4/7は埼玉県議選(そして統一地方選前半):ただし小生(埼玉県民)は残念ながら無投票区です(追記あり)

【2018年4/7の8時開票以降追記】
 埼玉県議選でのぼやきは下の方に書きましたが、それ以外にいろいろ統一地方選前半戦について感想を書いてみましょう。
■ツイートいろいろ(共産党が中心)

小池晃*1リツイート
朝日新聞和歌山総局
‏【速報】共産新顔が自民現職破る/和歌山県議選御坊市選挙区(定数1)で、共産新顔の楠本文郎氏が、自民現職の中村裕一氏を破って初当選

小池晃リツイート
・Socialista 🌹
 2017年衆院選の和歌山3区で二階*2相手に共産候補が43%得票した御坊市だが、ついに今回の県議選で共産候補が自民現職を破った。

 最初は明るいニュースから紹介していきます(後で「共産がトータルの議席数では改選前議席から減らしそう」という暗いニュースもあることを一応、事前にお断りしておきます)。こういう共産勝利ニュース、特に「二階幹事長の子飼い落選」のようなビッグニュースは支持者として当然嬉しいのでできる限り拾って紹介します。過大評価は禁物ですが、自らの地元「御坊市」において、定数1で二階子飼いの自民現職を共産党に倒されては二階氏の面目も丸つぶれでしょう。
 ちなみにこの選挙区についてのマスコミ報道が以下です。

二階氏地元で自民敗北 和歌山県議選、共産新人が勝利:政治:中日新聞(CHUNICHI Web)
 和歌山県議選の御坊市選挙区(定数1)は、自民現職の中村裕一氏(59)が共産新人の楠本文郎氏(64)に敗れた。御坊市自民党二階俊博幹事長の地元で、中村氏が8期にわたり県議を務めていた。
 保守分裂となった2016年の御坊市長選の影響で、保守層がまとまりきれなかった。楠本氏は御坊市議を30年以上務めた知名度を生かし、党派を超えて支持を集めた。
 御坊市選挙区の当日有権者は1万9710人で、投票率は62・53%。楠本氏が6193票、中村氏が5946票だった。

挑む 地方選/無党派・保守の人も応援
 和歌山県議選御坊市区(定数1)に激震が走っています。震源地は日本共産党の新人、くすもと文郎予定候補(64)です。
 「二階案件」。
 関西の報道記者の間で出る用語です。
 利権が大きく動くとき自民党二階俊博幹事長の姿が見え隠れします。関西で、特に和歌山県での強固な地盤が背景にあります。中でも御坊市は、二階氏が県議2期を務めた地元中の地元で、二階氏の後援会「新風会」に何らかの関係がなければ商売すらままならないと言われたほどの地域でした。
 しかし2016年の御坊市長選を機に激変します。二階氏は周囲の強い反対を押し切り自身の長男を立候補させました。引退予定だった柏木征夫市長が急きょ立候補を決意したため新風会の脱退者が続出。二階氏が陣頭に立ち現職閣僚や党幹部を大量動員したものの大差で柏木氏が再選されました。
 そして昨年の衆院選。立候補した、共産党の、くすもと氏は、二階氏を相手に同市で得票率43%まで迫りました。御坊市を中心に結成された「くすもと文郎はげます会」は、衆院選後も活動を継続。御坊市の「はげます会」世話人の半数が無党派の人たちで、新風会で選挙活動をしていた人もいます。
 選挙は、二階氏の元秘書で8期当選の自民党県議との一騎打ちの様相です。ハンドマイクを使って市内を歩いての宣伝では「あっちこっちから声がかかる。新風会と思っていた人が『わしらも応援しているからがんばれ』と言ってくれます」と、くすもと氏は必勝への思いを強くしています。
 (和歌山県・川崎正純)
 くすもと氏の略歴 1954年御坊市生まれ。和歌山大学卒。御坊小学校教諭を経て御坊市議9期。現在、党県委員・南地区副委員長。

