてその金を元に桜吹雪会なるヤミ組織を結成し、警察の不祥事もみ消しを実行し続けてきた」
2)某県警捜査二課の警部・クロコーチ(黒河内)が警察官僚出身の県知事・沢渡の不祥事を摘発し逮捕にこぎつけたことから、「沢渡の不祥事もみ消し」を実行し続けてきた桜吹雪会と対立することになる(そもそも沢渡自身が櫻吹雪会幹部)
という話である。で、見てて思ったのだが「荒木の山本美保さんDNA鑑定捏造説」そっくりだな、と(荒木の寝言についてはhttp://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20490112/5064208021参照)。
 そして荒木の脳内では「山梨県警に陰謀実行」を命令した「沢渡的な悪党」にあたるのが

漆間巌・元警察庁長官(後に麻生内閣官房副長官
三谷秀史・拉致問題対策本部事務局長代理(元・警察庁外事情報部長、元・内閣情報官)
小野次郎小泉内閣首相秘書官(警察官僚出身、現在、みんなの党参院議員)

といった大物警察官僚なのだろう。そして荒木本人はクロコーチ気取りだと。
ドラマはほら話だから何描こうといいだろうが、リアルの世界で、根拠レスで「警察の巨大な陰謀が!」をやられてもみんな迷惑だ。いや菅生事件(大分県警)、共産党幹部宅盗聴事件(神奈川県警)とか北海道警裏金疑惑とか、それなりに根拠のある警察の謀略、不祥事の追及ならいいんですけどね。


■1年前
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/1-484f.html
 安倍が総理に就任してから1年経つのに拉致問題で何ら新しい動きや大きな動きがないとぼやく荒木です。唯一動きがあったのは「津川雅彦のポスター起用だけだった」とまで言っています。
 まあ、確かにおっしゃるとおりです。安倍が今国会で一番こだわったことは「特定秘密保護法案」ですし、マスコミニュースが安倍を取り上げるときも「批判的か好意的か」はともかく「アベノミクス」「五輪招致」「国土強靱化」「消費税増税」「福島原発問題」と拉致以外のことばかりでした。もはや安倍にとってもマスコミにとっても「拉致はどうでもいい代物になった」と言えるでしょう。
 もちろん荒木が安倍に要求する動きが「漁船拉致を認めろ」「寺越武志さんを拉致と認めろ」「特定失踪者を拉致と認めろ」「山本美保さんの遺体発見を撤回しろ」「北朝鮮自衛隊を派遣して拉致被害者を救出せよ」など、極右の安倍ですら採用する気にはなれない酷い代物ばかりということもありますが。少なくとも荒木にとって「新しい動き」がでることはおそらくないでしょうし、そんな馬鹿げた事態になったら日本外交もどーしよーもない。日本外交が重大な傷を負うことになります。


■調査会を支援する会が自販機プロジェクト開始
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-61c9.html
 自販機でジュースを買うとその売り上げの一部が巣くう会に寄付されるという計画を東北でスタートしたそうです。当面「小生の住む埼玉」「小生の生活圏である東京」ではやらないようなので幸いです。
 で自販機をおいてる方々(コンビニ経営者など)に巣くう会寄付運動に参加してくれと協力を呼びかけると。
 これを読んで俺が思ったことを思いつくままに書きます。
1)巣くう会も経営苦しいんだな
 寄付金や会費、巣くう会グッズ(ブルーリボンその他)販売だけでやってけるのならこんなことしないでしょう。
2)自販機にはその旨、ちゃんと書いてるの?
 自販機の隣に「この売り上げの一部は巣くう会に寄付されます」と書いてるのならともかくそうでなければ詐欺的手法でしょう。勝手に自分の金が巣くう会に寄付されてはたまったものではない。
 自販機オーナーが巣くう会支持者で個人として寄付するのと、こういう運動とではまるきり話が違うと思います。前者なら「売り上げの一部は巣くう会に寄付します、僕は支持者だから」なんて言う必要はないですが、後者なら自販機の横に「この売り上げの一部は巣くう会に寄付されます」という看板をたてるなりして、はっきり寄付を表明すべきでしょう(なお、これは巣くう会に限った話ではなく全ての寄付で同じでしょう。自分の自販機に投じた金が政党*1であれ宗教団体であれ、慈善団体であれ何であれ、同意もしていないのに自動的に寄付されるなんて変な話はないでしょう)
 なお、俺だったら巣くう会自販機などでは絶対にジュースを買いたくありません。
 そのあたりどうなのか。巣くう会だと平気で「何も書かずにやってる」という疑いが否定できない気がします。


■南西諸島
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-0ca9.html

1月29日、30日は種子島屋久島の調査です。

 いい加減にして欲しい。そんなところの失踪がどうして北朝鮮拉致なのか(荒木に寄れば連中が特定失踪者認定しているのは鹿児島県の『種子島屋久島』の失踪者だけではなく他の島*2の失踪者もあるようですが)。後で「調査報告」が出たら改めて突っ込みます。
ちなみに『屋久島、特定失踪者』でググったら
鹿児島県庁サイト『本県に関係のある特定失踪者(拉致の可能性を排除できない者)』(http://www.pref.kagoshima.jp/ae04/kenko-fukushi/syogai-syakai/rachimondai/tokutei_sissousya.html)と言うのがヒットしました。

屋久島失踪者
・羽生弘行さん
失踪日時:昭和31(1956)年10月23日、当時の年齢:38歳(存命なら平成25年4月1日現在で95歳)
・加藤義美さん
失踪日時:平成7(1995)2月15日、当時の年齢:51歳(存命なら平成25年4月1日現在で69歳)

だそうです。率直に言って県庁サイトで紹介するようなまともな情報じゃないでしょう。
政府拉致認定されてるのは「1970年代」であって「1956年」は時期として早すぎるし、「1995年」は遅すぎます(既に1989年に梶山静六*3国家公安委員長宇野宗佑*4外相が北朝鮮拉致疑惑を認める答弁をしている)。
でも、サイト掲載を断ったら右翼県議が恫喝するんでしょうね。
 沖縄の特定失踪者としては

http://www.listserver.sakura.ne.jp/cgi-bin/list/list3.cgi?word3=259&mode=search3
富川久子さん
失踪場所:石垣市、失踪日時:平成6(1994)年2月14日、当時の年齢:35歳

がいるようですが、1994年という時期から言ってもまず北朝鮮拉致じゃないでしょう。石垣島で拉致なんかやるかって問題もありますけど。

それにしても島なので1回で行けるところが限られてしまいます。(注:自衛隊の)護衛艦か(注:海上保安庁の)巡視船でも出してくれるとありがたいのですが…。

 出さないっての。たかが一民間団体(巣くう会や特定失踪者問題調査会)が何様だ。
 そもそも「こんな交通が不便なところで拉致なんかやるだろうか、被害者の移送が大変だ」と気付け。


北朝鮮2週間ぶりに妨害電波送信
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/2-6757.html
 張粛清直後は多少混乱があったと言う事なんでしょう。しかし「多少の混乱」を根拠もないのに「大きな混乱が起こってる」かのように強弁するのはいつもの荒木一味(巣くう会一味)です。


北朝鮮当局による妨害電波に異変
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-04be.html
 最近、巣くう会がやってる短波放送「しおかぜ」に対して北朝鮮の妨害電波がないそうです。
 でそれに対する巣くう会の見解は「(張成沢粛清で?)妨害電波を出せない混乱状態にある」。ま、その可能性は否定しませんけど、「巣くう会の放送は無価値なので妨害電波出さなくても問題ないという判断」の可能性もあるわけです。
 大体巣くう会の場合、「結論先にありき」で「妨害電波が出てれば」、「俺達の放送が効いてる!」なんですからまともに相手するだけばかばかしい。妨害電波が出ようが出まいが「しおかぜは効果がある」という結論は不動の結論の訳です。「しおかぜ打ち切り」なんてなったら巣くう会の政治力がさらに衰退すると思ってるんでしょう。

いずれにせよ北朝鮮に仕掛ける機会は、内部に混乱が起き不安定状態にある今が好機である事は間違いありません

 巣くう会の現状認識が適切かどうかも疑問ですがそれはさておき。何をどう仕掛けるのか。

「しおかぜ」では今週から年末年始にかけて、張成沢処刑に伴い北朝鮮の粛清・権力闘争の歴史を繰り返し放送します。

「しおかぜ」とは「拉致被害者に応援メッセージを送る」など拉致に関係する放送かと思いきや、今や完全な反北朝鮮放送局となってるようです。
 何だよ、「北朝鮮の粛清・権力闘争の歴史を繰り返し放送」って。それ拉致の解決と何か関係あるの?。
1)北朝鮮国内の反体制派に決起でもして欲しい
2)単なる北朝鮮への嫌がらせ
といった拉致と関係ない目的で放送をやってるようにしか思えないが。


■加瀬テル子さんと写真の女性は別人?
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-f805.html

 (注:特定失踪者)加瀬テル子さん(昭和37年千葉県で失踪)の親戚である仲條富夫さんが旭警察署に赴き、(注:千葉)県警の関係者から「警察庁の人間が最近北朝鮮から(注:日本に?)出てきた(注:加瀬さんではないかとされている)写真の女性に直接会い、『自分は加瀬テル子ではない。脱北者でもない』との話を聞いた」と伝えられました。

 事実そうなんでしょう。特定失踪者なんて与太話が本当の訳がない。
 しかし、荒木には珍しく「千葉県警警察庁は加瀬さんの件をまともに捜査する気がない」などと批判しないのは意外です。

