今日の産経ニュース(3/27分)(追記・訂正あり)

■【矢板明夫の目】これが中国首脳陣の“やらせ会見”実態…100回以上参加*1の産経記者が一度も質問できないのは「事前打ち合わせに参加しない」から
http://www.sankei.com/premium/news/150327/prm1503270002-n1.html
 この記事が事実として中国の態度はともかく、

これらの会見で質問できるのは、中国を代表する官製メディアと、中国当局から指名を受けた“親中メディア”の記者だけだ。

てこの産経記事は無茶苦茶ですよね。

3月8日の王毅*2外相の会見で質問したのはNHKの記者で、3月15日に李克強*3首相の会見で質問したのは朝日新聞の記者だった。

ていつから朝日やNHKが親中国メディアになったのか(まあ、産経のような反中国でもないですが)。
 結局

 昨年の全人代後の李克強首相の会見で質問した外国人記者が、中国当局との事前打ち合わせの詳細を教えてくれた。
(中略)
 「別に聞きたいことがあったが、結局中国の演出に協力してしまった」とこの記者は苦笑した。

つうことのわけです。質問記者は必ずしも「親中国ではない」。「事前に質問内容を出して了解が取れた記者」にすぎないわけです。で産経はそういうことをする気がないんでしょう。
 こういう状況下でどうするか。
 「そんなことまでして質問しない、質問しなくても記事は書ける」という産経のような立場もある。
 「いや、制約があってもやはり質問はしたい、一方で質問とは別に中国批判記事を書けば、問題はないだろう」という考えもある。外国人記者はこっちの立場でしょう。
 一概に「質問できたから中国に媚びてて駄目、質問できないから偉い」て話でもないわけです。


■【朝鮮総連本部転売】政府、実態調査へ 金融庁と情報機関連携
http://www.sankei.com/politics/news/150327/plt1503270005-n1.html
 おいおいですね。正気なのか。当初「民間行為だから何もできない(菅官房長官)」としていたのに「違法行為がないかどうか、検察庁公安調査庁(以上、法務省所管)、国税庁財務省所管)、警察庁金融庁など関係省庁連携の調査を行いたい」と突然の方針変更です。まあ、ウヨ連中から「ウヨのプリンスと期待してたのに安倍はなんだ!」と突き上げを食らって渋々でしょうが「例のマツタケ密輸の件での総連議長宅家宅捜索」を考えれば「ウヨ支持層へのこびへつらいとして、こじつけてでも、ビル購入資金を違法資金認定して」、その上で「ビル転売無効」にもって行くのではないかという危惧はぬぐえませんね。まあ、当分何が起こるかは分かりませんし、素人には何もできませんけど。

*1:いっそ産経は参加しなきゃいいんじゃないですかね。それとも「質問できなくても、他社記者と中国政府の質疑応答を聞く意味はある」と思ってるのか。なお「100回」なんて自慢する回数なんですかね。他の記者も一応そのくらいは出てるんじゃないですかね。

*2:外務省日本課長、アジア局長、アジア担当外務次官、駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)などを経て現在、外相

*3:河南省長・党委員会書記、遼寧省党委員会書記、第一副首相などを経て首相