今日の産経ニュース(4/16分)ほか(追記・訂正あり)

幸福の科学ですら中国ビジネスの重要性をわかってるらしい

https://twitter.com/hakaiya/status/711523430592438272
破壊屋ギッチョ
‏@hakaiya
幸福の科学最新作の『天使にアイム・ファイン』を観てきた。主人公の一人が「保守派として選挙に3回出馬して全部落選、周囲には右翼扱いされて、”うちは中韓と取引あるからねー”と言われて再就職先も出来ない」という気の毒すぎるストーリー

 信者でもないのによく金払ってこんな映画を見る気になるよな(要するにいわゆるゲテモノ食いですが)と思いますがそれはさておき。「うちは中韓と取引あるからね」というセリフを入れながら中韓を敵視する幸福のトンデモぶりにはいつもながら頭痛がします。
 なお、過去の幸福の科学映画「ファイナルジャッジメント」では

・田村三兄弟の末弟・田村亮
宍戸錠

といった「それなりに有名なプロの俳優」が出演して頭痛がしましたがこういうのに出ちゃう俳優ってのは「よほど売れてない(ただし田村や宍戸について言えば、そうとは思えないのですが)」のか「事務所のしがらみ」なのか何なんですかね。信者というケースは少ないと思いますが。


■【ビジネス解読】日本にヒタヒタと忍び寄る*1中国企業東芝・家電事業は美的集団が買収 エンタメ・文化にも触手を伸ばすそのココロは?
http://www.sankei.com/premium/news/160416/prm1604160013-n1.html

 国内免税店大手、ラオックスと中国不動産大手、緑地集団は3月28日、千葉市内で共同展開する予定の訪日観光客専門アウトレットモールについて記者会見を開いた*2
(中略)
 中国最大の格安航空会社(LCC春秋航空を傘下に持つ春秋集団も昨年10月、日本でホテル事業に参入すると発表した。サンフロンティア不動産(東京)と業務提携し、今年上期に名古屋市近郊で1号店をオープンさせ、今後5年間に東京、大阪など全国で15〜20のホテルを開業するという。
(中略)
 11年から日本に進出している中国宅配便大手、順豊エクスプレスも、インターネットで日本の商品を購入する中国人消費者や、中国人観光客が日本で購入した商品を輸送するニーズを狙う。昨年10月には、楽天と提携し、ネット通販ビジネスのサービス向上に努めている。
 中国の製造業も、日本メーカーのブランド力を活用するための投資を惜しまない。中国家電大手、美的集団は3月末、東芝白物家電事業を美的に譲渡する契約を締結したと発表した。
(中略)
 中国企業による日本企業買収の動きは10年前後から加速を始めた。自動車メーカーの比亜迪(BYD)が同年、金型大手オギハラの世界最新技術を誇る金型工場を買収。11年に入り、パナソニック傘下の自動車用ニッケル水素電池事業が中国企業*3に買収された。
(中略)
 その一例として挙げられるのがラオックスだ。かつて東京・秋葉原を代表する家電量販店が経営不振に陥り、09年に中国の家電量販店大手、蘇寧電器集団(現・蘇寧雲商集団)の傘下に入った。中国企業の海外拡張のモデルとされたが、日本の消費者を相手としない「免税店」に業態を変更し、中国人の爆買いの受け皿となることで黒字転換を果たした。

 「中国の経済力ってスゲー」といういつものお話です。

参考

ラオックス(ウィキペ参照)
 2000年代初頭には2000億円以上を売り上げ、大手家電量販のひとつに数えられていた。
 しかし、その後は主力であったパソコン販売の落ち込みや、大型店舗出店の失敗、家電量販店間の競争に敗れたことなどで業績が悪化。2009年8月に中国最大手の家電量販店チェーン蘇寧電器の傘下となった。新しく就任した羅怡文*4社長の方針により、ラオックスは中国人をはじめとする外国人観光客向けの免税店として再建を図ることとなった。


■【杉田水脈のなでしこリポート(2)】政府と左翼系NGOの蜜月にびっくり! 特別諮問資格がない保守系は参加もできないのです
http://www.sankei.com/premium/news/160416/prm1604160004-n1.html

 2月4日、内閣府の主催で「第4次男女共同参画基本計画及び第7・8回報告審査に関する女子差別撤廃委員会からの質問事項に対する回答等について聞く会」が開かれました。これまでこの会合に保守系の人々が参加することはありませんでした。一般に誰でも参加できる会なのですが、広報がほとんどないため、いつも特定の左翼系団体のみが参加する会となっていました。