(注:仲條さんと)面会した(注:千葉県警の)担当者は「写真が別人であったとしてもそれとは関係なく、拉致の可能性からの捜査は今後も続けていく」と話した

のをいいことに「そうだ、写真は一つの状況証拠に過ぎない」「警察も写真に関係なく捜査すると言ってる」で荒木はこのエントリを終わらせています。まあ、まじめな話、警察も「捜査しようがない」でしょうし、当然捜査する気もないでしょうし、荒木もそんな事は百も承知でしょうが。

旭警察署には調査会・曽田常務理事も赴きましたが、曽田常務理事の同席は拒否されました。

 荒木一味(巣くう会一味)がどんだけ警察に嫌われているかがよくわかります。まあ、俺も警察だったらあんな連中の応対はノーサンキューです。
 それでも荒木が「何故、同席を拒否する!」と警察批判をしないのは意外です。

【追記】
(その1)
■読売新聞『北朝鮮に拉致疑いの加瀬テル子さん、写真は別人』によれば

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131217-OYT1T01009.htm
北朝鮮に拉致された疑いがある加瀬テル子さん(当時17歳)とされる女性の写真について、古屋国家公安委員長は17日、「写真の人物は加瀬さんではない」と明らかにした。

ということで千葉県警警察庁どころか安倍の側近の一人・古屋国家公安委員長自ら「写真と加瀬さんは別人」との見解を明らかにしました。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131217-OYT1T01009.htm
加瀬さんの親族が2004年、「加瀬さんと女性を同一人物と考えて差し支えない」とする専門家の鑑定結果を公表していた。

という話は全く否定されたわけです。この専門家とやらの鑑定を元に荒木は他のケース(たとえば藤田隆司が拉致だと騒ぐ藤田進氏(隆司の兄))も「特定失踪者は拉致だ」と強弁してきたので、古屋に「加瀬さんと写真の女性の同一性を完全に否定されたこと」は大きなダメージでしょう。
 荒木の立場上さすがに「安倍の側近・古屋」は非難できないでしょう。
 さすがに政権につくと安倍や古屋も『荒木ら巣くう会一味にはつきあいきれない』ということでしょう(多少はおつきあいしてもどこまでもつきあうという気はないでしょう)。
 極右の安倍一味ですらつきあうことに躊躇するやばい集団が荒木一味です。

(その2)
■加瀬テル子さんに関する情報について
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-7d96.html
 予想通り、古屋発言に荒木がぼやいています。古屋発言がなければ警察に文句言っていたでしょうが、「安倍の側近の一人」で「巣くう会が持ち上げてきた」古屋はさすがに批判出来ず、とはいえ自分らの主張「写真の女性は加瀬さん」をはっきり古屋に否定されたことが不愉快で荒木はぐだぐだ不平不満を言うわけです。しかもいまだに「山本美保さんDNA鑑定捏造事件の疑惑がある警察など信用できない」と言ってるのですから荒木の馬鹿さには心底呆れます。


張成沢の因果応報
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-e76c.html
・何が因果応報かといえば「張は羽振りのいいときは政敵を失脚させてきたんだから自業自得」という「ヤゴダ*5やエジョフ*6スターリンソ連共産党書記長に粛清されても自業自得*7」と言うのと同じ話。ま、どーでもいい話だ。荒木が悪口雑言したければすればよろしい。
・ちなみに話はまるきり変わるが、因果応報といえば「拉致がマスコミにまるで扱われなくなってしまった」理由の一つは何かと言えば「蓮池透さん除名という暴挙」だと思う。あれを見てドンビキしたマスコミ関係者も多かろう。その点、まさに「不当除名の報い」を「家族会、巣くう会が受けた」わけで、因果応報だと思う。

張成沢処刑のニュースを受けて、閣僚のコメントがいくつも出ていますが、ほとんど「情報の収集に努める」ばかりです。拉致問題を本気で解決したいなら、この動きをどう使うか真剣に考え、行動してもらいたいものですが、残念ながらあまりそんな切迫した感覚は感じられません。結果を出せずに新年が近づいていることだけでも気が滅入るのに、このまったりした雰囲気にますます神経を逆なでされています。

 何が言いたいんですかね、この男は。
 情報収集しないでどう動けと言うのか。「この動きをどう使うか」ってどう使おうと考えているのか。どうせ「北朝鮮打倒論」でしょうがばからしいことこの上ない。「神経を逆なでされる」のはむしろ「荒木のバカ発言」と「荒木を容認する家族会の馬鹿さ」です。「結果が出せないことに気が滅入る」って「経済制裁で結果を出すと豪語してきた」のが荒木でしょうに。自らの責任を棚上げして偉そうに政府批判とは何様のつもりか。「拉致業界の大御所・荒木様」?

 ところで、北朝鮮では1997年から始まる大粛清、「深化組事件」でおよそ2万5千人が粛清されたと言われています。金正日に命じられてそれを指揮したのは張成沢*8でした。
 深化組事件は金正日系列による金日成系列の排除を目的にしたものと言われます。

 この文章(金日成時代の老臣を粛清)が事実かどうかはともかく、事実だとして普通に考えれば「オヤジの代の爺さん連中にのさばられても迷惑だ、俺のやりたいようにやるために粛清して後釜に俺と同世代の人間を据えよう」という話でしょう。しかし荒木は

1970年代、金正日が後継者になってからは少しずつ金日成の権力を奪っていき、1994年には親子の対立が極大化

と書いていますので、どうも荒木は「金日成金正日は1970年代から対立していた」「その結果が深化組事件」という不可思議な理解をしてるようです。何でそういう不可思議な理解をするのか。

1970年代、金正日*9が後継者になってからは少しずつ金日成*10の権力を奪っていき、

何でそういう理解になるのか。「金日成から奪った」んじゃなくて「金日成が委譲した」んでしょうに。
ちなみにウィキペ「金正日」によれば

1969年:朝鮮労働党組織指導部長(文化芸術部長兼任)
1972年:朝鮮労働党中央委員
1973年:朝鮮労働党中央委員会書記(党組織、宣伝扇動担当)
1974年:朝鮮労働党政治委員会委員(現:政治局委員)
1979年:朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員、中央委員会書記、中央軍事委員会委員
1982年:最高人民会議代議員
1990年:国防委員会第一副委員長
1991年:朝鮮人民軍最高司令官
1993年:国防委員会委員長
1997年:朝鮮労働党総書記

だそうです(金日成の死去は1994年)。金日成生前から軍の最高指揮権を委譲されていたわけです。

1994年には親子の対立が極大化して

 そんな事実が何時認定されたのか。百歩譲っても「そういう主張が一部にある」だけで通説でも確定的事実でもありません。

もしこれが軍による巻き返しなら、次にやられるのは崔竜海*11でしょう

何を根拠にこういう放言をしますかね。

積極的にこの激動をチャンスにしなければなりません。脚本を書いて演出し、場合によっては演じることが必要です。

 脚本だの演出だの荒木は何が言いたいのか。どうせ「北朝鮮打倒論」でしょうがばからしいことこの上ない。


■圭運丸事件で告発状提出
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-d870.html
 この事件に限らず、一般的に言って「被疑者不詳」なんて告発状を出されても警察も動きようがないでしょう。ましてやこの事件は「犯罪かどうか自体が怪しく」「事故の可能性が否定できず(つうか事故だと思いますけど)」、「つまり被疑者不在の可能性が否定できず」、しかも「犯罪だとしても犯人が北朝鮮工作員だとするまともな根拠は何もない」のだから話になりません。まともな弁護士だったらこんな恥ずかしいことには関与しないでしょう。
 自分の評判が落ちるし、金にもならないでしょう。「異常な反北朝鮮極右弁護士」だけができる異常なお仕事と言うべきでしょう。警察サイドもあきれ果ててるでしょう。


産経新聞「特定失踪者、新たに1人 北海道の小1」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131210/crm13121022310011-n1.htm
■荒木和博ブログ「拉致疑惑失踪者(0番代リスト)第49次発表」
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/049-5364.html
 以前、4歳の幼稚園児・松岡伸矢*12を特定失踪者認定した荒木一味ですが、今度は「小学1年生の女児・佐賀直香さんを特定失踪者認定」だそうです。ばかばかしいというか、腹立たしいというか。こういうことはあまり言いたくはありませんが、一番あり得る可能性は「変質者によるわいせつ行為目的の誘拐」でしょう。次が「事故死+遺体未発見」か。NHKドラマや映画になった小説『八日目の蝉』みたいに「誘拐した人間にそれなりの愛情を注がれて育てられ立派な成人になった」といった幸運*13があればいいですけど、そういう可能性は残念ながら低いでしょう。「松岡君のご家族」も「直香さんのご家族」もこういうくだらないことはやめてほしい。情報が来るわけもないし、「拉致問題が歪んだ方向に行く」ことになりますから。
 それにしても、横田夫妻ら家族会も良く荒木一味とつきあえるもんです。松岡君や直香さんのことについて横田夫妻らが質問されたら「私たちは荒木さんを信じています、北朝鮮拉致の可能性は否定できない」とでも言うんでしょうか。笑えない酷い冗談です。


産経新聞『一部報道、自衛隊「別班」否定の答弁書決定 「過去も現在も存在せず」』
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131210/plc13121014180017-n1.htm
 野党議員(新党大地民主党)の質問への答弁書だそうです。こういう質問が出たことそれ自体はいいことだと思います。
 自衛隊の秘密組織を「別班」と呼ぶのか、昔そういうものがあったとして今もあるのか、マスコミ報道するような秘密活動を政府の了承なくやっていたのかはともかく「全くの事実無根」「過去も現在もそんな物はない」なんて答弁書を信用するお人好しはいないでしょう。
 だったら「何故共同通信や、共同通信に証言したという元自衛官に抗議しないのか」わけがわかりませんから。要するに「報道全てが事実かどうかはともかく」、秘密機関が過去あったことは事実で、下手に抗議するとやぶ蛇になるからとしか理解できないでしょう。


