「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(11/12分:荒木和博の巻)&北朝鮮最新ニュースその他色々(追記・訂正あり)

 荒木への批判以外にも色々書いています。
■産経『朝鮮学校、補助継続求め和歌山市に要望 北朝鮮から援助で交付停止』
http://www.sankei.com/west/news/161219/wst1612190039-n1.html

 市は交付の要件に反したとして補助金の交付を停止したが、要件は明文化されていなかった。

 おいおいですね。「明文化されてない要件」なんてもんは要件じゃないでしょう。後付けで要件だと強弁してるだけじゃないのか。


■産経『和歌山市朝鮮学校への補助金停止 本国からの援助が理由』
http://www.sankei.com/west/news/161212/wst1612120058-n1.html
 勘弁してほしいですね。ただの差別じゃないですか。「くれる」というものを断る人間はふつういません。もらって何が悪いのか。むしろ「各方面から金をもらわないといけないなんてわが市の恥だ」と思って増額するくらいの考えがなぜできないのか。和歌山市はまったく日本の恥さらしですが、国や東京都や大阪府なども同じ恥さらし(無償か除外や補助金不支給、減額)をしているので全く困ったもんです。


■産経『「帰ってくるまで生きる」 有本さんの両親訴え』
http://www.sankei.com/photo/daily/news/161212/dly1612120027-n1.html
 90歳近い人間にこういう非常識なこと言われても困惑するだけです。そもそも恵子さんが生きてる保証もない。というか「あの国に孫がいる」横田夫妻はともかく有本夫妻なんか本当に娘が生きてると思ってるんですかね?。彼らの北朝鮮タカ派ぶりを見るに「本当は死んでると思っていて今は復讐しか考えてない」「しかし横田夫妻の孫のことなど考えるとそういうことは言えない」だけの話に見えます。


■産経【北朝鮮情勢】北特殊部隊が韓国大統領府襲撃訓練、朴槿恵政権の対北強硬策に「心理的報復」か 
http://www.sankei.com/world/news/161212/wor1612120032-n1.html
 まあこういうのはまともに相手できませんよね。現実問題実行できるわけがないからです。
 中国の「現状維持なら何もしないが、独立宣言したら軍事攻撃もありうる(まあ、その前に経済制裁でしょうが)」は台湾にとって「十分脅威」であり「独立宣言を思いとどまる理由」になるでしょうが、北朝鮮が軍事挑発をアピールしてもどれほど意味があるか。まあ、「いざとなったら破れかぶれで死なばもろともで軍事攻撃に打って出る」と言われたら「それなりの恐怖」ですがこんな「ピンポイント攻撃での朴暗殺」なんかできるわけがない。
 まともな人間は苦笑するだけだし「まともでないアンチ北朝鮮」は軍拡や北朝鮮攻撃の口実にしようとするだけでしょう。北朝鮮にとってメリットがあるとも思えない。
 たぶん「斬首作戦(金正恩暗殺)もありうる」なんてアピールした米韓への意趣返しでしょう。もちろん「斬首作戦アピール」なんかした米韓が非常識で無礼であるという点を踏まえたうえでの話ですがこうした北朝鮮の宣伝はあまり賢明とも思えません。


■産経『「残留日本人の生存確認」 北朝鮮東部、総連紙報道』
http://www.sankei.com/world/news/161212/wor1612120039-n1.html
 普通に考えればまず真偽を確認する。そして「真実」であるならば「こうした発表を北朝鮮が行った思惑に関係なく」この方の帰国を目指して日朝交渉するということになるでしょう(まあご本人が帰国したくないというなら話は別ですが)。
 しかし産経や巣くう会は「北朝鮮の揺さぶりだ」「拉致が最優先だ」というのでしょう(本心では彼らにとっては拉致最優先ではなく、それは拉致以外の交渉を阻害する口実でしかないのですが)。心底呆れます。連中にとって大事なことは「北朝鮮打倒」であってそのためには「あの国に暮らす日本人同胞」などどうでもいいわけです。


