荒木への批判以外にも色々書いています。
■ツィート色々
菅直人*1
安倍総理は裁判で勝利と言っている。確かに上告が棄却された*2ので安倍総理の勝訴だ。しかし、訴えで要求した謝罪とメルマガの削除について、削除は裁判の過程で応じた。もしメルマガが「真実」というのなら削除に応じる必要はないはず。それに加えて（ボーガス注：名誉毀損は成立しないとされたモノの）メルマガが真実でないこと*3も裁判で認定された。
まあこういう事を言っても無視するクズが安倍ですが、こうした指摘は大事なことです。安倍のようなクズを崇拝してる拉致被害者家族会の馬鹿さには心底呆れます。まあ当初はともかく今は「今さら安倍批判出来ず、惰性で褒めてる」のでしょうが。哀れな連中です。そんなんで拉致が解決するわけがない。いや、もはや拉致を解決する気が家族会にあるのか非常に疑わしいですが。
山口二郎*4
蓮舫氏*5、「２０３０年原発ゼロ」表明を断念 連合に配慮：朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASK2W62X3K2WUTFK00Z.html
党内の脱原発派の動きを見守ってきたが、最後はこれかと嘆息。これからもやせ細る支持基盤（ボーガス注：連合）のためにしょぼい野党として生きていきますという宣言なり。
連合といい、民進党といい実に政治センスがないですね。原発推進では安倍との違いが出ないし、共産党との共闘も困難になるでしょうがそんなことは民進党にとってはどうでもいいようです。
そして東芝が原発で経営が沈没した今になっても原発にすがる連合って何考えてるんでしょうか。山口氏が呆れるのも無理はないでしょう。
■ロイター『韓国の国連加盟停止提案、北朝鮮「まったく受け入れられず」』
http://jp.reuters.com/article/north-korea-totally-rejects-idJPKBN1671ZC
韓国政府が非常識過ぎて二の句が継げませんね。そんなん国連が認めるわけないし。そんな事を言えば「韓国は北朝鮮政権の転覆を狙ってる」と北朝鮮に疑心暗鬼の目で見られかねないし。
■産経【金正男氏殺害】「工作員と思わなかった」 マレーシア与党幹部、北フロント企業経営に参加
http://www.sankei.com/world/news/170228/wor1702280061-n1.html
北朝鮮の工作機関がマレーシアに置いたフロント企業だと国連の報告書が指摘したグローバル・コミュニケーション社。マレーシアの与党第一党、統一マレー国民組織（UMNO）の高齢党員組合で書記を務めるムスタファ・ヤクブ氏（６９）は２８日、産経新聞など一部メディアと会見し、経営幹部として同社の事業運営等に携わった経緯を証言した。
北朝鮮との関わりは
「党の青年部会や国際部会の担当などをしたので、金日成氏の生誕記念日などに、若い頃から何度も北朝鮮に招待された。私たちも先方の党員をマレーシアに招き、親交を築いてきた」
なぜ同社の経営に
「北朝鮮大使館の知人から２００５年ごろ、北朝鮮のビジネスマン３人を紹介され、数回面会した。工作員だとは思わなかった。警察からは、付き合い方を注意するよう勧告はされた」
事業はどう進んだ
「北朝鮮のラジオは性能が良く、内外で売れると思った。だが、ラジオも国連の制裁対象だと後から知って、数年で事業を閉鎖し、商売は成立していない。利益も出していない。それ以降、北朝鮮との付き合いはない。会社がその後も使われていたことも知らない」
まあなかなか興味深いですね。日本に住んでると北朝鮮に対する負のイメージばかり感じますが世界的にはそうでもないわけです。
「工作員だと知ってたらつきあわなかったけど国連加盟国やし、一般の北朝鮮企業とつきあうのは問題ないと思ってる」つうことですから。
■夕刊フジ【北朝鮮との奪還戦争 拉致２０年】安倍首相、独占激白！ 正男氏暗殺、拉致、核…「問題を解決しない限り北は孤立」
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170228/frn1702281130005-n1.htm
産経ではなく夕刊フジの独占インタビューという辺りが無様です。今や産経ですら安倍の扱いなんかそんなモンなんでしょう。
家族会の皆さんの熱意があったからこそ、被害者５人と家族の帰国という成果が実現できた