 やれやれですね。広報がどの程度あるのか知りませんが、仮に「それほど大々的にはしてない」としても極右の参加が過去にほとんどないつうのは単にウヨが「男女共同参画や女子差別撤廃に興味がない」だけの話じゃないですか。しかも今回参加する理由が「慰安婦問題で河野談話否定論かっ飛ばしたい」というふざけた理由なのだから二の句が継げません。安倍政権が誕生しなければウヨ連中がここまで頭に乗ることはなかったかと思うと本当にうんざりします。
 なお、左派つうのは勝手な言い分で、もちろん「新日本婦人の会」のような左派女性団体もあるのでしょうが、普通に考えて全て左派などということはないでしょう。単に「俺達より左寄りは皆左翼」「河野洋平も左翼」という与太なのだからつきあいきれません。

 内閣府は今回も今まで同様にひっそりとホームページに開催の案内を出しただけ*5でしたが、その情報を知ったなでしこアクションなどの団体がインターネットなどで拡散し、広く参加を呼びかけました。
 当日の会場では、保守系は人数こそ左翼系に圧倒的に負けていましたが、しっかり発言をしたのは初参加の保守系のメンバーで、賛同の拍手*6も多かったそうです。

 「しっかり発言」つうのはどうせ慰安婦問題での暴論でしょう。日本人であることが心底恥ずかしくなります。

この会において、参加した左翼系団体が「3月に行われる国連・女性の地位向上委員会(CSW:ニューヨーク)では、サイドイベントとして日本政府と日本女性差別撤廃条約NGOネットワークとで公式イベントを共同開催する。主に女性の経済格差を取り上げるが、慰安婦問題についても言及する」と発表したというのです。

 普通に考えて自民党政権と共同でイベントを開催する団体は左派ではないでしょう。まあ仮に左派だとしても「民主党左派」レベルであって、ウヨ連中が非難するほど左に寄ってるわけがない(たとえば政府審議会に委員として呼ばれる労組は連合系がほとんどで全労連全労協はあまり呼ばれません)。いやもちろん左派だろうと何だろうとイベント内容に問題がなければいいわけですが。
 いずれにせよ「日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク」というのは小生の認識では極右歴史修正主義ではありませんので慰安婦問題で産経や杉田が望むような暴論は展開されないでしょう。
 つうか未だに政府公式見解は一応、河野談話であり、河野談話は「宮沢*7内閣という自民党政権」で「河野*8官房長官という自民党幹部政治家」が出したこと、その後も歴代自民党政権(橋本*9、小渕*10、森*11、小泉*12、第一次安倍*13、福田*14、麻生*15)が一応「踏襲し続けたこと」を考えれば「河野談話支持は左派」なんて杉田や産経の言い分は無茶苦茶にも程がありますが。

ニューヨークに着いてすぐ「政府と左派NGOのイベントには、どうしたら参加できますか?」と、なでしこアクションの細谷清氏に尋ねました。するととても残念な答えが返ってきました。
 「今回は、協議する資格(特別諮問資格)のあるNGOしか国連に入ることができません。私もどんなイベントか知りたくて色々方法を探した(例えば、国連見学ツアーに参加するなど)のですが、無理ですね…」
(中略)
 2014年7月のジュネーブ自由権規約委員会で参加NGOを仕切った日本弁護士連合会▽反差別国際運動(IMADR)▽ヒューマンライツ・ナウ−はこの特殊諮問資格 (Special Consultative Status)がある団体なのです。

 この資格は団体が国連に申請しないと取得できません(申請すれば必ず与えられるわけではなく審査があるようですが。申請したとしてウヨ団体が取得できるのかどうかは分かりません。まあ仮に取得できたとして「発言資格を得ただけ」に過ぎず国際社会に相手にされない現状は変わらないでしょうが)。
 つまりは「ウヨ連中は申請してなかった」つうことでウヨ連中がいかに「国際社会へのアピールを考えていないか」が分かる話です。
 いやどうせ国際社会に通用しない寝言しか連中は言わないんでアピールしなくていいですけど。

現在、日本の団体でこの資格を取得しているNGOは殆どが左翼系*16の団体です。昨年9月に人権基本理事会で発言する際、この資格を持つ左派ではない(が、保守ともいい難い)団体に登録をお願しました。

普通に考えて杉田の要望をかなえる団体は「左派ではないが保守とも言い難い」どころか「ばりばりの極右」だと思いますが。
それにしても杉田が団体名を上げないのが興味深いですね。

