今日の産経ニュース(1/18分)(追記あり)

■【釜山・慰安婦像設置】駐韓大使帰任に慎重 官邸、韓国側の対応見極め 安倍首相「早く帰す必要はない。国民も納得しない」
http://www.sankei.com/politics/news/170117/plt1701170011-n1.html

 政府・与党内では、外務省幹部や自民党二階俊博*1幹事長らが早期帰任に前向きな姿勢*2を示している。
 一方、安倍首相は周辺に「外務省は大使たちを早く韓国に帰したがっているが、早く帰す必要はない。国民も納得しない*3し、それはさせない」と語っており、慎重な構えを崩していない。

 安倍の非常識さには心底呆れますね。日韓関係を悪化させて何が嬉しいのか(とは言え二階氏は本心がどうなのかはともかく「銅像の撤去など要求しなくていい*4」とは言わない御仁なのであまり高い評価もできませんが)。
 銅像の何が問題なのか。
 こんなバカを支持する日本人が未だに多いことには屈辱を感じますね。全くトランプ支持の米国人を笑えません。

【追記】
■浅井基文ブログ『日本人の悲しい国際・歴史感覚: 安倍首相の高い支持率を支えるもの』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2017/874.html
で浅井氏は

 1月14日及び15日にJNNが調査を行った結果によれば、(中略)「少女像設置をめぐる政府の対応は?」という質問に対して、「評価する*5」が76%と、「評価しない」の14%を大きく上回っていました。
(中略)
 「釜山の少女像」をめぐる安倍政権の言動(中略)についても、私たち日本人が正確な国際・歴史感覚を備えているのであれば、安倍政権に対して厳しい批判を行うように誘うものであっても、安倍政権を「ヨイショ」する材料ではあり得ないのです。私たち日本人の悲しい国際・歴史感覚こそが安倍政権の暴走を許してしまっているのです。

と嘆いていますが全くその通りですね。
 まともな人間なら安倍のあの言動を容認できるわけがありません。支持率が下がらない(調査によってはむしろ上がっている)だの、あの言動を支持するなど「マスコミがまともに安倍批判しないこと」を割り引いても、とんでもない話です。安倍を容認することによって日本人は「一応、河野談話支持、日韓合意支持らしいが、それはとにかく韓国が黙ればいい程度にしか考えてないのが日本人多数派で彼らは反省などしていない、いやそれどころか慰安婦問題をまともに理解しているか疑わしい。いや下手したら慰安婦だけでなくあの戦争すらまともに反省してないんじゃないか」という情報発信を国際社会に広く行って「日本は非常識な危ない国だ」と認識されるわけです。
 しかしこうなると朴クネのした例の合意は「安倍政権と、安倍を支持するような愚かな日本人をつけあがらせる最悪の行為だった」と言っていいでしょう。
 個人的には「受け取った10億を被害国である韓国は返す必要など全くない(大体慰安婦被害のでかさを考えたら10億などこういったら何ですが端金*6でしょう)」と思いますがそれはさておき。
 「安倍政権が無反省である以上日韓合意は事実上、白紙になった(ただし10億のカネは慰謝料としてもらう*7)」と韓国は宣言した方がいいのではないか。もはや「慰安婦の経済支援は韓国で行い」、日本からの賠償金支払いは「長期戦を覚悟し」、場合によっては「カネよりもむしろ学校歴史教育での慰安婦教育や都内に慰安婦博物館を建てること」でも求めた方がいいんじゃないか。


■同一書式のはがき3千通超 玄海原発3、4号機の審査書案に意見 特定人物・団体が作成か
http://www.sankei.com/life/news/170118/lif1701180040-n1.html
 まあ産経らしい言いがかりですね。もちろん筆跡や文面が全く同じならさすがに問題でしょうが、そうでないなら何の問題もないでしょう。
 まあ、反原発団体が「皆で反対ハガキを出そう」と呼びかけたのかも知れませんが、それは別に非難されることでも何でもないでしょう。