ばかばかしい。熱意なんてモンで解決すれば誰も苦労しません。もちろん政府、与党、外務省の交渉で実現したのであり功労者の一人が田中均氏です。
それにしてもさすがの安倍も「小泉訪朝には関与してないため」か、『私、安倍の手柄だ』と言う度胸はないようです。それとも安倍が『俺の手柄だ』と言ったのに夕刊フジがスルーしたのか。
■朝鮮新報『平壌に日本料理専門店がオープン／料理人・藤本氏*6「日朝関係改善に寄与したい」』
http://chosonsinbo.com/jp/2017/02/24suk-11/
以前の
■夕刊フジ『消息不明だった「金正日の料理人」、平壌で日本料理店開いていた』
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170217/frn1702171130004-n1.htm
産経新聞
■故金正日総書記の元専属料理人・藤本健二氏、平壌に日本料理店オープン 店名はなぜか「たかはし」 一時は殺害説も
http://www.sankei.com/world/news/170217/wor1702170037-n1.html
■北朝鮮・平壌潜入ルポ 行ってみたら意外に繁盛「金正日の料理人」の日本料理店
http://www.sankei.com/world/news/170221/wor1702210017-n1.html
■ロケットニュース24『消息不明だった金正日の料理人・藤本健二氏は生きていた!! 北朝鮮ツアー会社が「伝説の料理人のグルメを楽しむツアー」を開催 / 平壌『日本料理たかはし』』
http://rocketnews24.com/2017/02/16/863660/
等の続報です。
過去の報道では「日本料理たかはし」だったのが朝鮮新報では「平壌ラーメン」ということは別の店なんでしょうか。それとも店名が変わったのか。
なおラーメンオンリーではなく
http://chosonsinbo.com/jp/2017/02/24suk-11/
・寿司や刺身、おでんやもつ煮込み
・ふかひれの煮込みやタンシチュー
も食べられるそうです。
■産経『大阪市と朝鮮学園が和解、半世紀無償使用の市有地明け渡し訴訟』
http://www.sankei.com/west/news/170228/wst1702280042-n1.html
まあ朝鮮学校側にも色々と不満はあるとは思いますが、ひとまず和解で決着したことは喜ぶべきことではあるかと思います。手放しでは喜べませんけどね。
■資産凍結450万円？
http://araki.way-nifty.com/araki/2017/02/450news24042922.html
「450万じゃ少なすぎる」と言っても何もどうにもならないわけです。
「これこれこうすればもっと凍結できるはずだ」という代案でも出さない限り、「凍結できる資産がないから凍結しないだけだ（政府）」で終わる話です。
で荒木ら救う会一味には代案を出す能力以前にその意思がないでしょう。別に財産凍結をきちんとやりたいわけではなく「政府を罵倒することによって何かやってるムードが作れればそれでいい」わけです。まあ拉致被害者家族会もとことん舐められたモンですが、家族会がバカだから自業自得ですよね。
野党も幼稚園のことなどで大騒ぎしている暇があったらもっと大事なことを突いてもらいたいものです。
おいおいですね。塚本幼稚園と同じ事（土地の不正な安値払い下げ）を朝鮮学校辺りがやれば*7ワーワー騒いでるだろうに全くデタラメな野郎です。
■通常
http://araki.way-nifty.com/araki/2017/02/news240329227-8.html
これは拉致について一定の知識があれば分かる話ですよね。「拉致した日本人になりすましてスパイ工作」でしょう。まあ、横田めぐみさんはそうではない（目撃された工作活動の隠蔽）でしょうが。
いずれにせよ「拉致被害者を救出する」限りにおいては「何故やったのか」はある意味どうでもいい話です。そんなことはわかろうがわかるまいが拉致被害者救出に影響しない。
「何故やったか」は「真相解明」「犯人の法的責任追及」をする限りにおいて意味がある。ただし「犯人の法的責任追及」なんて事実上無理だし、「真相解明」だって限界がある。敢えて言えば「真相については曖昧にすること」で拉致被害者が救出できる可能性もある。と言うか小泉訪朝がまさにそうだと思いますが。