産経新聞『日本の情報要員追放と誤報 韓国メディア』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131206/kor13120623580008-n1.htm
 誤報ってどういうことなのか。全くの飛ばし記事だったのか。それとも日韓関係の悪化を恐れて「誤報と言うことに国家情報院がしてしまった」のか?
 まあ、全くの飛ばし記事の場合に安倍一派が韓国メディア報道に不快感を覚えるのは当然として、「本当は誤報でない場合」でも「国家情報院の配慮」に安倍一派が感謝することはおそらくないのでしょうが。


日経新聞『韓国メディア「日本の情報要員を追放」と報道』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDE06001_W3A201C1PP8000/
 韓国の諜報機関・国家情報院がそういう発表をし、韓国メディアも大々的に報じたという話です。
 ただし日本政府はその事実を認めていません。これはライプツィヒの夏『すさまじい記事が発表された、また政府の歯切れが悪い』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/5aff7dbe263c682ede13ecf8b0b220f4)を裏付ける事実なのかどうなのか。そしてやはりこの韓国国家情報院の発表は「特定秘密保護法案」や「共同通信記事」に対応した動きなんでしょうか。


日経新聞『「半島*14有事で基地使用」合意 60年に日米事前協議
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDE30002_Q3A131C1MM8001/?dg=1
 坂元一哉大阪大学教授が日米密約文書を発見したと発表したという記事です。
 坂元と言えば安倍ブレーンの一人で「産経の正論新人賞受賞者」というウヨです。彼がどういう考えで発表したのかわかりませんが「特定秘密に当たらないから問題ない」と言う判断なのか。
 はたまた「特定秘密に当たるから今発表しよう」ということなのか。ただ安倍にとってはありがたくないでしょう。安倍にとってこの密約を公開したいという動機があるとは思えませんので。
 たとえば「朝鮮半島有事が起こった際には基地は米軍に使用させるんですか」と聞かれても安倍も産経じゃあるまいし「当然使用させます」とは言いがたいでしょう。「仮定の質問には答えられない」とでも逃げるんじゃないか。


朝鮮日報自衛隊が韓国でスパイ活動』
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/28/2013112800657.html
 当然ながら海外メディアだって共同通信記事の存在はわかってるわけです。
 日本政府が「疑惑を解く措置」を取らない限り、外国の政府、メディア、国民は『日本にはそういう秘密部隊があるかも知れない』と疑い続けるでしょう。


産経新聞防衛省「これ以上調査ない」 陸自「別班」による海外情報活動報道で』
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131129/plc13112917110015-n1.htm
 政府、与党、防衛省の態度が実に怪しい話です。
 まず第一に「真実でない」と明言していないところが怪しい。
 第二に「防衛省が、共同通信や証言者(元自衛官)に対して何のアクションも取ってないところ」が怪しい。
 もし「防衛省が事の真偽を明らかにしたい」のなら共同通信や証言者に調査協力を要請するでしょう(『情報源の秘匿』を理由に共同通信が協力要請を拒否する可能性はもちろんありますが政府が協力要請すらしないのは変です)。
 一方「共同通信の報道はガセネタ」であることが現時点で明白ならば、「証言者や共同通信」に対して名誉毀損での民事訴訟の意思を表明するでしょう。
 しかしそのどちらも今のところないようです。こんな変な話があるでしょうか。これでは
1)「共同の報道はほぼ事実」
2)「共同の報道には一部問題があるが、防衛省が違法なスパイ活動を行っていたことは事実であり、下手に抗議するとやぶ蛇になるので適当にごまかそうとしている」
のどちらかとしか思えません。
 マスコミも野党もこの問題を徹底追及すべきでしょう。スクープした共同通信など一部を除いてマスコミの動きが鈍いのには本当に呆れます。
 これが事実なら「違法スパイ活動」と言う意味で問題ですが、「虚偽報道」なら、それはそれで「共同通信の大誤報」と言う意味で問題です(もちろん虚偽報道の場合でも共同が自称内部告発者にだまされたという話であって故意の捏造ではないでしょうが)。
 つまりガセであろうと事実であろうとビッグニュースですが「防衛省や安倍政権ともめたくない」のか、報道に消極的な姿勢を多くのマスコミが取ってることには本当に呆れます。これでは「秘密保護法」ができたら先が思いやられます。まあ、法ができなくても「このヘタレぶり」ではこの件に限らず日本のマスコミにどれほど「政府批判」が期待できるか疑問ですが。

【追記】
(その1)
 同じ問題を扱った、ライプツィヒの夏『すさまじい記事が発表された、また政府の歯切れが悪い』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/5aff7dbe263c682ede13ecf8b0b220f4)を紹介しておきます。
 McCrearyさんが
1)政府がはっきり共同通信に抗議しないと言う事は全くのガセとは言えないのではないか
2)こんな事が事実ならとんでもないことだ
3)事実でなければ共同通信の大誤報であり、これまたとんでもないことだ
4)いずれにせよ野党、マスコミなどが徹底追及すべきだ(マスコミのていたらくではどこまで追及するか疑問だが)
としている点は全く同感です。
(その2)
 指摘し忘れましたが

活動資金が足りなくなれば、防衛省情報本部にもらう。金が余り、内輪で豪華宴会をしたこともある。領収書は一切いらない。

てのは事実なら明らかに「税金私物化」「業務上横領」ですよね?。「スパイ活動に使えばいい」と言う話ではもちろんないです(違法活動ですから)。
が「表に出せない金なら余ったら宴会にでも使おう、どうせばれやしないし、ばれても処分なんか出来るわけがない」というのは無茶苦茶です。


中国新聞『「北朝鮮にスパイ送った」 元陸自別班メンバーが実態語る』
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201311280097.html
 共同通信の配信記事です。タイトルだけで絶句です。真偽不明ですが事実だったら「荒木和博の与太話・北朝鮮への潜入工作が秘密裏に実行されていた」「しかも政府に無断で行われたシビリアンコントロール文民統制)違反の疑いあり」という恐ろしい話です(政府の了解があっても問題ですが、なければいっそう問題です)。陸自別班(陸上自衛隊幕僚監部運用支援・情報部別班)とはそうした工作を行う秘密部隊のようです(つまり別班の存在は公には認められていない)。
 「善意に理解すれば」特定秘密保護法案の恐怖に「勇敢な自衛官内部告発した」という話なのでしょう。
 今のところさすがに安倍政権は「我々の調べる限りそのような政府に無断で行われた諜報活動、謀略活動はなかった」としていますがどうなんでしょうか。
 実際にやっていたとしても「やっていた」と自衛隊も素直に認めるわけがないですからね。そして安倍もこんなやばい話はたとえ事実でも表に出したくないでしょう。自民党の責任問題になるからです。過去日本政府は「いわゆる核密約(米国側の秘密指定解除で判明、当然日本側の否定が事実なら米国が捏造文書を公開したというとんでもない話になる)」もずっと否定し続けてきたし、「やってない」と言われても素直には信用できません。
 いずれにせよ、この件の真偽が不明なままで「特定秘密保護法案の成立を目指す」なんてのはやめてほしい。


ライプツィヒの夏「拉致問題を特定機密に指定すれば、たぶん「家族会」「救う会」「拉致議連」がダメージをうける」
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/fa73ea5cedebd7be15227aadb0e0645d
 あちらのコメ欄に書こうかとも思ったんですが長くなるのでこちらに書いてみます。

この記事を書くにあたって、bogus-simotukareさんの記事を参考にしました。感謝を申し上げます。

こちらこそいつも紹介ありがとうございます。ま、id:Mukkeさんはつるんでるとか言い出すかも知れませんが別に「誰かの記事を参考に記事を書いた上で、その誰かに礼を言う」なんてのはつるんでるには入らないでしょう。
 まあ、「つるんでる」としても「不十分だとしても、ボーガスは非を認め、McCreary氏も問題発言を批判した」以上、それで問題は解決しているという理解も可能ですが。

なお、最初に断っておきますが、私は「特定秘密保護法」には反対です。

・問題は恣意的に特定秘密が指定される危険性があると言う事と罰則が重すぎると言う事でしょう。
 秘密保護法案よりずっと軽い国家公務員法の罰則レベルですら、いわゆる「西山記者事件」で西山記者は起訴されて記者生命を奪われたわけで、正直現行法制で問題があるとはまったく思いません。
・なお、西山氏は法案には反対しています。西山氏が暴露した密約について「特定秘密に当たると思うか」という野党やマスコミの指摘について安倍政権は「特定の事件へのコメントは控えたい」として逃げ続けています。「特定秘密に当たらない」と言えば「佐藤内閣による国家公務員法違反での西山氏起訴が不当だった」ということになりかねません。安倍に「自民党大幹部で親族である佐藤栄作*15」の批判なんかできるわけもない。
 とはいえ「特定秘密に当たる」と言えば法案への批判が高まると思っての逃げでしょう。
「西山記者が暴露された密約について特定秘密に当たるかどうか言えない」、これだけでも反対理由としては十分だと個人的には思います。
 なお、西山事件について聞かれたときの森大臣の逃げ腰ぶりを紹介してみましょう(なお、一部省略しています)。

http://www.cao.go.jp/minister/1212_m_mori/kaiken/2013/1115kaiken.html
(問)
 実は、西山太吉さん*16が、先日ですが、特定秘密保護法案に関してですが、自分の取材について、沖縄返還にまつわる密約を暴いたわけですけれども、その密約の存在というものを現政権は認めてないんじゃないかと。そのこと自体がうそを並べていると。そういうことを棚上げにしておいて、この法案を成立に向けてまい進するというのは、適当ではないんじゃないかというようなことをおっしゃっているんですが、それについての現段階での大臣のお考えはいかがでございますか。
(答)
 西山事件という個別の事件に対して、この(注:特定秘密保護の)法律が当てはまるとか当てはまらないということは、当然、過去の事件にも適用できませんし、言うべきではないと思っています。
(問)
 じゃ、西山さんがさっきおっしゃった趣旨で言えば、違法な行為を隠すために特定秘密にしても、それは無効であるという。つまり、密約の存在自体が違法なことであったという認識でおっしゃっているんですけれども、大臣自身はあの密約の存在というのは違法なものだという認識はございますか。沖縄返還にまつわる密約ですけれども。
(答)
 過去の事件について言及をすることは差し控えたいと思います。