■産経【日露首脳会談へ】対露経済協力で「食い逃げ」批判に反論 北方領土交渉に進展に関わらず調印へ 世耕経産相
http://www.sankei.com/politics/news/161212/plt1612120032-n1.html
 そりゃ今更「食い逃げされました」とは認められないでしょう。そんなことをしたら世耕が大臣を更迭されかねない。安倍だって「世耕は数少ない子分だし」、世耕を更迭したら「任命責任はどうなんだ」「ロシア外交は世耕氏一人の責任じゃない」となるから必死にかばうでしょう。その結果「今度の山口会談ですぐ結果が出なくても、長い目で見れば結果が出るはず」「そもそも経済交流で日本企業が儲けることそれ自体にも意義がある」と強弁することになるわけです。
 しかし前も書きましたが何なんですかね、この北朝鮮との違い。
 なぜ「拉致問題の進展にかかわらず」経済支援するといわないのか。もちろん「日本ではなぜか反北朝鮮ムードが強いがロシアに対してはそれほどでもない」「ロシアには家族会や巣くう会のような反ロシア団体がない」「小国である北朝鮮に対し大国であるロシアにはいろいろなことが期待できると思った」「ロシアの資源が魅力だった」「プーチンにうまくだまされた」などいろいろな理由は考えられますが。


■資産凍結
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/news2351281213-.html

 資産凍結について金杉外務省アジア大洋州局長から「対象者をこれまでの43団体・40個人から54団体・58個人に拡大(中国の団体・個人を含む)」との説明がありました。
 ふと疑問に思ったので「具体的にどのような資産凍結をしたのか」と聞いたところ、金杉局長からは「凍結した口座は500万円弱と聞いている」との回答がありました。43団体+40個人=83団体・個人で割ると平均4万円余り。

 額が少ないとか言い出す荒木ですが「凍結するにはそれなりの理由が必要」であり、荒木が希望してるらしい「とにかく北朝鮮に関係がある個人や団体が全額差し押さえろ」つうわけにもいかんでしょう。


長門市北朝鮮男性に関する新情報 
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/news2350281211-.html
 ろくな根拠もなく「この男性は工作員かも知れない」「他に上陸した人間(工作員)がいてまだ身柄拘束されてないかも知れない」と放言する荒木です。心底呆れます。
 「なぜ政府は情報をあまり発表しないのか」て、
1)発表するだけの情報が大してないから(個人的にはこれが一番可能性が高いと思います)
2)(個人的にはあり得ないと思いますが)逆にかなりの大物脱北者であり、だからこそ情報秘匿してる
など、いくらでも理由はありうるでしょう。
 荒木の言う「他に上陸した人間(工作員)がいてまだ身柄拘束されてないかも知れない、それを隠したいんだ」なんて何の根拠もありません。


■チャンネルAjer「帰国運動と拉致」
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/aer-25cd.html

チャンネルAjerで今回は1人でお話ししました。帰国運動と拉致について、実際のところ両者の境界はかなり曖昧です。

 まあ、動画見なくても「この文章で」何言ってるか予想がつきます(動画を見ても実は予想通りの内容ですが。従って見ることはお勧めしません。常識人なら不愉快になるだけです。もちろん見たければ見ればいいですけど)。
 id:Bill_McCrearyさんが『無茶いうな』(http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/1dc5dbe32ce6ff4b757f77e9e0254080)で批判してる三浦小太郎や増元照明らと同じ事言ってるわけです。
 もちろん全然曖昧じゃないですよねえ。むしろ「曖昧でないのに」『日本に帰りたいと思っても帰れないいわゆる北朝鮮帰国者(いわゆる日本人妻も含む)はだまされて北朝鮮に行って帰れない有本恵子さんと変わらない*1』といっても何がどうなるわけでもない。
 大体それなら荒木ら救う会は何で「日本人妻の帰国より拉致被害者の救出の方が大事だ」というのか、と言う話です。
 「境界が曖昧」なら「日本人妻」も「拉致被害者に準じる存在」なんだから「拉致被害者の方が優先だ」とはならないはずです。
 結局「拉致被害者が帰って来れても日本人妻が帰れなければだめだ」と因縁つけたり、あるいは「帰国運動が拉致みたいなもんだから1950年代から日本人拉致があってもおかしくない。俺達が1950年代の失踪者を特定失踪者認定してることには問題はない」と居直ったりしたいだけのわけです。しかもそんな事言いながら「日朝交渉で日本人妻帰国の方がうまく行きそうだからそれを拉致よりも先にしてもいんじゃないか」というと既に指摘したように「拉致被害者が優先だ」というんだから全くデタラメです。
 大体「だましたら拉致と同じ、帰国事業も拉致みたいなもん」なら何で慰安婦については、「狭義の連行だけが拉致だ」と主張するのか。どこまでもデマカセと詭弁ばかりの荒木ら救う会です。


