今日の産経ニュース(7/20分)

■【東京都知事選】鳥越氏の弁護団週刊文春を告訴へ 「女子大生淫行*1」記事は事実無根
http://www.sankei.com/affairs/news/160720/afr1607200039-n1.html
 もちろん事実無根であるならばこうした迅速な対応がベストでしょう。

【追記】

高世仁 ‏@takasehitoshi
鳥越氏のあの件、破裂するのは予想されていたのに

 吹き出しました。いや週刊文春記事が出てから「俺は知ってたんだぜ!」てそれ説得力のかけらもねえだろ、「自称ジャーナリストのテレビ下請け会社社長」id:takase22こと高世仁。「高世さ、お前だったらなんで文春記事が出る前にそう言う指摘しなかったの?」で終わる話です。
 つうか誰が考えてもこれは「小池、増田サイドの仕込みの可能性」があるわけで普通、よほどの自信がない限り高世のようには鳥越氏に悪口はしないでしょう。なお、「高世のご友人」有田芳生民進党参院議員は「現時点では文春を信じることは到底できない」としているようです。まあ、それが普通じゃないですかね。

高世仁さんがリツイート
西岡研介*2 ‏@biriksk ·
 鳥越さんを応援されている方も、もう少し冷静になって、是々非々で判断されたほうがええんやないか…と。それこそ、鳥越さんの全てが正しくて、その醜聞*3を出した文春はけしからんという短絡的な思考は、彼を応援されている多くの人が忌み嫌う「ファシズム」に繋がっているような気がしてならんのです。

 いやいや鳥越支持者なら「文春の記事は嘘だ」と思って怒るのは当然でしょう。
 例えば「SMAPの中井(明石家さんま)が共演した女性アイドルをレイプ」なんて記事が文春に載ったら「警察が中井やさんまを逮捕する、所属事務所ジャニーズや吉本が彼らを解雇するなど、よほど動かぬ証拠があるか」「中井やさんまが非を認めない限り」ファンは「嘘だと思って」怒るでしょう。話はそれと同じです。
 それのどこがファシズムなんですかね。高世と言い西岡某といい馬鹿すぎでしょう。むしろ真偽の程がわからないのに鳥越氏への悪口に走る高世や西岡の方が意味不明ですが。何が彼らを鳥越非難に走らせるのか。
 つうか高世のツィートが都知事選がらみでは何故か鳥越氏への悪口しかないのが何ともかんとも。


■【東京都知事選】鳥越俊太郎氏に「淫行」疑惑報道 報道陣の問いかけには答えず
http://www.sankei.com/affairs/news/160720/afr1607200028-n1.html
 もちろん小生は野党候補に勝ってほしいですがだからといってこういうことを曖昧に処理するわけにも行かないでしょう。鳥越陣営の適切な態度を期待したい。
 と同時にこれが「不幸にして事実であるならば勿論」ガセ(つまり文春の謀略)だとしても「前回出馬しており、その時にこうした報道はなかったため、こうした疑惑報道が出ることはほぼ考えづらい*4」宇都宮氏ではなく果たして鳥越擁立で良かったのか?、という気は改めてします。今さら言っても仕方ないことではありますが。


■【竹島を考える】韓国利する日本学者のトンデモ提案…「独島海域に日本の漁業権利を」は盗人に追銭 下條正男*5拓殖大教授
http://www.sankei.com/west/news/160720/wst1607200002-n1.html

 2014年11月21日、ソウルで「独島(竹島)問題は日本でどのように議論されているのか」と題し、国立ソウル大学日本研究所主催の国際学術会議が開かれた。会議の内容は2015年6月、同名タイトルの本として刊行され、それぞれの発言を確認することができる*6が、残念なことに、日本側の竹島研究の現状を正確に伝えた人士はいなかった。

 そりゃそうでしょう。「竹島は日本領だ、韓国は日本に返せ、以上(下條の言う『日本側の竹島研究の現状を正確に伝えた人士』)」しか言わない人間なんか向こうが招くわけがない。
 まあ、下條の場合そのレベルじゃなくて「河野談話否定論」「韓国植民地支配全面肯定」ですから論外ですが。