■【衝撃事件の核心】「極刑回避のための謝罪文だ!」死刑におびえる中年男、法廷に渦巻いた遺族の憤怒…心斎橋通り魔控訴審
http://www.sankei.com/west/news/170118/wst1701180003-n1.html
 バカバカしいですね。もちろん遺族とやらの暴言を好意的に取り上げる産経が、ですが。
 「反省してれば控訴しないはずだ」という決めつけも酷い話で、「一部の自殺願望者を除いて」人間誰だって死にたくはないでしょう。まあ、いかにアホ発言をしていても遺族なら大目に見るべきかと思うので、問題は無論産経にあります。

 日本弁護士連合会(日弁連)が内部向けに作成した死刑事件弁護のための手引きには「否認事件や正当防衛事件では参加そのものに反対すべき」と記されている。

 そりゃ冤罪や正当防衛を主張してる事件で遺族の被告人質問なんか認めるべきじゃないでしょう。
 つうか俺個人は「そもそも遺族の被告人質問なんか認める必要があるの?」「遺族がただ感情論で被告人をつるし上げてるだけじゃねえの?」「そういうのは公的制度としてやることじゃないだろ!。早くこんな制度は廃止しろよ!」「冷静な裁判進行の妨げになってるだけじゃねえの?」と思いますね。まあ、小生はどうも「世間から少しずれてる」ようですし、たぶんこういう事言うと「お前は犯罪者に甘い」「被害者に冷たい」つう輩がいるでしょうがそう思います。
 小生は本当に感情論は大嫌いですね。そう言う小生が冷静な人間かというとそうでもないですが。
 自分が「感情的な人間」でそれを「冷静でありたい」と恥じてるからこそ、こういう「感情論を美化する動き、公的に正当化する動き」には「公的な世界がそれじゃだめだ!」とかえって腹立たしい、許し難いものを感じるように思います。

 遺族の一人は、死刑の是非を持ち出した弁護側を「死刑廃止論を持つ弁護人がこの裁判を利用していることにも腹が立つ」と非難した。

 この遺族には「バカか」としか言い様がないですね。「死刑廃止論」に利用してるのではなく「死刑廃止論者」として「死刑ではなく無期にすべきだ」と主張しているだけです。
 いや、まあ遺族なんぞ「よほどできのいい人間でないと」冷静な精神は失ってるでしょうし、なにせ「弁護士の岡村勲*8」ですら正気を失うわけですからね。大目に見るべきではあるでしょうが、こんなくだらないもんは法廷で被告人質問させたり、マスコミが好意的に報じたりするもんじゃないでしょう。

【追記】
 ユーチューブで『家栽の人』(1993年)Case11 第十一話「少年A(前)」、Case12 第十二話(最終話)「少年A(後)」が見れます*9けど、小生なんかはあのドラマでの桑田判事(片岡鶴太郎)を見て感動しちゃう人間なんで「犯罪者だ!」と言ってつるし上げる風潮には今ひとつ賛成できないですね。まあ、アレはフィクションですけど。
【以下ネタバラシです】
 第十一話「少年A(前)」ではある少年がレイプ殺人で逮捕され、マスコミがさんざん彼を鬼畜として叩くが、少年は「何かを隠してる」「真実を追及しなければならない」「この状況で逆送致するのは不適切だ」と思う桑田が「検察への逆送致」にはすぐにしないで、審判を続けること、その桑田の態度をマスコミ(明らかに週刊文春や新潮がモデル)が「早く逆送致にしろ」と悪口雑言するところで話が終わります。
 第十二話(最終話)「少年A(後)」。桑田及び家裁調査官たちの執念の調査で実は被害者女性と少年の間には肉体関係があり、少年は女性に強い愛情を感じていたこと、にもかかわらず「結婚相手がいる」として女性に捨てられたあげく「ストーカーみたいにつきまとうな」と女性に罵倒された少年が逆上して殺害したものでレイプ殺人ではないこと、にもかかわらず自暴自棄になった少年が「肉体関係の存在」を隠し、レイプ殺人犯として厳罰を望んでいることがわかります。第一一話では今西調査官(仙道敦子)に向かって「あんたが化粧してるのも男に犯されたがってるからだろ」と暴言まで吐き今西に襲いかかるそぶりを見せ、彼女を激怒させる少年ですが、それも自暴自棄の表れであること(刑務官に阻止されることを想定しての行為)が明かされるわけです(まあ、それ警察がつかめなかったんかいなあ、つう気はしますがドラマですから)。
 犯罪は殺人という凶悪犯罪だが、少年の更生の可能性を信じた桑田が下した決定は中等少年院送致で終わります。 
 第十一話「少年A(前)」には

