今日の産経ニュース(12/25分)(追記・訂正あり)

安倍内閣支持率は53% 共同世論調査
http://www.sankei.com/politics/news/141225/plt1412250026-n1.html
 何で支持率が上がるのかさっぱり分かりません。いわゆる「内閣改造後のご祝儀相場」かと思ったんですが第三次内閣て言ってもほとんど面子の変更はないですからね。アベノミクスの失敗も明白化しつつあるのに「53%」とはまるきり理解ができず、日本に絶望しそうになりますが、地道に安倍批判していくより他にはないのでしょう。

【追記】
■【産経・FNN 世論調査内閣支持率、微増の50% 
http://www.sankei.com/politics/news/141226/plt1412260019-n1.html
 共同調査とほぼ同時期に行われた産経調査を見ると「絶望せざるを得ない点」と「ある種の希望」の両方があるように思います。

 衆院選の結果をめぐっては、自民党が大勝した最も大きな理由について「野党に魅力がない」が70・2%を占め、「安倍首相への期待が高い」は10・8%にとどまった。自民党が291議席を獲得したことについても「もっと少ない方がよかった」が48・5%と半数に迫った。

 自民や安倍政権に対しおよそ積極的評価でないことが伺えます。ただし、正直「野党に魅力がない」とは「共産支持者でアンチ安倍自民の」俺は思いません。共産は勿論、民主党だって安倍よりはマシでしょう。

 政党支持率自民党が44・6%(前回比7・9ポイント増)で、民主党の11・4%(前回比2・9ポイント増)を大幅に引き離した。衆院選議席を倍以上に増やした共産党は5・7%(1・9ポイント増)となり、維新の党の7・0%(0・1ポイント増)*1に次いで4位に躍り出た。公明党は3・4%(2・3ポイント減)だった。

 「自民の支持率アップ」「公明の支持率ダウン」という一見矛盾するかのように見える現象をどう理解すべきかという所でしょう。
可能性としては
1)「公明党が安倍自民の極右性のストッパーになってないとの理解の元、ストッパーにならないなら、野党を支持するというハト派の失望」
2)1)とは逆に「安倍自民のストッパーになってるとの理解の元、安倍政治を邪魔するなと言うタカ派の失望」
のどちらかということでしょうか。
 民主、共産の支持率アップを考えると1)のような気がしますがどんなもんでしょうか。
 しかし公明も「自ら2ポイントダウン、共産が約2ポイントアップ」で共産に追い抜かれたことは結構ショックかも知れないですね。

民主党が来年1月に実施する代表選に関し、「新代表に最もふさわしい」人を聞いたところ、岡田克也*2代表代行が25・2%でトップとなり、これに細野豪志*3元幹事長(16・0%)、前原誠司*4元外相(10・8%)、蓮舫*5元行政刷新担当相(7・6%)らが続いた。「ふさわしい人がいない」との回答は15・8%だった。

 こういう質問は意味がわからないですね。「首相にふさわしい人」ならわかりますよ。
 「民主党員へのアンケート」ならまだしも「民主党代表選挙の選挙権がない」一般国民にそんな事聞いて何か意味があるのか。つうか答える人がいること自体謎ですけどね。
 いや「民主党員、支持者」なら答えて当然ですが、民主党員、支持者でない人間が好き勝手言える神経が分からない。俺なら回答は「党員、支持者でないのにそんなことわからない、大体非党員、非支持者の回答に意味があるのか」ですかね。


■都内でシンポ、「中国の脅威」議論、国家基本問題研究所
http://www.sankei.com/politics/news/141225/plt1412250032-n1.html
 産経以外ではまず載らない記事ですね。


■【正論】河合と尹*6にみる日韓言論の桎梏 東京大学名誉教授・平川祐弘
http://www.sankei.com/column/news/141225/clm1412250001-n1.html

 五・一五事件の直後、河合が大アジア主義の虚妄をつき、日本は植民地同胞に対して十分な自由を与えていないのに、アジアの植民地解放という正義の御旗を掲げる資格はあるのか、と冷静な疑義を呈した

 おいおいですね。河合の主張「朝鮮を植民地支配する日本に大アジア主義など語る資格があるのか」を評価するなら「大東亜共栄圏という概念はインチキ」ということになるのですが、そのあたり「大東亜戦争聖戦論」の「はず」の産経や平川氏はどう思うのか。

早世しなければ河合栄治郎は戦後日本の首相に選ばれた人である。

 河合を評価するのは平川氏の勝手ですが「政治家でなく学者の河合」がどうして首相になれたと思うんですかね。戦前も戦後も学者出身の首相なんか一人もいないのに(学者出身の政治家なら美濃部都知事*7、第一次安倍、福田、麻生政権で厚労相を務めた舛添都知事*8、蜷川京都府知事*9、黒田大阪府知事*10、奥田福岡県知事*11竹中平蔵小泉内閣総務相*12など俺が知ってるだけでも沢山いますが)。わけがわかりません。


【追記】
 コメ欄で「鳩山由紀夫氏は東京工業大学助手、専修大学助教授だったことがあるので、学者出身の首相です」というご指摘を頂きました。ありがとうございます。
 つうことで上で書いたことは間違いだったわけで済みません。
 ただ言い訳させてもらえば
1)ほとんどの首相は学者出身じゃない
2)鳩山氏の場合も「学者として功なり名をあげ政界入りというよりは、曾祖父が鳩山和夫衆院議長、祖父が鳩山一郎*13元首相、父が鳩山威一郎*14元外相で、弟も鳩山邦夫*15総務相という世襲政治家
ですから「河合が首相になったかも、と評価する理由がわからない」という拙文の主旨には影響しないでしょう。

*1:未だに維新を支持する人間がいることにはがっくり来ますが「伸びが小さいこと」がせめてもの希望でしょうか。

*2:民主党幹事長(菅代表時代)、鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行政刷新担当相などを歴任し、現在、民主党代表代行

*3:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)を歴任

*4:鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相などを歴任

*5:菅、野田内閣で行政刷新担当相

*6:李承晩政権で商工大臣。李失脚後、大統領に就任するが朴チョンヒのクーデターで失脚。朴軍事独裁政権下で民主化運動のリーダーとして活動

*7:東京教育大学教授

*8:東京大学教授

*9:京都帝国大学教授

*10:大阪市立大学教授

*11:九州大学教授

*12:慶應義塾大学教授

*13:田中義一内閣内閣書記官長(今の官房長官)、犬養、斉藤内閣文相などを経て首相。初代自民党総裁

*14:大蔵事務次官から政界入り。福田赳夫内閣で外相。

*15:宮沢内閣文相、羽田内閣労働相、第一次安倍、福田内閣法相、麻生内閣総務相を歴任