・そもそもこの話のスタートは「一色事件のようなことが起きないようにしたい」という民主党の考えであることを賛成派はどう思ってるんでしょうか?
・個人的には安倍がこれほどまでこの方にこだわるのは「第一次安倍政権が内部告発でダメージを受けたから」じゃないかと疑っています。
 本間税調会長スキャンダル(あれは財務省関係者の暴露でしょう)にせよ、教育基本法TMやらせ質問問題(暴露した側は政府ではなくやらせ支持FAXを受け取った側でしょうが)にせよ内部告発が発端の訳です(消えた年金問題や松岡大臣が自殺した緑資源機構疑惑も内部告発が発端だったかも知れません)。まあ、本間問題や「やらせ質問」を「特定秘密指定できるか」、指定して世間が納得するかははなはだ疑問ですが、とにかく安倍としては「内部告発封じ」を何としてもやりたかったのでしょう。

こうした法律がないために外国から北朝鮮に関する情報を得られないケースもある。

 って主張には何の根拠もありません。

情報をオープンにすれば北朝鮮国内にいる情報源の安全が脅かされることも考えられる

 「良く言うよ」です。「めぐみさんは生きてる」とか「情報をオープンにしまくってる」のはどこの誰なのか?。「おそらくそういう理由で情報をオープンにしたがらない蓮池夫妻ら」を非難していたのはどこの誰なのか?。そこまで北朝鮮人民に配慮する人間が何で「戦争も辞さない」といえるのか?

山本美保さんと山形の身元不明遺体

 これは法が成立したら特定秘密指定される危険性は高いんじゃないか、そう思います。今だって警察は「捜査上の機密で詳細については答弁を控える」という態度ですから。
 でそうなったら荒木も対応が難しい。安倍批判はしづらいでしょうし、単に「美保さんの鑑定は誤鑑定じゃないか」ならともかく「故意の捏造」といってますからね。「極右仲間」以外の、他に支援を頼みにくいし頼まれた方も「故意の捏造説を引っ込めたら支援します」としか言わないんじゃないか。単に「鑑定結果の公開」を求めてるんじゃないですから。「故意の捏造説」なんか支持できるわけがないでしょう。


産経新聞『「拉致」も特定秘密 政府が答弁書で例示』
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131122/plc13112217120016-n1.htm
 予想通りの答弁ですが救う会、家族会、拉致議連はどうするんでしょうか?
 仮に法が制定されたとして「特定秘密なので教えられない」と言われたら引き下がるんでしょうか?。それとも抗議活動を展開するのか?
 今後法案に賛成するのか、反対するのか?。賛成するとして「政府を信用しています」で何もしないのか、はたまた「自分たちに不利益が出ないような何らかの担保を求める」のか。


ライプツィヒの夏「なにを北朝鮮群馬県なんかで苦労して拉致をするんだか」
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/a155437d69c59f595d4e4f67b5c49d87
 あちらのコメ欄に書こうかとも思ったんですが長くなるのでこちらに書いてみます。

bogus-simotukareさんに感謝を申し上げます。

こちらこそいつも紹介ありがとうございます。

荒木はわらをつかむ人たちに徹底的につけこみますからね

何せ荒木とつきあいをやめた静岡の特定失踪者の家族(ライプツィヒの夏『ある「特定失踪者」のその後』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/ade6fcc963f911cfcff62af0938ee345)参照)に対して「それでも我々は拉致だと思ってる」と強弁するバカが荒木ですから。普通に考えて「拉致じゃない」とか「仮に拉致だとしても荒木なんか使えない」とご家族は判断したからつきあいを切られたわけで少しは恥を知れと言いたい。
 また小生が何度かネタにしてる山本美保さんの件は「遺体が発見された時点」で普通の人間なら特定失踪者認定は取り消すでしょう。それを「遺体が腐乱して肉眼では判別不可能(美保さんと認定されたのはDNA鑑定)」のためもあって「警察の発表は間違いじゃないか」と思い込もうとしてるご遺族につけ込んで「そうです、鑑定は間違いです、美保さんは北朝鮮で生きてるに違いない」と言い出すのですからね(しかも誤鑑定ではなく故意の捏造だというのだから呆れて物も言えない)。
 普通は「お気持ちはよくわかります、しかし鑑定が間違いだという根拠は今のところない。現時点では受け入れるしかない」「山本さん一家に多大なるご迷惑を与えて申し訳ありません」とでもいうところでしょう。
 また「千葉で漁網に巻き込まれた遺体が発見された漁師・小山修司さんの件(遺体発見前に荒木が特定失踪者認定していた)」でも「小山さんの特定失踪者認定が間違っていて申し訳ありません」といいながら「他の認定について見直すことはしない」のだから全くいい度胸です。

なぜ北朝鮮が、内陸(海なし県)の群馬県で拉致をするんですか?

 もちろんそれは全くその通りだと思います。ただ小生が「これは北朝鮮拉致じゃないだろう」と思ったポイントはむしろ違うところにあります。

http://araki.way-nifty.com/araki/2013/09/post-40c6.html
当日朝、お嬢さんが八重子さんの部屋を見たら姿がなく、寝ていた掛け布団が真ん中だけ膨らみ、誰かに引っ張られて出されたという感じで残されていました。
(中略)
前夜は2人のお子さんとともにテレビを見ていて、お子さんたちは午後10時過ぎに就寝しています。

朝というのがよくわかりませんが、お子さんは学校があるでしょうし、何時までも寝てはいられないでしょう。一応「朝7時」とでも仮定しておきましょう。
 そうするとお子さんの記憶が確かならば「夜10時から朝7時の間」にお母さん・加藤八重子さんは失踪したわけです。
 この場合、拉致だとして次の3つが考えられるでしょう
1)夜10時以降、家に押し入った
2)夜10時以降、家を訪問して中に入れてもらった
3)夜10時以降外に呼び出した

1)はちょっと考えづらい。あり得ないとまでは言いませんが、「自宅に無理矢理押し入る」なんてリスキーな策を取るくらいなら「人目のない外出先で拉致する」などもっと発覚しづらいやり口を取るでしょう。大体お子さんが家にいるわけでそんな乱暴な手段をとったらお子さんに犯行がばれて「お子さんまで拉致せざるを得なくなります」。
 2)や3)は相手の同意があるという意味では1)のようなリスクはありません(特に、2)だとお子さんがいるので場合によっては1)同様のリスクがありますが、3)だと人目のない場所に呼び出せばリスクは全くありません)。
 ただその場合、「よほど親しい相手」が「どうしても今夜でないと困る」と言ってその主張に正当性が感じられない限り誰も会おうとは思わないでしょう。「悪いけど明日以降でお願い」で終わってしまう。下手したら「こんな時間に会いたいなんて非常識だ」と加藤さんを激怒させかねません。
 夜10時以降に会いたいなんて非常識すぎます。
 特に3)なんて子どもしかいないのに家を留守にするなんて問題がありすぎでしょう(だからこそ警察は内部犯行説を疑ったわけです)。
 正直拉致(北朝鮮拉致に限らない)にせよ、自発的失踪にせよ、事故に巻き込まれたにせよあまりにも謎な事件です。拉致ではなく「自発的失踪」だとしても「夜10時以降に姿をくらます」なんて変な事をする必要もないでしょう。また事故に巻き込まれたのだとしてどんな事故なのか見当もつきません。


■藤田進さんの写真鑑定結果伝達から1年
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/1-d0e3.html
 実際には埼玉県警が不当な政治圧力に屈服したという話でしかないでしょう。
 写真鑑定が正しいなんてのは寝言だと理解した方がいい。
 ただし「不当な圧力」でしかないから「拉致認定」なんかされないし、マスコミも荒木の主張など相手にしないわけです。
 「荒木さんの言うとおりだ、埼玉県警は藤田進さんを拉致認定せよ」とは産経ですら言わない。
 それだったら埼玉県警も不当な圧力に正面から立ち向かって「写真鑑定の結果、同一人とは言えない」と言えばいいんですけどね。その当たりは荒木だって自覚してるでしょう。そんなに自信があるのなら「拉致認定を求める訴訟でも起こせばいい」のに起こさないわけですから。たぶん藤田隆司なる人物も荒木と同類のバカウヨで、兄が拉致被害者だとはかけらも思ってないでしょう。