桑田判事(片岡鶴太郎
「(少年を逆送致しないのかというマスコミ記者の取材に対し)花の色が違うからと言っていちいち驚きはしませんよ。毎日眺めているんですから。」
今西家裁調査官(仙道敦子
 「(少年に暴言を吐かれたショックで)私にはあの少年を立ち直らせる自信がありません。あの少年を逆送致すべきだったと思います」

 第十二話(最終話)「少年A(後)」には

渋谷家裁調査官(柄本明
「(桑田や少年を悪口する、あるマスコミ記者*10に向かって)犯罪者の身内だからと言って社会から抹殺されてもいいんですか」
「少年の実名報道なんかして何の意味があるんですか」
「犯罪者を裁くのは裁判所です。マスコミに人を裁く権利なんかないですよ」
「(あの少年が再犯したらどうするのかという記者に対して)それを心配するのはあんたらの仕事じゃない!。俺達の仕事だ!」
実名報道のせいで、少年の姉が破談になって自殺未遂だそうだ(不快そうな声で)」
今西家裁調査官(仙道敦子*11
「(少年の家族に対し無神経な取材を行うマスゴミに対し)あなたたち少しは人の気持ちを考えたらどうなんですか」
桑田判事(片岡鶴太郎
「君の犯した過ちは取り返しのつかない過ちです。君は一生をかけて罪の償いをしなければならない。どう償えばいいのかこれから時間をかけて考える必要があります。(同情なんかいらない、と叫ぶ少年に対し)同情じゃない!。(しばらく時間をおいて)人の命を奪うことが許される不幸はこの世に存在しないんです。君を中等少年院に送致します」

など俺的には名言が出てきますね。
 ちなみに「凶悪殺人者だとして少年がマスコミにたたかれるが、弁護士が必死の奮闘で傷害致死の判決を勝ち取る」大岡昇平の『事件』という「家裁の人・少年(A)」に設定が少し似ている名作がありますね。映画は見たことはないですが小説は読んだことがあります。


■日本から見放され…共産主義体制という究極の「HELL KOREA」へ舵を切った韓国 朝鮮近現代史研究所所長・松木國俊*12
http://www.sankei.com/world/news/170117/wor1701170012-n1.html
 正気で言ってるのならバカだし、「虚言を吐いてると自覚してる場合」も別の意味でバカです。
 韓国に「北朝鮮宥和外交派」はいても北朝鮮シンパなどほとんどいないでしょう。


■【将棋】日本将棋連盟谷川浩司会長 辞任会見詳報 「体調不良が最大の理由」「出処進退にけじめ」
http://www.sankei.com/life/news/170118/lif1701180039-n1.html
 辞めざるを得ないのでしょうが次期会長が誰になるのか気になるところです。

後任の会長について意中の人物は
 「(後任については)私の立場(辞任)を正式にご了承いただいた後の問題ですし、棋士が決めることです。どなたがなりましても将棋連盟の代表でありますから、実績と知名度のある方がふさわしいのではないかと考えています」