【統一地方選】二階氏のお膝元で自共混戦、和歌山県議選(1/2ページ) - 産経ニュース
 7日投開票される統一地方選前半戦の和歌山県議選で、二階俊博自民党幹事長の「お膝元」の御坊市選挙区(定数1)が揺れている。共産党新人と自民党現職の一騎打ちだが、保守分裂となった3年前の市長選のしこりが今も根強く、共産党新人は1年半前の衆院選で二階氏に善戦したばかり。対する自民党現職は、かつてなく危機感を強め、徹底した総力戦を展開する。結果次第では二階氏の政界への影響力にも波及しかねず、混戦の行方に注目が集まっている。(前川康二)
 「皆さんの代表として県政に押し上げてください」。今月3日。共産党新人の楠本文郎氏が街頭演説すると、大きな拍手が送られた。陣営幹部は「こんな反応は今までなかった」と手応えを強調する。
 第一声では御坊市の部長まで務めた職員OBがマイクを握り、支持を表明。選挙事務所には、保守とみられていた有権者も出入りする。後援会の広報紙には無所属の元市議が支持者として名を連ね、党派を超えた広がりをうかがわせる。
 陣営は「市民派」を前面に押し出す作戦で、有権者に配るチラシには「党を選ぶ選挙ではありません」と記載。共産党の主張する憲法改正反対や安全保障関連法廃止といった文字はみられない。
 陣営幹部は語る。
 「共産対自民ではなく、二階氏への批判票をいかに集めるかの戦いだ」
 二階氏のお膝元が揺れる背景には、保守分裂となった平成28年5月の市長選がある。現職の柏木征夫氏が立候補を表明する中、自民党は二階氏の長男、俊樹氏を推薦した。今回の県議選に立候補している自民党現職の中村裕一氏は二階氏の秘書を務めた経緯もあり、俊樹氏を支援。それが「市長派」の反発を招いて真っ二つに。俊樹氏は敗れ、分裂の禍根が残った。
 そして翌29年10月の衆院選。二階氏と楠本氏は3区で対決し、市内では二階氏の6715票に対し、楠本氏は5099票と善戦した。今年1月の市議選では、それまで自民党公認だった現職2人が無所属で当選するなど保守分裂の余波は続いた。ある市議は「市長選をめぐる反発は予想以上に強い」と明かす。
 保守分裂のあおりを深刻に受け止める中村氏の陣営は「多くの『厳しい』という声をいただいている」と危機感をあらわにする。
 現在8期目の中村氏は、過去7回が無投票当選だった。唯一選挙戦となった23年は当時の民主党の新人に圧勝したが、自民党関係者は「市長を含めオール与党で戦った前回と(ボーガス注:市長派の支持が見込めない、それどころか市長派の一部が共産支持に回りかねない)今回は全く違う。中村氏自身にどれだけ票があるか読めない」と話す。
 中村氏も「1人区で『勝てる』と対抗馬を出されたこと自体が不徳の致すところ」と話し、市内をくまなく歩いて支持を訴える異例の“どぶ板選挙”を展開。「共産党に負けるわけにはいかない」と対抗心をみせる。
 さらに「二階氏のお膝元で議席を渡すわけにはいかない」と県議選で無投票当選した自民党現職の応援も受け、てこ入れを図る。

県議選・注目区を行く:/上 御坊市 自民・二階氏お膝元で異変 知名度生かす共産新人 /和歌山 - 毎日新聞
 県議選御坊市選挙区は1議席を巡り、9選を目指す自民現職の中村裕一氏(59)と、共産新人の楠本文郎氏(64)による一騎打ちとなる公算が大きい。中村氏は二階俊博自民党幹事長の元秘書で、これまでは通算7回の無投票当選など、激戦の経験は少ない。二階氏のお膝元では、2016年御坊市長選や今年2月の美浜町長選など、自民の敗戦・苦戦が相次ぐ。結果はポスト二階も含めた県政界の勢力図に影響を与えかねず、関係者も注視している。