産経新聞【編集者のおすすめ】不正、捏造、うそつき、犯罪… 最新脳科学が明かすその“正体” 『サイコパス中野信子
http://www.sankei.com/life/news/161210/lif1612100028-n1.html
 荒木和博の酷い嘘つきぶりを見ていると「荒木はサイコパスと言っていいんじゃないか」と言う気すらしてきます。


天皇の譲位問題は時間をかけた議論が重要 それ以前に必要な秋篠宮家への手厚い支え(櫻井よしこ
http://yoshiko-sakurai.jp/2016/12/10/6626
 「それ以前」も何も生前退位(譲位)と「秋篠宮家への手厚い支え」と何の関係もありません。

 天皇の譲位を認めるべきか否かについての専門家16人からの意見聴取が11月30日に終わった。意見は大きく3つに分かれている。(1)譲位を恒久的制度とする、(2)譲位を認めつつも、今回限りの特別措置とする、(3)譲位ではなく摂政を置く、である。
 私は専門家の1人として、天皇陛下のお気持ちに沿うべく、最大限の配慮をすると同時に、そうした配慮と国の制度の問題は別であることを認識して、(3)を主張した。皇室と日本国の永続的安定のためにもそれが良いと考えた。

 「よしこが専門家」て冗談も大概にして欲しいですがそれはさておき。
 何で「生前退位すると『皇室と日本国の永続的安定*2』に反するのか」さっぱりわかりません。

 こうした中、陛下にごく近い長年の友人である明石元紹(もとつぐ)氏(82歳)が、陛下が譲位を「将来も可能に」してほしいと、以前より話されていたと、「産経新聞」に語った。

 例の記者会見の時にそこまで天皇がいわなかったのはやはり躊躇したのでしょう。まあ「だったら最後まで黙ってればいいのに。明石氏にリークしなければいいのに」と個人的には思いますが。

 1月20日秋篠宮紀子さま悠仁さま、ご学友が乗ったワゴン車が中央道で追突事故を起こした。紀子さまらにけがはなく、追突された乗用車の側も無事だったのは、何よりだった。だが、よりによって悠仁さまの乗った車がなぜ事故を起こしたのか。

 ここで「運転手の不注意だ」とはならないのがよしこです。

 理由は秋篠宮家に対する支えの体制が不十分であることに尽きるだろう。
 皇位継承権保持者としてただ1人、若い世代の悠仁さまは、皇室にとっても日本にとっても掛け替えのない方だ。その悠仁さまの車になぜ、先導車が就かないのか、交通規制が敷かれないのか。天皇、皇后両陛下や皇太子ご一家のお出掛けでは、白バイが先導し、後方を警備車両が固める。信号は全て青になるよう調整され、高速道路には交通規制がかけられる。交通事故など、起こりようがない状況が整えられる。

 俺は、そこまで天皇皇后や皇太子一家を特別扱いすることにはむしろ問題があると思いますが、そうはよしこは考えないようです。もちろん交通事故で皇族に死なれても困るわけですが、普通に運転してればまず事故らないわけです。運転手もそれなりの能力の持ち主をつけてるんでしょうし。
 大体、過剰な警備はむしろ秋篠宮家も望まないんじゃないですかね。ご学友*3だって恐縮するでしょうし。