■またも消えたか張成沢
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-8289.html
・どうでもいい話ですがタイトルの元ネタは「またも負けたか八連隊(ウィキペ「歩兵第8連隊」参照)」です。こんな古い話を持ち出すとは荒木も随分古くさい男です。
・張氏は金正日国防委員長時代も失脚が噂され、表舞台から消えたことがあったがまた表舞台に返り咲いた、失脚が事実だとしても銃殺刑にでもされない限り今回も復権の可能性がある、一喜一憂はばかばかしい、という部分は正論ですが、俺の考えでは正論はそこだけです。

この20年間で学んだことからすれば、日本が傍観していてはいけないはずです。

・20年前に何があったかというと「金日成国家主席死去(金正日のトップ就任)」「米朝核危機がカーター訪朝で解決(解決が言いすぎだとしても、少なくとも戦争の危機は去った)」です。
 ま、荒木としては「カーター訪朝などしなければ良かった」「金日成死去に乗じて経済制裁なり軍事攻撃なりで米国が北朝鮮を潰せば良かった(そんなことはリスキーすぎて、とても出来ないが故のカーター訪朝ですが)」とでも物騒な事を考えてるんでしょう。
・で、日本政府に今回、どうしろと荒木は言うんでしょうか。もっと具体的に何か言って欲しい。まあ、具体案など何もないのでしょうが。全く無責任な男です。なお、日本は北朝鮮に対し長いこと、経済制裁してるので「傍観してる」わけではありません。まあ、「制裁が効かないのでは傍観も同じ」と荒木が言うのならそれも一理あるかも知れませんが、そもそも「制裁すれば全てが解決するかのように言っていた」のは荒木であり「日本政府の制裁路線」を傍観呼ばわりできる立場では荒木はありません。

放置していれば乗り遅れ、他の国の都合で国際秩序を作られてしまいます。

そもそも日本の都合だけで国際秩序が出来るわけもないでしょう。どういう国際秩序が出来るにせよ、それは「6カ国協議参加国(米国、韓国、中国、ロシア)」の意思が反映されるわけで、その場合、荒木が望むような北朝鮮打倒論が採用されることはないでしょう。

「どうせまもなくつぶれるから」と思って(私自身がそうでした)放置していれば拉致被害者も死んでしまいますし、核やミサイルの開発も進めてしまうでしょう。

荒木が「どうせまもなくつぶれるからと思って何もしなかったのが私」と公言してるのには驚きです。
そうですか、そんなに無責任な人間だったとご自分からお認めになるわけですか。家族会も良くこんな無責任な男とつきあえるもんです。

 張成沢の浮き沈みに一喜一憂している暇はないはずです。それを私たちがどう利用できるかに問題はかかっています。自ら手を突っ込んで東アジア全体の国際秩序を作っていく意志がなければ拉致問題も解決できません。 

 「どう利用できるか」って荒木は具体的に何を考えてるんですかね。


■圭運丸事件で刑事告発
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-ba98.html
・産経以外まともに報じなかった与太話で良くやるよな、としかいいようがない。
 しかし元々は「過労死弁護の草分け(『過労自殺』(1998年、岩波新書) など、そういう著書もある)」で「左派だったはず」なのにこんな与太話で「告発弁護士の一人」として荒木一味に荷担するとは全く川人博も晩節を汚してるものです。川人は老害、老醜を晒し続けるくらいなら、早く死んだ方が社会貢献ではないか。川人と名を連ねてる弁護士の内、「藤野義昭」というのは

日本会議北海道本部前議長、2007年夏まで維新政党・新風講師団。2009年の救う会の大会では、核武装論を主張した。(ウィキペ「藤野義昭」参照)

というゴリゴリのウヨですがそういう輩とつるむことに恥を覚えない地点に今の川人はいるようです。
・全くどれほど川人には常識がないのか。こんなアホな告発(被疑者不詳でしょうが)をして警察や検察にどうしろと言うんでしょうか?。そもそも「北朝鮮の犯行」どころか「犯罪かどうかさえ疑わしい」のに。


チャンネル桜
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-6d76.html

チャンネル桜「防人の道」でお話ししました。

 22分程度の番組です。何を荒木が「お話ししたか」ちょっとだけ見てみました。12/3に収録だそうです。まず女子アナが「張成沢北朝鮮国防副委員長失脚説という大ニュースが飛び込んできましたがどう思いますか」と質問。
 しかし意外と荒木が冷静なのには驚きました。
 「まだ未確認情報ですから」「張と言う人は金正日国防委員長時代にも失脚したのか一時表舞台から姿を消したことがあるんですね。だから今回失脚したとしても処刑でもされない限りまた復権すること、表舞台にでることはいくらでもあると思うんです。今後の状況を見ないといけない」。
 まあ、まともです。で次に『山本美保さんDNA捏造疑惑』という「荒木ウオッチャー」「巣くう会ウオッチャー」「チャンネル桜ウオッチャー」には「前も櫻でやったネタじゃねえか、またかよ」としか言いようのないネタの繰り返しがあります(ちなみにこのネタで荒木は『山本美保さん失踪事件の謎を追う:拉致問題の闇』(2012年、草思社)と言う本を書いています)。
 小生も以前この問題について『拡散大希望!。ついに拉致問題対策本部事務方トップを「拉致隠ぺいの陰謀を実行した」とデマ中傷するまでいかれ果てた巣くう会と家族会(追記・訂正あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20490112/5064208021)と言うエントリで突っ込んでおります。
 今日は他にもネタがあるらしく「美保さんの件については私の書いた本や巣くう会サイト、特定失踪者問題調査会サイトをご覧下さい」で流す荒木。
 引き続き「維新の会」が荒木を招いて行った「拉致問題集会」とやらが紹介されます。荒木を招いて恥じないという当たりがさすが極右政党・維新の会です。
 ここでも「山本美保さんの件」を持ち出す荒木。真顔で聞いてる維新もすごいし、真顔で話せる荒木もすごい。正直ここまで酷い警察への誹謗話を俺は聞いたことがありませんし、ここまで酷い誹謗をされても警察が「荒木とつるむウヨ政治家が怖くて」荒木に抗議できないというのも恐ろしい話です。
 まあ、荒木以外の小生のような「バックも何もない人間」が同じ事を言ったら確実に名誉毀損で警察に逮捕されると思いますが。ここまでで大体7分程度。全部で22分なのでだいぶ時間が余ってますが、いい加減ばかばかしくなってきたのでここで視聴を辞めます。


■佐藤勝巳*17さんのこと
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/12/post-c203.html
 荒木に寄れば元巣くう会会長・元現代コリア研究所所長の佐藤が亡くなったそうです。享年84歳。まあなくなってもおかしくない年齢とは言えるでしょう。そして彼は少なくとも「巣くう会的」には完全に過去の人になっていました。荒木や西岡といった現役の巣くう会関係者が死去するのに比べたら影響は小さいでしょう。
 ググったところ
テレビ朝日『「救う会全国協議会」佐藤勝巳元会長(84)が死亡』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000017364.html
朝日新聞『佐藤勝巳さん死去 拉致被害者救う会」の元会長』
http://www.asahi.com/articles/TKY201312040574.html
という記事も見つかりました。
 なくなったのは12/2(月)で既に葬儀は親族のみで済ませたそうです。
 佐藤と言えば使途不明金疑惑で会長を引責辞任。拙エントリ『佐藤勝己・元「珍右翼が巣くう会」会長の醜態』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20131125/1064208022)で触れましたが、最近「統一日報」なる新聞で「横田滋・元家族会会長による家族会財産私物化疑惑(横領疑惑と言ってもいいのでしょう)」を匂わせていました。要するに「俺より横田の方が悪党だ!」とでも言いたかったんでしょう。
 当然、晩年の佐藤と「巣くう会」「家族会」の関係は最悪だったと思いますがその当たり荒木がどう扱っているのか、読んでみます。

 11年前、調査会ができる頃からは意見の合わないことがあり、(注:巣くう会と調査会で)組織が別になったこともあってあまりご一緒することはありませんでした。救う会会長退任後はさらにご縁が薄くなり、最近の発言等には色々と疑問も感じていました。
 しかし、自分が今朝鮮問題研究者のまねごとをできるのは佐藤所長の指導*18あってのことですし、仲人もしていただきました。
(中略)
 最後に佐藤所長と電話でお話ししたのは6月13日でした。作家で元共産党員の山辺健太郎*19のことで問合せがあり、知っているとしたら所長しかいないと思ってメールを送ったところ、電話があって「何人か聞いてみたけれど分からないんだよ」とのことでした。拉致問題に関する話はお互いしませんでしたが、電話の感じは昔の佐藤所長のままでした。
 色々なことが走馬燈のように思い出されます。今はご冥福をお祈りするばかりです。

 実に微妙な関係だったことがわかります。さて西岡巣くう会会長や、島田巣くう会副会長など他の人間は佐藤の死去について触れるのか触れないのか、触れるとしてどう書くのか?
 まあ、西岡は「ここ数日、個人ブログが全く更新されてない」し、島田は島田で「拉致以外の事(慰安婦とか)ばかり個人ブログに書く」ので「佐藤との関係がどうこう言う以前の話」かもしれませんが。でも巣くう会サイトに「当会の元会長・佐藤がなくなりました、冥福を祈ります」と言う言葉ぐらい載るのか?
 しかし北朝鮮崩壊論を唱えていた一人・佐藤が「北朝鮮の崩壊を見ずに自分が先になくなる」というのはすごく皮肉な気がします。