なお、俺が荒木らに質問するなら「いつまでも制裁していいんですか」「あなた方に拉致を解決するまともなプランがあるんですか？」「あなた方には本当に拉致を解決する気があるんですか？」「蓮池透さんと和解したらどうなんですか？」とかですかねえ。いやそもそも質問しないか。質問したってまともな回答が来るわけもないし。
そのとき私がいつも答えるのは「北朝鮮という国にとって拉致するのは通常のことであり、しない方が異常だった」ということです。
いやいやさすがに北朝鮮にとっても拉致は「ある種の決断を必要とした」異常な行為でしょうよ。
北朝鮮の工作活動は韓国の政権を倒して統一をするのが最終目標です。
まあ今はそんなことは全く考えてないでしょうね。一方、「青瓦台襲撃事件（1968年）」頃（1960年代後半〜1970年代前半）まではそう言うコトを考えていたのでしょうし、今ほど国力差も大きくないから一定の現実性はあるでしょう。
北朝鮮がまともな国になるということは、北朝鮮が「通常に戻る」ようにするのではなく、今の北朝鮮を「今と異なる状態にする」ことです。したがってこちらからその努力をしなければ実現せず、拉致被害者も帰ってこないということは肝に銘じるべきだと思います。
どう見ても「いつもの」政権転覆論*9ですが第一にそんなことは「あの国を中露が支援してる以上実現性が乏しい」。
第二に「小泉訪朝」でわかるようにそんな事をしなくても拉致被害者は救出できる。
第三にそんな事を公言すれば、日朝交渉が破綻しかねませんし、北朝鮮が荒木らが言うような野蛮な国家なら、北朝鮮が荒木らの暴論に憤慨した結果、拉致被害者に危害を加えかねません。
第四に北朝鮮の改革は漸進的改革が一番現実的でしょう。
なお、こういう放言をする荒木らは
１）「北朝鮮は拉致被害者に危害を加えることなんかできないと舐めてる」
２）「北朝鮮が拉致被害者に危害を加えても構わない、むしろ北朝鮮が叩けていいと思ってる」
３）「もはや生存拉致被害者はいないと思ってる」のどれかでしょうがどれであってもくだらない。
特にくだらないのは２）、３）です。１）なら単に「無謀で無責任*10」ですが２）、３）だと「拉致被害者救出する気がない嘘つき」ということになるからです。
■産経『ＴＨＡＡＤ配備用地の提供を決定 韓国ロッテ 国防省と契約へ 中国の反発不可避』
http://www.sankei.com/world/news/170227/wor1702270075-n1.html
予想の範囲内ですが韓国政府の愚かさには呆れます。
サードには中国とロシアが「北朝鮮限定なんて嘘だ、我が国もターゲットじゃないのか」と強く反発している。そう言う状況下でサードを導入して意味があるのか。北朝鮮との外交をする上において、北朝鮮に強い影響力を持つ中露との関係を悪くしてどうするのか。
そもそも「サードがないと不安」つうのも無茶苦茶です。基本的に北朝鮮には先制ミサイル攻撃をすることなんかできるわけがない。そんなことをしたら、米韓軍の反撃で国が滅びかねないし、その場合は「米韓軍の先制攻撃」なら守ってくれるかも知れない中露も「お前が先制攻撃なんかするからだ」と見捨てかねない。
一方「天安撃沈*11」「ヨンビョン島砲撃」のような「小規模な極地攻撃」には恐らくサードは役に立たない。
また「サード（ミサイル防衛システム）を配備しても百発百中ではあり得ないだろう」とか「米韓が北朝鮮と国交を結ばず、北朝鮮政権転覆の可能性も今だ『公式には否定していない*12』以上、サードは『北朝鮮転覆路線の一環』と北朝鮮が見なし軍拡に動く危険性（当然南北外交の妨げにもなる）」とかもある。
正直、サード配備は以上の点から「悪手」だと俺は思います。
■調査会の水中スクーター「東京都人権プラザ」に展示
http://araki.way-nifty.com/araki/2017/02/news240229225-b.html
ちょっと前の話ですが2月16日（木）、東京都人権プラザがオープンしました。
人権プラザでは「五つの人権課題」の展示がありますが、その一つに拉致問題のコーナーができました。そしてそこに調査会制作の水中スクーターのレプリカが常設展示されています。
もう本当に「東京都はアホか」「小池の差し金か？」と呆れて二の句が継げませんね。
何で「5つの人権課題」の1つが拉致なのか。拉致なんかより一般人にとって身近な重要な人権問題は「労働問題（過労死や不当解雇など）」「障害者差別」「犯罪被害」「冤罪問題（足利事件とか）」「貧困問題」「性差別（女性差別、性的マイノリティ差別）」「外国人差別（在日朝鮮・韓国人差別、外国人研修生問題など）」「宗教差別（イスラム差別など）」「東日本大震災の被災者の生活問題」などなどいろいろあるわけです。