 引責辞任を表明してる人間にこういう事を聞く非常識さは度し難いですね。谷川が何か言ったらそれこそ「無反省だ」「院政狙いか」と言われるわけで何も言えるわけがない。


■【将棋ソフト不正疑惑】「三浦九段に迷惑掛けた」渡辺竜王が謝罪 不正疑惑指摘で初
http://www.sankei.com/life/news/170117/lif1701170051-n1.html
 まあ謝罪はせざるをえないでしょう。ただし、渡辺竜王が「他の棋士を上回る政治力」などで三浦氏への処分をごり押ししたのでもない限り、単に疑惑の告発者に過ぎず、最大の責任は棋士としては「将棋連盟会長の谷川」にありますが。


■【主張】竹島慰安婦像 韓国の恥をさらす暴挙だ
http://www.sankei.com/column/news/170118/clm1701180002-n1.html
 「慰安婦は公娼、河野談話は間違っている」だの「慰安婦銅像は何処に造ろうと認めない」だの言う産経の主張が論外であることは前提としての話ですが、俺も「他の場所はともかく」竹島には作るべきではないだろうと思います。
 領土問題を絡めると、話がややこしくなるだけでしょう。「善意に理解すれば」慰安婦に冷たい「韓国保守層」を「領土問題で引っ張ろう」つうこと*13でしょうがそういうことはしない方がいいでしょう。

 産経新聞はこれを「慰安婦像」と表記しているが、韓国側はなぜか「少女像」と呼び、日本の多くのメディアもこれに準じている。だが、曖昧な呼称はこの問題に誤解を生む。像は、政治的に日本をおとしめる*14ことを目的とした「慰安婦像」である。

 ばかばかしい。慰安婦に関係する銅像であることは誰も否定していません。問題は「予備知識がない限り」あの銅像はただの少女像でしかないと言う事です。ならば「慰安婦像」と呼ぶより「少女像」のほうが適切ではないのか。

 釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦像について釜山市東区の区長が「永久的に保存・管理する手立てが必要だ」と述べたことも伝えられた。日本政府は駐韓大使らを一時帰国させた。早期の(ボーガス注:大使)復帰論には耳を疑う。

 さすがに一時帰国なんて暴挙をした安倍政権もその暴挙に「韓国民の怒りが高まってること」に焦りだしたようです。早期復帰論が出てるそうですがまあ当然でしょうね。もちろん復帰させたところで「一時帰国させた事実」は消えないし、銅像撤去なんぞ要求する限り、問題は解決しませんが。しかし何で銅像の撤去にそれほどこだわるのか訳がわかりません。韓国をよほどバカにしてるのか。


■【歴史戦】アパホテルを中国外務省が批判 客室の書籍「南京大虐殺」を否定
http://www.sankei.com/politics/news/170118/plt1701180004-n1.html

 日本のビジネスホテルチェーン大手のアパグループが運営するアパホテルの客室に、「南京大虐殺」や「慰安婦の強制連行」を否定した書籍が備えられていることに対し、中国外務省の華春瑩報道官は17日、「日本国内の一部勢力は歴史を正視しようとしない。正しい歴史観を国民に教育し、実際の行動でアジアの隣国の信頼を得るよう促す」と述べた。
(中略)
 この問題はアパホテルに宿泊した中国人と米国人の男女が12日、中国版ツイッター・微博で書籍について指摘し、中国国内のネット上で非難の声が上がっていた。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、日本で営業している中国の旅行社がアパホテルの取り扱いを中止したと報じた。

 ということでアパにとまった中国人観光客のツイッターが発端だそうです。つうかよくアパも中国人観光客を受入れながらそんな本を客室に設置します*15よねえ。馬鹿すぎる。まあ、中国人観光客が泊まらなくなってもあのアパですから何とも思わないんでしょうね。正直、経営的には痛いでしょうが。
 現時点では
■【歴史戦】「南京大虐殺」否定書籍 アパホテル「撤去しない」
http://www.sankei.com/politics/news/170118/plt1701180005-n1.html
だそうです。