平成9(1997)年暮れ、横田めぐみさんのことが月刊「現代コリア」がきっかけになって明らかになりました。

 要するに拉致が騒がれるようになった歴史は本当に浅いわけです。今(平成25年、西暦で2013年)から16年前ですから(当時は橋本内閣)。で小泉訪朝が今から11年前の平成14年(2002年)。つまりめぐみさんの問題が騒がれるようになって5年で解決ですよ。解決ってのが言い過ぎなら「大幅な進展」と言い換えてもいいですけど。何せ北朝鮮が拉致を認め、一部の被害者は帰国できたわけですから。
 もうこれは「世界の歴史に類を見ない外交的大成功」「小泉訪朝万々歳、ブラボー小泉」じゃないですか。何で家族会がそう思わないのか俺には訳がわからないですね。どんだけ高望みしてるのか。
 あげく何の成果も上げてない安倍を褒めるのだから頭がおかしいんじゃないかと思う。


■もう一度特定秘密保護法案について
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-a27d.html
 以前の荒木の主張と同じです。荒木は右翼であり安倍信者です。であるからこそ「秘密保護法案には本来賛成の立場」です。が、荒木も「山本美保さんDNA鑑定捏造疑惑」のような無茶苦茶な主張で完全に安倍政権や警察を敵に回してしまってる(あるいは荒木一派は危ない団体だから特定秘密保護法をうまく使って縁切りしようと思われてる)のを自覚しているのでしょう。
 「自分たちに適用されたら嫌だ」「拉致を特定秘密にされたら活動に支障が出る」とぼやくわけです。たとえば「山本美保さんの件を特定秘密指定されて捜査秘密だから回答できないとされたら(するかわかりませんが)」、荒木には身動きがとれなくなるでしょう。
 じゃあはっきりと「今の法案には反対」と言えばいいのに言えない当たりが荒木の限界でしょう。
 「俺達に適用されない限り、法案が通過した方がいい」と思ってるのか、「法案通過は阻止できない」と思ってるのか知りませんが、「俺達に適用するな」と叫んで安倍を牽制しようとしてるわけです。
 荒木が問題視してるのは「法が自分たちに適用されること」、ただそれだけで「あるべき民主主義」とか「秘密政治にならないか」とかそういう問題じゃないからそうなる。
 ただ仮に法が制定されたとして安倍はこれ幸いと「巣くう会との縁切り」に使うでしょうし、それを阻止する力は荒木ら巣くう会にはないでしょう。
 荒木のトンデモな文章にも突っ込んでみます。

 昨日の強行採決特定秘密保護法案が一気にクローズアップされています

 「強行採決」とは「採決すべきでないのに採決を不当にも強行した」という意味を持つ言葉です。
 自民党支持者の荒木なら「昨日の採決」と書き、「強行採決」という人間には「何が強行か、通常の採決だ、採決に反対する野党こそ不当だ」と言うかと思いきや「強行採決」だそうです。
 荒木が「特に深い考えもなく強行採決という言葉を使った」のか、「荒木はあの採決を不当な物だと思ってる」のか、気になるところです。

今回の法案に反対している人たちの中で、工作員の活動や情報の漏洩が従前通り続けられるべきだと考えて反対する人もいるようですが

 おいおいです。そんな反対理由の奴がどこにいるのか。そもそも荒木だって「美保さんの事件が特定秘密になったら」などと過去ぼやいてたくせに何なんでしょうか、この男は。
 荒木が「拉致問題」で危惧するように「特定秘密が恣意的に指定されかねない(秘密にすべきでないものが情報公開すると政府に都合が悪いという勝手な理由で秘密にされる恐れがある)」から反対してるのですが。大体、工作員による情報漏洩なんて事実がどこにあるのか。
 そして現状でも「国家公務員法」「地方公務員法」により情報漏洩をすることは処罰対象です。
 実際、過去に「西山記者事件」という「情報漏洩を理由として新聞記者が国家公務員法違反(公務員に対する情報漏洩の教唆)で起訴された事件」があったわけです。

「国民を守るためにスパイは絶対に排除する」という方針は(中略)必要不可欠です。

 誰も「スパイがいていい」なんて言っていません。「スパイ防止」を口実に「公開すべき情報も隠す情報秘密国家」になっては民主主義国家とは言えないという話です。

拉致問題が解決しない原因に政府による隠蔽があることは明らかです。

 荒木が勝手に言ってるだけです。何の根拠もない。それはともかく、そんなに「政府による隠蔽」を騒ぐのならそれこそ「政府の隠蔽を助長しかねない秘密保護法案に反対すべき」でしょうがそれができないのが「右翼、安倍信者」としての荒木の限界です。

 山本美保さんと山形の身元不明遺体が(注:ブラジャーの)サイズも遺留品も異なるにもかかわらず、公開もできないDNA鑑定結果が一致しているという理由だけで同一人物としているのはなぜなのか

 荒木の主張はただの言いがかりであり、「DNA情報公開で簡単に反論できる」が反論した場合の「荒木の逆ギレが怖い(自民党の右翼政治家と組んで警察相手に何するかわからない)」というだけの話だと思います(政治家の報復にびびるとは、それはそれで随分警察も情けない話ですが)。
 俺も日本国民として警察はそれなりに信用しています(信用したいという願望も当然ありますが)。
 「荒木の陰謀論は論外」ですが、それだけでなく「DNA鑑定ミスだが今更それを認められないのでごまかしてる」という事実もないのだ、と思います。
 まあ、仮に「鑑定ミスのごまかしに走ってる」のだとしてもそれは「美保さんが拉致被害者だ」なんて事実を全く意味しませんが。
 いずれにせよ荒木の言いがかりに関係なく、警察は「この件についてはっきりと片をつけて欲しい」とは思います。


■調査会記者会見(兼戦略情報研究所Sセミナー第8回)
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/8-2803.html
 荒木が何らかの形で報告したら後で突っ込むかも知れません。それにしてもいまだに

(2)圭運丸事件への対応について

なんて「元工作員の怪しい証言以外」何の根拠もない「漁船拉致」なんて話をするという荒木には呆れます。産経以外の全国紙は全く相手にしなかったし、産経ですら最近は取り上げていないと思います。
 小泉訪朝直後の「ワイドショー出ずっぱり」が嘘のような「荒木の失脚ぶり」です。


■金丸訪朝と小泉訪朝
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-90da.html
 文章の結論は「拉致問題解決前の国交正常化は認めない」という荒木ら救う会の持論です。
 小生は「国交正常化を先行させても構わない」という考えですが、注意しないといけないのは荒木らの主張は「事実上国交正常化交渉の否定と同じだ」ということです。
 というのも荒木は「特定失踪者=拉致被害者」と言う立場であり、しかも「小泉訪朝後から現在に至るまで北朝鮮は未だ拉致を続行している。将来的にも続けるだろう」なんて立場だからです。
 当然ながら「来年2014年」に失踪した人間や、「再来年2015年」に失踪した人間すら荒木は「拉致被害者扱いするだろう」ということです。
 「拉致被害者を政府認定拉致被害者に限定」すれば、「国交正常化の先行は認めない」でも「国交正常化はあり得ます」が荒木の立場では「国交正常化など出来るわけがない」のです。
 まともな人間にとってそういう無茶苦茶な立場を支持できるはずもないでしょう。
 荒木の個別の文章にも突っ込んでみます。

金丸訪朝団と平成14年の小泉訪朝は非常に良く似たところがあります。前者は富士山丸事件*20を、後者は拉致を口実にして日朝国交正常化を進めようとしたことです。

・やれやれです。「口実」ではまるで「国交正常化が出来れば富士山丸事件や拉致問題の解決は金丸氏や小泉氏にとってどうでも良かった」かのようですがそんなことはないでしょう。
 と同時に「国交正常化」というあめ玉というか、「北朝鮮にとってのメリット」をぶら下げないで果たして富士山丸事件や拉致事件は解決できたのかと言う問題もあります(拉致が全面解決としたと言えるかどうかはともかく、小泉訪朝で拉致被害者5人とその家族が帰国したことは大きな成果です)。
・そもそも何で荒木はそんなに国交正常化を嫌がるのか。国交が正常化すれば北朝鮮が軍事的暴発する危険性も当然ながら下がるわけです。
 結局「日本政府が北朝鮮政権を政権転覆するというオプションを捨てたくない」から国交正常化に反対なのでしょう。

小泉訪朝のときの平壌宣言は経済援助のことばかり延々と書かれているのに拉致については「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した」と、極めて間接的な表現でしか書かれていません。

平壌宣言での経済援助についての文章は以下の通りです。

http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-90da.html
 双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。

 荒木が言うほど長い文章ではないでしょう。また具体的内容については「今後の協議」としておりそれほど北朝鮮に有利なわけでもありません。「国際協力銀行等による融資」などの具体的文句は「日本がやると約束したこと」ではなく「今後の協議内容の一例」にすぎません(もちろん何も経済支援しないと言う事はあり得ませんが)。まあ、荒木の場合「文章の長さや内容」に関係なくいかなる形でも北朝鮮への経済支援を認める気はないでしょうが。
 拉致が「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題」「日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題(不正常とは国交がないという意味)」とぼかした書き方なのは確かに事実ですが、「拉致被害者の帰国を何よりも最優先し、妥協した」ということでしょう。何が問題だかさっぱりわかりません。

今でも忘れませんが、小泉訪朝の後、外務省は「生存している拉致被害者の帰国や故郷訪問、死亡した拉致被害者の遺骨収集は日朝国交正常化交渉の中で」と言っていました。そうなれば国交正常化交渉を止めることはできなくなります

それで何が悪いのか、さっぱりわかりません。国交正常化を先行させると拉致が解決しないこというわけでもないでしょうに。結局「拉致を口実に国交正常化を妨害している」にすぎません。

