今日の産経ニュースほか(2020年8月24日分)

健康不安の説明要求より野党がやるべきこと 有元隆志(産経新聞正論調査室兼月刊「正論」発行人) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 実に「安倍応援団産経」らしいですが、「健康不安説」について安倍が語るべきなのは当然の話でしょう。以前も書きましたが、本当に健康に不安があるなら「国会開会拒否」で済む話では無く「戦前の浜口*1首相、戦後の石橋*2首相」のように「首相辞任」や「麻生*3副総理を首相代理に立てること(濱口の場合は幣原*4外相、石橋の場合は岸*5外相)」をすべきだからです。
 そもそもこんなことを言って産経が安倍をかばうのはもちろん「安倍だから」であってこれが民主党政権の菅*6首相辺りなら「健康不安説について国民に語れ」と抜かしてるであろう事は「2万パーセント」間違いないでしょう。


共産党、住民投票は「断念すべき」松井氏「必要な改革」(1/2ページ) - 産経ニュース
 コロナの深刻さを考えれば「断念しないまでも、投票は延期が当然」でしょうが、『コロナがどうなろうと知ったことか、とにかく都構想住民投票で勝利したい、延期すればそれだけ勝利の可能性が減る』の無法集団・維新は強行する気満々のわけです。しかし、やはり最低限「延期すべき」でしょう。


最長政権許した「多弱野党」 幹部ら「大きな反省」も再結集多難 - 産経ニュース
 産経も言うように「最大野党である旧民主党連中のていたらく」が安倍長期政権を招いたことは否定できません。安倍レベルで「この醜態」では旧民主党連中にはほとんど何も期待できない、「安倍よりは明らかにましな」石破*7や岸田*8相手にはもっと何もできないのでは無いかと俺はかなり「絶望的な気持ち」です。

 立民の安住淳*9国対委員長は24日、記者団に「野党の責任も大きい」と長期政権を許した反省を口にした。

 「口先だけの反省なら猿にもできる」ですね。そもそも「我々旧民主党関係者の責任も大きい」ではなく「野党」と主語を大きくし「共産や社民にまで責任転嫁している」時点で安住の反省はまともな反省とはとても言えません。なぜ「我々立憲民主党の無能さ、私、安住の無能さを恥じるばかりです」とはっきり言えないのか。「手前らの無能を他人に責任転嫁するな」と安住を怒鳴りつけたくなります。

 確かに首相は就任後、国政選挙で5連勝を果たしたが、必ずしも与党が盤石だったわけではない。
 象徴的なのが平成29年衆院選だ。「森友」問題などで内閣支持率が低迷する中、(中略)比例代表の得票は自民1855万票、立民1108万票、希望967万票で、立民と希望で自民を上回ったにもかかわらず野党は敗北。
 9月に結成予定の合流新党に国民の玉木雄一郎代表は参加せず、別の新党を設立する見込みだ。新型コロナウイルスをめぐり政権批判が強まっている中、野党が「小さな固まり」(国民幹部)のままでは政権奪取は遠いようだ。

 「安倍応援団」産経ですらこう書くように「希望の党騒動」と言う旧民進党の自滅劇が無ければ、衆院選において政権交代は無いまでも安倍の退陣は実現できていたかもしれません。安倍の政権基盤とは「産経ですら書くように」盤石な物などでは全くなかったわけです。


「民主党七奉行」の立民・枝野氏、渡部氏死去に「かわいがっていただいた」 - 産経ニュース
 自民党竹下派幹部・渡部氏*10に「かわいがってもらった」などという枝野*11は勿論左派ではありません。そして「三木*12元首相や河野*13官房長官などのようなリベラル保守と言えるかどうか」も相当怪しい。従って俺は枝野立民を支持する気には全くなりません(もちろん「自民の二軍」国民民主や維新は俺的に論外です)。結果として「共産、この道しか無い」になるわけです。俺個人は「土井社会党時代」なら社会党を支持したであろう程度の人間(つまり強固な共産支持者では無いし、ましてやマルキストでは無い)ですが、今や「社民政党*14」「護憲政党」と評価できる政党で「最も党勢が強い」のは共産ですのですね。社民党は「辻元氏など主力メンバーが旧民主に移籍したこと」もあり、もはや「いつ党まるごと立民入りしてもおかしくない」程度の政治勢力でしか無いでしょう。れいわも「例の障害者差別暴言問題&山本の都知事選惨敗」以降は「見る影も無く落ちぶれた」というべきでしょう。
 正直、「信頼できる野党が共産党しか無い」という惨状では残念ながら「ある意味、安倍の長期政権も仕方が無い」とは思います。「信用できない野党」旧民進党連中のていたらくにはいつもながら呆れます。