ですが、お願いしたNGOがあまりにもいい加減だったため、慰安婦問題について発言する私の時間が確保されていたのは「スリランカの人権問題を話し合うセッション」だったのです。

これが
1)杉田の言うように団体がいい加減
2)むしろ杉田の方がいい加減だったのでこうなった
3)団体ではなく国連サイドに問題があった
のか何なのかは勿論これだけでは分かりません。

今回もその団体にお願いすれば入れたのかもしれませんが、その時のやり取りに不信感がありましたし、そのNGOの代表が偏向報道で有名な沖縄の地元紙*17のインタビューに答えていたのを見て、二度と関わりたくないと思っていたのでした。

 前半の「過去の応対が酷かったから」はともかく、後半の「インタビューに答えていたから」はトンデモ過ぎますね。普通、「捏造記事が危惧される」とかよほど酷いメディアでない限り、インタビューには答えるでしょう。「インタビューに応じる≒インタビュアーの立場の支持」では必ずしもない。この理屈だと右派団体(例:日本会議神社本庁)はどんな理由があろうとも左派メディア(例:赤旗)の取材に応じてはいけないことになるし、左派団体(例:共産党社民党)も同様に右派メディア(例:産経)の取材に応じてはいけないことになります。

また、今年2月に参加した女子差別撤廃委員会の本セッションにおいて、なでしこアクション代表の山本優美子さんや私の発言は、委員に完全に無視されました。これに対して、左翼系団体の発言は多く取り入れられていました。

 単に「慰安婦制度の違法性否定」なんて与太は国際社会は相手にしないだけのことです。「国連が左翼偏向してる」とかそう言う話じゃない。

国会会期中にもかかわらず、ジュネーブに駆け付けた糸数慶子*18参院議員はこのランチブリーフィングで「沖縄に米軍基地があるために、沖縄の女性の人権が著しく侵害されている」という主旨のスピーチを行ったことを私に明かしてくれました。

 もちろん国会の許可を得て行ったんでしょうから非難されるいわれはない。「許可しようと行くべきとは思わない」だの「許可すべきでない*19」だのいうのは杉田の勝手な個人的感想に過ぎません。もちろん「沖縄の基地が人権侵害をもたらしてる」つうのも客観的事実ですし。
 なお「許可を取らずに行くと」最悪、無許可訪朝したアントニオ猪木参院議員のように懲罰対象になりかねません。

*1:「ダミー会社による買収」ならまだしも、公然と提携したり、公然と買収したりすることは「忍び寄る」とは言わないでしょう。

*2:これについては■日経『中国・緑地集団とラオックス、千葉の複合商業施設取得』(http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H4I_V21C15A2FF2000/)、■産経『“爆買い専用”の大型アウトレット店を千葉に ラオックスが中国大手と共同で』(http://www.sankei.com/economy/news/160328/ecn1603280026-n1.html)参照

*3:■日経『パナソニック、車用ニッケル水素電池事業を中国企業に売却』(http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD010EZ_R00C11A2TJ0000/)によれば買収した企業は湖南科力遠新能源

*4:日本観光免税株式会社社長。2009年には日本観光免税が家電量販店ラオックスの主要株主になったことに伴い、ラオックスの社長に就任

*5:「テレビCMを打つ」「全国紙に一面広告」など、大々的に宣伝しても来る人間が限られてるのなら費用と手間をかけてまで大々的に宣伝はしないでしょう。それだけの話でしょう。そもそも「是非はともかく」ほとんどの公聴会タウンミーティングパブコメパブリックコメント)の広報はそんなもんでしょう。

*6:もちろんウヨの仲間ほめです。

*7:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相。

*8:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*9:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、村山内閣通産相などを経て首相

*10:竹下内閣官房長官、橋本内閣外相などを経て首相

*11:中曽根内閣文相、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*12:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*13:小泉内閣官房副長官官房長官自民党幹事長(小泉総裁時代)を経て首相

*14:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*15:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣財務相を歴任

*16:もちろん左派系もあるでしょうが杉田の言う左派とは「私たちより左なら河野洋平も左」「日弁連も左」なんて代物だから話になりません。

*17:もちろん偏向呼ばわりしてるのは杉田のようなウヨだけです。

*18:公式サイト(http://www.itokazukeiko.com/)。沖縄県議を経て参院議員。沖縄社会大衆党委員長。

*19:さすがの自民党も「許可しない」つう暴挙はできなかったようです。