参考

http://j.people.com.cn/n3/2017/0118/c94474-9168555.html
■人民日報『外交部、日本のアパホテルは客室に右翼書籍を置いていることについて』
 中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は17日の定例記者会見で「中国側は改めて日本側に歴史をしっかりと直視し、反省し、正しい歴史観で国民を教育し、実際の行動によってアジア隣国と国際社会の信頼を得るよう促す」と表明した。
 報道によると、日本のアパホテルは客室に同ホテルグループのCEO*16が書いた右翼書籍を置いている。
 同書は南京大虐殺や「慰安婦」の存在を否認している。この件が明るみに出ると、中国と韓国の民衆の一致した反対を招いた。
 華報道官は「中国側は報道に留意している。これは日本国内の一部勢力が終始歴史の直視を望まず、さらには歴史の否認と歪曲を企ててさえいることを改めて示した。『慰安婦』強制連行と南京大虐殺は第2次世界大戦時に日本軍国主義が犯した深刻な非人道的犯罪であり、国際社会が一致して認める歴史の事実であり、揺るぎない証拠がある。歴史は時代の変遷により変わるものではなく、事実も入念な回避により消失するものではない。誠実に歴史に向き合ってのみ、初めて真に未来を得ることができる。われわれは改めて日本側に歴史をしっかりと直視し、反省し、正しい歴史観で国民を教育し、実際の行動によってアジア隣国と国際社会の信頼を得るよう促す」と述べた。

http://j.people.com.cn/n3/2017/0119/c94475-9169261.html
■人民日報『日本のホテル、右翼書籍撤収を拒否 外国人観光客の間で広がる不満』から一部引用
 日本のチェーンホテル「アパホテル」の客室には、親会社アパグループ代表が執筆した、南京大虐殺慰安婦強制連行など、第二次世界大戦中の日本軍の暴行を否定する内容の右翼書籍が置かれている。この事実は、ネット上で大きな波紋を呼んだが、アパグループは17日夕方、「客室の書籍は撤収しない」と強硬な態度を示した。新華社記者は17日夜、この問題をさらに掘り下げるため、東京の某繁華街にあるアパホテルを取材した。新華網が伝えた。
(中略)
【客室で『軍国主義魂』を呼び戻す】
 ホテルのツインルームは、わずか5、6平方メートルの広さしかない。鏡台の右上にある透明なプラスチックのラックに、今回の騒動の主役となった2冊の書籍が置かれている。2冊の題名はそれぞれ、「本当の日本の歴史 理論近現代史Ⅱ」と「本当の日本の歴史 理論近現代史Ⅲ」。これらは、アパグループ元谷外志雄代表が、「藤誠志」のペンネームで書いた2014-2015年および2015-2016年の時事評論が収録されている。
 書籍には、「南京大虐殺は捏造」、「慰安婦の強行連行はなかった」、「慰安婦問題は、『朝日新聞』の誤った報道が原因で生まれた」、「極東軍事裁判は勝者の敗者に対する報復」といった極右思想に満ち溢れている。元谷外志雄代表は、著作の中で、「日米同盟で中国に対抗すべきで、一日も早く憲法改正を実現すべき」と訴えている。
(中略)
【外国人観光客の間で不満生じる】
 記者が新宿駅で数人の外国人観光客に取材したところ、全員がアパホテルのやり方に対して不満を抱いていた。
南京大虐殺が日本軍によって第二次世界戦争中に引き起こされた暴行のひとつであることは周知の事実だ。そして、その内容に誰もが大きな戦慄を感じた。これは、日本帝国主義が行った悪事であり、当時の日本人は狂っていたとしか言いようがない」。
 オーストラリアからやって来たというニコラさんとジェームズさんは、「アパホテルが過去の史実を否定するのなら、このホテルには泊まりたくない。彼らのしていることは大変おそろしいことだ」と話した。