■『自衛隊幻想』書評
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/post-71e0.html

 保守系ミニコミアイデンティティ」12月1日号に『自衛隊幻想』の書評を蓮坊公爾さんが書いて下さいました。

 保守系と言うよりは極右系ですが蓮坊公爾なんて無名人を持ち出さざるを得ない程荒木の本は世間に相手されてないわけです。


■鹿児島特別検証報告
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/news234828128-b.html
 滅茶苦茶長い文ですが内容は「ではないかと思う」と言う想像に過ぎない上、拉致被害者救出につながる情報など何一つないのだから話になりません。


■ギャップ
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/news234728125-9.html

 最近脱北帰国者の方々と話していてふと、北朝鮮での体験が日本とあまりにギャップがあるために、思いが伝わりにくいのではないかと感じました。
 例えば最近出版された木下公勝さんの著書『北の喜怒哀楽ー45年間を北朝鮮で暮らしてー』(高木書房)には公開処刑のシーンが出てきます。
(中略)
 彼らの話を聞き、書物を読んだ人間があらためて解釈して普通の日本人に分かるように伝えていくのも大事なことだと思った次第です。

 意味がわからないですね。荒木がそう言うコトをしたいのなら勝手にすればいいですが、それと「建前の上では荒木にとって一番大事なこと」である「拉致被害者の救出」と何の関係があるのか。
 「要するにさ、荒木ちゃんって北朝鮮に対して悪口雑言がしたいだけなんだよね!」て話です。


■「日本死ね
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/news234628123-6.html
 拉致問題と関係ない事を「特定失踪者調査会メルマガ」とやらで配信するんだから荒木の馬鹿さには心底呆れます。

拉致被害者から「救い出してくれない日本死ね」と言われたらどうするでしょう。

 外交交渉で救出するだけの話です。荒木の言う「自衛隊で救出なんて与太」は話になりません。むしろ拉致被害者は「荒木ら、与太を放言する巣くう会は死ね」位思ってるんじゃないか。
 また「死ね」とまでは思ってないにせよ「家族会除名された蓮池透氏」「外務省を事実上追放された田中均氏」など「救う会の被害者」は確実に荒木ら救う会を恨み、敵視してるでしょう。

 拉致被害者の皆さんが今どう思っているかは、もちろん分かりませんが、何もしてこなかった祖国に対して怒りを持っていても不思議ではありません。ひょっとしたらその怒りで対日工作に協力した人もいるかも知れません。

 拉致被害者を根拠レスで工作員呼ばわりです。呆れたバカです。「曽我さんをのぞき」帰国拉致被害者が巣くう会に協力したがらないのも当然でしょう。まあ、「お母さんが行方不明」の曽我さん以外は皆家族が一緒に帰ってきてますし、蓮池夫妻にいたっては兄・透さんが家族会に不当除名されていますからね。


吹上浜周辺に関する新情報
http://araki.way-nifty.com/araki/2016/12/news234528122-6.html
 新情報といったところで「吹上浜で怪しい男を見た」程度のあやふやな情報です。北朝鮮拉致どころか、「犯罪に関わりがあるかどうかすら」怪しい。

藤倉姉弟(昭和55年広島で失踪)の失踪

 幼稚園児の松岡伸矢君の失踪すら特定失踪者認定する荒木ですから何ら不思議ではありませんが特定失踪者調査会サイト(http://www.listserver.sakura.ne.jp/cgi-bin/list/list3.cgi?word3=271&mode=search3)によれば藤倉お姉さんが12歳、藤倉弟さんが11歳です。普通に考えてそんな小学生の失踪が北朝鮮拉致のわけがない。当時の警察だって犯罪に巻き込まれたとして「変質者の犯行」と考えていたでしょう。