それで何で拉致なのか。
そして拉致を人権面で取り上げるときに何で「水中スクーター」なのか。そんなもんが人権啓発にどう役立つのか。俺なら「蓮池薫、透氏など拉致被害者やその家族の講演動画」でも流しますかね（まあそれも流されてはいるようですが）。
スクーターなんかおいても人権啓発上、何の意味もない。
このレプリカは現在海上保安庁資料館（横浜）にある本物の水中スクーター（平成13年の奄美沖工作船事案で引き揚げられたもの）と同じサイズのものです。かつてイベントでこれを借りたいと要請したのですが、海上保安庁に断られたため調査会で作ったものです。
まあ海保の建前は「壊されたら困る」とか「救う会のような特定の団体に利益誘導できない。したがって他の団体からも貸してくれと言われたら対応が大変」とかでしょうが本音は「救う会みたいな非常識右翼はノーサンキュー、ありがた迷惑」でしょうね。
参考
http://www.tbsradio.jp/120873
■TBSラジオ「土曜朝イチエンタ。堀尾正明*13+PLUS！」
毎週土曜日「堀尾正明+PLUS！」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。
東京都の人権啓発のための施設「東京都人権プラザ」が台東区から港区に移転して、2月16日にリニューアルオープンしました。開所式には東京都の中西充副知事や港区の田中秀司副区長らが参加してテープカットが行われました。
この番組でも外国人や障害者の人権についてたびたび取り上げていますが、一言で人権といっても内容は様々です。
（中略）
外国人や障害者の他にも、女性や子供・高齢者の人権、同和問題、アイヌの人々の人権、犯罪被害者の人権、HIV感染者やハンセン病患者の人権、性同一性障害など性に関する人権、インターネットによる人権侵害、セクハラ・パワハラ・マタハラなどのハラスメント・・・など、人権プラザには、こうした人権の問題を紹介する様々な展示があります。
（中略）
人権プラザには具体的に何があるのか。まず、入り口からすぐのところは、特別展示ゾーンです。障害者スポーツの競技用の車いすや、専用のボールに触わることができます。パラリンピックを通じて人権を学ぶことができるコーナーです。
（中略）
他にも、体におもりを付けて妊婦を疑似体験したり、視界を悪くするゴーグルなどをつけて体を不自由にさせて、高齢者や障害者がどう感じているかを知ることもできます。
（中略）
新しくなった「人権プラザ」で、日常生活の中での人権について気付き、考えるきっかけになるといいですね。
■東京都人権プラザ
http://araki.way-nifty.com/araki/2017/02/post-9b6b.html
東京都人権プラザに行ってきました。受付の人の話では水中スクーターは結構関心を集めているそうです。
なお、特定失踪者藤田進さんの弟隆司さん、宮澤康男さんの弟新平さん*14のメッセージも映像で見ることができます。
やれやれですね。もちろん「障害者差別」「高齢者差別」「外国人差別」「女性差別」「部落差別」「ハンセン病差別（映画『砂の器』など参照）」「労働問題」「環境問題」など様々な人権ネタの展示があるのでしょうが、「水中スクーター（前後の文脈から見て北朝鮮関係でしょう）」だの「特定失踪者」だのが「人権展示」なんですかね（呆）。大体、特定失踪者なんて都の施設が関与すべき話じゃない。
完全なデマ、与太ですから。
■国基研「金正男はなぜ殺されたのか」久保田るり子（産経新聞編集委員）
http://jinf.jp/feedback/archives/20075
正恩君の残虐性をアピールできると思ってるのか久保田に限らずアンチ北朝鮮野郎共がよく言う話ですが「機銃掃射で数百発」なんてのは何の根拠もないし、ぶっちゃけ眉唾モンです。
普通に銃殺すればそれでいい訳ですからね。弾薬を無駄遣いしても意味がない。
なぜ、いまだったのか、という問いに答える具体的なエビデンスはない。だが、いくつかの兆候からの分析は可能だ。
●レジームチェンジに危機感