 お呼びがかかるのは、これまで韓国側の主張に同調したか、同調することが期待されている人々だけである。

 正確には「竹島は日本領だ、韓国は日本に返せ、以上」以外のことを言う人間ですね。「竹島は歴史的には日本領だと個人的には思うが、交渉を事実上否定している日本政府の態度はどうかと思う」ならお呼びは充分係るでしょう。まあこのレベルでも下條にとっては「同調」なのでしょうが。

 今回の会議に、日本から参加したのは、和田春樹*7東京大学名誉教授▽池内敏*8名古屋大学教授▽孫崎享*9城西国際大学大学院講師▽福原裕二*10島根県立大学教授▽東郷和彦*11京都産業大学教授▽岩下明裕*12北海道大学教授−の6名だった。
 常連の和田氏は、2012年10月に平凡社から出版した新書『領土問題をどう解決するか』の中で次のように述べている。
「1905年1月の日本の竹島領有は、(ボーガス注:1895年の明成皇后(閔妃)暗殺、1904年の第一次日韓協約(日本政府の推薦する日本人1名を財務顧問に、外国人1名を外交顧問として雇う)、などの形で)はじまっていた朝鮮侵略の中で、5年後の韓国併合の前触れとしておこなわれたという点にあります。日本の側からこの主張を論駁(ろんばく)することは不可能です」
「韓国が国際司法裁判所への提訴に同意しないのはこのためです」
「朝鮮植民地支配を反省する日本としては、竹島が『日本固有の領土』であり、韓国の支配は『不法占拠』であると主張するのは、没道義的であるといわねばなりません。日本は、竹島につづいて朝鮮民族の大事な国土、朝鮮半島を不法占拠して、自らの領土にしてしまい、35年後に返さざるをえなくなったのです」
「韓国が実効支配する竹島=独島に対して主権主張するのは、断念する以外に道はありません*13」(231ページ)

 つまりは和田氏は「1905年の竹島編入=侵略」という理解なのでしょう。ただ下條が紹介しないので、他のシンポジストの見解については分かりませんが。
 なお、「1905年まで編入しなかったこと」は「1905年まで編入できなかった→日露戦争で勝利するまではロシアの反発が怖かったから→(韓国領かどうかはともかく*14竹島は日本政府の言い分と違い、江戸時代から領土だった、日本古来の領土だった、などということはない」つうのが韓国主張ですが俺個人はこうした主張は「充分説得力のある指摘ではないか」と思います。

 太政官指令で外一島とされた「松島」は、現在の竹島ではなかったのである。

 これは通説的見解とはおよそ言えないでしょう。「太政官指令で日本領でないとされたのは今の竹島」というのが通説だと思います。もちろんその事実は「竹島日本領否定の根拠」にはなりませんが、「竹島は江戸時代から日本領であることに争いはない」という下條らの主張が事実無根であることの根拠にはなります。

 和田氏は「領土問題解決の道」として、「日韓両国民の利害の調和をはかるために、竹島=独島周辺の海域の漁業に島根県の漁民が参加する権利を保障することと、独島が韓国領であるとしても、この岩石島を経済水域の基点にしないことが合意されなければなりません」(231ページ)と提案した。
 これでは、盗人に追い銭というほかない。

 「島根県の漁民の漁業権を認めて欲しい」つうこと何が「盗人に追銭」だかさっぱりわかりません。


■またも自衛隊を「侮辱」 共産党陸自は人殺し訓練」チラシ…識者「党の本質露呈した」
http://www.sankei.com/west/news/160720/wst1607200008-n1.html
 表現が少し不適切だとは思いますが、言いたいことは普通の人間なら分かるでしょう。
 別に自衛隊を侮辱してるわけではない。
 それにしても「識者って誰だ」「産経文化人だろうが安保関係だから田久保忠衛森本敏辺りか」と思ったら「藤岡信勝」てのは吹き出しました。「何故そこで藤岡を使う?」ですよね。