■崔順実ゲート関係記事色々
ハンギョレ『国民が勝った:賛成234票、反対56票、無効7票、棄権2票』
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/25904.html
 弾劾成立をまずは素直に喜びます。これも「国民のデモ」「マスコミの批判報道」で「朴をもはやかばえない」とセヌリが判断したことが大きいでしょう。セヌリが居直り続ければ弾劾は成立しなかった
 ただし
1)朴はまだ失職しておらず当然起訴されてないし
2)大統領代行となった首相は朴が選んだ人物だし
3)朴を切り捨てることでセヌリは生き残りを狙ってるし
4)教科書国定化など朴の悪政はまだ残ってるし、
ということでまだ戦いは始まったばかりです。
ハンギョレ市民社会「弾劾案可決は終わりではなく始まり…朴槿恵は直ちに辞任すべき」』
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/25911.html
と言う認識が大事でしょう。
 もちろん朴が辞任して終わる話ではなく「朴の刑事責任追及」と「朴の政治的共犯者」セヌリ党の「責任追及」(最低限、現執行部の退陣とセヌリの下野、野党の政権奪還)、「朴の悪政の是正(例えば教科書国定化の撤回)」が必要なわけです。


ハンギョレ[寄稿]パク・クネの最悪の犯罪

http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/25851.html
 パク・クネ行政府の犯罪性の濃い諸「政策」は、単純列挙するだけでも何枚もの紙が必要なくらいだ。セウォル号沈没当時の職務遺棄、国家主権を放棄した戦時作戦権転換の無期限延期、持ち家のない庶民の住居費を引き上げさせた不動産対策、ペク・ナムギ氏の命を奪ったデモ鎮圧時の撒水車使用、民主主義と多様性を踏みにじった韓国史国定教科書 … これらの「政策」一つ一つに数多くの被害者が続出したのだから、単純に列挙するだけでも気が重いばかりだ。
 しかしこのすべての悪行の中でも、2013〜14年の「イ・ソッキ事件」、すなわち議会の第2野党格だった統合進歩党の法的解散とイ・ソッキ前議員等の拘束と裁判は特記に値すると考える。この事件により、1987年の大闘争で勝ち取られた形式的・手続き的民主主義は回復し難い傷を負った。事実、「イ・ソッキ事件」以後の大韓民国を民主国家と呼ぶということ自体が無理であろう。
 民主国家ならば、支配者と考えを異にする民衆勢力に対し、少なくとも合法的な活動の空間が与えられる。2010年代初盤の韓国では、統合進歩党はそのような民衆勢力の中で一番規模が大きかった。名簿上の党員数は10万名に達し、総選挙での得票率は約10%、議席数13を保有していた。党幹部の相当数は労働組合や市民団体で影響力を持っていたし、党代表だったイ・ジョンヒは大衆性の強い有名な政治家であった。
(中略)
 一言で言って、統合進歩党は現実政治において執権与党の親財閥新自由主義や制度圏野党の社会的自由主義とは質的に異なる民衆的「代案」を代表していた。ならば、特定の社会階層の支持を受ける代案的政治勢力を強制的に解散させることは、果して民主社会においてあり得る事か?
(中略)
 民主国家の特徴は司法部の独立性と政治的中立性だが、統合進歩党を強制解散させ国民の選んだ国会議員の議員職を剥奪した憲法裁判所は、もはや政治的に中立ではなかった。司法を装った政治的弾圧の最も露骨なケースは、イ・ソッキ前議員とキム・ホンヨル、イ・サンホ、チョ・ヤンウォン、ホン・スンソク、キム・グンレなど統合進歩党の幹部たちに対する裁判であった。 裁判過程で国情院と検察の主張の核心的部分が事実上虚偽と判明した。被告たちが「作った」というRO(「革命組織」)の実体がなかったということが明らかになり、「内乱陰謀」という恐ろしい容疑内容に対しても無罪が宣告された。イ・ソッキ前議員の逮捕当時にマスコミが大書特筆した「対北連携」も、結局どこにも見つからなかった。にも拘らずイ・ソッキ前議員は1審で10年の刑を宣告され、抗訴審で9年の刑を宣告された。判決で言及された彼の「犯罪」内容は−全世界が反人権的だと見ている国家保安法に対する違反以外には−「内乱煽動」だ。120人余りに対して行なった90分の情勢講演の録音テープに基づいて殺人者や強姦犯が受けるような重い刑量を宣告することは、果して司法を装った政敵除去でなければ何なのか? その上、問題のテープが公安機関によって多くの箇所が変造されている点まで念頭に置けば、このような裁判は司法正義の死亡を語っているものとしか考えられない。
(中略)
 果して民主主義と司法正義を殺したのはパク・クネ一人だけだったろうか? 
 最近出版された「イ・ソッキ事件」を扱った本『イカロスの監獄』を、今読んでいるところだ。この事件に関連するほとんど全ての資料を念入りに集めたこの本を読んで見れば、パク・クネ私組織の民主主義と司法秩序の破壊に幾多の協力者がいたということがよく分かる。「イ・ソッキ裁判」の過程では、ROの実体がなく、また問題の情勢講演のあった行事が「秘密会合」ではない定期的な政党行事であったという部分まですべて明らかになったけれども、イ・ソッキ事件が持ち上がった当時は、朝鮮日報や韓国日報など多くの新聞が国情院が執筆した「イ・ソッキ内乱陰謀」小説を事実であるかのように報道した。情報機関とマスコミが政言癒着を成し一緒になって政権の政敵に対する従北攻撃(北朝鮮に賛同追従する勢力だという攻撃)や公安政局作りに出るならば、民主主義や基礎的な人権常識がまともに残り得ようか? 民主国家における人権常識である無罪推定の原則が、根拠のない容疑を有罪判決のように報道するマスコミによって破壊されてしまった。 もう一つの民主主義の堡塁である国会は、早々と従北魔女狩りの前に降伏してしまった。 2013年9月4日に行われたイ・ソッキ逮捕同意案国会投票では、反対票は14票にとどまり与党はもちろんのこと野党民主党と正義党さえ賛成を党論で決めるほどに公安一色の雰囲気が広がっていた。 現在パク・クネ下野を促している野党らは、当時は事実上パク・クネ徒党の政敵除去を手伝う格好であった。また検事と判事など司法部は、パク・クネの反人権的従北狩りの先頭に立っていた。
 パク・クネ一党が「イ・ソッキ事件」を含め反民主、反人権の暴挙にこれほど容易に出ることのできた背景には、韓国「主流」の古い古い反民主性、反民衆性があった。 高級公務員や巨大マスコミから制度圏野党まで、財閥とパク・クネ−チェ・スンシルの徒党による国家の私有化より民衆の政治勢力化の方をはるかに恐れたようだ。 私たちが本格的な変化を願うなら、にせものの大統領の退陣、「イ・ソッキ事件」の被害者を始め良心囚の釈放だけではなくパク・クネ徒党の協力者に対する責任追及も要求しなければならない。