ひとつの兆候は、米国、中国のポスト金正恩*16に向けた水面下の情報収集が2015年頃から本格化していることである。北朝鮮から韓国などに脱北した政権中枢に極めて近かった人物に、中国共産党、あるいは米国政府筋がひんぱんに接触してはポスト金正恩で北朝鮮に何が起きるかのシミュレーションを行っている。金正男がわざわざマレーシアに出てきた目的は、中国以外の第三国との接触だったのかもしれない。金正恩が最優先しているのは体制の維持、生き残りである。米中にレジームチェンジの企図があり、正男がそれに加担している兆候があれば即時、行動を起こすだろう。
「誰が*17、何故、今暗殺したのか」について素人の俺には答えはありません。しかし中国がそんなモン（体制転換）考えてるとはとても思えませんけどね。
例の石炭輸入停止にしても浅井基文氏が
■中国の朝鮮産石炭輸入暫定停止決定：対米韓メッセージ
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2017/883.html
で言うように
１）中国の希望通りに動かない北朝鮮への牽制（体制転換までは考えてない）
２）「俺もお前らに配慮して石炭輸入停止してやったんだから、手前ら米韓もサード配備とかふざけたこと抜かしてるんじゃねえぞ、サード配備とか抜かしたら今回の石炭輸入停止はいつでも撤回するから」つうこと（米韓への牽制）でしょう。それ以上でもそれ以下でもない。
レジームチェンジなどに中国が荷担するメリットは何もないでしょう。正直、そうなった場合「中国に都合の良い新政権」ができればいいですが「南北統一で北朝鮮の領土が韓国化し、中朝国境に在韓米軍が配置される」なんてなったらデメリットです。
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2017/883.html
2月21日及び22日に行われた中国外交部の定例記者会見における耿爽報道官の発言、2月22日付環球時報社説「朝米韓はけんか疲れしたのではないか？ 6者協議に戻ってきなさいよ」を読み、また、同日付けのもう一つの社説「ロッテよ、ＴＨＡＡＤ支持なら、中国から遠ざかってくれよな」をも読んで、中国の真意はさらに深く、中国が安保理決議を厳格に遵守しているのだから、米韓も安保理決議に示されている平和的解決に向けて真摯な態度を示せ*18、ということにあることを認識しました。
（中略）
中国政府の今回の措置を歓迎している韓国はとんでもない勘違いをしているということです。＜環球時報社説「ロッテよ、ＴＨＡＡＤ支持なら、中国から遠ざかってくれよな」＞
我々は、韓国へのＴＨＡＡＤ配備の決定を変更させうる確率は高くはないことを知っているが、そのことは、中韓経済協力のレベルを大幅に引き下げるべきだという我々の態度になんらの影響も与えない。アメリカの中国に対するミサイル防衛システム配備を手伝っておいて、何が友人か。ほとんどの中国人は、このことをもって、韓国はアメリカに手伝って中国の国家的利益を損なう共犯者と見なしている。
相互の友好的交流以外に、中国が韓国に期待することはない。韓国には、第一、大した先進的技術はない。第二、中国がひどく欠けている資源もない。韓流は中国社会がヨイショするのに大いに与ったので「流行」したのだ。ＴＨＡＡＤとゴチャゴチャになってからは、中国人にとって韓流は味が変わってしまい、今や一文の値打ちもなくなってしまった。
（中略）
ソウルはますます強硬になって、居丈高になっており、ＴＨＡＡＤを配備するだけではなく、中国漁船に対して機関銃を乱射するまでになった。少しは力加減をしたらどうだ。中国には次のような諺がある。いっときは運に恵まれても、いつかは必ず不運な目に遭う。＜中国外交部耿爽報道官発言＞
耿爽報道官が強調しているのは、中国の朝鮮産石炭の輸入暫定停止の決定は、あくまでも安保理決議に定められた義務を履行するために取った措置であるということです。その趣旨は、中国が安保理決議を忠実に履行しているのだから、米韓も同決議に定められている義務、すなわち、朝鮮半島核問題の平和的解決という義務を履行するために積極的な行動(具体的には6者協議再起動に対する積極的コミットメント)をとれ、ということです。
（中略）
＜環球時報社説「朝米韓はけんか疲れしたのではないか？ 6者協議に戻ってきなさいよ」＞
私は、社説の冒頭のくだり、すなわち、「中国は、本年末までの朝鮮産石炭輸入の暫定停止を発表し、安保理の対朝鮮制裁決議を真剣に執行する厳粛な態度を明確にした。次は、米韓も問題解決の一括条件の創造的解決のために建設的行動を取るべきだ」が、中国の基本的立場をそのまま反映していると思います。
