■「噂は×」米グレンデール市がHP修正 慰安婦像の維持費負担で
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131208/amr13120808000000-n1.htm
まあ、東大阪市と産経はくだらないですよね。「姉妹都市の支援もあって慰安婦像が出来た」とグレンデール市がホームページに書いたら「うちは姉妹都市だが支援金など出してない、誤解されるのは嫌だ、うちは出してないとはっきり書け」っていちいち「支援した姉妹都市はどこどこの姉妹都市」と書く必要もないでしょうし、むしろ「誤解された方が名誉」なんじゃないんですかね。
「東大阪市は支援しなかったんだ」なんて書かれる方がよほど不名誉だと思いますし、「そういうことを書くことが東大阪市への挑発行為と誤解されること」を恐れて、でも「姉妹都市の支援について全く書かないのも良くない」と思ってそういう曖昧な文面にしたのでしょうが、当の東大阪市がそういう配慮に気付かないで逆ギレするというのも滑稽な話です。
でグレンデール市は「姉妹都市なら我が市のモニュメントの費用を当然負担するとの誤解がありますがそうではありません、姉妹都市の自由意思です」という形で修正したそうです。
それに対して、産経曰く「はっきりと東大阪市は出してないと書け」だそうですが本当にはっきり書かれていいんですかね。
■【編集日誌】NHKの守られぬ「約束」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131208/ent13120808210001-n1.htm
「テレビがなくても全世帯から受信料の徴収を義務化」との報道もあったが、「約束」を守らずして何をかいわんやである。
何とんちんかんな事言ってるんだろうと思いますね。もちろん「約束」云々ってのもとんちんかんですが、「全世帯からの徴収義務化」ってのはNHKではなく「政府自民党」からでてる案で明らかにNHKは乗り気でないんですけどね。「テレビがなくても徴収」なんて無茶苦茶な案を主張するほど非常識なのはNHKではなくて安倍自民です。
■【子供たちに伝えたい日本人の近現代史】(36)「北伐」で起きた済南事件
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131208/art13120808270001-n1.htm
やれやれですね。済南事件とは「日本人を守ろうとした自衛行動」とは到底言えない代物なんですけどね。しかも「北伐で起きた」では「北伐は不法な軍事行動」と言ってるのも同然でしょう。
昔の産経は「蒋介石は反共の同志」扱いしてたので、この件で「蒋介石批判するわけに行かず」かといって「戦前日本批判も出来ず」この辺りは適当にごまかしてました。
しかし今や国民党は蒋介石時代と違って中国にある程度融和的であり、民主進歩党(蒋介石政権当時は弾圧されていた)の方が中国に批判的です。ということでこのように今やためらいなく蒋介石の悪口が言えるようです。それもどうかと思いますけど。
■【産経抄】12月8日
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131208/trd13120803080001-n1.htm
以前『「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート86(追記・訂正あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20081005/1307052595)で
http://mercurytsushin.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/no227470-79f0.html
「マーキュリー通信」no.2274【大東亜会議70周年記念大会に参加して】
大東亜会議は、リンカーンの奴隷解放宣言より歴史的意義、功績としては、はるかに凌ぐものです。
なぜなら奴隷解放宣言は、米国内に止まり、極めて限定的でした。そして、黒人に対する人種差別はキング牧師の運動までずっと行われていました。
一方、大東亜会議は、世界初の有色人種によるサミットであり、大東亜会議開催が引き金となり、大東亜戦争終結後、アジア諸国が次々と独立していったからです。
更には、南アフリカの人種差別撤廃、米国の人種差別撤廃にもつながっていきます。米国では黒人の大統領まで誕生しています。
http://heigokai.blog.fc2.com/blog-entry-639.html
南アフリカのマンデラ大統領は日本大使に対して、「日本は南アフリカまで攻めて来ていたら、自分はこんなに苦労しなかった」と述べたそうです(加瀬英明氏の話)。
と言う暴論を紹介しましたが今日の産経抄もそれと同レベルです。さすがに「加瀬のマンデラ発言(日本が南アを攻めれば云々)」は出てきませんが「戦前日本の人種平等への思いはマンデラと同じ」「その証明がベルサイユ会議での日本主張や、大東亜会議」なんだそうです。
もちろん第一に「ベルサイユ会議での日本の平等主張は純真な思い」「大東亜会議が人種平等サミット」というのは「日本が朝鮮人差別している時点」「日本がユダヤ人差別国家ナチスドイツとつきあってる時点」で大嘘です。
第二にそういうデマをこともあろうにマンデラ相手に持ち出すところが度し難い。
1)世界各国がアパルトヘイトの南アを経済制裁したのに日本だけは金やダイヤと言った天然資源目当てにつきあい続けたこと
2)その結果南アから「名誉白人」という称号を得たこと
3)そのため1988年には国連総会で「日本非難決議」が可決されたこと
を知ってればこんな恥ずかしいことは言えないでしょう。
小生が持っている天木直人の著書『 さらば外務省! 私は小泉首相と売国官僚を許さない』(2006年、講談社プラスアルファ文庫)にもアパルトヘイトの話が出てきます(あの本のメインの話題はイラク戦争問題ですが)。
天木が外務省中近東アフリカ局アフリカ第2課長時代(1985〜1988年)の経験を元に「アパルトヘイト批判本」を出そうとしたところ、上から「出すな」と言う圧力がかかり『マンデラの南アフリカ:日本の対応』(サイマル出版会)*1と言う本が出せたのは「マンデラが1993年にノーベル平和賞を受賞し、1994年に大統領に就任した後」のこと(1995年)だったと。
そんな国・日本のどこが「人種平等を戦前から追及した国」なんでしょうか。デマも大概にしろと言いたい。
*1:後に2004年に展望社より復刻