http://j.people.com.cn/n3/2017/0119/c94475-9169274.html
■人民日報『日本の右翼勢力は中日民間友好交流の「青空」を返せ』
 最近、日本のアパホテルが一気にメディア報道の「焦点」に躍り出た。この「焦点」はプラスの「焦点」ではない。同ホテルを擁するアパグループ元谷外志雄社長(ペンネームは藤誠志)が自著(日英両言語)をホテルの客室内に置いたというもので、本来はニュースメディアが追いかけて報道するようなことではないが、その著作は右翼史観を称揚するもので、「誰にも言えない国家論」*17や「誇れる祖国 日本復活への提言」などは、南京大虐殺慰安婦といった確かな証拠が山のように存在する歴史的事実を否定するという荒唐無稽な観点に充ち満ちている。こうした行いは当然のことながら、正義に基づく歴史観を抱いた中日両国のすべての人々の怒りを引き起こした。良識を備えた人であれば、第二次世界大戦中に日本の軍国主義が犯した数々の暴力行為を否定する元谷社長の言論に対して軽蔑と怒りのまなざしを向けるに違いない。
 元谷社長はビジネスマンであり、ビジネスの世界でビジネスにいそしみ、身の程をわきまえ、ホテル経営ビジネスに精を出していればよかった。だがこのたび激しい社会的論争の最前線に立たされたのは、「人々の怒りの琴線」にふれたからであり、中日両国の民間友好交流における「人々の怒りの琴線」にふれたからだ。
 ここ数年、日本は観光産業の発展に力を入れてきた。その中で大勢の中国人観光客が日本を訪れ、日本の観光産業と経済の回復を助ける非常に大きな力を提供してきたといえる。中国人観光客の大量訪問により、日本のホテル産業、外食産業、化粧品産業などは経営が息を吹き返し、元谷社長のアパホテルも大勢の中国人観光客が利用したため、ビジネスを拡大することができた。元谷社長は利用する中国人客に感謝すべきであり、ビジネスの世界にいて政治に言及するべきではなく、ましてやホテル経営という看板を掲げながら、「軍国主義の史観を称揚する右翼活動家」のようなことをするべきではない。
(中略)
 アパホテルが客室に右翼史観の書物を置いたのは、小さなことのようだが、中国人の心の中では、第二次世界大戦中に日本の軍国主義が犯した尽きることのない罪行を美化するいかなる出来事も小さなことではなく、非常に敏感な出来事であり、公憤を引き起こすものだといえる。歴史的事実は客観的に存在しており、誰かが糊塗し粉飾してもいささかの変化も生じない。
 「美しいものは美しいのであり、醜いものは醜い」。
 元谷社長のような輩が「著作で自説を吹聴し」くどくどと弁解しても、第二次世界大戦中の日本の軍国主義の犯した歴史的な罪行を書き換えることは決してできない。
(後略)

http://j.people.com.cn/n3/2017/0120/c94474-9169707.html
■人民日報『日本のホテルの右翼書籍撤去拒否 罪責否認は再び罪を犯すことを意味する』
【記者】
 日本のアパホテル南京大虐殺を否認する右翼書籍の撤去を拒絶したことについて、日本の菅義偉内閣官房長官は18日、過去の不幸な歴史に過度な焦点を当てるべきではないと述べた。これについてコメントは。
【華報道官】
 中国側の立場はすでに一昨日表明した。菅氏がそう言うのなら、私はこう言いたい。過去来た道を忘れないで、初めて未来の道を歩むことができる。歴史の忘却は裏切りを意味し、罪責の否認は再び罪を犯すことを意味する。誤った歴史観を頑なに堅持する日本人には、中国に来て南京大虐殺遭難同胞記念館(南京大虐殺記念館)を見学し、良識を思い出すことを提案する。

