今日の産経ニュース(6/27分)(追記・訂正あり)

■藤野発言を喜ぶ公明党のゲスさに改めて呆れる

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.sankei.com/politics/news/160627/plt1606270073-n2.html
公明党幹部からは「藤野発言によって、共産党比例代表で100万票減らした。」との声まで飛び出した。/いつもながらの公明党の下劣ぶり。そういう発言は普通の人間はしない。

 まあ産経の記事なので嘘の可能性もありますが「公明党がきちんと抗議しないならば」嘘ではなく事実と疑われても仕方ないでしょう。
 たとえば過去に自民党も「柳沢*1厚労相産む機械発言」「久間*2防衛相の原爆投下しかたがなかった発言」など失言をしていますが小生の知る限り野党が「これで選挙が有利になった」と公言したことはないと思います。当たり前でしょう。従ってこの公明発言が事実なら下劣にも程があります。
 まあそれはともかく、この発言、小生は不適切発言ではあるものの、「前後の文脈を読めば」自衛隊を侮辱したいわけではなく「安倍の国防費増額」に対し「安倍が戦争法を成立させ専守防衛を放棄したこと」ともあわせて「安倍政権は自衛官が海外で人殺しする路線であり容認できない」と批判したものであり、自公の非難は言いがかりもいいところだと思います。
 とはいえ不適切発言であることも事実であり藤野氏の「経験不足が出てしまった」ようには思います。そして共産支持者として選挙への影響がやはり気になるところです。基本的に共産支持の方々は「小生同様」文脈を読んで「まあ不適切発言だけど、後で撤回してるし、文脈を読めば一概に失言とは切って捨てられないよ」「今共産をのばさないと自公の悪政がとまらないよ」と思いこんなことで支持は変えないだろう、「比例で100万票減らす」などということはない*3だろうと「願望込みで」思いますがやはり「次の世論調査結果」が気にはなります。
 なおid:pr3氏がhttp://d.hatena.ne.jp/pr3/20160627/1467036269で批判していますが「人殺し云々」は上田ダサイタマ県知事もした過去がありますがそのときは何ら批判などしなかったのが産経や自公です。

【追記】

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.sankei.com/politics/news/160627/plt1606270073-n2.html
quick_past
「票が減ったことのいいいいわけができた!!」

 一部の民進党関係者にとってはそうかもしれませんが、まあ、そんなことで共産党に責任転嫁してるようでは話になりません。


■【ビジネスの裏側】上海ディズニー開園「香港の悪夢」よぎる旅行業界、USJもクールに対応
http://www.sankei.com/west/news/160627/wst1606270008-n1.html

「上海ディズニーでは関連の旅行プランを企画する予定はない」
 阪急交通社とクラブツーリズムの旅行大手2社はこう口をそろえ、上海ディズニーオープンの祝賀ムードからは距離を置く。
(中略)
 ある旅行会社幹部は「世界各地のディズニーランドを体験したいという熱狂的なファンでない限り、国内にもあるものを体験しようという人は少ないのでは」と分析。。
(中略)
 上海ディズニー側が入場チケットを卸す業者を3、4社に限定していることも国内の旅行業界に影を落としている。日本の旅行各社は契約を結ぶことができず、旅行プランづくりが困難となっている。
 これには上海ディズニーだけでなく、中国政府の意向が強く反映されているとみられる。旅行業界関係者は「(中国政府は)国内の市場を意識しており、上海ディズニーに内需拡大を期待しているからではないか」と指摘したうえで、「そもそも日本は市場として重要視されていない」と断じる。
(中略)
 また、日本の旅行各社には2005年開業の香港ディズニーランド・リゾートでの失敗が「悪夢」として記憶されている。各社は当時、入場チケットを大量に入手し、さまざまなツアーを企画して販売したものの売れ行きは芳しくなかった。現在は香港ディズニーを絡めた旅行プランはほとんど販売されていない。

 「なるほどねえ」と思います。こういうのを知らないと「上海ディズニーツアーがたくさんあるんだろう」と思いますが違うようです。

 一方、USJの運営会社は強力ライバルの出現について、「中国からの観光客が多少は減るかもしれない」としつつも、当面は状況を静観する構えだ。
(中略)
 ただ、(中略)専門家は「テーマパークでも中国人入場者による“爆買い”は繰り広げられている。中国人の比率が下がると収益ベースで影響が出る可能性はある」と指摘する。
 さらに、2019年には北京に「ユニバーサル・スタジオ北京」がオープンを予定。テーマパークをめぐる国際競争は激化することが見込まれており、USJも継続的な投資を続けることで魅力を高めて対抗することが求められる。