 共産党への支持と言うよりは「二階氏の高圧的な態度に反発した地元保守政治家」が反二階に回った(そして最も有力な反二階が共産だった)と言うことのようですがまずは共産支持者として素直に喜びたい。二階氏も「息子を無理矢理御坊市長にしようとして保守分裂を招いて、ついに今回、子飼いが落選したこと」を今では後悔してるのか、それとも「柏木市長派の奴らは許さない。俺が息子を市長候補に擁立して何が悪い」「県議選で共産候補支持で俺の子飼いを落選させやがって絶対に許さない。俺のメンツが潰れた。自民での地位も落ちるかもしれない」と逆に未だに恨んでるのか。いずれにせよ、二階氏のメンツ丸つぶれで、今後の彼の和歌山や中央での政治力にどう影響するか。
 何せ彼のポストは選挙を差配する幹事長ですからね。「あんた、幹事長として選挙がどうこう偉そうなこと抜かしてるけど、地元もまとめきれないで子飼いの県議を選挙で落選させる男やないか」「地元の気持ち無視して息子を市長候補に無理矢理擁立したあげく落選。あげく、保守分裂を招いて共産党を利してる男やないか」といわれたら二階氏も言葉に詰まるでしょう。

吉岡正史
富山県議会で、日本共産党は40年ぶりの2議席獲得です。

梅村さえこ*3
・埼玉県議選・川口市選挙区。村岡まさつぐさん当確
・埼玉県議選、所沢市の柳下礼子さん(現)、ふじみ野市三芳町の前原かづえさん(現)当選‼️🙌。前原さんは70票差で勝利。
・埼玉県議選。川越市でも当選‼️172票差で自民党を落として勝ち抜きました!
・埼玉県議選挙。川越市のもりや裕子さんは自民新人に競りかって、上尾市の秋山もえさんは自民現職を落としての当選です‼️

 「埼玉は無投票区が過去最悪なんだよ」「俺も無投票区なんだよ」「93議席の約1/3(32議席)が無投票当選なんだぜ。もはやまともな選挙と言えるのかよ」「おらこんな県いやだー(吉幾三風に)」と腐りまくっていた俺ですが、県議選での明るいニュースです。
 川越選挙区について言えば定数4で自民が2人立てたら、1人落ちたと言うことのようです。これで現有5議席が最低でも6議席に増えれば御の字ですが果たしてどうなるか。

高橋千鶴*4リツイート
■ナオ(1996年体制から決別しよう) 🏳️‍🌈
‏ 保守王国である富山県共産党が複数議席を実現。立憲民主党支持者が言うのもなんだけど嬉しい結果ですね。立憲*5が候補を擁立できなかった分も含めて頑張って下さい。

 これについては、以下の記事も紹介しておきます。

富山)県議選、自民堅調32議席 共産40年ぶり2議席 [2019統一地方選挙]:朝日新聞デジタル
 富山県議選(定数40)は7日、9選挙区で投開票された。無投票の4選挙区を含め、自民が選挙前の30から32に議席を増やした。共産は40年ぶりに2議席を獲得した。投票率は47・08%(前回46・81%)で過去2番目の低さ。

 「民進党の分裂」も影響してるのかもしれませんが、富山の自民党王国ぶりにはげんなりしますね。そして共産の議席を将来的にはもちろんもっと増やさなければいけないわけですが、ひとまずは「1→2」を素直に喜びたい。

吉岡正史
‏・滋賀県議選、日本共産党が1議席増との情報。
滋賀県議選・大津市区(定数10)。日本共産党が、現職・新人ともに当選。自民党現職2名を破っての劇的勝利となりました。結果、日本共産党滋賀県議会でも議席増に。

日本共産党高知県委員会
 高知県議選、日本共産党公認候補は南国市(定数2)で野党共同候補として戦った岡田芳秀さんが自民現職に競り勝ち初当選。高知市(15)では現有4議席を守り、4から5議席に前進しました。

・たつた良子応援団
 現職の自民党議員に186票差で競り勝ちました。応援して戴いた皆様ありがとうございました。
・たつた良子応援団さんがリツイート
■吉岡正史
【速報】また出ました。徳島県議選・阿南市区(定数4)。日本共産党現職が、自民党現職を落として僅差で勝利!

