「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年12/19分:巣くう会集会報告の巻)

救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.12.19)膠着状況が続く朝鮮半島情勢のもとで拉致被害者救出を考える国際セミナー4

古森義久(ジャーナリスト、麗澤大学特別教授)
 CVIDという言葉がありますが、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化のことですが、これは変えていない

・古森が教員だという麗澤大は「右翼宗教モラロジー」系列の大学で高橋史朗(元つくる会副会長)、西岡力救う会会長)、八木秀次日本教育再生機構理事長)なども確か教員です。
・安倍政権が「反社会的勢力の定義が明確でない(桜を見る会に反社会的勢力が出席したか聞かれて)」「公用車の定義が明確でない(「私人のはず」の「安部の妻」昭恵が公用車をどの程度利用してるのか聞かれて)」などと強弁して批判されてますが、実は、それをまねすれば「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」とは何を意味するのかは「冗談でなく」マジで「明確な定義はありません」。
 何が「完全」なのか、何が「検証可能」なのか、何が「不可逆的なのか」はさっぱり明確ではない。
 勿論それには理由があります。
 トランプ政権も北朝鮮も、その他の国々(中国、韓国、ロシア、日本)もその辺りは「できる限り曖昧にすること」によって「CVIDが実現できました!」といえる可能性を「最大限広げたいから」です。「CVIDは実現できませんでした」ということはトランプの面子が潰れ、ひいては米朝交渉がぽしゃり朝鮮半島が緊張する恐れがあるのでできる限り避けたい。だから「可能な限り、CVIDが何を意味するかを曖昧にする」ことで「CVIDが実現できました!」といえる可能性を「最大限広げる」。
 従って現状の「CVIDの定義が曖昧な状況のまま」で「トランプ政権はCVIDという要求を取り下げてない!」と古森らが言ったところでどれほど意味があるかは甚だ疑問です。

 トランプ政権はもうあきらめているとか、北朝鮮が今の核兵器を開発した状態で凍結すれば核保有国として認めて、その上で新たに対応しようとしているのではないかと。これはニューヨーク・タイムズの報道です。もうCVIDはなくなってしまったというような書き方です。しかし変えていない。

 何度も言いますがCVIDの定義は明確ではありません。
 従って「ニューヨークタイムズの定義するCVID」を「トランプ政権には実現する意思はない」とニューヨークタイムズが理解すれば、ニューヨークタイムズは「CVIDはもはや形骸化した」と書くでしょう。これが正しいかどうかはなんとも言えない。
 というのも「CVIDの定義が明確でない」からです。「ニューヨークタイムズの定義するCVID」は彼らの定義に過ぎませんが、とはいえトランプ政権が「CVIDの定義」を明確に示してるわけではありません。

矢板明夫(産経新聞外信部次長)
 中国の習近平*1国家主席が来年春に国賓として訪日することを希望していることです。中国は今、米中貿易戦争や香港問題で内政も外交もうまくいっていない。そこで日本に急に接近してきている。中国の方が頭を下げてきている。

 デマも甚だしいですね。日本側にも利益があるから招待してるのであって、中国が一方的に訪日を希望してるわけではない。
 外交だって「AIIB」「一帯一路」はうまくいってないどころか大成功ではないのか。
 そもそも日中友好なんて最近どころか、遅くても「去年の5月」に「李克強*2首相の北海道訪問」に安部が「異例の同行」をしたときからの話でしょうよ。したがって全然香港デモなど関係ない。昨年の5月なんてそんな問題は浮上してませんから。

 私自身は「国賓」としての訪日には反対の立場を書いていますが、一般の公式訪問なら隣国ですからあっていいと思います。

 まあ安倍は「国賓訪問」を撤回しないでしょうし、最終的には産経もそれを黙認するでしょうが、それはさておき。
 「国賓でない訪日」なら認めるそうです(苦笑)。

 日本は拉致問題の前進を中国との交渉の条件としてぶつけるべきだと思います。

 「ぶつける」という中国を見下してるような「上から目線の表現」はどうかと思いますが、それを割り引けば、ここで矢板が言ってることは
拉致問題に対応するのに、中国と仲良くしていて損はない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)と言う話と同じことでしょう。

*1:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*2:中国共産主義青年団中央書記処第一書記、河南省長・党委員会書記、遼寧省党委員会書記、第一副首相などを経て首相(党中央政治局常務委員兼務)