安倍総理に訪朝を求める声があり、私自身も拉致問題の進展につながるなら一つのやり方だとは思うのですが、逆に日朝国交正常化交渉のためのカモフラージュに使われる可能性も注意しておかなければなりません。

 カモフラージュも何も「安倍が訪朝したら」、国交正常化交渉に乗りださざるを得ないでしょう。
 国交正常化も何もなしで交渉に応じるほど北朝鮮もお人好しではないでしょう。
 むしろ荒木ら巣くう会の方こそ「北朝鮮打倒」「国交正常化反対」と言う本心を「拉致解決」でカモフラージュしてると言えるでしょう。それに気付いたからこそ蓮池透氏は巣くう会批判をした。
 その巣くう会批判を黙認できなかったから荒木らは家族会に働きかけて蓮池氏を家族会から除名したわけです。

金丸訪朝も小泉訪朝も自民党政権下のことであり、安倍総理も小泉訪朝には官房副長官として同行しています。自民党としてあの二つの訪朝をどう位置づけるのかは今からでも明確にすべきです。そうしなければまた同じ過ちを犯すことになるのではないでしょうか。

 要するに金丸訪朝、小泉訪朝を否定し、三党合意、平壌宣言をチャラにしろと言う事でしょう。
 閣僚経験者(田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官)で政府与党の要人(自民党副総裁)とは言え「政府を代表しているわけではない」金丸氏の訪朝、及びそれによる三党合意はともかく「首相という国のトップ」が訪朝した「小泉訪朝」及び平壌宣言を今更否定できるとでも思ってるんでしょうか?
 しかも安倍が官房副長官として関与したのに(実際には福田官房長官、飯島首相秘書官が取り仕切り、安倍は蚊帳の外だったようですが、訪朝に抗議して官房副長官辞任などしていないのだから、今更「俺は関係ない」と安倍がいえるわけもないでしょう)


■秘密保護法と倫理観
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-fd49.html
 荒木曰く「拉致問題が解決しないのは政府が情報を隠すことが一因」「山梨県警に至っては山本美保さんのDNA鑑定を捏造した、警察は信用できない」んだそうです。
 で、タイトルが「秘密保護法」なんだから言いたいことはわかるでしょう。以前も荒木は秘密保護法への危惧の念を述べていましたが今回も同じです。
 「巣くう会は安倍に危険視されてる」「秘密保護法が出来たら、拉致の情報を求めても特定秘密だから情報提供できないとして斬って捨てられかねない」という自覚があるんでしょう。小生も「都合の悪い情報が政府に隠された上、追及する野党議員やジャーナリストが犯罪者として逮捕されかねない」という野党や文化人、ジャーナリストの秘密保護法案批判に同感ですので、秘密保護法案への批判「それ自体」は荒木と同感ですが。ただ荒木の場合「俺達巣くう会が対象外なら御の字」ってのが見え透いてる(対象外って事はまずないでしょうが。明らかに安倍は巣くう会を斬って捨てたいでしょう)。
 しかしまさか「安倍万歳」「安倍さんが首相になれば拉致が進展する」と言っていた荒木が「政府(というか安倍さん)に拉致関係で情報を隠される恐れがあるから秘密保護法案には反対だ(さすがにそこまで露骨には安倍批判を言っていませんが内容としてはそういう内容です)」と言い出す日が来るとは。他の巣くう会メンバーはこの荒木の意見をどう思ってるんでしょうか?
 荒木の具体的文にも突っ込んでみましょう。

DNAデータ偽造事件
 いうまでもなくこれは拉致問題の幕引きを狙って特定失踪者問題を下火にさせるために当時の小泉政権中枢が行ったことです。

 荒木の言う「中枢」が誰を意味するにせよ、これは小泉政権への重大な侮辱行為でしょう。名誉毀損で刑事、民事訴訟をおこされてもおかしくないでしょう。全く荒木は非常識な男です。大体こう言っては「美保さん及びご家族に失礼」ですが「無名の存在である山本美保さん」を「死んでること」にしたところで「拉致問題の幕引き」ができるわけないでしょう。幕引きしたいなら「北朝鮮が提出した横田めぐみさんの遺骨はやはり本人だった」のほうがよほど有効でしょう。めぐみさんはとても有名ですから。
 「美保さんの遺体発見が発表されたことで特定失踪者問題は下火になるだろう」って言いますか?。そりゃあなるでしょうね(といえるかどうかは実は少々微妙ですが)。少なくともまともな人間は巣くう会なんぞ相手にしなくなる(巣くう会を相手にしてる美保さんの遺族には呆れます。横田夫妻ほか、拉致被害者家族会にも呆れます)。
 「北朝鮮に拉致された疑いが強いと巣くう会が認定した人間・美保さんが実は遺体でした」なんてこれほどばかばかしい話はない。しかも荒木らの認定がデタラメであることがわかったのはこれ一件だけでは全然ないわけです。最近では小山修司さんという特定失踪者の方が美保さん同様、千葉で遺体で発見されました。こちらは荒木も「別人の遺体だ、千葉県警のデマだ」と強弁できなかったようで渋々「認定の間違い」を認めていますが。
 要するに美保さんの件以外にも山ほど「デタラメであることがわかった特定失踪者認定」はある。
 「美保さんの鑑定は警察の捏造」と考えるより「荒木がデタラメな認定を詭弁で正当化してる」と考える方が自然でしょう(正直、「鑑定ミス」説なら「足利事件」などDNA誤鑑定は過去に例があるのでまだ信憑性があるのに「故意の捏造説」を主張する荒木には呆れます)。
 そもそも特定失踪者認定なんて一部の極右を除いてはなから相手にしていません。小生は「美保さんの件」「小山さんの件」を「巣くう会ウオッチしている奇人変人さん」なので知っていますがその辺の人に「山本美保さんって知っていますか」「小山修司さんって知っていますか」と聞いても「誰ですか?」「山本さんってAKB48の新メンバーですか?」「小山さんってジャニーズの若手ですか?」などとなるのが落ちです。一般人は巣くう会ウオッチなんかしてませんから。


■国際講座(齋藤健・金子洋一議員)
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-f97c.html
 荒木が褒めるんだから二人とも極右議員であり、そういう話がされるんでしょう。要するに「荒木と同レベルの極右」か「極右批判ネタとして聞きに行く人」以外には全く無意味な講座です。
 しかしこの講座のチラシは酷いですね。「国際問題について語る」ってそんなんじゃ普通聞きに行きません。「北方領土問題」も「拉致問題」も「イスラエルパレスチナ問題」も国際問題の訳でこれでは何が話されるか全くわからず聞きに行く気にはとてもなりません。


■山口現地調査報告
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-0bd0.html
 ぶっちゃけ荒木が特定失踪者認定する事件はどれ一つとっても「そう認定するまともな理由」はさっぱりわかりません。
 特にいわゆる「金賢姫逮捕による李恩恵問題発覚後」の失踪である河田君江さんの失踪はどう見ても拉致じゃないでしょう。

河田君江さん
(2)調査結果
 発見当時の車内の様子に異変があった。君江さんは運転する際は靴を脱いで裸足で運転するほど車内を綺麗にしていたが、発見時運転席側のフロアマットには泥や草(シダ類)が付着していた。君江さんの身長は約153cmで、運転姿勢は座席を極端に前方に寄せ、ハンドルを抱きかかえたような姿勢で運転していたが、車両発見時、座席は普通の状態にしてあり、後日、君江さんの伯父が警察署から車両を引き取って運転して帰った際も「座席は動かさないで普通に乗れた」と証言している。

 ここからは誰でも「車の運転者は君江さん以外で、その運転者が失踪に関与してるんじゃないか」と言うことが予想できます。ただしそれだけのことです。この程度の事なら当時の警察も把握していたでしょう。
 それだけでは「運転者は誰なのか」といったことはわかりようがありません。

君江さんがアマチュア無線局の開設を申請していた。

 だからそんな事と失踪と何の関係が?。単に君江さんがアマチュア無線が趣味なだけでしょう。
 「アマチュア無線の勉強中に北朝鮮の謀略電波を受信しその結果拉致された」などといった脳内妄想が発動されてるんでしょうか。

君江さんの妹さんは、君江さんの失踪時神奈川県の川崎市に居住していたが、失踪後に結婚した後、転居を繰り返し、平成14年9月に初めて救う会全国協議会に君江さんの件を届けた際には電話番号も川崎市時代とは変わっており、ごく親しい人物だけしか新しい電話番号は知らなかったが、『救う会』への相談後、2〜3ヶ月後の夕刻に不審電話があった。妹さんが電話口に出ると「ヨボセヨ」と聞こえた。「えっ?」というと電話は切れた。相手の年齢はわからない。

 これで不審電話だの拉致疑惑だのというのは無茶にも程があるでしょう。「ヨボセヨ(朝鮮語、韓国語でもしもしと言う意味)」というのが実際あったとして「在日の方が間違い電話をしただけ」と理解することは十分可能です。「えっ?」と聞き返されて自分のミスに気付き恥ずかしさのあまりに即座に切ってしまっただけでしょう。
 小生もそうですが間違い電話をした場合、せいぜいその場で「どうもすみません」と言って切っておしまいです。わざわざ名前なんか名乗らない。場合によっては恥ずかしさのあまり何も言わずに速攻で切ってしまう人もいるでしょう。わざわざ「××という者ですが間違い電話のお詫びにご自宅までお伺いしたい」とかそんな人はまずいない。相手だってそんな事を言われても困惑するだけでしょう。