・ 🌻こたつぬこ 🌻
‏ 大阪府議選は、維新躍進、公明共産現状維持、自民は12議席減で第三党に転落。いかに大阪自民の戦略が府民に見放されかがわかる。

 維新と競り負けたと言うことのようです。俺が心配するのも変ですが、大阪の自民は本当に大丈夫なんでしょうか。「こたつぬこ氏」のいう「大阪自民の戦略が見放された」つうのは「立ち位置が明確でない」つうことですかね。反維新の票は「もちろん反維新・共産」「自民に比べたら反維新の公明」に集まり、自民はそうはならなかったということでしょう。


■マスコミ報道いろいろ
自民、改選過半数=立憲増加、国民大幅減-41道府県議選:時事ドットコム

 党派別の当選者数は、自民1153、立憲118、国民83、公明162、共産98、日本維新の会16、社民22、大阪維新を含む諸派71、無所属536。全都道府県で議席を持っていた共産は愛知で議席を失った*6上、改選前の111議席に届かない見通しだ。
 政令市議選は仙台、静岡、北九州を除く17市が対象。党派別の当選者数は自民322、立憲99、国民33、公明162、共産113、日本維新16、社民4、大阪維新を含む諸派74、無所属153。

 うーむ、共産の現有議席が減る見込みとは、支持者として一寸つらいニュースですね。もちろん一方で「富山で2議席」などの嬉しいニュースもありますが。
 そして自民が圧倒的に多いのも一寸ねえ(げんなり)。

 立憲民主党は党籍を持つ現有89人から(ボーガス注:100人以上に)増やした一方、国民民主党は同145人から(ボーガス注:100人未満に?)大幅に減らす見通し

 前から分かってることですが、旧民進系では明らかに立民に支持が集まり、国民民主は落ちぶれてるわけです。今回の統一地方選結果でその流れにより拍車がかかるでしょう。

 公明党は京都、大阪両市議選で1人ずつ競り負け、全員当選の目標を果たせなかった。

 京都は共産に、大阪は維新に負けたようですね。京都は共産が、大阪が維新が強いとは言え、そして僅差での敗北とは言え「確実に当選できる人間しか立てない」と言われる公明が負けるとは珍しい話です。


維新の松井、吉村両氏が初当選 自民推薦候補破る 大阪府知事選・大阪市長選 - 産経ニュース
 ある程度、覚悟はしていましたが、仮に反維新側が連敗するにしても「9時や10時頃まで未定」かと思いきや、8時開票直後これです。げんなりですね。大阪府民、市民はどれほどアホなのか。とはいえ、「当選したから都構想がすいすい進む」つう話でもないでしょう。
 都構想の具体的な話が進めば進むほど、問題点が表面化し、どうにもならなくなること、そのような奮闘を反維新側が行うことを期待したい。
 実際、維新のダブル選勝利は「自民票が割れたこと」が一因ですし、大阪市議選は維新が「相対第1位」とはいえ
大阪維新、市議会の過半数届かず | 共同通信
だそうです(ただし府議選は残念ながら維新が過半数維持)。市議選が「過半数(選挙前)→過半数割れ(選挙後)」では維新の全てが支持されてるとはとても言えないでしょう。


北海道知事選 前夕張市長の鈴木直道氏が初当選 - 産経ニュース
 「高橋・前道知事は自民系」なので、これまた覚悟はしていましたがげんなりです。とはいえ「沖縄県知事選ほどのわかりやすい対決構図がなかった」事もまた事実であり、「自民候補が勝利したから安倍が国政上、大変有利になった」「野党共闘が大ダメージを受けた」つう話でもないでしょう。


札幌市長選 事実上の与野党相乗りの秋元克広氏が2選 - 産経ニュース
 北海道知事選で与野党対決でも、札幌市長選で「共産VS現職にオール相乗り(自民、公明、立民、国民民主、社民)」ではねえ。多くの地方首長選では「共産VS現職にオール相乗り(多くの場合、相乗りが勝利)」がもはや珍しくないですが、「勝ち馬にのって選挙の選択肢を事実上なくす」のも、いい加減にしてほしいですね。
 これでは「オール相乗り」が支持できない人間は「当選可能性は低いだろうと思いながら、あるいは共産にはいろいろ不満があるけれどと思いながら、オール相乗りへの批判票を共産に投じる」以外に道がないわけですから。しかし「オール相乗りで現職再選」のニュースばかりが多くてげんなりしますね。
【追記終わり】
 タイトルに書いたとおりですね。選挙区定数(1人でアレ、2人でアレ、3人でアレ、4人でアレ、何人でアレ)を超える立候補がなければ当然ながら無投票当選で選挙が行われません。
 共産支持者として共産党には「1議席でも2議席でもいいので伸びてほしい(高望みはしません)」ですが、正直、「自分が無投票区」「しかも埼玉県議選の無投票区(無投票当選)が過去最悪(過去最多)(あとで簡単に触れます)」なので今ひとつ元気(?)が出ません。
 なお「無投票の時の統一ルールがあるのか、各選管で扱いが違うのか」知りませんが、小生の居住地では「選挙ポスター掲示板」に一応「候補者のポスター」ははってあります。ただその脇に「無投票」云々という事を書いた紙も貼ってあるわけです。
 「共産党は当選可能性無視して全選挙区にたてる」みたいなことをいう方が時々居ますが、昔はどうか知りませんが今はそういうことはないでしょう。
 なお、小生は字レベルではなく郡や市町村レベルでもどこが居住地かはあまり教えたくありませんのでどこの選挙区かは書きませんがご容赦願います(また定員が何人区か、当選者がどんな人間か、など選挙区の詳しい情報も同様の理由でここには記載しません。一点だけ書いておけば無投票当選者は共産候補ではなく自民党系です。今日の中国ニュース(2019年3月31日分) - bogus-simotukareのブログのコメント欄でのご教示によれば、共産候補の無投票当選があったようですが)。