 全く同感なので紹介しました。統合進歩党解散事件及び統合進歩党幹部の懲役刑ほど酷い人権侵害はないでしょう。こうした問題を阻止できなかった、いやそれどころか積極的に朴に荷担しさえした点で韓国マスコミ(保守系朝鮮日報中央日報東亜日報)や野党民主党、正義党は「朴の共犯」と言っていいでしょう。
 問題は朴一人にあるのではないし、「統合進歩党弾圧事件」の「正しい解決(統合進歩党の解散無効判決、統合進歩党幹部の再審無罪など)」をしない限り、朴が下野したところで、あるいは野党が政権獲得したところで「韓国民主主義の将来は暗い」と言うべきでしょう。「北朝鮮の犬」レッテルを貼れば統合進歩党弾圧のような無法さえ許されるのでは韓国はまともな法治国家、民主主義国家ではありません。

*1:まあそう言うこと言われても困りますが、「イラク人質事件」では自己責任云々といっても、こういう時には「だまされたとしても日本人妻や有本恵子の自己責任だよ」と言わないのが荒木らウヨ連中です。全くデタラメです。

*2:国民投票による廃止」「植民地支配による王室滅亡」「革命やクーデターによる王室滅亡」など様々な理由から王室を廃止した国(イタリア、ドイツ、ロシア、中国、韓国など)もあるし、そうした国は「廃止した事の是非」はともかく「廃止して国が衰退した」わけでもなく「王室の安定」と「国家の安定」は勿論別問題です。

*3:つうか友達ですが。大学ならまだしも小学生でこれは大げさにも程があるでしょう。