西村京子さん
(1)失踪状況
 失踪前日夜、職場の同僚の女性(Aさん)と2人だけの忘年会を市内で行い、近くの別の飲食店で2次会を行った。そこで男性(B氏)と知り合い、日付が変わった27日午前3時頃、Bさんの車に同乗するのをAさんが目撃したのを最後に2人とも失踪した。B氏も現在まで行方不明。車も見つかっていない。

またわかりづらい文章ですな。
「そこでB氏と知り合い」と言う文章からは「行きずりの出会い」で、B氏が何物か未だにわからず、B氏自体が京子さんの失踪に関与してる可能性もあるわけですが、そういう理解でいいんでしょうか?。で、B氏は北朝鮮工作員とでも言いたいんでしょうか?。まあ、B氏が失踪に関与してるとしても工作員などではなく「たちの悪いクズ男」ってだけでしょうが。その場合、B氏は失踪したと言うより「単にその所在を警察がつかめてない」だけでしょう。

これまで西村京子さんとその同僚が12月26日の夜に最初に立寄った飲食店については判明していたが、最後に立寄ったとされる2軒目の飲食店の所在がこれまでの間、判明してこなかったが、UAゼンセン山口支部の協力の下、湯田温泉に詳しい女性を通じて2軒目の飲食店も同じビル内に所在していたことが確認された。

どーでもいい話です。おそらく警察は事件発生当初からそんな事は把握してるでしょう。単に荒木が知らなかっただけです。で今更そんな事を知っても事件解決に役立つわけもない。
 UAゼンセン山口支部もこんな馬鹿げたことに協力する暇があったら本業の労組活動を頑張ったらどうなのか。

西村京子さん失踪当時の時の周辺情況について、聞取り調査に応じてくれた女性からは西村京子さん達が立寄った飲食店周辺について「あの周辺の店舗には呑みに行かないほうがよいと家族から言われていた」との証言もあった。

 
 それが何だと言うんでしょうか?。飲み屋街というのは「たちの悪い客引き」とか「たちの悪い酔っぱらい」とかいてトラブることは珍しくないですから、そういう話は何ら不思議じゃない。もちろんそういう事を言う人間も「拉致の危険性がある」なんて思ってるわけじゃないでしょう。

新たな拉致未遂と思われる情報

 「不審者と思われる人間が数人、自分の後をつけてきて怖かったので走って帰った」と言うだけの話がどうして「拉致未遂」になるのか。


■何人なら解決?
http://araki.way-nifty.com/araki/2013/11/post-0e79.html

先日訪朝した飯島勲内閣参与がテレビなどで「拉致関係者は、何人帰ってきたら解決かという(数字)を明示すべきです。(拉致被害者が)誰と誰と何人、と明示してくれたら、私は平壌に飛んでもいいです」と言ったと伝えられています。「北朝鮮拉致被害者を全員返すと言っても、日本側が納得しなければ終わりなき拉致問題になってしまうから、早期解決のために古屋拉致問題担当相が拉致被害者の人数を明確にするべき」との趣旨。
 これは8月5日の外国人記者クラブでのアントニオ猪木議員の「一番の問題は、日本の拉致名簿の中にある数字*21がどんどん変わり、日本で死んでいる人*22もいる。そういった名簿を提出して解決しようとしても、北朝鮮からしたら『そんないい加減なことを言ってくるなよ』となる」という発言と通じるものがあります。

・で、もちろん荒木は飯島参与や猪木氏を評価しないわけです。そりゃそうでしょう。荒木ら巣くう会のねらってることは「終わりなき拉致問題(飯島氏の言葉)」にして永遠に拉致問題を解決をできないようにして北朝鮮拉致問題で攻撃し続けること、だからです。だから「何人帰ってきたら解決だ」なんて巣くう会には言えない。それどころかどんどん特定失踪者の数を増やしている。
 しかし飯島氏も随分思いきったことをいったものです。
 で、蓮池透さんの本を読んだり、講演を聴いたりした方なら知ってるでしょうが、蓮池さんが「巣くう会批判」を始めた理由も「特定失踪者をどんどん増やすなんて無茶苦茶だ。このままじゃ終わりなき拉致問題になる、それを巣くう会はねらってる」と気付いたからです。だからこそ荒木らは「蓮池さんを家族会から除名するよう政治工作せざるを得なかった」わけです。
・いずれにせよ荒木にとって「飯島発言」はショックでしょう。何せ飯島氏は「安倍内閣」の「内閣参与」、つまり安倍のアドバイザーの一人です。同じ事を言っていても民間人の蓮池氏や、野党議員の猪木氏とはその発言の重みが違う。
 つまりは「飯島発言の線で安倍が動くこと」がありうるわけですがそのときこそ「安倍が巣くう会を公然と見捨てた日」、つまりは「巣くう会終了の日」でしょう。
 いやそれどころか安倍は既に「飯島発言の線で動くことを決めていて、飯島発言はそうした安倍の路線変更をスムーズにするための政治工作の一環」、つまり「既に安倍は巣くう会を見捨ててる可能性」すらあるわけです。しかしそうしたことがおそらく荒木にはつかめないのでしょう。
 安倍の本心がわからないからこそ「安倍のアドバイザーの一人」飯島氏の発言には敏感になり批判せざるを得ないわけです(それでもさすがに飯島氏の参与からの更迭要求は出来ないわけです)。まあ、普通に考えていざとなれば「たかがチンピラ右翼の荒木たち」より「小泉元首相の秘書官で各方面に人脈がある飯島氏」を安倍が選ぶかもしれないというのは誰だって想像がつくことです。

北朝鮮側は安倍政権との間で交渉をしたがっており、そのために「どこまで出せば良いのかを明らかにして欲しい」と言っているのでしょう。

 そりゃそうなるでしょう。おそらく小泉政権は「5人が帰国すれば国交正常化に動く」と約束した。だから返したのに、タカ派世論に屈服して「まだ足りない」と言いだして全てをチャラにされたんだから北朝鮮だって「交渉の落としどころがわからなければ」、そして「その落としどころを日本が今度こそ守る」と確信しなければ動かないでしょう。でそこを曖昧にするなら北朝鮮は絶対に交渉しないでしょう。日本の制裁を10年耐えた実績があるんだから「もう10年ぐらい何とか耐えられる」という自信があるんじゃないか。一方、「横田夫妻」など高齢化する拉致被害者家族が「10年耐えられるか」といったら相当怪しいわけです。死亡者が続出しかねない。追い詰められてるのはむしろ日本側でしょう。拉致問題を解決する気がなければ「何ら追い詰められてはいない」わけですが。

*1:自民党民主党社民党共産党公明党等々

*2:要するに沖縄県でしょうが

*3:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、海部内閣法相、自民党幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官を歴任

*4:田中内閣防衛庁長官福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相を経て首相

*5:ソ連秘密警察長官。スターリンの命令で大粛清を実行。しかし後に自らもドイツスパイとして処刑される。

*6:ヤゴダの後任。ソ連秘密警察長官。スターリンの命令で大粛清を実行。しかし後に自らもドイツスパイとして処刑される。

*7:ちなみにエジョフの後任がベリヤ。スターリン死後、第一副首相となるがフルシチョフソ連共産党第一書記との政争に敗れ死刑となる

*8:ウィキペ「深化組事件」によれば当時、朝鮮労働党組織指導部第一副部長

*9:国防委員長、朝鮮労働党総書記、朝鮮人民軍最高司令官

*10:国家主席朝鮮労働党総書記、朝鮮人民軍最高司令官

*11:朝鮮人民軍総政治局長

*12:松岡君は1985年生まれなので存命なら28歳です。同年齢の有名人としては「綾瀬はるか」「上戸彩」「宮里藍」「横峯さくら」なんぞがいます(ウィキペ「1985年」参照)。

*13:直香さんは1970年生まれなので存命なら43歳です。同年齢の有名人としては「伊達公子」「中山美穂」「羽生善治」なんぞがいます(ウィキペ「1970年」参照)。

*14:朝鮮半島のこと

*15:岸内閣蔵相、池田内閣通産相などを経て首相

*16:著書『沖縄密約:「情報犯罪」と日米同盟』(2007年、岩波新書)、『機密を開示せよ:裁かれる沖縄密約』(2010年、岩波書店

*17:著書『日本外交はなぜ朝鮮半島に弱いのか』(2002年、草思社

*18:もともと荒木も西岡も佐藤の現代コリア研究所の所員でした。つまり佐藤の部下です。

*19:著書『日韓併合小史』(1966年、岩波新書)、『日本統治下の朝鮮』(1971年、岩波新書)、『社会主義運動半生記』(1976年、岩波新書

*20:ググったところ富士山丸事件については西村秀樹『北朝鮮抑留:第十八富士山丸事件の真相』(2004年、岩波現代文庫)と言う本があります。なお、あの事件は防げなかったのかという疑問がどうしてもありますね。「知らずに乗せたとは言え」日本への亡命者を乗せた船がその直後、再び北朝鮮に向かえばやばいことになりかねないぐらいのことが日本政府にはわからなかったんでしょうか?。ただし国家賠償訴訟では原告の船長らが国に敗訴しています。

*21:なお、政府認定拉致被害者は若干増加していますが、ほとんど変わっていません。「拉致が確実と思われる者」を慎重に認定しているからでしょう。いい加減な数字でころころ変わるのは巣くう会認定の特定失踪者の数字です。

*22:たとえば山本美保さん。荒木がバカみたいに騒ぐのでいつの間にか美保さんの名前を覚えてしまいましたぜ。覚えやすい平凡なお名前ですけどね。