行田邦子元参院議員が自民入党 - 産経ニュース
 「自民の二軍・みんな」に一時は在籍した行田の今回の行為は「予想の範囲内」ですが行田や細野*15のような連中のせいで「批判していたはずの自民党に入党するとは、旧民進党なんか口から出任せの連中の集まり→野党など評価に値しない→安倍自民支持(安倍自民支持層の主張)」という形で安倍を利してるかと思うと怒りを禁じ得ませんね。


【主張】孔子学院 政府は実態の把握を急げ - 産経ニュース
 「どんだけ反中国なんだよ(呆)」とは思います。
 とはいえさすがの産経も「朝鮮学校無償化除外否定」とは違い「孔子学院なんか設置している大学には私学助成するな」などとはいえないようです。何せ産経も書いてますし、孔子学院 - Wikipedia現在、日本国内にある孔子学院の数について - 黒色中国BLOGなども指摘していますが設置大学(ウィキペディアによれば現在15大学)には「早稲田大や立命館大」と言った有名私大があります。
 あまりにも無茶苦茶なことはさすがにできません。とはいえ「実態調査」などというこの社説は充分に「常軌を逸した反中国」だと思いますが。
 しかし例の「I濱Y子・早稲田大教授(非常識な反中国ウヨ)」なんかは「全く同感です。早稲田に孔子学院があることが悔しくてなりません」なんでしょうか?

 米大学にある孔子学院では天安門事件チベット、台湾などについて、中国政府の主張に沿った宣伝活動が行われ、学内での自由な議論が妨げられたとの批判も出ている。

 言いがかりも甚だしいですね。ならば「外国に設置された日本政府系の文化機関」で「慰安婦問題」「徴用工問題」だのを安倍政権に批判的な形で取り上げられるのか。
 まあ無理でしょうね。そもそも政府系機関でそういうことを許す国はまず無いでしょう。
 孔子学院を置いている大学に対して「孔子学院を置いて欲しかったら、中国批判をいかなる形でも大学内でやるな」と恫喝したというのでもない限り「孔子学院で中国の主張を宣伝」は「当たり前のこと」であり非難することでは全くない。
 「孔子学院は孔子学院の主張をやって下さい。ただし大学としては孔子学院の主張に拘束されません」で終わる話でしょうに。

*1:大蔵次官、加藤高明、第一次若槻内閣蔵相、第一次若槻内閣内務相を経て首相

*2:吉田内閣蔵相、鳩山内閣通産相を経て首相

*3:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、外相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二~四次安倍内閣副総理・財務相

*4:戦前、加藤高明、第一次若槻、濱口、第二次若槻内閣外相を歴任。戦後、首相、吉田内閣副総理、衆院議長を歴任

*5:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*6:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*7:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*8:第一次安倍・福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*9:野田内閣財務相民進党国対委員長岡田代表時代)、代表代行(蓮舫代表時代)などを経て立憲民主党国対委員長

*10:中曽根内閣厚生相、海部内閣自治相・国家公安委員長、宮沢内閣通産相新進党総務会長(小沢代表時代)、民主党国対委員長(前原、小沢代表時代)、衆院副議長など歴任

*11:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*12:国民協同党書記長、委員長、片山内閣逓信相、改進党幹事長(重光総裁時代)、鳩山内閣運輸相、自民党幹事長(石橋総裁時代)、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣経済企画庁長官、自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*13:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任

*14:遅くても1970年代の「社会党公明党、旧民社などとの連立政権構想提唱時」「創共協定締結時」から、共産党は「共産主義」を「将来の目標」として、事実上、社民政党化しているとみるべきでしょう。

*15:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)など歴任