 さすがにアパを擁護しなかった菅ですが、「しかしアパ批判もせず」、おまけに「昔のことは水に流そう」ではこのように中国から菅批判が出るのも当然の話です。


■【歴史戦】アパホテル、札幌冬季アジア大会中は書籍撤去か 組織委が「快適な空間の提供」を要請
http://www.sankei.com/life/news/170120/lif1701200038-n1.html
 結局アパも強がったところで「撤去しないと選手の宿泊ホテルからはアパは外す」と組織委員会に言われれば*18「外して構いません」と言える度胸はないわけです。とはいえ「期間中だけ撤去」という辺りがせこすぎますが。


■ちきゅう座『DHCにもアパホテルにも不買運動こそが有効な対応だ』 澤藤統一郎
http://chikyuza.net/archives/69492
 まあおっしゃるとおりでアパホテルなんて使うべきじゃないでしょう。安いビジネスホテルなら「東横イン」「シャーロット・ケイト・フォックス*19が最近CMにでてるルートイン」とか探せば色々あります。

*1:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*2:そもそも一時帰国自体に否定的だったのでしょうが。

*3:俺は国民ですがむしろ早く韓国に着任させるべきだと思います。一方残念ながらほとんどの国民はこんなことについて関心がそもそもないでしょう。「早く韓国に戻せ」と思わない一方で「銅像が撤去されない限り絶対に返すな」とも思ってない。国民云々と言うのはしたがって安倍の虚言です。仮に「主観的には虚言ではない」としたら安倍の言う国民とは単に「ウヨ支持層」のことでしかないのでしょう。

*4:そもそもこんな事を要求しなければid:scopedog氏が指摘するように「日韓合意で片付いた」可能性もあるのに、全く安倍の考えはさっぱり分かりません。

*5:そもそも銅像の撤去要求自体が間違っていますが、仮にそれを是としたところで「大使一時帰国」などという暴挙はまともな人間なら支持しないでしょう。

*6:まあ安倍も端金だと思ったから出すことにしたのでしょうし。

*7:もちろん韓国側が自主的に返金してもいっこうに構いませんが。ただし俺個人は「返す義務はない」と思うと言う事です。

*8:とはいえ岡村はプロ(弁護士)のはしくれとしてあまりにもお粗末だと思いますが。

*9:著作権侵害なんかなあ、つう気はしますが。

*10:ただしこのドラマでは、「他の記者はともかく」この記者は少年の審判終了後、桑田に対して自らの不明を認めますが。

*11:「仙道てそう言えば最近全然見ないなあ」と思ったら「1993年、俳優の緒形直人と結婚。現在、芸能活動はほぼ休止状態」(ウィキペディア仙道敦子』参照)だそうです。

*12:日本会議東京本部調布支部支部長、新しい歴史教科書をつくる会三多摩支部支部長。著書『「従軍慰安婦」強制連行はなかった』(2011年、明成社)、『ほんとうは、「日韓併合」が韓国を救った!(新版)』(2013年、ワック文庫)、『「ヘイトスピーチ法」は日本人差別の悪法だ』(共著、2016年、自由社ブックレット)

*13:そういう気持ちは人情として分からないでもないので「賛同はしません」が糞味噌に批判する気もありません。まあ「苦言を呈する」つう感じですね。

*14:慰安婦戦争犯罪というのは事実ですので何一つ貶めてはいません。

*15:http://d.hatena.ne.jp/pr3/20170118/1484749182では「ほとんどの中国人には日本語が読めない、とバカにしていたんじゃないか」という趣旨の指摘がありますが確かにそうかも知れません。

*16:元谷外志雄のこと。元谷の著書として、『報道されない近現代史』(2008年、産経新聞出版)、『誇れる祖国「日本」:真の近現代史を読み解き、民族の誇りを取り戻せ』(2012年、幻冬舎)など

*17:2010年、産経新聞出版

*18:つうか「だったら最初からアパなんか組織委員会は外せばいいジャン」と思いますけどね。

*19:NHK連続テレビ小説『マッサン』(2014年)で外国人として初めて同シリーズのヒロインを演じた