（中略）中国は、本年末までの朝鮮産石炭輸入の暫定停止を発表し、安保理の対朝鮮制裁決議を真剣に執行する厳粛な態度を明確にした。次は、米韓も問題解決の一括条件の創造的解決のために建設的行動を取るべきだ。ブルームバーグ・ニュースには、石炭不買以外に、中国は朝鮮に圧力をかけるべくもっと多くのことをやれるという論評があった。似たような発言はブルームバーグ以外にもある。仮に米韓がこのような発想を以て朝鮮核問題に向きあっているとすれば、この問題はブラック・ボックスに密封され、米韓がさらに施錠を重ねるということを意味する。
朝鮮核問題はすでに深刻な膠着状態に陥っており、それを引き延ばすことは問題の冷却をもたらすのではなく、不断に爆発的要素を注入することになる。現在、ブラック・ボックスの中に爆薬を放り込んでいるのは朝鮮だけでなく、米韓も一貫して放り込んでいる。米韓は一種の錯覚を作り出している。つまり、朝鮮に対してさらに厳しく当たる者、また、さらに圧力を加える者こそが朝鮮核問題の解決に真剣であり、貢献もさらに大であるという錯覚だ。
米韓は朝鮮に対処する新しいカードを示せず、しかも悠然と構えてもいられないために、もっとも簡単なことをする以外にない。それがすなわち朝鮮に対する圧力をひっきりなしに強めるということだ。ところが米韓は、そうすることが政治的に正しいとし、いつのまにかそういう考え方に自ら欺されてしまっている。それはあたかも、脅し続ければ平壌が本当に「失禁」し、おとなしく核兵器を差し出すと考えるようなものだ。
世の中にそんな単純なことがあろうはずがないではないか。子どもを諭し導こうとするならば、ムチのほかに菓子も必要なのだ。ましていわんや目の前にあるのは、核兵器が何よりも重要と固く信じ、しかも核兵器開発のために巨大な犠牲を払ってきた国家なのだ。
（中略）
今や、6者協議を再度復活させるときだ。6者協議は2007年以後再開されておらず、朝鮮及び米韓の双方がそれぞれの理由で再開を拒否している。双方が、自らの前提条件が満足されなければ、会談を行うことは「意味がない」と考えている。
（中略）
米韓と朝鮮との間の膠着状態は「どちらかが生き残り、どちらかが死ぬ」に近い状況であり、こういう状況下では2つの破局の可能性しかない。一つは戦争による決着、もう一つは共存への転換に向かうことだ。
（中略）
6者協議メカニズムは、朝鮮核問題の多面性を考慮に入れており、各国が突っ込んで接触するプラットフォームである。北京としては、米韓と朝鮮が6者協議の場から「私的会合」に向かうことを反対するはずはない。半島の平和に対して有用である限り、中国は喜んでその成り行きを見守る。米韓と朝鮮は我と我が道をまっしぐらに走ってきたのだから、いい加減相手が何を言うのかを聞いてみるのが良いだろう。
「ロッテよ、ＴＨＡＡＤ支持なら、中国から遠ざかってくれよな」は表現が「環球時報」らしくかなり乱暴ですが、まあ、中国の本音ではあるでしょう。「サード配備が撤回できるか分からないが配備撤回のためには可能な限りあらゆる手段を執るし、それで韓国が中国に反発しようが知ったことではない。先に挑発してきたのは韓国だ」と。
でこの文章は直接的には韓国相手ですが間接的には北朝鮮に対するものでもあるかもしれない。
「中国の国益を考えない行為をして北朝鮮の何が友人か」「北朝鮮はそういう舐めた態度が取れるほど中国に対して先進的技術とか資源とかあるのか」つう話です。とはいえだからといってそれは「韓国政権、北朝鮮政権打倒」「韓国、北朝鮮との断交」つうほど全面対決ではない。
なお、＜環球時報社説「朝米韓はけんか疲れしたのではないか？ 6者協議に戻ってきなさいよ」＞がある以上、石炭輸入停止は「安保理決議を俺が守ってるのだからお前らも守れ（安保理決議は6カ国協議の再開を求めてる。ましてや政権転覆など認めてない）」つう主張だとする浅井氏の指摘はその通りでしょう。
少なくとも石炭輸入停止は「政権転覆の意思」ではないわけです。
2015年9月の中国の「抗日戦勝70年」に習近平は韓国の朴槿恵大統領を招聘した。北朝鮮からは崔龍海*19朝鮮労働党書記が参加したが、中国は序列40位に座らせる冷遇ぶりだった。
とはいえ受け入れてはいるわけです。
いやいや基本的には中国は「北朝鮮体制を守る」でしょう。ただ北朝鮮に好き勝手されて「なあなあ」で済ませる気もない。