 USJも今後の動向ではあまり「クールに対応」してられないかもしれません。


りそな銀行が中国の総連系工場製衣料販売を後押し 卸会社へ融資
http://www.sankei.com/politics/news/160627/plt1606270014-n1.html
■イトーヨーカ堂とAOKI、中国の総連系工場製衣料を販売 制裁逃れ浮き彫り
http://www.sankei.com/politics/news/160601/plt1606010007-n1.html
の続編であり前回記事の工場と今回記事の工場は同じです。
 「イトーヨーカ堂やアオキ」も同じでしょうが、りそなからすれば「そんなもんチェックできるか」「つうか仮にチェックしたとしてそんなんで融資が断れるか(違法行為でもないのに)」て話でしょう。しかし産経にこの種の調査能力があるとも思えませんし、ネタ元は日本公安警察辺りでしょうか。それとも「内部告発(?)」つうか朝鮮総連内部の不満分子のたれ込みか。
 いずれにせよこんなん騒いで拉致や核ミサイル問題の解決という意味で何がどうなると言うんでしょうか。


■【文革半世紀 第2部(7)完】著名作曲家の馬思聡に「草を食え」 日本人になりすまし決死の脱出も
http://www.sankei.com/premium/news/160627/prm1606270005-n1.html

 中国の文化大革命文革)の時代、海外に逃亡する道を選んだ人々がいた。

 文革時の迫害は本当にしゃれにならない話で、小生は王光美*4・劉源*5他著 『消された国家主席劉少奇*6*7(2002年、NHK出版)という本を持ってますがここに描かれた劉少奇の扱いが酷い。糖尿病煩ってるのにろくに治療もしない。
 それどころか医師や看護婦が毎日「打倒劉少奇集会」を当人の目の前でやる。当然病状は悪化していくわけです。結局病気をこじらせて文革中に彼は死にますが殺されたも同然でしょう。政府最高幹部でそれ*8ですから、もっと下の人間は何されてもおかしくない。下手したら殺されかねないわけです。そりゃ亡命もしたくなるでしょう。陸地経由でモンゴルやソ連から脱出するのか、海上から脱出するのかはともかく。
 なおこの記事は内容的には「ただ文革時の亡命話を書いてるだけ」で特に目新しい情報はありません。

*1:小渕内閣国土庁長官、森、小泉内閣金融担当相、第一次安倍内閣厚労相など歴任。現在は政界を引退し、城西国際大学学長(なお城西国際大学創立者・水田三喜男は初代自民党政調会長、石橋、岸内閣通産相、池田,佐藤内閣蔵相などを歴任した大物政治家)。

*2:橋本内閣防衛庁長官自民党総務会長(小泉総裁時代)、第一次安倍内閣防衛相など歴任

*3:まあ産経記事が事実としても公明幹部も本気で言ってると言うよりは選挙戦ムードを高めるためのフカシでしょうけど

*4:劉少奇の妻。文革で夫とともに打倒されるが文革終了後名誉回復。2006年死去(享年85歳)。ちなみに劉少奇が1898年生まれ、王光美が1921年生まれですので年の差が約20歳あります(ウィキペディア「王光美」参照)

*5:文革終了後、当初、河南省新郷県長、鄭州市(河南省省都)副市長、河南省副省長など地方行政官ポストを歴任するが途中から軍に転じ、人民解放軍軍事科学院政治委員、人民解放軍総後勤部政治委員など軍の要職を歴任。習主席と親しい関係であり軍の綱紀粛正に辣腕を振るったとされる。2015年に定年による退役が発表された(ウィキペディア「劉源」参照)。

*6:全人代常務委員長、国家主席など歴任。文革で失脚し、失意のウチに文革中の1969年に死去(70歳)するが文革終了後名誉回復(ウィキペディア劉少奇」参照)。

*7:妻の王光美、息子の劉源ら家族の回想からなる本です。中国共産党・政府全面協力であり、劉源も「中国人民解放軍幹部」という立場なので、基本的には「党・政府の枠」がある点に注意が必要でしょう。もちろんこういう本の作成に協力することで分かるように今の中国の党、政府にとって文革黒歴史でしかありません。

*8:とはいえトウ小平は失脚したとは言えそこまで酷い目にあっていませんし、周恩来にいたっては一応死ぬまで首相でした。正直、劉少奇に対する文革派の敵意がよく分かりません。