■【主張】北のミサイル発射 中国は容認するつもりか
http://www.sankei.com/column/news/160720/clm1607200002-n1.html
 中国が安保理決議に賛成してることを考えれば「容認しない」でしょうね。ただ「北朝鮮を追い詰めると地域の緊張が高まる、地域の緊張を高めてはならない」と考える中国は「産経のような打倒北朝鮮路線」でもないわけです。

 気になるのは、北朝鮮に最も強い影響力を行使できるとみられてきた中国である。暴走を阻止する姿勢がみられない。

 そんなに中国に動いてほしかったら、無茶苦茶な中国非難は控えたらどうなのか?。まあ実際には中国も動いてるでしょう。ただ中国には「北朝鮮を追い詰めてはならない」「内戦でも起こったら厄介」「韓国と中国の間に北朝鮮と言う緩衝地帯があることは好都合」という判断がある。
 と同時に「発射していい」とは言いませんが発射したところで正直実害はどこの国にもないわけです。
 そうなると「何が何でも発射を止める」つうことにもならないでしょう。
 「安倍政権を都合のいい政権だと思ってる」アメリカが「安倍首相は靖国参拝するな」といってもそれ以上ろくに安倍批判しないのと似たようなもんです。
 日本が独立国である以上「米国から日本にできることには限界がある(無茶苦茶な内政干渉はしづらい)」上に「安倍政権には利用価値がある」んだからその安倍批判も中途半端にならざるを得ない。
 中国と北朝鮮の関係もこれと全く同じでしょう。

南シナ海問題で、仲裁裁判所から全面敗訴の裁定を出されたことへの対応で、手いっぱいだとでもいうのだろうか。

 まあ今の中国にとっては南シナ海の方が重要かも知れません。

THAAD配備に反発しているのが中国である。

 産経は何故か書いていませんが、ロシアも反発しています。それは「サードの対象は中国やロシアであり、北朝鮮は口実ではないか」「米韓は中露を敵視してるのではないか」という疑念が中露にあるからです。

自らは仲裁裁判に背を向け、北朝鮮の決議違反は事実上容認する、というなら、同じ孤立化の道を歩むしかないのではないか。

 経済力が北朝鮮と全然違いますからね。孤立化はしないでしょう。


 

*1:常岡がツイッターで散々騒いでた強姦(レイプ)云々て、これですかね。ただし「淫行とレイプ」はもちろん違いますが。女子高生相手ならまだしも「女子大生相手の淫行」というのは意味がわかりませんが「不倫だから問題だ」とか「結婚をちらつかせたから問題だ」とかそういうことですかね。まあ記事読めば分かるんでしょうけど(現時点では未読です)

*2:著書『「噂の眞相」トップ屋稼業』(2007年、河出文庫)、『襲撃・中田カウスの1000日戦争』(2009年、朝日新聞出版)など

*3:醜聞ではなく支持者の認識では「デマ記事」ですね。鳥越陣営はそう主張してるわけですから。

*4:絶対にないとまでは言いませんが

*5:著書『日韓・歴史克服への道』(1999年、展転社)、『竹島は日韓どちらのものか』(2004年、文春新書)など

*6:その「確認できる」とは「日本語で出版されていて一般の日本人でも確認できるのか(それとも韓国の出版社による韓国語版しかないのか)」「日本語で出版されてる場合、その本はどこの日本の出版社から出版されてるのか」位書いて欲しいもんです。