約4割の選挙区で無投票=有権者に選択の機会なく-道府県議選:時事ドットコム
 29日告示された41道府県議選は、全945選挙区の39.3%に当たる371の選挙区で無投票当選が決まった。前回と比べて50選挙区増え、割合も5.9ポイント上回った。無投票になった選挙区は全ての道府県にあり、全国的な傾向となっている。住民にとって行政のチェック機能を担う議員を選ぶ機会を失うもので、行政・議会への関心の低下も懸念されている。
 5割以上の選挙区で無投票だったのは、秋田、山形、石川、岐阜、和歌山、岡山、広島、香川、佐賀、熊本、大分、宮崎の12県。最も割合が高かったのは、13選挙区のうち9選挙区(69.2%)で無投票となった香川。これに岐阜(61.5%)、広島(60.9%)が続いた。
 一方、最も割合が低かったのは大阪だが、それでも53選挙区のうち8選挙区(15.1%)で投票の機会がなくなった。
 また、無投票当選者が10人以上を記録したのは31道府県に上った。愛知の41人が最も多く、北海道35人、埼玉32人の順となった。
 道府県別の無投票当選者率は、岐阜が47.8%、香川が46.3%と、投票を経ない議員が定数の半数近くに達するケースもあった。このほか愛知、広島、熊本も40%を超えた。

埼玉県議選 無投票区増加に危機感を 埼玉大・松本正生教授 - 産経ニュース
 29日告示の県議選は20区超が無投票となる公算が大きい。全選挙区の約4割に相当し、過去最多となりそうな気配だ。有権者の選択の機会が失われる深刻な状況について、地方選挙に詳しい埼玉大学社会調査研究センター長の松本正生*7教授に聞いた。(岡田浩明)
■記者
「無投票が増えそうだ」
■松本
今回の県議選は(ボーガス注:定数1や定数2だけでなく)定数3の選挙区でも無投票になりそうで深刻度が増している。
 (中略)
 例えば、春日部市の選挙区は3人区で今回、無投票になりそうだが、昨年4月の市議選(定数32)は9人も落選する激戦だった。このギャップはすごい。地域の課題を解決しようと市議選に挑戦する人たちがいる一方、『県議って何やるの?』と思われている表れだろう」
■記者
「無投票を減らす処方箋として、1人区を複数区に見直すなど区割りを変更すべきだとの指摘もある」
■松本
「やらないよりやった方がいいが、県議の間で見直そうというエネルギーすら出てこないのが現状だ。既得権益化している」