北朝鮮相手に一定のペナルティを与えて、北朝鮮がわび入れて、適当なところで手打ちして終わりでしょう。
【追記】
とはいえ、浅井氏も危惧してるように、北朝鮮が中国の措置を非難してることがどう影響するかと言ったところでしょう。北朝鮮が非難するのはある意味予想の範囲内です。
ただそれに対して中国が強硬路線をとり、北朝鮮がそれに対抗して、というチキンゲームが始まったら地域の安定上、困るわけです。その恐れがないとは言えないところが浅井氏が言うように困ったところです。
■相手国の承認
http://araki.way-nifty.com/araki/2017/02/news240029223-9.html
一昨日、2月21日の自民党拉致問題対策本部・外交部会合同会議で私がお願いしたことは前号に書いた通りです。そのなかで自衛隊を救出に使うことについては、参加した議員からも発言があり、防衛省の防衛政策局戦略企画課長が答えていましたが、もちろんその内容は政府答弁そのままで、「相手国の承認」が必要であるとのことでした。
ふと思ったのですが、北朝鮮の亡命政権ができてそれを日米がバックアップした場合、日本は今の政権の北朝鮮を国家承認していないのですから、その亡命政権が「どうぞ自衛隊でやってください」と承認すれば何の問題もないことになるのではないでしょうか。
「北朝鮮の亡命政権」などと言う現実性のないことを考えてもバカバカしいだけです。
そもそも自衛隊派兵の最大のネックは「相手国の承認」などではなく「拉致被害者の居場所が分からないこと」ですからそう言う意味でも荒木の発言はバカバカしい。良く家族会も荒木の放言を容認できるモンですね。
■日米首脳会談、大成功のなかの懸念（桜井よしこ）
http://yoshiko-sakurai.jp/2017/02/23/6716
ドナルド・トランプ米国大統領、19秒間の長い握手、首相の手を両手で包み込み甲を撫でる大統領、その後フロリダの華麗な大統領別荘への招待、盛り沢山のもてなし、都合27ホールを回ったゴルフ、多くの話題に及んだ限りなく長い時間。
これら全てが安倍首相の対米外交の成果として記憶されるであろう。このようなおつき合いは、恐らく、安倍首相にしかできない外交でもあろう。
よしこの主張は二つの点で失笑もんです。
先ず第一によしこは具体的外交成果をあげられません。「トランプは安倍さんとゴルフまでしてくれた、別荘にも招いてくれた、トランプと仲良しになれた」てそれは「小泉訪朝による拉致被害者帰国」のような「具体的外交成果」ではありません。結局「仲良くなることで今後が期待できる」位のことしかよしこですら言えないわけです。
第二にそりゃあ安倍ぐらいしかできないでしょう。安倍以外の西側首脳はメイ英国首相、オランド・フランス大統領、メルケル・ドイツ首相、トルドー・カナダ首相とほとんどの首脳が何らかのトランプ批判をしています。日本の首相でも安倍以外の首相ならここまで能天気にトランプにすり寄ったかどうか。
そもそも今トランプは「多くの西側首脳から批判されてる」のだから安倍であれ誰であれすり寄ってくる人間がいれば万々歳でしょう。
トランプ大統領から、➀揺らぐことのない日米同盟はアジア太平洋地域における平和、繁栄、及び自由の礎、➁核及び通常戦力の双方による、あらゆる種類の防衛に対する米国の対日コミットメントは揺るぎない、➂日米安保条約第5条は尖閣諸島に適用されるとの確約を引き出し、それらを共同声明に盛り込み、文書化した。
全部「オバマ時代からの現状維持」でしかありません。そしてこれは安倍の手柄と言うより周囲が「日米関係なんてそう簡単には動かせませんよ」といい、トランプがそれに従っただけでしょう。
大体３なんて「中国が尖閣に攻めてくるわけないだろ」て話です。かつこんなことをやれば中国は「日本は我が国をそこまで敵視してるのか」と反発し日中友好を阻害する。成果どころかかえって大迷惑です。
蔡氏に近い情報筋によると、台湾は決して突然の大きな変化を望んではいない。台湾*20の真意は、時間をかけて台湾の防衛力をはじめ、あらゆる分野の力を強化していくことであり、その先に独立国としての台湾の未来を担保する機会を作りたいというものだ。（ボーガス注：即時独立のような）急激な変化は台湾も望んでいないのである。
まあ「その先に独立国」なんて当面あり得ないでしょうがそれはさておき。蔡英文だってよしこがいうようにさすがに「即時独立」なんて考えてないでしょう。ましてや蔡とは考えの違う国民党などはなおさらです。