*7:著書『ペレストロイカ:成果と危機』(1990年、岩波新書)、『ロシアの革命・1991』(1991年、岩波ブックレット)、『金日成満州抗日戦争』(1992年、平凡社)、『歴史としての社会主義』(1992年、岩波新書)、『歴史としての野坂参三』(1996年、平凡社)、『北朝鮮:遊撃隊国家の現在』(1998年、岩波書店)、『北方領土問題:歴史と未来』(1999年、朝日選書)、『朝鮮戦争全史』(2002年、岩波書店)、『朝鮮有事を望むのか:不審船・拉致疑惑・有事立法を考える』(2002年、彩流社)、『東北アジア共同の家:新地域主義宣言』(2003年、平凡社)、『同時代批評(2002年9月〜2005年1月):日朝関係と拉致問題』(2005年、彩流社)、『テロルと改革:アレクサンドル二世暗殺前後』(2005年、山川出版社)、『日露戦争・起源と開戦(上)(下)』(2009年、岩波書店) 『これだけは知っておきたい・日本と朝鮮の一〇〇年史』(2010年、平凡社新書)、『北朝鮮現代史』(2012年、岩波新書)、『慰安婦問題の解決のために:アジア女性基金の経験から』(2015年、平凡社新書)、『「平和国家」の誕生:戦後日本の原点と変容』(2015年、岩波書店)、『スターリン批判・1953〜56年:一人の独裁者の死が、いかに20世紀世界を揺り動かしたか』(2016年、作品社)など。竹島問題についての見解についてはたとえばhttp://www.wadaharuki.com/ryoudo.html参照

*8:著書『近世日本と朝鮮漂流民』(1998年、臨川書店)、『「唐人殺し」の世界:近世民衆の朝鮮認識』(1999年、臨川書店)、『大君外交と「武威」:近世日本の国際秩序と朝鮮観』(2006年、名古屋大学出版会)、『薩摩藩士朝鮮漂流日記:「鎖国」の向こうの日朝交渉』(2009年、講談社選書メチエ)、『竹島問題とは何か』(2012年、名古屋大学出版会)、『竹島:もうひとつの日韓関係史』(2016年、中公新書)など。

*9:元外務省国際情報局長。著書『日本外交・現場からの証言』(1993年、中公新書)、『日米同盟の正体:迷走する安全保障』(2009年、講談社現代新書)、『日本人のための戦略的思考入門:日米同盟を超えて』(2010年、祥伝社新書)、『日本の国境問題:尖閣竹島北方領土』(2011年、ちくま新書)、『日本の「情報と外交」』(2012年、PHP新書)、『不愉快な現実:中国の大国化、米国の戦略転換』(2012年、講談社現代新書)、『戦後史の正体』(2012年、創元社)、『検証・尖閣問題』(編著、2012年、岩波書店)、『これから世界はどうなるか:米国衰退と日本』(2013年、ちくま新書)、『カナダの教訓:超大国に屈しない外交』(2013年、PHP文庫)、『日米開戦の正体:なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか』(2015年、祥伝社)など。

*10:著書『たけしまに暮らした日本人たち:韓国欝陵島の近代史』(2013年、風響社)、『北東アジアと朝鮮半島研究』(2015年、国際書院)など。

*11:ソ連大使館一等書記官、外務省ソ連課長、ロシア大使館次席公使を歴任。2002年、鈴木宗男問題の時に、責任者の一人として駐オランダ大使を罷免される。この時依願退職を求められるも拒否。後に外務省を退官。著書『歴史と外交:靖国・アジア・東京裁判』(2008年、講談社現代新書)、『北方領土交渉秘録:失われた五度の機会』(2011年、新潮文庫)、『日本の領土問題:北方四島竹島尖閣諸島』(共著、2012年、角川oneテーマ21)、『歴史認識を問い直す:靖国慰安婦、領土問題』(2013年、角川oneテーマ21)、『危機の外交:首相談話、歴史認識、領土問題』(2015年、角川新書)など。

*12:著書『「ソビエト外交パラダイム」の研究:社会主義・主権・国際法』(1999年、国際書院)、『中・ロ国境4000キロ』(2003年、角川選書)、『北方領土問題:4でも0でも、2でもなく』(2005年、中公新書)、『北方領土竹島尖閣、これが解決策』(2013年、朝日新書)、『入門・国境学:領土、主権、イデオロギー』(2016年、中公新書)など。

*13:歴史上、日本領かどうかに関係なく「現実的問題」としてもそのような主張(日本への竹島返還)の実現可能性は低いでしょうが。

*14:無主地と言う事があり得るからです。