<統一地方選>県議選での無投票区、大幅に増加 なり手不足が深刻化、ハードル高く「立候補しづらい」
・29日に告示された統一地方選(ボーガス注:埼玉)県議選で、無投票選挙区は全52選挙区(定数93)のうち東7区(春日部市)や北5区(熊谷市)など定数3の選挙区を含む22選挙区に上り、計32人が無投票当選した。なり手不足が深刻化する中、前回の9選挙区(11人当選)から大幅に増加。2003年の20選挙区(21人当選)を上回り、選挙区・人数ともに過去最多となった。無投票当選は、有権者投票権を行使する貴重な機会が失われることになり、地域の活力低下が懸念される。
・連続で無投票となっている地域では、政治に対し諦めムードも漂っている。
 人口減少が進む秩父地域はいずれも定数1の北1区(秩父市)が2回連続、北2区(横瀬町皆野町長瀞町小鹿野町東秩父村)も3回連続で無投票になった。秩父市の自営業内田八郎さん(71)は「地方で声を上げても届かない。『誰がなっても同じ』という感じで政治に無関心が広がり、地域には諦めムードがある」とため息をついた。
 選挙のたびに欠かさず投票に行っているという熊谷市の会社事務員笠原洋子さん(57)は「候補者の話を聞き、誰がふさわしいのか、市民の声を政治に届けるのが選挙。無投票だと、その機会が失われてしまう」と残念がる。無投票の一因として、議員のなり手不足が指摘されている。特に県議選は(ボーガス注:市町村議選と比べて)当選に必要な票数も多く、ハードルが高い。笠原さんは「普通の人でも選挙に出られるような仕組みづくりが必要では」と話した。

異常事態、過去最多の8選挙区無投票 私たちの思いどこへ|秋田魁新報電子版
 29日に告示された秋田県議選は、現行の区割りとなった2007年以降で過去最多の8選挙区で無投票となった。投票機会を失った有権者は約33万6千人。県内全体の4割近くに上る。なぜこれほど無投票区が増えたのか―。
 「異常事態。選挙がなければ地域の問題を考える機会が失われ、衰退していくだけ。県全体で危機意識を持つべきだ」。
 国際教養大の秋葉丈志*8准教授(政治制度論)はこう語る。無投票が増えた要因として挙げるのが、与野党の勢力差と高齢化だ。
 自民党1強が続く中、旧民進党勢力は立憲民主党、国民民主党、無所属に分裂し、力が分散。野党側に立つ労働組合も高齢化で構成員が減り、弱体化が進んでいるとする。

ということで、埼玉県議選に限らず他の地方選挙区(統一地方選)でも「無投票当選」が今回多いようです(埼玉県関連記事についての太字強調は小生による)。
 もちろん、上に紹介した記事が批判するように、無投票当選は民主主義の観点から非常に問題です。「選べない」わけですから(しかも無投票当選は、秋田魁新報記事が指摘するように多くの場合「自民王国での自民党系」なので「小生がアンチ自民」という意味でも喜べません)。埼玉の場合「定数93人中32人が無投票当選」、つまり「定員の1/3が無投票当選」というのだからもはやまともな選挙と呼んでいいのか頭痛がしてくるレベルです(もちろん過去最悪(最多)の無投票当選)。
 そこで「なら、選びたい人を立てて無投票を回避すればいい」つうのも一般人にはハードルが高いわけで困ったもんです。

*1:参院議員、日本共産党政策委員長などを経て書記局長

*2:小渕、森内閣運輸相、小泉。福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*3:衆院議員。2019年参院選日本共産党比例予定候補。

*4:共産党衆院議員

*5:「こういうことを言うのは何ですが」いくら自民党王国とは言え、国政最大野党が市町村議選ならまだしも県議選で候補を一人も出せない、出さないというのはあまりにも無様すぎでしょう。国政最大野党の任務を果たしてるとはとても言えない。「もちろん(?)」俺は「共産支持者」として反共労組・連合に遠慮してるのか、はたまた枝野自身が反共なのか、「共産を含む野党共闘」に明らかに消極的な「枝野の立民」が大嫌いなことは否定しません。だからためらいなく立民に悪口出来ますが、そうした俺の立民への悪感情に関係なく富山の立民は無様です。

*6:残念ですがそもそも1議席であり、その1議席も「相当な努力による獲得」ですからね。減っていい訳ではもちろんありませんが、一応予想の範囲内であり「ショックではあるが、超大ショックではありません」。4年後の愛知県議選(あるいは補欠選挙があればそのとき)で、なんとか巻き返しをしたいもんです。

*7:著書『世論調査と政党支持:戦後政党支持構造史』(1991年、法政大学出版局)、『政治意識図説:「政党支持世代」の退場』(2001年、中公新書)、『「世論調査」のゆくえ』(2003年、中央公論新社

*8:著書『国籍法違憲判決と日本の司法』(2017年、信山社