■緊急セミナーからのアピール
http://araki.way-nifty.com/araki/2017/02/news2399829222-.html
今回の金正男暗殺には亡命政権樹立などへの金正恩の恐怖感が理由の一つと言われるが、そうであれば逆に日米が亡命政権樹立への後押しをすることも検討すべきである。
あまりにも言ってることが馬鹿すぎるので吹き出しました。「亡命政権樹立への後押し」なんてことがそもそも可能とも思いません（誰が亡命政権とやらのメンバーになるのか）。
しかしそんなことをすることがどう拉致の解決に役立つんでしょうか。
■ツィート色々
佐藤圭（東京新聞特別報道部）@tokyo_satokei
■テレビ東京『総理夫人が名誉校長 学校認可めぐる議事録入手』
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/you/smp/news/post_127029/
（ボーガス注：テレ東が自画自賛してるが）まさにテレ東系列の独走取材。籠池理事長が昨年の8月15日に靖国参拝する様子まで押さえている！ 必見です。
テレ東が独走状態という事実に日テレ、TBS、フジ、テレ朝は恥というモンを感じないんでしょうか。
今回の金正男暗殺には亡命政権樹立などへの金正恩の恐怖感が理由の一つと言われるが、そうであれば逆に日米が亡命政権樹立への後押しをすることも検討すべきである。
*1:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相、首相など歴任。現在、民進党最高顧問
*3:つまり「三浦九段は無実だが谷川会長が彼にした竜王戦出場停止処分は当時としてはやむを得ないモノだった（将棋連盟第三者委員会の判断）」というような判決にすぎないわけです。まあ谷川の場合はともかく安倍の場合は到底「やむを得ない」とは言えず不当判決だと思いますが。安倍の菅氏に対する言動は谷川が「竜王戦出場停止処分の正当性が認められたから三浦は有罪だ、奴はスマホ不正をやっていた」と放言するレベルのデマです。まあ谷川はそこまで恥知らずではなく会長を引責辞任しますが。
*4:著書『政権交代とは何だったのか』(2012年、岩波新書)、『いまを生きるための政治学』(2013年、岩波現代全書)、『ポピュリズムへの反撃：現代民主主義復活の条件』(2014年、角川oneテーマ21)など
*5:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行（岡田代表時代）を経て民進党代表
*6:著書『金正日の料理人』(2008年、扶桑社文庫)、『核と女を愛した将軍様』(2009年、小学館文庫)、『北の後継者キムジョンウン』(2010年、中公新書ラクレ)など
*7:まあ、あんな酷い無法は朝鮮学校に限らず普通の学校はやりたくてもできませんが。
*8:「する」ではなく「した」と言う過去形が正しいですね。「ただの言い間違い」ではなく質問者が荒木の「未だに北朝鮮は拉致をやってる」を支持してるのなら呆れます。
*9:まあ金大中、盧武鉉流の太陽政策も「北朝鮮がまともな国になる」「今と異なる状態にする」努力だったわけですが、荒木の立場は明らかにそうじゃないでしょう。
*10:それだって問題ですが
*11:北朝鮮は犯行を否定していますがそれはひとまずおきます
*12:その可能性は低いとは思いますが公式に否定していない以上ゼロではありません。
*13:元NHKアナウンサー。NHK時代は『スタジオパークからこんにちは』司会、『NHKニュース10』キャスター等担当。NHKを退社し、フリーとなってからはTBSテレビ『Nスタ』キャスター、TBSラジオ『土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!』、日本テレビ『誰だって波瀾爆笑』司会。
*14:失踪が1960年ですので北朝鮮拉致の可能性ははっきり言って低いです。
*16:朝鮮労働党委員長（党軍事委員会委員長兼務）、国務委員会委員長、朝鮮人民軍最高司令官
*17:マレーシア警察の発表を信じれば北朝鮮の疑いがもちろん濃厚ですが。
*18:その「真摯な態度」の一つが「サード配備撤回」です。
*19:国防委員会副委員長、朝鮮人民軍総政治局長、国家体育指導委員会委員長などを経て現在、朝鮮労働党副委員長、国務委員会副委員長
